【GAME58-10】ユニットウォーリアー・三度参上!!
「ユニットウォーリアーが……公式ルールでも使える、だと……?!」
「へぇ〜、凄いカード持ってんじゃん」
――三つ巴のアメイジング・バトルロワイヤルモード。開始から30秒も経たない間に、とんでもないカードの発動に衝撃が迸った!!
《ユニットウォーリアーカード/森林のデュアルファング》
「ユニットウォーリアー、って……サバイバーモードで使ってたアレか……? てか、あんなカード何処にも出回ってないぞ!?」
「おそらく姉さんの権力で創り上げて、それを妹さんに使わせたんでしょうね……。てか姉さんサバイバーモードのゲームマスターだったし」
優が驚愕し、茜が新カードの使用を冷静に解釈する。ギャラリーのリアクションも十人十色。
そして思い出すのは、当時サバイバーモード開催時にゲームマスター兼主催としてゲーム管理していたのは鳳凰堂雲雀さん。そしてユニットウォーリアーを開発した張本人も彼女。
つまり、ユニットウォーリアーを開発した姉ならば、アメイジングの公式カードに採用するのも容易いこと。姉妹のコネでユニットウォーリアーカードの実戦活用に使ったと考えるなら、合点がいくだろう。
「そーゆーことー! お姉ちゃんの創ったカードで、二人を殺せたらもっとお姉ちゃんに褒められるから使ってるのー♪」
だとしたらデクルックスと銃司は実験材料か!? とツッコみたくなるが、気になる点は其処ではない。
「そうだよ! 公式ルールじゃユニットウォーリアーをどう使うかが気になるんだ! 同じ管理者なら何か知ってんだろ、茜ェ!」
「そんな圧掛けなくても……これに関してはMr.Gさんなら知ってるかも」
え、私が!?
「普通ストーリーテラーがカード説明するもんですけどね、こーゆーの」
そんな茜さん、顔から観ても余裕ないくらい心労で疲れてる顔してるから、断れない……。
分かりました! 責任持ってユニットウォーリアーの使用ルールを説明しましょう!
▶▶▶ EXPLANATION(説明)▽
――そもそもユニットウォーリアーとは、アメイジングで闘うプレイヤーと対等な立場で助太刀する特別なユニットの事。
ゲームウォーリアーと、ユニットウォーリアー。同じ盤面の中で闘う戦士の異名を持つ者なら、バディとしても十分に成り立ちます。
サバイバーモードでは、プレイヤーの手札の消費によって必殺技が撃てる設定。
ダンジョンモードで登場した際は、ユニットウォーリアーのレベルに応じた能力を発揮したのですが……
今回公式ルールにて登場したユニットウォーリアーカードはご覧の表記となっております!
◎――――――――――――――――――◎
〈ユニットウォーリアーカード〉
【森林のデュアルファング】EG:④
CG:300
属性:緑 ユニットウォーリアー/ワーウルフ
[ユニットスキル]
・【エネルギーブースト】:CG+100
プレイヤーのEGを②増加する。
・【同胞を呼ぶ咆哮】:CG−100
緑属性・AP/DP300のビースト・
トークンを自分フィールドに出す。
・【大地の恩恵】:CG−400
自分のユニットは10秒間
AP/DP+300の調整と[オーバーブレイク]
を得る。
◎――――――――――――――――――◎
どうですか、この特殊なユニットに相応しき長文テキスト!!
ここで注目して貰いたいワードは、【CG】。
略して『コントラクトゲージ』と呼ばれる数値。
これはプレイヤーに対する契約の忠誠心を表すゲージであり、攻撃やカードの効果ダメージを受けると減少し、ゼロになったら契約解除と見なし、ツールカード《コントラクトリング》と元になったユニットカード諸共墓地に送られるのです。
また、ユニットウォーリアーはプレイヤーと同等の立場になる為、攻撃はプレイヤーと同じく『カスタム・ツールカード』を装備すれば、プレイヤーと共に多重攻撃が仕掛ける事が出来ます。
対して、相手が自分かユニットで攻撃する際は、相手プレイヤーかユニットウォーリアーのどちらかを選ばねばなりません。
もちろんユニットウォーリアーへの攻撃は、自分のユニットでブロックが可能ですし、カードで妨害する事もOKです。
もし攻撃を受けた場合には、ユニットのAP数値かダメージ数値分をCGから削られる仕組みになります。
そして、ユニットウォーリアーの最大の要は……プレイヤーの『プレイヤースキル』ならぬ、【ユニットスキル】!!
これは[ユニットスキル]のテキストの中から、30秒間に一つだけ、起動コストとしてCGの数値を増減させる事で発動出来る能力。
コストと言うくらいですから、CGは消費されるものと思われがちですが、中にはCGを増やして発動する能力もあるんです。
つまり、この[ユニットスキル]の起動がユニットウォーリアーの生命線でもあり、彼等を如何に長く、上手に活用させるかでアメイジング勝利の鍵を握る事になるのです!
▶▶▶ EXPLANATION END(説明終わり)▽
――とまぁ、説明するとこんな感じ! ご理解頂けたでしょうか?
「結構長かったですけど、まさかそれだけで『本日のゲーム、これまでッッ!!』ってやりませんよね?」
………………いやいやいやいや!!? まさかそんな尺稼ぎなんかする訳無いで御座んしょ、茜さん!?
(図星だったんだ……)
ほら、そこのお坊ちゃんの優! 冷めた顔で私を見ない! ゲームの続きを読みますよ!!
「ふん……ユニットの分際で能天気妹の助太刀か。だが攻撃と火力で潰せるなら、幾らでも対処は出来る。横に突っ立ってるだけの木偶の坊に過ぎん」
等と刺身包丁並に鋭い毒舌でユニットウォーリアーを煽っていく銃司。てかアンタもサバイバーモードで使ってたでしょうに。
「あー! デュアルファングさんの悪口言ったなー! じゃあ早速、[ユニットスキル]の一番上の能力を使っちゃうぞー! 【エネルギーブースト】!!」
『御意! 鳳凰堂雲雀様に、新緑の恵みを!』
《【エネルギーブースト】:CG+100 プレイヤーのEGを②増加する。》
《【森林のデュアルファング】CG:300→400》
スキル一つで、ユニットウォーリアーのCGを増やすだけでなく、枯渇した雲雀のEGを②回復させていった。一旦彼女の行動は様子見に留まった。
「良いシナジーだなぁ〜、こりゃ僕も負けてらんないよなぁ!」
ここで未だアクションを起こしていないデルタのデクルックスの闘志に火をつけた!
デクルックスのファーストカードスキャン、消費EGは③。と言うことは、かつて忍野龍牙を苦しめた『アンノウンカード』でも出すのでしょうか!?
「いや、違うね。僕が出すカードは、ツールカード!!」
『パーマネント・ツールカード、【黒影の仮面】!!』
◎――――――――――――――――――◎
〈パーマネント・ツールカード〉
【黒影の仮面】
・属性:無 EG:②
・効果:EG X:自分がツールカードを発動時のみ
発動可能。自分の手札からEGがX以下の
コストのユニットカードを
《アンノウンカード》として召喚できる。
◎――――――――――――――――――◎
このツールカードは『X』、つまり任意の数値のEGを支払う事で、そのコスト以下のユニットカードを『アンノウンカード』として出す事が出来るのです。
って、アンノウンカード……まさか!?
「早速行くよーっ、EGを①支払って……」
『アンノウンカード、スキャニング』
◎――――――――――――――――――◎
<アンノウンカード>
AP:100 DP:100 AS:10
属性:???
効果:???
◎――――――――――――――――――◎
「やっぱりアンノウンカードじゃんか……!」
茜さんも呆れる程に、”正体不明“のアイデンティティを貫き通すデクルックス。
対して、ユニットウォーリアーの参上に不敵に……というかヘラヘラと笑ってる雲雀。
その対角には、若干の引きの悪さに悪魔的プレイが霞む銃司。このまま彼等のペースに呑まれるか、立海の貴公子!?
実は30秒も経っておらず、まだドロータイムも起きていないのに初手から怒涛の展開。どうなる事か三つ巴アメイジング!!
――本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽
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次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!




