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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
4th STAGE―ゲーム戦士魂大爆発・本当の正義は何処だ……!?―
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【GAME58-11】禁断の『パワードX』カード!!

 ――ゲーム開始からまだ30秒も経たず、挑戦者並びにギャラリーの面々に迸る衝撃の数々!


 鳳凰堂雲雀が本邦初公開・お披露目した、アメイジング公式版『ユニットウォーリアー』。

 対してデルタのデクルックスは、通常の召喚とは常軌を逸する方法で発動された『アンノウンカード』。


 初手から型破りな戦法・盤上を目の当たりにして、半ば圧倒されているのが、立海銃司。今にも充血した眼で、睨み付けた相手を地獄に叩きつけようと企むか。赤いタキシードを纏った魔王の貴公子!


「さぁて、その虚勢もいつまで張り続けられるかな。僕ら以上にビックリさせるカードを期待してるよ、立海の兄ちゃん!」

 等と不気味にも、不敵に銃司を煽り立てるはデクルックス。


「ワークワクのドーキドキ♪」

 更に無邪気にご機嫌に期待するは、雲雀。


 そして、ゲーム開始から3話目。ようやく盤面を変化させるお待ちかねのカードドロータイム!


 《CARD DRAW》


 三者一斉に手札から追加される一枚の宝札。時間と共に蓄積されるEGが、これから発動するであろうカードを待ち兼ねてる事でしょう!


 ……だが、劣勢に立たされている銃司。本来ならばカードドローのタイミングで盤面をひっくり返す破天荒なプレイをしていくのが定石、な筈だが。一向にカードを発動する様子が無い。


「おや、どうしたのかな? あれだけ大口叩いといて、一発大筒花火を打ち上げてくれるんじゃないの?」

「ドーキドキのワークワク♫」

 デクルックスも雲雀は、銃司とは反比例的に煽りのボルテージを上げる。


 しかしここは立海の第21代城主にして、ゲーミングチーム『立海遊戯戦団・BELIAL(ベリアル)』のキャプテン。下等種の戯言等に左右はされない!


「……馬鹿が。ユニットウォーリアーだの、アンノウンカードだの、俺のデッキにはそんな浪漫なカードなど蓄えぬ。俺がドロータイムで引いたカードは、ただのパーマネント・ツールカードだ。


 ――――だが、そこらのツールカードとは格が違う一枚だ」


 それは何かと、問うならば……?



「【パワードX】カード、というのを知ってるか!?」


『パーマネント・ツールカード、【エターナル・コア】!!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈パーマネント・ツールカード〉

【エターナル・コア】

 ・属性:無 EG:0

 ・効果:このカードがフィールドに出る限り

 自分のEGは常に③蓄積される。

 ◎――――――――――――――――――◎


「ブッッッッッッッッッ」


 これには私も口から唾が吹き出し、ギャラリーの茜さんに至っては、ストレスと頭が逆上せた影響から鼻血が噴き出すこの始末。


「え、な、何?? 何でそんなリアクション? 茜さん鼻血出過ぎだろ!?」


 だって優さん、そうでしょう!? EGも支払わずに出せて、フィールドに出たら、枯渇せずにずーっとEGが③溜まった状態でいられるんてすよ!!? ぶっ壊れカードありませんよ!!


「そのカードすごーい! 私もほしーなぁ、ちゅーこやさんで、いくらくらいするの?」


 ちょっと雲雀さん! そんなブック◯フのショーケースを店員さんに開けて貰って、買おうなんてレベルじゃないでしょう!


「カード相場はちょくちょく変わるから、正確には言えん。だが史也兄から聞いた話じゃ、【パワードX】一枚で軽井沢の別荘3軒買えたと聞いたことがある」


 それ何処のブラック◯ータス!!?


「えー、じゃお姉ちゃんの小遣い(※WGC副管理職の給与)でもはんぶんしか届かないんだ。ざーんねん♪」


 さり気にとんでもない事カミングアウトしてますよ、この妹……。


 ……え、てか【パワードX】カードって何ぞやですって? これは読者の皆様には私が説明しましょう!


 このカードゲーム・アメイジングに限らず、各々のカードゲームの歴史における黎明期には、カードパワーの調整が不十分が故に、ルールの概念を破壊していく“ぶっ壊れカード”というものが存在するのです。


 実在ゲームに例えるなら、MTGだと『パワー9』。遊戯王ですと『禁止カード』。デュエマだと『プレミアム殿堂』と言ったように、強力すぎて公式大会では当然使えず、増刷する機会が消えるので相場では高額で売買される程。


 そしてこの『アメイジング』。登場から一年経ってるにも関わらず、強力過ぎた為に速攻封印されたカードが()()()存在する。

 その一枚が《エターナル・コア》であり、その類いの10枚のカードを【パワードX】と呼んでいるのです。


「へぇー、常にEGを蓄積するカードねぇ。派手さには欠けるけど、【パワードX】を積むなんてやるじゃん!」

 驚く気も無く、野次馬気分にカラカラと笑うデクルックス。そんな彼に銃司が信念を突く。


「ほざくな、モヤシ根性が。貴様ら下衆が、いちいちゲームに浪漫を求めて派手を求めれば良い訳では無い。地の道もまた最強への要! 【パワードX】のよつな()()なカードの積み重ねも、ゲームを面白くする本質(エッセンス)となるのだ」



(何だろう、威厳がある割にはバカ言ってるようにしか聞こえないんだけど……)



 それ本人に聞かれたら殺されますよ、茜さん。御尤もなんですが。


 だが【パワードX】の登場で、一気に盤面が動いたのは真実。シナジーが加速された銃司が更にカードを発動する!


『ツールカード、【デビルズ・ホラー】!!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈ツールカード〉

【デビルズ・ホラー】

 ・属性:赤/黒 EG:③

 ・効果:①[ネクストアクティブ]

 (このカードの発動時、EG③以下の

 カードが出るまでデッキの一番上から

 1枚ずつ除外する。除外したEG③以下

 のカードはコストを支払わず発動出来る。)

 ②:自分、またはユニット一体に

 AP+300の調整を得る。

 ◎――――――――――――――――――◎


「まずはカードの[ネクストアクティブ]効果! デッキからEG③以下のカードが出るまで除外し、それを無料で発動する!」


 その効果だけでもぶっ壊れてる気がしないでもない、《デビルズ・ホラー》の追加能力。早速銃司のデッキの一番上のカードを公開した所、一発でEG③以下のカードが出た!


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈ツールカード〉

【血の奉仕―ブラッド・サービス―】

 属性:黒 EG:③

 ・効果:自分は発動コストとしてHP300支払う。

 その後デッキからカードを2枚ドローする。

 ◎――――――――――――――――――◎


「悪くないな! 俺はこのカードをノーコストで発動。HPを300払い、カードを2枚ドローする!!」


 〔立海銃司 HP2100→1800 手札3→5枚〕


 だが《デビルズ・ホラー》の能力は、ここからが本題だ!


「俺のユニット……《地獄の底の使い魔》のAPを300増加する!」


 〔《地獄の底の使い魔》AP150→450〕


 悪魔の戦慄により士気を上げたか、攻撃力が激増した銃司のユニット。標的は……奴だ!!


「貴様には悪いが、自慢のユニットウォーリアーには即退場して頂こうか! 《地獄の底の使い魔》で、ユニットウォーリアー《森林のデュアルファング》にダイレクトアタック!!」


「あわわわわ〜、どーしよう〜〜!!」


 慌てふためく雲雀。銃司ユニットのAP450に対し、雲雀のユニットウォーリアーのCGは400。射程範囲内に入り、早くもユニットウォーリアー殉職か!?


 ――本日のゲーム、これまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽


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次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!

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