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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
4th STAGE―ゲーム戦士魂大爆発・本当の正義は何処だ……!?―
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【GAME56-9】豪樹・出陣! 誰がために鉄拳を振るう!!

 ――リスタート・イン・マッチ! さぁさぁ、試合の続行ですぞー!!


 格闘ゲーム界に相対する二つの流派、『天翔道』と『奈落道』。天翔が“陽”なら奈落は“陰”。漢字の意味に従うならば、どっちが良いか悪いかは大体検討が付く。


 地底空間のB4層を決闘場に、奈落道のゲーム拳士・アスワムとの闘いに馳せ参じるは、シャッフル・立海のゲーム戦士。そして拳華成闘の拳士チーム『ビーストハーツファイターズ』、略してBHFの善玉軍。

 ミミズの能力をその身に捧げた拳士相手など、ゲーム戦士は恐れるに足らず。その拳で正義の勝利を掴み取る……と、思いきや!?


「ようやく気付いたようだな。ワシの同胞にしてパートナー、【オケラ拳使い・ケーラス】はこの層の真上、B3層で占領を始めている。 今頃は裏プレイヤーを仕切る『大山組』にも攻めている頃だろう!」


 地底空間を強襲している奈落道拳士【チューブ・ラザーズ】は、アスワムとケーラスのタッグ拳士。

 本来タッグマッチならば、リングで片方のレスラーが戦っている際に相方はリング外でタッチを待つのが一般的。そんなルールもそっちのけで、ケーラスは上層のB3層で別のリングをおっ建てて裏プレイヤー達を制裁。おまけに地底の土に頭突っ込んで、無様な墓標を作るという悪趣味付きだ!


「アカン、迂闊やった。ミミズ男がグルメ街道を襲ったんわ謂わば仮の目標。その上のB3層を占領させるんがチューブ・ラザーズの本懐だったんや!」

「つまりはB3とB4層での二重犯行……!」

「大変ですの! 『大山組』といえば、あの大山杏美と小原恵美がいるですの!!」


 豪樹とシェイパー兄妹が狼狽えるのも無理はありません。

 何しろ『大山組』は裏プレイヤーを総括する連合ではあるものの、以前の以前まで豪樹達と交流のあった人達。しかも豪樹と同じメンバーである畠田レミは、その連合の女将総長である大山杏美と、その親友である小原恵美と深い関わりを持っていた。


 そんな大山組が位置するB3層に、奈落道のケーラスが攻めてきている。縁のある者は誰であれ、危害を与える訳にはいかないのが善のゲーム戦士の性か。


「あの酒呑童子のPASを持つ女将さんが、奈落道のならずもんにやられるとは思えへんが、もしもの事があったら、レミちゃんに一生恨まれるやろうなぁ……!」


 一度は立海側にも、シャッフル側にも厄介に巻き込んだ人物。しかし罪を憎んで人を憎まず。豪樹の仲間でもあり、教え子の畠田レミがお世話になった人物を放っておけるほど人情は薄れてはいない。

 当然立海のシェイパー兄妹も同じ思い、一度は城主・銃司を打ち破った故の強者。むざむざ雑兵にやられる事は、立海にとっての沽券に関わる事にもなるのだ。


 だが彼らの眼前には、奈落道・アスワム。今まさに豪樹のかつての教え子のBHF3名が、一致団結でノックアウトの為に戦うが、彼等を見捨てる事などこれまた出来ない。……しかし豪樹が心配する程、彼らはひよっ子では無かった。


「おっちゃん、B3層に行ってやんなよ!」

「あたし達は大丈夫です! あんなミミズ男なんてどうって事ないですから!」

「わたし達の為に、豪樹さんの大事な人を守れないのは拳道に反します! ここは任せてください!!」


 玲王、舞、龍青と、豪樹の枷にはなるまいとアスワムと一手交えつつ、必死に説得する。

 拳華成闘のフィールド外で葛藤する豪樹。大柄な手に装着された拳闘用のサポーターグローブをはめた掌を見つめ、未だ自覚しつつある己の未熟さに苦く笑う。


「……へへっ、相変わらずデケェ図体してる癖して肝っ玉が小せぇなワイぁ。テメーのデカいグーを翳すんが怖なって、大事なもん見落とす所やった。今ここでやらな、何処でやるっちゅーねん」


 まだこの物語の中で、高橋豪樹という男の過去を晒した形跡は少ない。だが彼も彼なりの“過ち”を繰り返し、躊躇いを覚えて迷う事があった事だろう。

 だがそれは決して今やるべき事ではない。それを自分に言い聞かせるように、紫のグローブをはめた手をギュッと握り拳を作り、奮い立たせた。


「おおきにな、3人とも! コーチが居ない間に心も強くなりやがって、豪樹様は嬉しいぞ! 今から上のオケラ兄ちゃんぶっ倒してくっから、安心してミミズのとっつぁんをKOしてこいや!!」


「そうこなくっちゃ、おっちゃん! オイラたちも絶対倒してくっからな〜!!」

 玲王は対戦相手の組手を交わしつつ、両手バンザイでB3層へ向かう豪樹を応援。舞も龍青もサムズアップで、かつての師に健闘を祈る。


「私達も加勢しよう!」

「勿論ですの! てか一刻も早くミミズ男の所から離れたいですの!!」


 シェイパー兄妹も豪樹の跡をついていくようにB3層へと向かう。フローレンはどっちかというと、アスワムがキモいから撤退したい気持ちの強さが際立つ。

 そしてB4層には、残されたBHFの三人とアスワム、そして拳華成闘のVRリング。


「お師匠様を行かせて良かったのかね? ケーラスに返り討ちにされるとも限らんぞ」

 等とアスワムが煽りに動揺を誘わせるが、BHFには効かない戦法か。


「おっちゃんはオケラなんかに負けねーよ」

「そんな負けフラグは時代遅れすぎるわ」

「寧ろ香港映画にも劣るパターンだ。本気になった豪樹さんなど、敵ではないのだ」


「ならば、貴様らはその師匠の何になるつもりだ?」

 その質問は愚問か、アスワムの問いに掛ける答えは唯一つ。



「「「3人揃って自慢の一番弟子だよッッ、コノヤローーーー!!!」」」



 B3・B4の二階層にて繰り広げる地底拳闘二連戦!! この続きは、【GAME57】で続けてお送りしましょう!


 一先ずは本日の試合はこれまで! ――マッチブレイクッッ!!



 ▶▶▶ SEE YOU NEXT GAME...!!▽

▶▶▶▶ NEXT GAME WARRIORS ▽


拳華成闘・地底空間二連戦! アスワムVSBHFと、ケーラスVS高橋豪樹!!


『天翔道』にて修行を積んだ師弟同士、彼らの闘志が、拳に掛ける本気の意志を見た!!

紫煙の格闘王・高橋豪樹の本気を見よ!!!


小説を読んで『面白かったぁ!』と思った皆様、是非とも下の「ブックマーク追加」や感想・レビュー等を何卒お願い致します!


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次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!

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