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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
2ndSTAGE―リアル&VR・2つの世界に揺らぐ魂!!―
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【GAME7-2】浪速の剣は人気者!!

――TIPS――

現実世界ではゲームワールドオンラインとの連携システムとして、プレイヤーのレベルを上げたり、報酬が貰えるゲームが数多く稼働されている。


これらのゲームはプレイギアとの連動によって経験値・報酬を貰える仕組みなのだ。

因みにカードバトル『アメイジング』はカードスキャンブレスを身に着けていればVRフィールドをブレスから放出させてPvPバトルが出来る。


 

 ――さてさて、ゲームワールドオンラインでも主人公として恥じない格好良さ、ゲームセンスを見せつけていた桐山剣。


 所変わって現実世界。リアルなフィールドに戻ってきた剣が騎士のアバター姿から戻れば、ウルフヘアーに若干生意気な鋭い眼の何処にでもいるような高校生。


 彼の住む地域は具体的に言うならば大阪府大阪市の浪速区。近未来の時代と言えども数十年の下町の歴史を守り抜いた古き良き下町。西の遠方覗けば大阪城、東を向けば大阪・新世界のシンボル通天閣が我が物顔で聳え立つ。そんな喧しくも温かい浪速の下町情緒が、剣という男を育てたと言っても過言では無いだろう。


「剣くーん、お〜はよ☆」

「おはよーさん、みのり!」


 こちらもプリンセスのアバターを取れば、栗色のミディアムヘアにぱっちり目の女子高生。オーブを手に入れた我らがヒロイン、河合(かわい)みのり様のおな〜り。


「どーゆー意味ですかそれ。てかMr.Gさん何で現実(リアル)でも語りやってるの?」

「説明すると話長くなるから割愛しとくぜ」


 すみませんね、私のようなストーリーテラーは話に干渉しない事が第一ですので……


((嘘つけ、滅茶苦茶干渉するくせに……))


 何ですか?


「「何でも御座いません!」」


 ▶▶▶ NEXT▽


 ――何やら剣とみのりが私に異議申し立てたような気がしますが、そんなこんなで二人は学校へ向かう。

 彼らの通う高校は市立の『天童学苑(てんどうがくえん)高等学校』。


 ここらの地域よりも少しばかり所得が多い世帯は大体ここに入れさせられるんだとか。と、その前に。


「おはようお二人さん! 矛玄さんから聞いたで、ゲームワールドで大活躍やったってな!?」

「おぅ焼き鳥屋のおっちゃん! 経験値もカードもぎょーさん貰ってやったで!!」

「またそっちで焼き鳥食べに行きますからね〜!!」


 朝もはよから賑わいに賑わうは大阪・通天閣の周辺街『新世界』。剣たちが通学ついでに入ってみれば、店を構えるおっちゃんおばはんと皆が挨拶を交わす、この地域でも名の通った人気者。


「私、ここに越してから一年になるけど、すっかり町の皆とも仲良くなっちゃった!」

「まぁ毎日新世界通えば嫌でも仲良くなれるし、それとシャッフルオールスターズと聞けばここらは知らないプレイヤーは居ないってほど、名が知れてきたしな!」


 一年前に剣達7人の手で二度もゲームワールドオンラインを救ったことは、地元の地域でも知られて今や浪速区を代表するゲーム戦士チームに発展したオールスターズ。


 特に剣は祖父・矛玄の孫という事もあってご年配からも可愛がられ、良い子達からは気の良い兄ちゃんで通っている。ゲームでの活躍がこの通り現実でも反映されていくのが、超次元ゲーム時代の特徴の一つと言えよう。



 ――ところで、剣達が通う高校は彼らの住宅地から東の方面、つまり新世界を通るのが近道の通学路。故にゲームやら飯やらの誘惑にも負けず、勇んで出掛ける修羅の道……の筈なのだが。


「うぉ!? ちょ、みのり見てみろよここのゲーセン『ダライアス』入ってるぜ!! やっていこうか」

「ダメッ今は学生らしく通学中! 後にしなさい!!」


 更に……


「たこ焼きでも買っていこかな、腹減っちまった」

「剣くん朝ご飯食べたんでしょ!?」


 しかも……


 ※ストリップ劇場通り猛ダッシュスルー中。


「そこまで不良装うつもりは御座いませーん」

「だねー」


 良かった、健全のK点は超えなかったようだ。


 なんて色々と剣が寄り道してはみのりに止められ、ようやく通天閣を超えたときには時間を気にして急ぎ足になりながらも定刻10分前に学校に着く。これが通学の日課なのだ。



 ▶▶▶ NEXT▽


 ――さて私の記憶が正しければ、剣がみのりや仲間に出会う前は孤立無縁、つまり友達は一人も居ない一匹狼的な存在で良くちょっかいを出してはクラスメイトと喧嘩は日常茶飯事。嫌われ者の烙印を押されていた。


 ところが人というのは不思議なもので、様々な人との繋がりによっては劇的に変わるもの。故に彼が学校の門を入ろうとした途端に……!


「おはよー剣ッ!!」

「なぁゲームワールドオンラインどうやったん!?」

「オーブゲットした!?」

「終わったら俺とアメイジングやろーよー!!」

「『アルカノイ◯』攻略出来へんねんおせぇてや!!」

「カード交換しよーよ!!」

「スピリットプレイヤーどんな感じ!?」

「kazuって奴小説執筆サボってマリ◯64ばっかやってるらしいぜ」



 何とも凄まじいクラスメイトからの質問攻めビッグウェーブ!! これには剣はおろか巻き込まれたみのりですらもタジタジ。


「ひぇぇ、今日は特に凄いわね! 昨日からゲームワールドオンラインオープンしてるから!!」


 しかしこうも朝っぱらからもみクシャにされては、剣の堪忍袋の緒も切られるのを待つばかり。と行った側から



「だーーーーうるせぇぇぇぇぇッッ!!! 話は後でじっくり聞いたるから教室向かうぞおめぇら!!」

「「「「サー、イエッサーッッ!!!!」」」」


 何処のアーミーですかあんたら。


「やれやれ……」

 みのりも呆れながらもクラスメイトの同胞引き連れて、向かうは教室2年3組!! って何か格好悪いなぁ……



 ――ところが、そんな時勇ましくも教室に向かう剣達の後ろの門の近くで、妬ましそうに見つめているクラスメイトの影が。


(……桐山剣め〜、ちょっとゲームで有名になったからって調子乗りやがって! 今に見てろ――!!)



 学校とはこれ即ち()()()()()のようなもの、明るい展開の裏には必ずしもジェラシーに満ちた負の感情があるものなり。

 またしてもただならぬ事情を抱えた者が、剣達に食って掛かってトラブル振りまく、厄介者に物語の起を植え付ける。



 ――ハイスクール・トラブル待ったなし! どうなる事やら!? 本日のゲーム、これまでッッ!!


 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

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