【GAME57-8】荒くれ者が歩んだそれぞれの未来!!
今年、皆様とゲームはどんな1年になったでしょうか? クリスマスの夜のMr.Gで御座いますぅ!
かというゲームウォーリアーの方は、作者の転職から一転して仕事に専念して、更新を半年も出来ない状況になったりと大変な一年となりました。待たせた皆様、申し訳ございませんでした。
しかしこのゲームウォーリアーシリーズではやりたいことがたくさんあります。それを叶う時までは更新打ち切るなんて事は致しません! 2024年も暖かく見守って頂ければ幸いです。もうちょっとだけお付き合いお願いしますね。
さぁ2023年もあと僅か、張り切ってまいりましょう!!
―――『オープン・ザ・ゲート』!!
▶▶▶ NOW LORDING...CONNECT!▽
――地底空間・B3層にて繰り広げたオケラ拳士と豪傑拳士によるガチンコファイト。
格闘ゲームは数々あれど、多種多様かつ自由さで比べればダントツの競技とも言う。超次元ゲーム時代を代表する格闘ゲーム『拳華成闘』に挑んだシャッフル・オールスターズ唯一のおじちゃん……いや失礼。成人層ゲーム戦士・高橋豪樹に勝利の軍配が上がった!
死闘の果ての決闘場の跡は、何時も清く跡を濁さない事は不可能に等しい。
VRフィールドで展開された地底空間の硬い地層の床を覗けば、戦いに流れた汗と血の跡。更には奈落道・オケラ拳使いのケーラスが砕かれた爪の欠片もあり、更には酸っぱい香りを放つ溜り水…………いや、これ以上は観てはいけない。
そんなVRフィールドもゲーム終了により消滅。危うく襲撃される所だった大山組の屋敷も、奈落道プレイヤーの全滅によって、ようやく平穏が訪れた。
「お前はんも変わってもうたなぁ。酒二升飲んでリバースなんざ、昔の酒豪ぶりは何処行ってもうたん?」
「アホか大山。純米酒にブランデー飲んで直ぐに身体フル稼働しとったら嫌でも吐くわ! あー気持ち悪ぅ……」
奈落道に勝利したものの、禁断の拳武術・遊酔仙拳の反動によって悪酔い状態になった豪樹。チェイサー代わりにするには遅すぎるが、胡座をかいて清涼水を飲んで応急処置を施す。
「しかし凄まじい闘いでしたよ。酔拳の極まれた体技、そして酒の力! 我々兄妹の経験の糧となる一戦でした!」
「どこが!? 最後悪酔い勢いで殴って投げて戻してごっつ汚ねぇ終わり方してたですの!!」
真面目ボケとキャラ崩壊ツッコミで総評するシェイパー兄妹。出番増えただけでも経験値となるゲームウォーリアーでは、がくしゅ◯そうち以上の糧になった事だろう。
なにはともあれ、旧友である大山と小原を命懸けで闘い、守り抜いた高橋豪樹。未だ酔いに青ざめてはいるが、表情の裏では我が闘魂に一片の悔い無し。清々としていた。
そんな中で決闘からずっと疑問に思っていた小原が豪樹に物申した。
「……なぁ、豪樹。お前今の自分に満足してるのか?」
「な、何や小原? 藪から棒に」
「お前とは何年も会ってないし、それまでにお前に何があったかは知らねぇけどさ。昔のお前は自分勝手で、何か気に入らねぇ事があればヤキ入れに拳振りかざしてた乱暴者だっただろ?」
「………」
同じく旧友であった小原恵美によって、カミングアウトされた豪樹の過去。これを晒された豪樹は一時は閉口し、表情も険しくなる。
「そんなお前が今はゲームトレーナーってか? 一体天翔道で修行して何を得た? 破天荒な鉄拳の振るい方やら技やら教わって、何故ここまで仲間思いになった?
――お前の求めた“強さ”の元素は、何処から来てるんだ!?」
質問攻めする小原にも、小原なりの理由があった。
彼女は地底空間の定義や過去の栄光に拘ったばかりに、鳳凰堂やWGCに喧嘩を売り、返り討ちにされて終いには精神崩壊。その復讐にサザンクロスと手を組んで、裏ゲームを仕組んで人々を混乱に陥れた。謂わば彼女は、一度道を踏み外した更生人の一人であった。
そして豪樹も、若気の至りかゲームワールドや大阪にて暴力・横暴と不良として屯していた時期があった。ある時に、ゲームワールドにて筋骨隆々のゲーム戦士に『拳華成闘』を挑んだところ、完膚なきまでに叩きのめされた豪樹。これが彼の人生を大きく変えた。
暴力が全てを制し、力が全てと自惚れていた高橋豪樹を善に正した者こそ、天翔道拳師・マスター金剛。
――彼が豪樹に諭した一言が、現在に至り小原への答えへと導かれていく……!
「『己が拳は、勇気の象徴なり』……!!」
「…………!」
「『そして、真の強さは自他を護る為にあり。己の弱さに身を任せ理不尽に拳を振るう者に、真の強さは得られない』。ワイのお師匠さん、マスター金剛の言葉あってこそや!」
これには小原も師匠の言葉の意味を理解したか、論破された感覚に陥られた。彼と同じく力に自惚れ、一度は地に堕ちた者としてこれほど耳の痛い事はなかったからだ。
それと同時に、無茶してでも小原達や、メンバーの畠田レミを守ろうとするこれの破天荒さに相まって、彼の強さを再認識したのだった。
「……じゃあ、もしもだ。あたいがもしも天翔道で修行してたら少しはマシになったんかねぇ……?」
「知らね。今更過去変えたって無理な話や、お前もワイもや」
「………そうかい」
一度は非行によって道を外そうとも、前を向いて進むしかない。今を生きるとはそういう事である。
それを肯定しながらも前を進んでいる豪樹の姿を目の当たりにして、小原も少しは救われたような気分になった。
………あ、そうだ皆さん。感傷に浸るのも良いんですが、何か忘れてませんか?
「作者の今後のシナリオ構想か?」
「仕事に追われて半年更新休んだしなぁ」
そうじゃなくて! それは当たってるけどそういう事じゃなくて!!
奈落道の事、倒したんだからデルタのデクルックスの事とか聞けるんじゃないんですか!?
「あ、せやった!!」
「でもあの旋毛曲がりが、そう真相を吐くかいな」
等と言いながら、ダウンしているオケラ拳使いのケーラスにデクルックスの事を吐かせようと行動した丁度同じ頃――――
▶▶▶ NEXT▽
――――地底空間・B4層。
ケーラスの相棒・ミミズ拳使いのアスワムと激戦を繰り広げていた『ビーストハーツファイターズ』の三拳士、玲王・舞・龍青。
決闘は既に、三人の結束によって完全勝利を収めており、BHFの決闘はまさかの割愛という結末で終わっていた。新ゲーム戦士なのに扱いが粗雑なのは謝罪しておきます。そんな中で……
「へへーん、ミミズなんかにオイラ達が負けっかよ! おしっこ掛けてやろっか?」
「止めなさいよ! 大事なとこ腫れちゃうわよ」
「それよりも二人共、奴の胸に何か付いているぞ」
ノックダウンしたアスワムの胸に付いていたバッジを取る龍青。それは四つの星が十字架のように構成されたクリスタルバッジ。
”四つの星、”十字架“、まさか……?!
――本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽
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次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!




