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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
4th STAGE―ゲーム戦士魂大爆発・本当の正義は何処だ……!?―
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【GAME53-2】奇妙な因果は地底にも来てたのか!?

 ■■■■■■■


 ――さて、今回繰り広げるであろう決闘ゲーム。


 前回の回想も兼ねて、そのゲームの主役となろうとしているゲーム戦士。その一人が、立海遊戯戦団の大門史也という事が明らかになったんですが。

 更にもう一人、その要となるであろうゲーム戦士はまだ明らかにされておりません。


 今回もそのゲーム戦士に纏わる因果のお話。回想も交えてご案内……といっても、今度は時はそんなに巻き戻さずにちょこっと前まで遡ってみましょう。


 ▶▶▶ NEXT▽


 時系列は、そうですね……桐山剣が大阪に着いてGWクエスト受注した頃と同じ時期。場所は地底空間・B1層の旧都。


『―――裏プレイヤー討伐に専念しているゲーム戦士の皆様へ、我々が手配を続けている裏プレイヤーの大半はB6層以降、大変危険な者達が屯しております。討伐へ向かう際はどうか心して挑むようお願い申し上げます』


 地底空間のアナウンスから流れる流暢な声の主は、今回の裏プレイヤー討伐の指令を繰り出した張本人。鳳凰堂の孔雀さん。

 その前にサバイバーモードの試合を通じて、地底に参上したゲーム戦士達にメールで討伐情報を送ってきたが、それだけでは戦意高揚にはならないと思ってか、孔雀自らが旧都全体に呼び掛ける事となった。



 といっても、内容としては前述の通りに裏プレイヤーの情報の事は前菜扱い。主食としては長たらしくゲーム戦士の誇りを忘れずにとか、WGCは公正を第一に考える組織だとか、裏プレイヤーの非道たる数々の悪行やらに蹂躙されただとか。

 まるで選挙の演説でもしてるかのような、法に縛った堅苦しさと不透明な真意が伺えるアナウンスが、狭い地底に広く鳴り響いた。


 このような特定の思想と世論、それに対する意識を行動へと誘導する意図を持った行為。

 俗にこれを政治宣伝、別名『プロパガンダ』と言うんだそうです。あまり口にするべき言葉では御座いませんが。


 それにしても前回のWGCの治安防衛管理長を勤めてる凪原茜といい、副管理長の孔雀さんといい、女子高生の歳でここまで地位を登り詰める事が出来るこの時代。

 まさに“力こそが正義”を実現してるかのような実力社会を生み出した『超次元ゲーム時代』。



 果たしてこれが、万人の理想として成り立つ世の中になっているのでしょうか……?


 ▶▶▶ NEXT▽


 そして今回スポットライトを当てるべきゲーム戦士が居るのはこちら。旧都から一階降りて次なる空間のB2層。


「……随分とエゲツな〜な演説しとりはるなぁ。聞いてる限り私からは極度の強者嫌いに聞こえてくるよ」

「でも言いたいことはズバッと明確に言ってくるからねぇ。平和主義者も過激派も味方多いみたいだし、リストラされる前のWGCより支持されてる訳だ。厳し過ぎるねぇ〜」


 等と鳳凰堂孔雀の演説にボヤく二人のゲーム戦士。何を隠そう彼女ら、B2層の覇権を握る女将と暴走族の総長。大山組は大山杏美と、小原組は小原恵美。

 一年の時を経てようやく親友同士、蟠りが解けて故郷の地底にて大好きな盃を交わすようになった。


『妬み嫉みのエンヴィー』やら、サザンクロスに唆された裏プレイヤー達は自首してこの地を去り、今は腐れ縁の二人のみがB2層の行方を見守る。


「……小原ぁ、アンタいつから鳳凰堂の肩を持つようになったん? 散々酷い目に遭わされたんに」

「もう恨んでないってのは嘘になるわ、流石に。でも心底嫌いな奴を目ン玉開いて真っ直ぐ見ないのは盲目と一緒だろう」

「せやね、ホンマごもっともや」


 最早今の小原には、鳳凰堂に対する復讐心は殆ど無い。身を呈して説得に応じた穂香や、裏プレイヤーの同胞に救われた彼女に迷いは無くなっていた。

 その吹っ切れた影響か、彼女のPASも復活して精神ショックの後遺症である脳障害も治りつつあるという、近代医学じゃあり得ない回復を見せた凄まじい精神力。フィクションとは意外な希望を持たせる事も容易い。



 ……でも今回戦うゲームで、注目されるのは彼女らではありません。まぁ最後まで読んで頂戴な。



「で、大山の方としてはどーよ。あのゲーム戦士の連中で、B6層以降の奴らとやり合える見込みあるのは居るか?」

「どないやろか、ゲームの強さだけじゃ比例にもならない連中やし……」


 第三者目線で、これから赴くであろうゲーム戦士達の健闘を予測する二人。そんな彼女らに思いもよらぬ客人来たり。



「―――アンタか。穂香姉ちゃんと戦ったっていう小原恵美ってのは」


 その声聞いて小原が振り向けば、かつて旧都にて小原が裏ゲームに加担した際に被害にあったシャッフルオールスターズの池谷倭刀。


 そして彼女と直接戦った穂香、レミに豪樹、その後輩の水谷由佳。

 それに立海銃司率いる戦団も史也、シェイパー兄弟の二人。更にはエレメント◇トリガーズから参戦中の土屋将司ことツッチーと、以上合計10名のシャッフル・立海連合軍の登場。かなり久々の登場なんで箇条に紹介してみました!!


「こんな大人数、名前呼ばれただけでも読者のキャパ超えそうやがな」


 仰る通り。群像劇って大変なんです。


「おや、また来たんか立海の兄ちゃん……と言いたいとこやが、その前にこっちから言わなアカン事があるわな。ほら小原……」


「分かってるよ。―――兄ちゃん達や、B1層のゲーム戦士達には本当に迷惑をかけた。ゴメン、この通りだ」


 サザンクロスの幹部・デクルックスに利用され、裏ゲームにて同じ同胞である『妬み嫉みのエンヴィー』と共に片棒を担いだ小原。頭を地まで深々と下げて、自首したエンヴィーの分まで責任を持って倭刀に謝罪する。


 その後小原は、その罪滅ぼしにと裏ゲームを決行したキッカケやら、デクルックスとの接点など洗い浚い白状し、倭刀も怒る様子は全く無かった。



「やっぱり裏ゲームの黒幕はデクルックスか。正直な話、お前らのした事は一歩間違えれば戦争にもなりかねかった事だが……謝ったなら俺はこれ以上気にしてへんよ」

「地底の東の総長が、殊勝にもこうして頭を下げて来てるのだ。我々が執拗に責める必要も無かろう。過ぎた事を引きずるのも下らん行為だ」


 倭刀、銃司と共に許しを示し、旧都の裏ゲームの件もどうにか和解を得ることが出来た。



 ………しかし、今回のゲームで戦うゲーム戦士は、残念ながら銃司でも倭刀でもありません。

 それじゃあ一体誰なのでしょうか? 確かなのは連合軍の中の10人に間違いないのですが、大山と小原に接点が合う者はそれほどいない。


 とその時、銃司と倭刀の横から飛び出して、声を掛けた者が一名。



「――――大山さん、小原さん! あたしの事、覚えてますか? 畠田レミです!!」


 なんとその者とは意外にも、シャッフルオールスターズの畠田レミ!!

 何やら大山と小原と過去に知り合ったような素振りであったが、当の二人は。


「……忘れる筈無いやないの! うちのシマで良く遊びに来てもろうたレミちゃんやろ? 大きゅうなったねぇ〜!!」

「あたいのバイクの後ろに乗せたりしてな! なら尚更悪い事したわ、ゴメンな〜!」


 仮にも地底のB2層の全てを牛耳る女将さんと、地底の中では名の馳せた暴走族の総長とが、レミに対しては親戚も同様の対応に一同はポカーン。私もポカーン。


「レミちゃん、貴方一体何者なんですか……?」


 穂香をも呆然とさせたレミの因果。和気藹々としている中でレミはハッとして、本題に入った。


「そうだ。大山さん、小原さん。分かる事だけで良いんです、サザンクロスの事で情報を持ってたら、あたし達に教えてくれませんか? ――――あたし、もう一度B9層に行きたいんです!」


 無謀にも、B6層ではなくB9層へ行きたいと懇願するレミ。その様相からはかなり切羽詰まり、険しい顔で迫られては流石の女将と総長も戸惑うばかり。


「ちょっ、少し落ち着きなさいな! 幾らレミちゃんでもB9層へ行くんは危険すぎるし、私は賛同出来ひんよ」

「まぁ何があったかは聞かないでおくが、B6層以降の事ならデクルックスからチラッと聞いた話は伝えとく。信憑性があるかは知らんがな」


 一先ずB9層の話は一旦置いて、一同が目指しているB6層の裏プレイヤー達の事については小原から話す事に。


 だが一方では落ち着きを見せないレミに、心配になった穂香が駆け寄る。


「―――レミちゃん。話したくなければ言わなくても構いませんが、地底空間で一体何があったのですか? それにB9層へ行くって……」


 この問いには真っ先に躊躇ったレミ。しかし親友の前で隠し立ては出来ないと悟ったか、穂香にも言えなかった真相の一部をレミ自らが語る。



「………あのB9層には、あたしや家族を執拗に虐め尽くした憎たらしい奴がいるの。アイツだけは―――――死んでも許しちゃおけない…………ッッッ!!!」



 穂香にも、オールスターズのメンバーの誰にも見せなかったレミの怒りに震える憤慨の極地。

 一体彼女に何があったのか、心の奥底に隠した地底での闇が明らかになるとき、レミは何を語るのか。



 そうです、決闘ゲーム二人目の主役は畠田レミ。



 シャッフル・立海のブレインの役割を持つ史也とレミのコンビが、一体どのようなゲーム展開を見せるのでしょうか?

 次回よりは、その対戦相手への接近へと迫ります!


 ――本日のゲーム、これまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽


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次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!

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