【GAME54-1】脅威の三体合体ユニット・VSX《ヴァーサクス》!!
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◐AMAZING MIDWAY RESULT◑
☆ゲーム戦士チーム HP4000
〔畠田レミ 手札:3枚 EG:③〕
・カスタム・ツールカード【先読みの松明】
〔大門史也 手札:2枚 EG:⑧〕
※フィールドカード【ガードポジション】
★サザンクロス幹部チーム HP4100
〔イプシロンのジーナ 手札:3枚 EG:②〕
〔ガンマのガクルックス 手札:4枚 EG:⑦〕
※コンバイン・ユニット【トライフォートレスロイド・VSX】
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コンバインユニット・完全形態【トライフォートレスロイド・VSX】降臨! その合体完了と同時に、レミの武器と史也のユニットが消滅した!! 一体何故!?
――地底空間・B6層、地底湖『黄泉の湖』の上で展開されるアメイジング・クロスデュエルモード。早い話が2VS2のタッグバトルだ。
湖の上でセットされた見えない足場、深い闇に吸い込まれそうな湖底の先には、対戦相手のサザンクロス幹部二人によって人質を取られたシャッフルオールスターズ・倭刀と穂香が、酸素カプセル一時間の猶予で閉じ込められている。
二つの命を天秤に掛けて、お縄に付くか幹部の思うがままにされるのかクロスデュエル。シャッフル・レミと、立海・史也の二人のゲーム戦士が果敢に立ち向うが、彼女らの行く手を阻む合体メカユニット―――!!
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〈コンバイン・ユニットカード〉
【トライフォートレスロイド・VSX】
・コンバイン素材:『キャノンロイド・V』
+『ガードナーロイド・S』+
『キャタピラーロイド・X』
・属性:黄 AP:800 DP:800
・能力:[コンバイン][フライヤー]
①このカードが初めてフィールドに出た時、
フィールド上の無属性以外のカードを
全て除外する。
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海陸空のメカユニットが合体して出来た完全型コンバイン・ユニット。電磁力によって完成したその凄まじさたるや、初めて合体完了した時点でその能力は発揮されていた。
「あたしの《フレイムチェリーアロー》は何処……!?」
「私のユニットの《鏡のダークマジシャン》も居ない。恐らくはあのロボの能力か」
レミの主力武器に、サポーターの役割を果たしていた史也のユニットが消えた。だがレミがもう一つ装備していた松明と、展開するフィールドカード《ガードポジション》だけは消滅せずに留まっているではないか。
「VSXは初めて合体が成功した際に、無属性以外のカードを全て除外する効果を持つわ。けれど小娘のダッサイ松明と鉄柱は属性が無いから、VSXの効果は受けなかったって訳」
成程、消滅効果にもこんなデメリットはあるもんですねぇ。ジーナさん、解説ご苦労さん。
しかし湖の上で合体ロボ、並びに鉄柱が天井まで聳え立つフィールドとは。なんともシュールというか、そんなツッコミの余裕も持てない程に、両者の緊張感は増しています。
(……この二人、銃司のような馬鹿みたいに飛び抜けた強さとはかけ離れているが、コンバインカードを主流にした攻撃と、相手の出方を挫く妨害カードの組み合わせが相乗している。
―――テロ行為を行うサザンクロスの幹部が、どれほどエゲツない戦略に頼るかと思ったが……真逆だ。ゲーム戦士と変わらぬ正統派に強いと見た)
史也の脳内、博識な情報を敷き詰めた右脳に思い描くビジョンは如何なるものか。
本来コンバインカードなる合体ロボを使うプレイヤーは、余程のロボットヲタクか物好きかという固定観念に縛られそうですが、意外にもギャルっ娘のイプシロンのジーナがメインで使っている。
趣味趣向は本当に十人十色と思わせる展開。だが強さは十二分。故にコンバインユニットの効果でユニットが消えた史也が劣勢に立たされた。
「さぁ、存分に暴れなさい! VSX、出撃よ!!」
司令官の出動命令が下ったVSX、鉄柱の隙間をジェットパックの低空飛行によって軽々と超えていく。そしてサーチカメラによって標的に絞られたゲーム戦士は……畠田レミ!!
「やばっ……!」
レミは咄嗟に避けようとするが、ターゲットロックしたVSXのドラゴンアーマーから発光する広範囲レーザーからは逃げられない!!
「光粒子破壊レーザー、撃てぇーーーッッ!!!」
迫力感あるジーナの攻撃司令、まるで地球防衛軍の長官かと思わせる厨二感溢れる声と共に、VSXの光粒子破壊レーザーが発射! だがそこに阻む救いの手!!
『アクションカード、【反重力転送装置】!!』
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<アクションカード>
【反重力転送装置】EG:②
属性:青
・効果:フィールド上のユニット一体を
手札に戻す。
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「―――史也さん!!」
隠し持っていた対ユニット用のアクションカード。攻撃中のユニットならば、ダメージを与える前にユニットを手札という名の基地に送還出来るが……?
「これでは決定打にならん事は分かっている。[コンバイン]能力で三体のヘヴィメタルユニットに戻るのがオチだからな。だが高ダメージは免れる」
史也のクレバーな対処法で、800の大ダメージを防ごうとするのだが……?
「させませんよ、カウンター・レスポンス!」
それを阻むのはガンマのガクルックスによる、妨害カードの応酬!!
『アクションカード、【星雲への追放】!』
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<アクションカード>
【星雲への追放】EG:③
属性:銀
・効果:発動中のカード1枚を対象にし、
それを無効にする。その後そのカードは
除外される。
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「私はこれで、《反重力転送装置》を無効。そしてそのカードを除外追放させます」
「………!」
ああっと、頼みの防御カードが打ち消された!
これでVSXのレーザーを阻むものは何も無い!!
「あぁああぁああぁッッッ!!!」
〔ゲーム戦士チーム HP4000→3200〕
レミ達にファーストダメージが通った! しかも痛恨の800ダメージは、レミの身体を軽々と後方彼方へと吹き飛ばされていった。
「ぅ……くっ、ご、ごめんなさい史也さん……あたしが足を引っ張ったばかりに……」
「何を謝る必要がある。この状況下で一度や二度は被弾する事は覚悟していた。想定内だ、それとも君は既に諦めの姿勢に入ったのかね?」
レミの判断が甘かった故に、大ダメージを与えてしまった事に謝罪する。だが史也はそれを決して卑下せず、それどころか間接的にもレミの力量を試すかのような口車を乗せている。
(さ、流石に立海の参謀を語っていない。相手に大ダメージを与えられたのに、全く動揺する素振りを見せていない。冷静沈着の塊だわ……!)
シャッフル唯一のブレイン派であるレミ、史也のクールなファイティングスタンスに改めて凄さを思い知らされる。一度はコンバインユニットを仕留め損ねた彼女の、負けん気な心を動かされた。
(……そうよ、一度や二度打たれたからって何よ。あたしだってやれば出来るって事を魅せないと、史也さんにまた笑われる……!!)
これが頭脳派同士の相対性理論か!? 咄嗟の閃きと発想力に長けたレミと、蓄積された知識で科学的にアプローチする史也。
左右されるのは互いのIQに対する意地なのか。レミは汚名返上とばかりに第二のフィールドカードを展開する!
『フィールドカード、【超電磁力空間】!!』
すると、サザンクロス幹部側のフィールドに静電気・電磁波に帯びたような不思議な空間へと変換された!
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<フィールドカード>
【超電磁力空間】EG:③
属性:黄
効果:相手フィールドのユニットは
[ノーコマンド]効果を付与される。
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「……!? VSXにコマンドが出せない!? 何で!!?」
過剰な電磁波に帯びた空間は、サザンクロス幹部のカードスキャンブレスの機能であるユニットのコマンド機能を狂わせ、VSXの攻撃・ブロック指令が応答出来なくなっていた。これがカードのデバフ効果[ノーコマンド]である。
「きぃいい〜! なんてことしてくれてんのよ!!」
ジーナは歯ぎしりを立てて悔しがる。主力の行動制限はゲーム戦士側の反撃の糸口へと繋がっていく。
(フィールド効果による束縛か。こういう時こそ、ユニットや武器を出していくのが得策なのだが……多少の時間稼ぎにはなるか)
一応はレミの判断に肯定しつつ、盤上の状況を見極める史也。
チームでは最もEGを蓄積している史也、ここは様子を見つつ、次のカードをデッキから引いてブレスに装填。そのカードとは……?
『――――アンノウンカード、スキャニング』
や、やややッッ!!? そのカードはもしや……!!
「!?」
「え、あんの……安納芋?」
「カード名が見えないカード……!?」
まだその詳細を知られていない、アンノウンカードにレミやガクルックスは驚愕する。
読者の皆様は……もう知ってますよね? 忘れた方は【GAME46】を読み直しましょう。
しかしこのカードから張り巡らす因果が、このゲームを更に予測不能な域へと誘われる事を、全員はまだ知る由が無かったのです……!!
――本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽
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