【GAME56-1】シャッフル・紫煙の強者!!
新年・2023年、おめでとうございます! 今年もゲームウォーリアーをよろしくお願いします!!
……と言ったところで、次のゲームに進むわけなんですが。
数多くいるゲーム戦士の中で、今度は誰をピックアップしようかな〜なんて思ってたら、浮かびましたよあんまし出番の無い人。
今回は、シャッフル・豪樹さんと立海・シェイパー兄妹の三人! 期待未知数のマッチに、阻む対戦相手は一体誰か?
そして、予想外の新ゲーム戦士も登場しますよ!!
それでは今年一発目、張り切って参りましょう!!
―――『オープン・ザ・ゲート』!!
▶▶▶ NOW LORDING...CONNECT!▽
――さてさて。前回までのゲームウォーリアーから遡りましても、中々に凄い展開の連続でありました。
ゲームワールドにて、桐山剣が秘剣カード獲得に向けたGWクエストを攻略し、無事に《GXキャリバー》をゲットしたこと。
そして地底空間では、裏プレイヤーを中心に地上への復讐目的にテロを起こした組織『サザンクロス』の正体が、実は豪州から布教しに上陸した宗教団体である事が判明されました。
サザンクロスと深い因縁があるテロ行為の大主犯・デルタのデクルックスの真意は何か。
シャッフル・立海のゲーム戦士同盟や、他のゲーム戦士達、更にはWGCを後ろ盾に置いた鳳凰堂孔雀の企みとは何か。
未だ素性の知れない謎を、徐々にゲーム戦士達によって明かされ、次第に纏まっていく事になる真実の糸。果たして次に待ち構えるゲームでは、どんな真実が解かれていくのでしょうか……?
――前置きはこの辺にしまして。お待ちかねの本年度最初のゲームの主役をご紹介しましょう。今回のメインゲーム戦士は……こちら!
「むむむむ……裏プレイヤーちゃん。何処に居るんですのッッ!? 出てきて私と勝負しなさーい!!」
「騒ぐんじゃない、フローレン! 余計に警戒心を与えてしまうではないか。ましてや暗がりの地底で、痛っ! ……天井も狭い中で」
「兄ちゃんも妹ちゃんも、地底で慣れないかもしれへんが堪忍やで。このB4層は特に地層が荒れとんねん。慎重に進まんと頭ゴチンされるで」
「もうゴチンされてますから。イテテ……」
そう、今回の主役はこの3人! シャッフルからはジムトレーナー兼格闘家ゲーム戦士の高橋豪樹。
そして立海からはおフランスのフェンシングゲーム戦士姉妹、兄のサーブルズと妹のフローレンから成るシェイパー兄妹だ!!
そんな彼らが探索しているのは、地底空間で未だ未知の区域であった“B4層”。B4たってコピー用紙じゃ御座んせんよ。
B1層が発展途上の旧都、B2層が裏プレイヤーのさばるスラム街、B3層がそれらを牛耳る女将・大山さんの縄張り。
その下に位置するB4層はどんな所かと申しますと、約60kmに及ぶ地殻にて地底空間が造られた訳なんですが、地球も中では生きております。故に地震や火山活動の元となる“地殻変動”が、地底空間の環境に大きな変化を及ぼした。
従ってこのB4層は、その影響を大きく受けた地層。火山の下にある溶岩やマントルによって熱した岩石によって、層の道程に溶岩の固まった岩や地面がボコボコに出来上がっちゃった。
豪樹とシェイパー兄妹が、必死こいて登り降りしている洞道がまさにそれ。足場の悪く、狭くて暗い道を進んで、指名手配の裏プレイヤーを探しているのだ。
「…………ハァ、ハァ……」
「どうしたのだ、フローレン?」
ありゃりゃ、さっきまでお転婆に騒いでいたフローレンさん。膝に手を付いてヘタれています。
「わ、分かりませんの……急に空気が、思うように吸い込めなくて……」
「そういえば、確かに僕も息苦しくは感じていた」
酸欠状態に陥ったフローレンと、それに気をかけて足を止めるサーブルズ。更にそれを見兼ねて豪樹も彼女らの元へ戻り、フローレンの様態を確認する。
「……せやな、地底の薄い空気の中で叫んどったから息が続かなくなったんやろ。頭とか痛いか?」
「はい、少し……」
酸素が身体に行き届いてない状態が続くと、血相が悪くなり頭痛や吐き気を催す事がある。軽症ではあるが、今のフローレンの症状がそうだ。
「ちょっと待ちや」
すると豪樹さん。地底なのに山登りでもするかのような大きなリュックサックを下ろし、中から水の入ったペットボトルと、スティックタイプの菓子を取り出す。
「高濃度酸素水と、高カロリーのチョコバーや。ゆっくり水から飲んで、それからチョコを食べや」
豪樹から差し出されたペットボトルの水を少し含ませるフローレン。暫くして彼女の調子も良くなったか、再び水を飲み、チョコバーを頬張る。
「…………おぃひぃ〜、ですの……☆」
チョコの中のヌガーのキャラメルのような食感と甘味が、体力を消耗していたフローレンの身体に染み渡り、ピーナッツフレーバーのポリポリとした食感が食欲を促進させる。心做しか、彼女の血色も少しだけ良くなってきていた。
「良かった。だいぶ落ち着いたようやな」
「寛大な処置、心より感謝します豪樹さん。フローレンもこんな軟な身体はしてない筈だが……」
「いや、地底の環境は気圧の影響で変わりやすいんよ。ワイみたいに適応してへんと大体皆あぁなってまうねん。兄ちゃんは大丈夫そうやけどな。一応チョコと水は持っとき」
「ありがとうございます」
豪樹はサーブルズの分のチョコと酸素水を渡した所で、ようやくフローレンも再起したようだ。
「あっ、豪樹さん! 助けてくれてありがとうございますですの。ご迷惑おかけしましたですの」
「全然気にしてへんよ。ゲーム戦士は皆兄弟、元気が一番やがな! ワハハハ!!」
豪放磊落な笑い声、名前に似合い過ぎる頼もしい兄貴分の豪樹さん。
そんな彼に、シェイパー兄妹は二人して別の凄さに驚かされていた。
「……お兄様、こんな悪環境の中で過酷な道を進んで、あんな重いリュックサック持っても息一つ切らしてないなんて……豪樹さん、凄すぎませんの?」
「フローレンも気付いてたか。僕も強がってはいるが正直体力もギリギリなのに、あの人は運動力も落ちていない。スタミナが化け物並みに高い。そして筋肉からしてパワーも……言わずもがな」
「そんな人がトレーナーを勤めてるシャッフル・オールスターズって―――――実はヤバすぎるんじゃないんですの??」
出番は少ないけれど、実際最強クラスのゲーム戦士である高橋豪樹。しかし我々はそんな彼の本領を知らない。今日より行われるゲームでは、そんな豪樹さんの正体も含め、真の実力も明らかにさせましょう!
そして……………!!
「―――――腹減ったぁぁぁあああ〜〜〜!!!」
同じく地底空間にて、赤いたてがみのようなヘアーを靡かせたインナーシャツとズボンの男。
更に同じくスポーツトレーナー風で、ブルーとイエローのパーソナルカラーを併せ持つ同胞の姿が二人も。
これはもしや、新たなゲーム戦士の登場なのか……!? 全ては次回を待つべし! ――本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽
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次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!




