【GAME8-7】『大好き』は欲張りたい!!
――さて、畠田レミの渾身の調合術を我々に遺憾なく見せ付けた所でインカム湖のUFOキャッチャークエストは見事クリアと見なされた。
その結果はクリアによってレミの横に表記されたウィンドウが証明している。
◇――――――――――――――――――◇
・GWクエスト
『UFOキャッチャーで湖をお掃除!!』CLEAR!
・レーミィは報酬 『調合の壺』獲得!!
・『調合初心者の為のお手軽レシピ』
調合の壺の調合レシピを10件取得しました!!
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「――それじゃ、この『調合の壺』ホントに貰っちゃって良いんですね!」
「勿論だとも! お嬢さんがこのインカム湖を綺麗にしてくれたさかい、その壺とレシピはうちからの御礼と思って受け取ってくんなせぃ」
「ありがとうございます! やった〜♪」
キムさんからのOKも貰って、晴れて調合の壺はレミのものとなった。
素材を混ぜ合わせて有利なカードやアイテムを作り出す学者、レミもこのクエストを通じてゲームワールドでのアイデンティティを確立させたようだ。今後の活躍に期待しておこう!
「……あ、そうだ! 肝心な事を忘れるところだったわ!!」
壺を貰って浮かれてる間もなくレミはある事を思い出した。多分読者の皆様も忘れてたんじゃないですか? あの二人の事を!
「あむ……あっ、やぁ……ん……!」
「はぁ……っ、あっ、んぅぅ……」
※この先際どいプレイ中の為、情景は読者の皆様のご想像にお任せします。ってか健全な場で誤解生む事をするんじゃない!!
「いーかげんにしなさーーーいッッ!!!!」
「「むぐッ!?」」
絶賛プレイ中の二人の口に薬草のようなものを加えさせたレミ。その薬味溢れる食感から気付られたかのように正気を取り戻した。
「……あれ? ちょ、うぇぇえ!!!? 何で私穂香ちゃんに抱きついてるの!?」
「私とした事が御乱心でもしてたのかしら、恥ずかしい……!!」
そうですこれが正常な羞恥心ってヤツですよ。お分かり? 確かに読者の皆様の中に百合好きな人もいらっしゃいますが、ここは神聖なゲームの場、やるには非常に度が過ぎる。
何はともあれ、レミが『レッドハーブ』『グリーンハーブ』『イエローハーブ』、って言ってもバイオハザー◯みたいな調合だけど……
これらを調合して作ったアイテムカード・《リフレッシュハーブ》のお陰で二人は清純ハートに元通り、いやはや実にお見事!
「良かった、元に戻ったーー!! むぎゅ〜〜☆☆」
「にゅぷっ、今度はレミちゃんまでどうしちゃったの!?」
「私達何かレミちゃんに寂しい思いさせちゃいました……?」
するとレミは鈍感な二人にむず痒くなったのか、溜めに溜まった本心を吐き出した。
「……当たり。あたし寂しかったんだから!! あたしを差し置いて二人でイチャイチャしちゃってさぁ!!
――あたしだって、みのりちゃんと穂香ちゃんの事が大好きなんだからッッ!!! 私も一緒に欲張って甘えたいわよ…………ひくっ、うええええ〜〜〜ん!!!!」
……なるほど、どうやらレミを動かした根性の元は嫉妬だったようですな。
穂香が途中で加入した事によって女性陣が三人になったオールスターズ、ただ皆が仲良しこよしなので喧嘩やギクシャクは全く無かったが、レミの心の何処かで無意識に寂しさが溜まっていたようだ。
人間関係というのは仲間の数が多いほど愛情の注ぎ方が難しくなる。レミがこんなに大泣きするという事は、相当溜まっていた事に改めてみのりと穂香は気付かされたのだった。
そして二人はレミの背中を手で寄せ合いながら、優しく身体を包み込んでいく……
「……私がこんな事言うのもあれですけど、二人よりも三人の方がハグってより温かいんですね! 泣いてるレミちゃんにおっぱいむぎゅ〜♡」
「レミちゃんって意外と甘えん坊だったんだ! でもそんなレミちゃんも私はもっと大好き〜♡ むぎゅぎゅ〜☆」
これを映像化出来たらば世界平和が保たれそうな程に、優しくも温かいトライアングル抱擁。私も読者の皆様もほっこりする程の優しい世界がそこにはあった。
「……あのお嬢さんら、ほんに仲のえぇ連中やなぁ〜」
ホント、私もそう思いますよキムさん!
ゲームをきっかけに親友と出会い、ゲームを通じて絆を育む。それによって繋がった友情は男同士でも女同士でも変わらず、頑なな糸で繋がっていくことであろう。
シャッフルオールスターズに一際輝く三輪の華のように輝く、尊き絆で結ばれた三人のシャッフルガールズ!
いざいかん、若き青春のゲーム・ウォーリアーガール達に幸あれッッ!!!!
「みのりちゃん、穂香ちゃん、だ〜〜い好きッッ☆☆☆」
▶▶▶ NEXT▽
……あれ、ここで今回は終わりじゃないの? 何て読者の皆様は思ってるでしょう?
ここから先は次回のゲームへの導入部分、つまり始まりの所を一足早く見せちゃおうという訳ですよ!
……要は次回まで読者の皆様の興味を惹かせたいって魂胆だけどね(小声)
――さて次なるゲームの舞台は、ゲームワールドオンライン『テーブルトップシティ』から北東部分、海岸に隣接された近未来のスピードウェイ!
その名も【サイバーターボシティ ―CYBER TURBO CITY―】だ!!!
このエリアの見所はクネクネと曲がった摩天楼のレーシングコースが50コースも立ち並ぶ大蛇のような道路の数々、東名高速道路も真っ青!
そこに自慢のスピードマシンを走らせようものなら、情景に見えるは昼間はマリンブルーの海岸、夜はネオンのLEDライトが煌めく超高層建築物の夜景が、レーサー達のスピード狂な心を高ぶらすエンジンとなる!!
そして今まさに、そんな情景を背に受けながらただひたすらに己のレコードを更新する為だけにマシンを走らせるレーサープレイヤーがいた!!
(平均ラップ41秒……ダメだ、こんなんじゃ本気とは言えない! 僕に足りないものに辿り着いてもいないッ!!)
その男、天野 槍一郎。
まるで心の奥に呼びかけるように無我の境地でマシンを走らせる理由や如何に……!?
本日は【GAME8 レミ・調合術習得】で、読み終わりで御座いますッッ!!
▶▶▶ SEE YOU NEXT GAME...!!▽
▶▶▶▶▶ NEXT GAME WARRIORS▽
槍一郎は強豪プレイヤー達の嫌われ者!?
ただ自己記録の為にマシンを走らせる彼に秘めたるその願望とは……?!
この世界観に『気に入った!』『あのげーむやらないの!?』『追っかけますぜ旦那!』と魂が揺れ動いたらば、
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