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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
4th STAGE―ゲーム戦士魂大爆発・本当の正義は何処だ……!?―
432/468

【GAME55-6】日々是精進、ゲーム戦士は進化する!!

◎――――――――――――――――――◎

 ◐AMAZING MIDWAY RESULT◑ 


 ☆ゲーム戦士チーム HP2900

 〔畠田レミ 手札:2枚 EG:②〕

 ・カスタム・ツールカード【メテオロッド】

 〔大門史也 手札:3枚 EG:⑧〕

 ・パーマネント・ツールカード【サモナークリスタル】

  ※フィールドカード【ガードポジション】【超電磁力空間】


 ★サザンクロス幹部チーム HP3500

 〔イプシロンのジーナ 手札:4枚 EG:⑤〕

 ・カスタム・ツールカード【ホーミング・ランチャー】

【チャージレーザー】【オメガキャノン】

  ・パーマネント・ツールカード【蓄電システム装置】

 〔ガンマのガクルックス 手札:2枚 EG:⑦〕

  ・パーマネント・ツールカード【ブロックドーム】

【フォートレス・フォーメーション】

 ◎――――――――――――――――――◎


※サザンクロス幹部・ダブルPASスキル発動! 最強兵器と強固なる城壁がレミ達を襲う!!

 ――アメイジング・クロスデュエルモード。2VS2のマルチバトルも、いよいよクライマックスに近づこうとしております。


 というのも、サザンクロス幹部チームのジーナとガクルックス。南十字星の加護を力に、いざとなったら魂を込めろ!と発動したPASスキルが、硬直状態であった湖上の戦場を動かそうとしている。


 完全武装女子・イプシロンのジーナ、最強鉄壁男子・ガンマのガクルックス。矛と盾を身に着けたタッグがゲーム戦士に襲いかかる!


「私の城壁に、ジーナの攻に全てをささげた完全兵器! 攻守共にこの世に勝るもの無し!」

「さぁ、アタイ達サザンクロスのパーフェクトな布陣。攻略出来るものならしてみなさいよ!!」


 PASの発動は急激にして一変、ゲームの行く手を一気に優位に立たせる魔力を持つ。それを2つ同時に発動したとなれば、レミ&史也のゲーム戦士チームもそれを崩すことは容易じゃない。


「何てこと……せっかく史也さんが知恵を絞って切り札を捨てたのに、これじゃやってきた事が水の泡じゃない!」

 等とレミは悔しげに唇を噛みしめる。


「いや、決して無駄ではないぞ。たった一回のPASスキルを相手が一辺に出してくれたのだ。臆するにこれ以上の隠し玉を残してはいないだろう」

 対して史也、若干眉間を寄せてはいたものの至って冷静。それでいて、いつ何たる時もポジティブシンキングな所は、我々も見習いたい。


「何時までもこそこそ話してんじゃないわよ!!」

「きゃあッッ!!」


 対戦相手の会話が焦れったく感じたのか、イプシロンのジーナによる《チャージレーザー》ビーム一閃。レミの顔面数ミリスレスレに飛んで、紙一重に一直線攻撃を交わす。


「こんなのやられたら形勢がひっくり返されますよ!? どうすれば……」

「―――――大丈夫だ」


 史也は《ガードポジション》の石柱の裏で隠れるレミの不安を抑えるように、背中をポンと叩いて鼓舞する。


「要はあの武装少女をどうにかすればいい。都合良く戦力を削ぐ事は厳しいが、とにかく行動しなければ」

「出来るんですか? それじゃあたしは……?」


「私は君のサポートだ。君はガクルックスの城壁を壊すなり、HPを削るアタッカーの役割を果たしてくれたまえ。適材適所だ」


 慣れない決闘に不安は濃く、中々それを脱する事が出来ないメンタルとの戦い。

 史也はそれに対し、彼女に過度な期待を背負わせることなく、自分の為せる力に撤することを促した。


「…………分かりました。やってみます!」


 レミは史也の言葉を信じ、数少ない手札の中で温存したカードを費やす。


『アクションカード、【ツール・ブレイク】!!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈アクションカード〉

【ツール・ブレイク】

 属性:黄 EG:②

 ・効果:フィールド上のツールカードを

 1つ選択し、それを破壊する。

 ◎――――――――――――――――――◎


「《ブロックドーム》を破壊!!」


 レミのツール破壊カード、[フライヤー]や上空からの攻撃を防御する天井シールド《ブロックドーム》を破壊……ってあれ? PASの城壁は壊さないんですか!?


「PASで発動させたカードは、普通のカードじゃ破壊できないの。使えるのは他のツール破壊だけ」


 レミのカード発動は本命ではなかった。皮算用までは行かないが、これがレミに出来る精一杯。残す手札は墓地から回収した《ジョロキア・スパイダー》のみ。


「レミ、プレイヤースキルもあるじゃないか。今更出し惜しみする必要も無い。PASは取っておいて、攻める事に徹するのだ」

「あっ、はい!」


 作戦コードは『ガンガンいこうぜ』! レミは温存していた3つのプレイヤースキルから1つを発動する。


 ◎――――――――――――――――――◎

 ・畠田レミのプレイヤースキル

【即席EGチャージャー】発動!


 3秒メシ、EGを⑤回復!!

 ◎――――――――――――――――――◎


 ウイ◯ーよりも速攻吸収力、スキルから取り出したチューブ型ゼリー飲料を飲み干したレミは一気にEGを⑧まで蓄積。という事は……!


「お願いジョロキア! もう一度あたしに力を!!」


『ユニットカード、【ジョロキア・スパイダー】!!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈ユニットカード〉

【ジョロキア・スパイダー】EG:⑤

 AP:400 DP:500 AS:10

 属性:黒 ユニット/スパイダー


 ・能力:EG③:ユニットカード1体を対象にする。

 対象カードは10秒間行動不能となり、

 [毒]状態となる。

 ◎――――――――――――――――――◎


 本日二度目の推参、レミのエースカード! リベンジに燃える黄色ワンピースの蜘蛛女!!


「無駄よ、今更役立たずを置いたってアタイの武器には敵わないわよ!!」

 ジーナ、またしても情け御無用の兵器カードで応戦。《オメガキャノン》をジョロキアに目掛けてぶっ放す!


「交わして!!」

 レミの掛け声に即座に砲弾を回避するジョロキア。ユニットウォーリアーの件もあって息ピッタリ。


 そして史也は盤上がこのような展開故か、中々サポート出来るカードが手元に無いのか、ただひたすらにEGと手札を蓄える。


「ほらほらぁ、あんだけアタイ達の事同情してた癖にその程度ぉ? そっちの方こそ諦めなさいよ。参謀長は強いのはさておいて、2対1じゃ張り合いないじゃない」


 ゲームの優劣で、コロコロメンタルが変えてる人に言われたくないよ!とツッコミたくなるイプシロンのジーナ。


「ジーナ、故意に畠田を除け者にするような事を言うな。確かに大分力量には劣るが、真剣に戦ってる事は間違いないのだ」



(結局どっちもディスってるんじゃん……っ!!)


 失言は時に人を大きく傷つけるもの。それを無意識にやる事が、余計に腹が立つのも人の心理。虐め経験のあるレミには、それが鋭く突き刺さった。故に彼女の情緒も不安定となり、涙目になりつつあるが……



「大丈夫だ。――――彼らが思ってる程、君は弱くはない」

 そこでも逆境を後押しするのは、大門史也。


「でも、でも……あたしがやってる事なんてコンバイン撃破した事くらいじゃないですか……! そんなのに肩を並べるなんて……」

「当たり前だろう。私は君とは5、6年も歳が離れている。その分だけ経験則がある。まだ戦い慣れてない君と簡単に比べられる訳がない」


 分かってはいる。分かってはいても、彼女の立場からしてやはり無謀だったのかという現実が、可能性を潰していることも確か。だが、


「だが。私にとって君はこの先、()()()可能性が十分にある。故にこの私を一度は破ったのだろう?

 ――――ゲーム戦士は、進化する。そして畠田レミはその進化を拒まないのだ」


 かつて史也は、己よりも知性に劣る者を見下していた。それこそゲーム戦士として戦うプレイヤーの成長・進化を恐れ、否定した事が城主の死を呼び、倭刀やレミへの敗北に繋がった。そしてまた参謀長は学んだ。


「進化を拒まないって……?」


「前にサバイバーモードで戦った時に、君は私にこう言った。【勉強は退屈だから嫌い】と。

 それは勉強に縛られる事が、知性を得るという固定観念を破壊する事に繫がる。だがポジティブに例えるならそれは……【自由奔放な発想は、常識を超越する】事も意味する。頭でっかちな私を超えた君には、何れは我々を驚かすような事を仕出かすに違いない」


「そ、そんな! あたしなんて、あの時無我夢中で……」

「自分で自分を縛るな。自信を魂に抱け。君の閃きは、その進化の可能性を大きく拡げられるのだぞ」

「…………そうかな……………?」


 こんな事を好敵手から口にするとは、レミは想像もしなかった。虐めや宗教虐待により人への信頼や懐疑に縛られたレミの心を、いつしか彼が溶かしていったのだった。


「これは慰めでも同情でもないぞ。偽りない“事実”だ。故に君を凄いと認め、親友になった者が6人も居る。その時点で君は愚劣な虐めに勝利しているのだ。そんな君が、眼前の敵に屈するなど有り得ない――――!」

「…………………」


 史也の視線に熱い眼、それを真っ直ぐと畠田レミに向ける。

 桐山剣、河合みのりを始めとするシャッフルオールスターズ兼大親友・恩師。いつしか彼らが彼女の心を強くし、自身も守るために戦う意志を育て上げた。


 地底に来てから事情もあってナイーブになっていたレミの精神。味方にもライバルにも十分すぎるほどに励まされた。ならばこれ以上、カッコ悪い所は魅せられない!



「『あたし()()()』『()()()あたしなんて』。そんな事口にしてるから、いつの間にかネガティブになっちゃってたみたい。でも、それを口にするのはやーめた!」


 レミは今度は己をも鼓舞。決意をアウトプットし、更には頬を両手でピシャリと張り叩いて気付ける。



「史也さん! あたし今から本気出しちゃいます!! こんな逆境、覆してやる!!!」

「宜しい。思う存分やり給え!」


 そして展開するはお待ちかね、いざとなったら魂を込めろ!


 ◎――――――――――――――――――◎

 畠田レミのPAS【ブラックボックス】確認。

 ◎――――――――――――――――――◎


 黄色い波動に対して真っ黒なボックス。中身不明のブラックボックスはレミの専売特許なPAS。また今回もどんな奇想天外なヒラメキを齎すのか………って、んんっ!?


 レミのPAS、ブラックボックスに()()が…………!?


「―――――スゥぅぅうううウゥゥウウウ〜〜ッッ」


 一体彼女の魂に何が起ころうとしているのか。レミはただ精神集中に深く息を吸い、吐き出すだけであった。



 ――本日のゲーム、これまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽


小説を読んで『面白かったぁ!』と思った皆様、是非とも下の「ブックマーク追加」や感想・レビュー等を何卒お願い致します!


更には後書きと広告より下の評価ボタンでちょちょいと『★★★★★』の5つ星を付けて、作者やこの物語を盛り上げて下さいませ!


次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!

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