【GAME57-1】裏プレイヤー制裁・奈落道の影!!
――大変ご無沙汰しております、Mr.Gでございます!
最近作者が、仕事に集中してることもあって、いつも以上にローペースで更新を続けますが、今後もゲームウォーリアーの応援を宜しくお願い致します!
さぁ切り替えましてネクストゲーム、上はオケラで下はミミズの奈落道拳士を迎え撃つゲーム戦士たち!
格闘ゲームバトル『拳華成闘』の二階式デスマッチ。シャッフル・豪樹とBHF・3人の若き拳士は、奈落道を潰すことが出来るのか!?
今回の語り兼実況は、私の弟のMr.Fが担当します。私はその間に有給休暇を……って駄目ですよね(笑)
それじゃ久々のゲームウォーリアー、張り切って参りましょう! ―――『オープン・ザ・ゲート』!!
▶▶▶ NOW LORDING...CONNECT!▽
――敗北者達の溜まり場、御天道様にも見放された無法の土地『地底空間』。
地底では道路整備はおろか、人々の治安の整備など全く施しようの無い。無法を通り越したならず者地帯と言っても過言じゃない。
早い話がゴロツキ以上にやばい奴らが地の底から這い上がり、やりたい放題暴れるなんて事もザラメ……じゃなくて、ザラじゃございません。
そしてここ地底空間・B3層では、地底空間に住む人々の恨みに反した報いとして、裏プレイヤー達を総括する団体『大山組』のプレイヤー達を粛清しようと企む奈落道の拳士が、今にも血祭りに上げようとしているのでした。
その惨状を字で説明するならば―――――
「プールじゃなくて、地面に頭を突っ込ませてシンクロさせるとは。なんて酷い事をしてくれんだろうね、奈落道のゴロツキめ!!」
冷たく硬い地底の土に、上半身を逆さ埋めにされた裏プレイヤー達。足だけ残して硬直、或いは力尽きて崩れ落ちた足もちらほら。
悪趣味にも“敗者たちの墓場”を立てて面白がっている奈落道の拳士。それを『大山組』の屋敷の眼前に作りたてているのだから、尚の事屈辱的。
屋敷だけでも護ろうとする女将の大山杏美と、親友の小原恵美はただ、苦虫を噛み潰して『苦ぇ〜』なんて思っている事でしょう。
「しかし、私にゃさっぱり解らんわ。なんだって奈落道の連中が、裏プレイヤーの連中を潰しに来たんだか。鳳凰堂の差し金か……?」
大山は奈落道の襲撃を、WGCの副管理者兼地底空間B1〜B3の管理を担う鳳凰堂孔雀に疑いの目を掛ける。無法地帯の体たらくに粛清を掛けたと思ったのだが、それは違うと親友の小原が言う。
「WGCは奈落道の奴らをスカウトするほど懐は深くないわ。杏美は知らないだろうけど、奈落道の奴らは無差別に潰してるわけじゃねぇ。共通点がある」
「共通点?」
それは何かと問うなれば、再び小原が答える。PASも復活した事で小原の精神面も回復し、会話の伝達は上々な所。その調子で彼女は屋敷に設置された監視カメラシステムの映像を証拠に説明した。
「奴らが動いていたのはB2からB4層辺りだ。そこにいた裏プレイヤーを、誰彼構わずボコボコにしてた様に見えるが……ソイツらはボコす相手を決めているらしい」
「そういえば、どっかで観たことあるような」
直ぐ様大山は、奈落道の粛清から外れていた裏プレイヤーの詳細を登録者リストで確認する。それは直ぐに明らかにされた。
「――わかったぞ。コイツ、以前【裏ゲーム】に加担した事のある奴やがな!」
かつて地上の日本各地を対象に、違法ビットチップを用いてVR空間を創り出し、破壊活動を起こした【裏ゲーム】。その加担者だけが奈落道の粛清対象から外されていたのだ。
「つまり、奈落道にやられてるのは裏ゲームに参加しなかった平和主義な奴らだけ。だからこんなに墓標が立ってるのも合点がいく。こんな感じで奈落道を動かして、裏プレイヤーを恐れ慄かせてる奴は唯一人……!」
「――――またデルタのデクルックスのガキか……!!」
地底空間の統制される世相を潰そうと企む、宗教団体サザンクロスのはぐれ者・デルタのデクルックス。彼は奈落道の拳士にも手を出し、過激な革命に手を出さない者を暴力をもって制裁を下す。なんという過激かつ残忍な男か、デクルックスよ!
「その制裁リストにはお前らも入ってるんだぜぇ? 女将とヤンキーの姉ちゃんよ!」
「「!!?」」
あわわわ、悠長に語ってたらとうとう乗り込んできちゃいましたよ! 裏プレイヤーの墓標を無惨に踏みつけ、土足で屋敷に入り込むオケラ男!!
「アンタだね。うちらの可愛い地底空間のプレイヤー達を無様な目に合わせた、奈落道の『オケラ拳使い・ケーラス』ってのは」
「ケラケラケラ……! デクルックスの兄ちゃんから言われてんだよ、大山組女将・大山杏美。そして大原族総長・小原恵美。いい加減屋敷籠もってねぇで、決めて貰わないと困るんだよなぁ〜?」
「決めて貰うってのは、デクルックスの危険思考に私らも付き合えって話かえ?」
「危険思考……まぁ否定はしねぇ。だがデクルックスはあー見えて人情を大事にするお方だ。前に裏ゲームに加担した奴ら、そうだな……【妬み嫉みのエンヴィー】とか、【キャノンボールの鉄】つー奴らの釈放等など。それを可能にするためにはアンタらの許可が必要だ。分かってるよな?」
「…………分かりたくもねぇわ」
大山は渋い顔でケーラスを睨みつけ、小原は舌をチラつかせて軽蔑の台詞を吐きつける。
「だから早く言っちまいなよ。デクルックスに協力するに『御意』って言うだけだ、簡単だろ? それでも面の下の口が開かねぇものなら――――」
その刹那、“壁ドン”ならぬ“壁ザク”。
ケラの特性として、前脚の代わりに両手のシャベルのような発達したケーラスの鈎爪が、屋敷部屋の壁際にいた大山と大原の間に突き刺す。
「もう俺は、弱者のまま地底に潜むのは我慢ならねぇ。墓標を二つ増やされたくなきゃサッサと……」
――――――メリッッッ
脅迫シーンの途中、強引に壁にめり込まれる鈍い音が木霊する。
粋がるケーラスの頭部をグワシと掴み取り、そのまま顔ごと壁に埋め込まれた。悪者認証の顔スタンプだ!!
「……あ、あんさん……!?」
「ヒーローは遅れてやってくるんやで。―――シャッフル・オールスターズ 高橋豪樹、参上仕る!!!」
出て参りました!! シャッフルのキングコング、紫煙の格闘王が到着! 次回よりは拳華成闘・豪樹VSケーラスへ、特急券付きでお送りしましょう!
――本日の試合はこれまで! マッチブレイクッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽
小説を読んで『面白かったぁ!』と思った皆様、是非とも下の「ブックマーク追加」や感想・レビュー等を何卒お願い致します!
更には後書きと広告より下の評価ボタンでちょちょいと『★★★★★』の5つ星を付けて、作者やこの物語を盛り上げて下さいませ!
次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!




