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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
4th STAGE―ゲーム戦士魂大爆発・本当の正義は何処だ……!?―
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【GAME52-14】聖剣クエスト・終結!! そしてもう一つ……!?

 ――聖剣・GXキャリバーの獲得権を賭けたGWクエスト。幾度の休止期間も経て、延べ7ヶ月に及んだ試練の連戦連ゲーム。

 遂に最後の難関、河合みのりに取り憑いた亡霊騎士ウルカーヌ・ヴァルカⅦ世を見事討伐した事で、試練クエストの全てが終わった。


 過酷な試練を見事生き残った切り札騎士・桐山剣! 晴れて彼こそが、GXキャリバーの持ち主として正式に認められたのでした!

 おめでとう剣さん!! そして今回も長かったぞ更新期間!!!


「お陰でもう夏休み終わってもうたがな。……あ、そんな事より!」


 剣は試練達成の余韻に浸る間もなし。真っ先に心配を向けたのは、ウルカーヌの呪縛からようやく開放された河合みのりであった。

 無理もありません、激しい決闘の中で不慣れな身体を良いように使い回されたみのり。漆黒の鎧は粉々になりましたが、精神疲労で気絶し倒れたまま。


 ウルカーヌの霊魂は剣との決闘に破れた事により、破邪の力を持つGXキャリバーの元で怨念を断ち斬って成仏。500年前のオリジンゲームワールドの地へと還っていく。


 遂に亡霊から開放されたプリンセス。剣は彼女の元に駆け寄って、しっかりせよと抱き起こし仮包帯も……じゃないや、彼女の目覚めを待つばかり。


「…………ん、んぅ……」

「良かった、気が付いたな」


 切り札騎士の膝枕の温もりが、みのりを悪夢から醒ましてくれたのでしょうか。それにしても注目すべきは、彼女の身体に何処にも決闘による傷が無い事。


 戦いの中で剣が、みのりの身体を傷付けまいとウルカーヌの鎧だけを攻撃した為である。

 代わりに剣の拳は青ずんだ痣やらで傷だらけ。騎士道とは大事な人を護る分、自分を深く傷付ける事に繋がるが、決して剣は後悔してはいない。この世で大事な親友を護れたのだから。


「……あれ、試練は? ゲームはどうなったの?」


 等と洗脳から意識が遠退いた影響か、天然を垣間見るみのり。そんな彼女に剣は誇らしげに、一枚のカードを見せる。例の聖剣カード《GXキャリバー》だ。


「クエストはクリアしたぜ、GXキャリバー! 桜に、服部のあんちゃんに、勿論みのりも! 皆のお陰で手に入れられたぞ!!」


「わぁ……!!(……え、服部さんも??)」


 試練を果たせた事で、みのりから溢れる太陽の輝き、満面の笑顔が溢れた後に、若干苦手な服部のあんちゃんが居た事を知らず、顔は引きつってたが気にしない。


 ともあれ意識を取り戻したみのり。剣は彼女を背中でおんぶして、フィールド外で避難していた桜たちの元へ向かおうとするが……


 ―――ギュッ


「…………みのり?」


 みのりは剣の背中の裾を握ったまま離さず、おぶさろうとはしなかった。それに心なしか拗ねている様子でもあった。


「………ズルいよ、剣くんは。あんなピンチの時しか本当の事を言ってくれないんだもん」

「お前……俺の声、届いてたのか……?」


 剣の問いに、みのりはコクリと頷いた。


 あの決闘の時に剣が、思いの丈を全てぶつけてみのりに告白した事。それが洗脳状態であっても、彼女の耳には剣の魂の声が届いていた。

 だからこそ、最後の最後で奇跡を起こせた。彼女の魂から差し込んだ光はPASによるものだったが、今の彼女には、その波動は全く感じられない。


 だが確かな事は、剣とみのりは本当に魂の中で繋がり合う大親友であること。

 ならば剣も男として、今度は彼女の面と向かって思いの丈をぶつける番だ。


「……ゴメンな、みのり。最後までズッコい事で誤魔化しちまって。お前そういうの一番嫌いなの分かってた癖に」


 剣は真剣な眼差しで、座り込むみのりの眼を合わせてもう一度、息を吸い込んで想いを吐き出す。



「――――俺は、みのりの事が大好きだ。お前とゲーセンの前でぶつかって出逢ってから、ずっと……!!」


 みのりの澄んだ眼は潤み、次第に頬も赤らめる。


 思えば時遡って一年前の大阪で、近所のゲームセンターでプレイギアを余所見して剣とぶつかった事から、全てが始まっていた事だった。


 この関係に好意を持ったのは彼女だけでは無かった。剣自身も、何度も彼女の気丈な性格と天真爛漫な笑顔がいつも彼を救ってくれた。

 そして何時しか、彼女の剣に対する好意を悟り、剣もいつかは告白しようと決めていた。


 そして今日に至り、ようやくその想いが繋がれた。


 騎士と姫の意志を持つゲーム戦士、二人の関係がこれからどんな因果を呼ぶので――――――



「聖剣獲得おめでとー、剣さーーん!! ドンドンパフパフ〜〜〜!!!」


「「……………………………」」


「あれ、私出てくるの早かった?」


 茜さんや……あと十行くらい待ってくればラブシーン見れたのに! ほら甘酸っぱい雰囲気冷めてますよ二人から、どないしてくれる!!


「まぁいいや。それよりも剣くん。聖剣カードも良いけど、もっと良い報酬があるよ!」

「え? 何やそれ」


 そう言われて茜は、フィールドの奥に設置された高台の祭壇をちょいちょいと指差す。そこには黄金に輝く剣が突き刺さってるではないか。


「500年間、この神殿で護り続けた秘宝だよ。今の剣くんなら引き抜けると思う。取りに来てみたら?」

「聖剣のオマケに、また剣の報酬ってか? まぁえぇけど」


 剣の名に相応しく、聖剣のみならず何やら強そうな剣も加えての二刀流のプレゼント。早速取りに行こうと祭壇に向かおう……と、その前に。


「剣くん、おんぶ。私も報酬見たいの」

「分かってるよ。疲れ果てた姫を置き去りにする騎士はここに居ねぇ。ほら」


 そんな騎士は、最愛の友をお姫様抱っこ……は腕に負担掛かるので、今だけは甘えん坊気質なみのりを背中でおんぶで背負い、祭壇の階段を駆け上る。

 好きになった友の背中の温もりを感じながら、彼女もずっとこのままでいたいと思っている事でしょう。


 そして剣は突き刺さったソードを力いっぱい抜き取る。まさにアーサー王がエクスカリバーを抜く姿そっくり!


「………え、マジか!!?」


 抜き取ったソードを見れば驚愕の極地! 聖剣もそうであるが、剣の柄の部分に書かれた文字を見るならば、それは彼が聖剣並みに欲しがっていたものであった!


「【ACS・ブレードサモナー】……!!」

「剣型の召喚機だ!」


 皆さんは覚えてますか? この【ACS】シリーズは召喚に使えるだけでなく、消費しない武器として扱う事が出来る新型召喚機の事。

 現時点でこれを所持しているゲーム戦士は銃司・綾乃、それに地底空間の女将の大山さんの三名。これに剣が加わるという訳だ。


「これは本宮社長からの()()()()だよ。『最後まで諦めない姿勢と、仲間を信ずる力と、漢として魅せた告白に心からの敬意を評する』だってさ!」


(最後らへんだけ余計じゃねぇか?)


 WGCにも筒抜けな赤裸々告白に顔を真っ赤にする剣。何はともあれ、過酷な試練を乗り越えて二つも勝利報酬を手に入れた切り札騎士。

 心身と技術も共に、飛躍的にパワーアップした桐山剣の活躍は如何なるものになるのでしょうか?


(……剣くん。好きのお返しは言えなかったけど、剣くんなら、もう私の答えは分かってると思う。

 私も剣くんの事が大好き。何度離れたって、私は剣くんと一緒にいたい。


 ―――独りぼっちは、もう嫌だ…………!!!)



 ▶▶▶ NEXT▽


 ――500年の怨念立ち込める混沌の神殿を背に、剣とみのりは桜たちの元へ帰ってくる。


「剣さん――――お疲れ様でした! 聖剣獲得、おめでとうございます!!」

「あんがとな桜〜! みのりを助けられたぞ!!」


 桜は剣の告白で曖昧な好意の想いを振り切ったか。両想いとなった彼らを心から歓迎し、聖剣獲得を大いに祝ってくれた。みのりはこれを微かに察してニッコリ笑顔。


 そして、健闘の立役者となった服部のあんちゃんは。


「兄貴、剣の元へ行かないんすか?」

「あの嬢ちゃんが俺様の事が苦手だって知っとるやろ?」


 かつてみのりに暴行未遂を企てた事で、苦手意識を持たれている服部のあんちゃん。だがその心配は無用であった。


「服部さーん!」

「んぁ?」


 服部を呼びかけたのは、みのりちゃんご本人!


「剣くんを助けてくれてありがとー! 今度ギャラクシーに差し入れ持ってくるね〜!!」


「…………可憐だ、顔も心も」

「B太郎と以下同文」


 服部の子分も感嘆のため息。不屈のハートに優しさの玉手箱、みのりのピュアな心に服部のあんちゃんの決意が固まった。


「……オッシャ! 俺様決めたでぇ、仕事と両立して果たすべき目標が!!」

「なんすか兄貴、藪から棒に」


「俺様も、シャッフルオールスターズみたいな正式のゲームチームを作ったる!! 『伊火様(イカサマ)』はもう終わりや、仲間をもっと集めて、奴より強くなってやっかんな!!!」


「「えぇえええ〜〜!!?」」


 何とまぁ、大きな夢を抱いたようで! それが果たせる日は何時の日か。


 桐山剣の活躍は、周囲を巻き込んで大きな影響を及ぼしたGWクエスト。

 その試練を終えた切り札騎士に待ち受ける次の相手は、未だ闇に包まれたまま。これから先どうなるのかと思いきや、またもや彼女から意外な吉報が。


「あ、そうだ! せっかくだし、新型召喚機と聖剣を今からでも試せるかもよ。またビッグイベントがやるらしいし」

「いや、ここ暫くは休みたいんやけど……」


 過酷な連チャンゲームは流石に御勘弁の剣。否が応でも反応するその吉報とは。



「【4つ目のオーブ】の話なんだけどなぁ。それを持ってるスピリットプレイヤーが、ゲームワールドで動き始めたって話!」



「…………やべ、その展開すっかり忘れてた」


 忘れたと言われりゃそりゃそうだ。前回の3つ目のオーブを賭けた『アメイジング・サバイバーモード』からざっと一年経って、ようやく次に進めるんですから!


 さてこのビッグイベント、桐山剣やみのりは動く事になるのか。

 その詳細は一旦彼らの活躍を退く事に致しまして、次に活躍するゲーム戦士にスポットを当てつつ、改めて紹介する事と致しましょう!



 ―――切り札騎士・桐山剣、大強化・パワーアップ! 本日を持ちまして、【GAME48】より長らく更新しました聖剣GWクエスト編。これにて、全巻の終わりッッ!!



 ▶▶▶ SEE YOU NEXT GAME...!!▽

▶▶▶▶ NEXT GAME WARRIORS ▽


次回からは再び、地底空間での裏プレイヤーVSゲーム戦士との激突!

シャッフル・立海の共同前線に立ちはだかる新たな裏プレイヤー、相対するは意外なタッグチームだった!!



小説を読んで『面白かったぁ!』と思った皆様、是非とも下の「ブックマーク追加」や感想・レビュー等を何卒お願い致します!


更には後書きと広告より下の評価ボタンでちょちょいと『★★★★★』の5つ星を付けて、作者やこの物語を盛り上げて下さいませ!


次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!

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