【GAME55-10】叡智の勝利へ、雷神の制裁!!
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◐AMAZING MIDWAY RESULT◑
☆ゲーム戦士チーム HP1900
〔畠田レミ 手札:3枚 EG:② PAS発動済〕
〔大門史也 手札:2枚 EG:⑦〕
★サザンクロス幹部チーム HP3000
〔イプシロンのジーナ 手札:7枚 EG:④ PAS発動済〕
・ユニットカード【超電導最終兵器・マグネスター1000】
〔ガンマのガクルックス 手札:2枚 EG:12 PAS発動済〕
・パーマネント・ツールカード
【フォートレス・フォーメーション】
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※ここに来てフィールドリセット!!
ゲームウォーリアー史上、かなりの長丁場を迎えたアメイジング・クロスデュエルモード。
マジで決着、付けさせて頂きます!!!
――どうして一つのゲームに、3ヶ月も掛けてお送りしたのか。レミの覚醒はビッグイベントだ、だけどここまで伸ばしたのはごく稀な事。それは何故か?
「作者が3作も同時に執筆してて、仕事もやって、ゲームもやってれば嫌でも延ばされるでしょ。スケジュール管理出来てないのよ、あの人!」
レミちゃんの言う通り! ただでさえリアルでも忙しいのに息抜きでゲームばっかして、同じシリーズのA.I.M.Sも人気になってればそっちに時間削がれるし!
何やかんやで今年2022年は、色んな事に振り回された年だと思います。いい加減落ち着いて、作者には趣味と仕事を両立して欲しいです!
……さぁ愚痴は十分溢しましたよ! さぁいい加減こっちに集中して、このゲームの決着を書きなさーい!!
『自虐ネタもここまで来ると自分が頭おかしくなりそうだ。by 作者』
▶▶▶ NEXT▽
「……まぁ、ゲームを長くさせたのは私達の悪足掻きもあったと思いますが、これもサザンクロスの信仰の為。悪く思わないで下さい」
「癪だけど勝ちはアタイ達が貰うわ。フィールドを一掃された状態で勝てると思ってるの!?」
どうやらサザンクロス幹部側にも気を遣わされたようで。だが決着が付きそうなのは確か。
何しろここはサザンクロス幹部・イプシロンのジーナの起死回生。切り札である《超電導最終兵器・マグネスター1000》の召喚により、敵味方同時にフィールドのカードは原初に帰された。
そして痛撃の1000ダメージによって、レミ・史也のゲーム戦士チームのHPも2000を切った所。硬直状態が続いた長期戦に大変動を呼び起こした!
(正直の所……この二人に邪念は一片も感じられない。純粋な闘志が魂に籠もっている。だとすれば本当に、私達の身を案じてくれているだろうか? だが……)
戦いも佳境を迎えた所で、ガクルックスの意志に一時の躊躇い。だがそれも残像と化す。
「我々には通さねばならない目的と矜持があります。ここで退く訳にはいきません。この鉄壁の城、崩れるものなら崩してみなさい!!」
湖上フィールドに忽然とレミ達を阻む、PAS印の城壁。
サザンクロス幹部のエリア陣を覆うように纏われた横長の壁、あの万里の長城を思わせる砦にジーナとガクルックスが囲まれている。
その《フォートレス・フォーメーション》、戦闘・効果による破壊やダメージは全て無効! 即ちPASの力でなければ破壊は不可能! この最大の盾と、ジーナの大型ユニットを前にどう立ち向かうのか!?
「随分語り部も煽ってきたわね」
「確かに。だがそうでもしないとゲーム的に盛り上がらんだろう」
レミちゃん、史也さん。そんな冷静にツッコまなくても……
「ジーナの攻撃に、ガクルックスの防御。どっちに付けてもガッチリ固めてるのは確かね。史也さん、いけますか?」
「私を心配してくれるのかね。気にしなくても私はいける。君は己のPASを最大限に活かせば良い」
「史也さんも自分の力を信じてるんですね。それじゃ、あたしも頑張らなきゃ」
「そうだな。PASに導かれて発揮された無限の宝札は、閃きも無限に呼ぶ。君は畠田レミらしく全力で攻略しろ。補助は私に任せるのだ」
いつの間にか、ライバル同士の二人の絆は高みを超えていた。そりゃそうだ、3ヶ月も続けてりゃ流石に縁も出るだろと思った読者の皆さんはお口チャック。
サザンクロスの真実を経て、過去と自信を見せられなかった自分を脱ぎ捨てたレミ。そして後悔の先に見据える立海の未来を背負った史也。
二人が見た悲劇の先に光がある限り、ゲーム戦士は決して歩みを止めない!
人間は学び、経験し、限界を超える未知の霊長類! その象徴をストレートに表した新人類こそ、ゲームウォーリアー!!
さぁ作者の癖である一人語りが止まらないうちに、ゲームに決着を付けよ!!!
「やってやるわ! ここまでお膳立てして貰って、負けるバカはここには居ない!!」
――――30秒経過。この瞬間、長いクロスデュエルモードのラストドローとなる!!
《CARD DRAW》
ドロー可能のクリアエフェクトが表記されたその刹那、稲妻にも似た黄色い弧線が残像として刻まれる。
ドローカードを手にした畠田レミが、誰よりも早く必勝へのアクションを起こした!!
「待っててね、剣くん。みのりちゃん! ――――あたしも皆と一緒に強くなってやるッッッ!!!!」
『ユニットカード、【雷を司る者―ライディー・カヅチ―】!!』
――――SMAAAAASHッッ!!!!
地底空間、約300m地下のB6層なのに、空も太陽も無い所で轟く稲光と雷鳴の洗礼。
これぞ正しく“青天の霹靂”、『霹』も『靂』も意味はどっちも雷。たとえ地底であろうが、乙女の怒りに触発された稲妻は曲解した者に裁きを与える!
剛力招来、超力招来! 稲妻を司る雷神ユニット、ライディー・カヅチの御目通りだ!!
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〈ユニットカード〉
【雷を司る者―ライディー・カヅチ―】EG:⑦
AP:800 DP:500 AS:15
属性:黄 ユニット/エレメンタル/ヒーロー
・能力:このユニットが召喚した時、
全ての相手プレイヤー・ユニットは[麻痺]
状態となる。
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「ライディー・カヅチの召喚効果! ジーナとガクルックスを[麻痺]状態にさせる!!」
――――バチぃッッ!!
「はぅうっ!!」
〔サザンクロス幹部 [麻痺]〕
カヅチの指先に迸る電撃、それに感電した二人の痛撃は神経にまで到達し、思うように身体を動かせなくなった。
「だ、だから何よ……! アンタらなんて、アタイのマグネスターで……痛つッッ」
早速[麻痺]の効果が表れた。ジーナの電撃伝いが全身にまで広がり、ブレスによるユニットの攻撃コマンドも思うように出来ない。
「だが……ライディー・カヅチのAPは800、私達のHPでは到底届かぬ。それに城壁を前にしては、思うようにダメージも与えられまい!」
サザンクロス幹部のHPは3000。3倍以上にしても届かないし、ガクルックスのPAS城壁が邪魔をし、ダメージすらも通すことは容易じゃない。
しかし、畠田レミのヒラメキを甘く見ては困る!
「『アメイジング調合術』!!」
レミのPASによって無限ドローが可能になり、大量の溜めた手札もとい材料を、インスピレーションをレシピに続々と新カードを調合していく!
『フィールドカード、【アクアステージ】!!』
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<ツールカード>
【アクアステージ】EG:③
属性:青
効果:自分、または相手側にセット。
セットされたフィールドは、赤属性の
カードダメージを半減し、黄属性の
カードダメージを2倍にする。
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これをレミはサザンクロス幹部側にセット。
湖上に見えない床で張られたVRフィールドを、水浸しにして、本当に湖の上で戦っているように見せた。だが彼女の調合からのカードスキャンは更に続く。
『パーマネント・ツールカード、【蓄電避雷針】!!』
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<パーマネント・ツールカード>
【蓄電避雷針】EG:④
属性:黄
効果:セットしたこのカードの周辺は、
黄属性のカード・攻撃に[ブロック不可]
[必当]を得て、ダメージが2倍になる。
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水浸しのフィールドに聳え立つ鉄塔、先端には雷を集中させる針、避雷針がセットされた。
「な、何の為にこんな事を?」
「幾らやった所で、私の城壁は……」
「壁なんか壊す気はサラサラ無いわ! そんな長期化させる壁抜きで倒す方法を思い付いたのよ!!」
不可解なプレイに困惑するサザンクロス幹部に、とびきりの発想力を魅せるレミが、直々に彼らを倒す方法を公開した。
「《アクアステージ》は貴方達のフィールド前方に、あたしのライディー・カヅチの攻撃が2倍になるように仕掛けた。そして《蓄電避雷針》も同様に2倍にさせて、更に城壁で引きこもってる貴方達の中央にセットさせる事で、PASの力も掻い潜ってダメージを与えることが出来る!
2倍と2倍のダメージ精算が重なれば4倍になる。よってAP800のライディー・カヅチに与えられるダメージは………」
「「―――――――【3200】………!!!!」」
これぞレミちゃん印、サザンクロス幹部を一撃必殺で仕留めるライトニングコンボ!!
筆記すべきはこれらをデッキに入ってない状態で、調合術で確実に創り上げたレミの智力があってこそ! 既に《ライディー・カヅチ》の攻撃コマンドは、何時でも準備万端だ!!
「行くわよ!! ―――《雷を司る者―ライディー・カヅチ―》の攻撃……」
「いや、まだ通さぬぞッッ!!」
おっと!? ここで主張も個性も乏しかったガクルックス、ここに来てカウンター・レスポンス!
(個性が乏しかったってどういう意味だ?)
大量のEGから消費し、追撃のカードスキャン!
『アクションカード、【アタック・バリア】!!』
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<アクションカード>
【アタック・バリア】EG:①
属性:青
効果:相手の攻撃を一時だけ
無効にする。
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「ライディー・カヅチの一撃必殺など、私の盾に比べれば―――」
「ならばその盾をも貫くまでだ」
『カウンター・レスポンス発動』
更に畳み掛けるカウンター! 起動したのは史也!!
『アクションカード、【ステルスアタック】!』
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<アクションカード>
【ステルスアタック】EG:①
属性:黒
効果:フィールド上のユニットを
1体選ぶ。そのユニットは相手のカードの
効果を受けなくなる。
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「これをライディー・カヅチに与えれば、君のバリアも貫き、畠田レミのコンボにも干渉されない」
流石、カードテキストの隙間もしっかり埋めて対処も完璧な史也さん。これなら……
『カウンター・レスポンス発動』
何ぃ!? まだカウンターが止まらない!! 仕掛けたのはジーナ!!
「舐めんじゃないよ、だったらアタイがぶち壊してやるよ!!」
『アクションカード、【絶縁のスクラップ】!!』
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<アクションカード>
【絶縁のスクラップ】EG:③
属性:黄
効果:フィールド上の黄属性ユニット
を1体選ぶ。そのユニットを破壊する。
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何とここに来てユニット破壊カード、しかも黄属性という限定に絞った所謂『メタカード』で、同じ黄属性のカヅチが破壊対象に!!
『カウンター・レスポンス発動。アクションカード、【カード・ネゲーション】!!』
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<アクション・カード>
【カード・ネゲーション】
属性:青 EG:②
・効果:直前に出したカードの発動を打ち消す。
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止めど攻めども、史也によって全て打ち消されるカウンター畳返し。既にライディー・カヅチによって呼んだ雷雲も、膨張し続けて『撃たせろ!』と訴えてるように見える。
「まだだ!! 私にはまだ、絶対なる盾が………」
「―――――クドい」
「ッッ………!!!」
次の瞬間、彼の体内から迸る青紫のPASの鼓動がレミにも伝わってくる! 立海のゲーム戦士に相応しき者は皆、宝石の輝きを持つと云われている。そんな大門史也の司るPASは即ち【タンザナイト】!!
「私はゲーム戦士達の成長を目の当たりにする瞬間が、一番“生”を実感させる! それを幾度となく阻む事は―――――私の矜持を潰すに値する!!」
いざとなったら魂を込めろ! 土壇場で魅せよ、立海遊戯戦団の参謀長・大門史也の渾身のPAS!!
◎――――――――――――――――――◎
・大門史也のPAS
【エンサイクロペディア】確認。
PASスキル
【システム・オーバーダウン】発動!
30秒間、相手プレイヤーのカード発動不能!!
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聳え立つ城壁よりも高く、地底空間の層を密着させるまでに膨大な字と図鑑で纏められた巨大百科事典! これぞ膨大な知識と智謀を用いた史也のアイデンティティ、その象徴を示したPAS!
その百科事典には当然、相手のカードを無力させる方法は多数載っている。その中で一番有力なのは、カード自体を使わせなくさせる事。
つまり、ジーナとガクルックスの二人が使うカードデッキは一切使用不能となった!
「う…………嘘よーーーー!!!!」
「私の盾が、鉄壁が、敵わない………ッッッ!!!」
サザンクロス幹部に痛感させた絶望の二文字。一番容赦無かったのは史也兄だと、改めて実感させる切り札。
「これで私のサポートは全て終わった。後の主役は君だ、畠田レミ。最後まで役目を果たすのだ」
「了解です! このあたしに、まっかせなさーーーーいッッッ!!」
久々に出ました、任せなさいサイン! カウンター・レスポンスの処理を終えて、無意味な《アタック・バリア》は張られたが、相手のカードの効果を受けない《ステルスアタック》の効果を得た《ライディー・カヅチ》には、もはや何物も遮るものは無い!!
「これで3ヶ月分のゲームも終わりよッッ、 『イエローサンダー・ライディーン』!!!!」
――――――カッッッッ
B6層全土にまで膨張した雷雲。その蓄積された電気エネルギーが《蓄電避雷針》に一点集中し、目も眩むような雷撃がサザンクロス幹部を襲う!!
「「……………………シャーロット…………様………!!!」」
――――THUNDEEEEEEEER!!!!
〔サザンクロス幹部チーム HP3000→0 KNOCKOUT!〕
「―――――貴方達の理不尽な不運も、欲に溺れた奴が創った偽りの宗教も…………皆まとめて、クタバッちまえ。アーーーーメンっ」
▶▶▶ GAME WARRIOR TEAM WIN!!▽
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次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!




