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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
4th STAGE―ゲーム戦士魂大爆発・本当の正義は何処だ……!?―
404/468

【GAME52-11】怨みのPAS起動・囚われし親友を救え!!

◎――――――――――――――――――◎

 ◐AMAZING MIDWAY RESULT◑ 


 ☆〔桐山剣 HP500 手札:6枚 EG:⑤〕

 ・ユニット:【剣に名を馳せし覇者 アース・ペンデュラム】

 ・カスタム・ツールカード:【大いなる伝説の聖剣 ―GXキャリバー―】(桐山剣 装備)


 ★〔ウルカーヌ HP1750 手札:1枚 EG:⑥〕

 ・ユニット:なし

 ・カスタム・ツールカード:【ファイティングブレード(黒刃)】【終焉と再生の炎剣―RVテイン―】(どちらもウルカーヌ装備)


※桐山剣、新たな切り札【アース・ペンデュラム】召喚!

しかし、ウルカーヌにPAS発動の予兆……!!

 ◎――――――――――――――――――◎

 ――いざとなったら魂を込めろ!……とはPAS発動時のいつもの決り文句。しかし今回に至っては妙な胸騒ぎを起こす切り札の発動。


 盤上からして、圧倒的なパワーを見せ付ける剣のユニットと聖剣の威力。片や炎剣一つで立ち向かおうにも剣の持ち合わせた手札が、それを防げないとも限らない。


 ウルカーヌも異世界では名を馳せた剣豪ゲーム戦士であった。その勘と、時と場所を超えても超えられない相手への憤りが、解禁されたPASを発動させるに至った。



 ………だが、切り札と呼ぶには余りにも禍々しい。即ちこのPASの発動は戦意ではなく、()()の意味を表していた!!


「おのれぇ、忌々しい騎士共め……! 我が身精魂のみとなりても、まだ我の栄光を阻むというのか!! この我の怨み、晴らさでオクベキカ……!!!」


 次元も時間も超えて、朽ち果てた心身の代わりに漆黒の鎧に宿って生き長らえた亡霊騎士・ウルカーヌ。


 かつて異界のゲーム戦士、マンドラ・チャンドレイユとの戦士継承の決闘に破れた彼女はリベンジを誓うも、異界の大戦争によってマンドラとの再戦も果たせず、彼女も戦死という形でオリジンゲームワールドの世を去った。


 ――――だがその精神と魂は、500年後の現代のゲームワールドオンラインによって()()()()()()されていたのだ。


 当然、電脳異世界の創生者には彼女の波乱万丈な生き様など知る由もない。

 単純にも、強さを求めるゲーム戦士を試すため、レイドボスの感覚で亡霊として蘇ったウルカーヌ。

 そんな彼女に残された記憶は、マンドラに破れた屈辱。即ち“復讐心”のみが戦士としての威厳を保つ唯一の要素。


 その矛先が皮肉にも、時空を超えてマンドラと対峙した桐山剣に襲いかかろうとしていた!!


「やり残しの御霊を玩具のように扱ったゲーム戦士共め!! ―――骨の髄に染み渡る程に、タタッテヤルゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!」


 ゴォォォオオオオオオォォオオッッッ


「なんちゅー、凄まじいPASや……!!」


 遂にウルカーヌの鎧から解き放つは、墨汁の如し真っ黒なPAS! これには攻撃宣言を行おうとした桐山剣も怯み、ガードの耐性へ取るのが精一杯。

 悍ましくも怨めしい感情に陥りそうなその色から、PASスキル発動のウインドウが。


 ◎――――――――――――――――――◎

 ・ウルカーヌ PAS【サラマンドラ(黒)】発動。

 ・PASスキル【黒怨の炎渦】発動!


 〚効果認識不能〛

 場合によっては決闘続行不可、或いは

 プレイヤーの危険を晒す恐れあり

 ◎――――――――――――――――――◎


「んぁ!? 効果が認識されへん!!」


 これまた前代未聞、PASスキルがゲームのログから認証されないという事態。ゲームウォーリアー始まって以来のアクシデントかと思ったがちょっと違う。


 ウルカーヌの怨念に満ちたPAS、その負のエネルギーがゲームを維持する管理プログラムに負荷を生じ、結果的にはPASスキルのエフェクトが未知なものとして処理された。

 それだけ凄まじいやウルカーヌの魂の力、それもその筈彼女の精神状態は怒りで我を忘れている!


「間違いありません。ウルカーヌはPASを暴走させています。数百年の怨みが蓄積されて爆発したのでしょう」

「剣ぃ! 煽るにも限度っちゅーのがあるやろ、何女を怒らしとんねん!」

「俺は知らんがな! あんなんアイツの逆恨みやろ!!」


 等とギャラリーの桜と服部のあんちゃんにツッコむ剣。ですが、もうそんな余裕はありませんよ!


「え? …………あれ、嘘やろ。ブレスが作動せぇへん!!」


 早速PASの発動によって異変に気付いた剣。ガチャガチャとブレスのボタンを押そうにも、デッキからカード引く事も、ユニットへの行動も出来なくなっていた。


 ウルカーヌにPASによるマイナスエネルギーが、剣のカードスキャンブレスの機能をシステムダウンさせているのだ!


「ハハハハハ!! どうだ切り札騎士よ、今度の今度こそ身動きが取れまい!」

「何やねんそれぇ! EGじゃなくて、ブレスを使えなくさせるとか正気か!?」


 こんな事をやらされては、運営を呼んで不正行為だ何とかしろーなんて、抗議が来ちゃって大騒ぎものでしょうが。

 生憎にもギャラリーには、その運営WGCの管理職さん・凪原茜が無言の見物。不正ジャッジも何もアクションを起こさず剣の健闘を見守るだけ。


「成程……道理で試練の最後に置かれた訳だ。多分現代のゲーム戦士以上に曲者だぜアンタは……!」

「今更煽てたところで手加減はせぬぞ。切り札騎士・桐山剣、今こそ我の炎剣に朽ち果てるがいい!!」


 ――――ヒュンッ!


「ッッ!!」


 瞬時に身を乗り出し、剣目掛けて急接近はウルカーヌ。そこへ剣は瞬発力で対応、甲高い鉄の快音鳴らし、相交える聖なる刃と焔の刃。


 一触即発ガチンコ対決、カードでの攻防から一転して剣と剣と火花散らして線香花火。

 夏の終わりに相応しい真剣勝負に、唸る五体のアクションと煌めきのブレード。あぁこれを是非とも映像として見てみたい! ここからは読者の皆様の想像力との闘いだ!!


「――――! 何だか、胸の奥が苦しい……!!」

「何やこの感情は? 訳分からんうちに、胸がムカムカしてる気分や……!」


 遠くで剣との激闘を見守る桜と服部のあんちゃん、そして部下達に不穏な異変。それに察し付いた茜が警告を促す。


「大変、ウルカーヌのPASエネルギーが強すぎてフィールド外に影響が出ちゃってるね。一旦この場から離れた方が良いよ。出ないと貴方達のPASも暴走しちゃう」


「そんなにも彼女のPASが……」

「せやけど、何で剣は平気な顔して戦っとんねや?」


 その答えはズバリ、桐山剣には二つのPASが覚醒している事。彼の心身はその双魂に保護され、ウルカーヌのPASエネルギーを干渉されずに済んているのだ。


「剣くんの心配よりも、もっとヤバい状況に陥ってる人の事を忘れてない?」


 それは今この決闘神殿に要る者ではない。ウルカーヌの精魂が、身体を欲する故に乗っ取られた持ち主!



『助けて――――――苦、しい………ッッッ!!!』



 ウルカーヌのPASエネルギーに、最も影響を受けているのは、身体を乗っ取られた河合みのり!


 魂に閉じ込められた彼女の精神が、強大なマイナスエネルギーを受けて苦悶の表情。その悲痛な叫びは剣のPASによって通じ合い、同時に彼の焦燥を生むこととなる。


「みのりッッ、待ってろ直ぐ助けたる! テメェいい加減PASを止めろおおおおお!!!」


 焦るうちに剣のPASの波動はまたしても乱れ、剣先の起動も勢いを失う。敵からみれば絶好の機会とばかりにウルカーヌの眼が光る。


「隙を見せたなッ、その心の迷いがお前の命取りだ!!」


『アクションカード、【ツールブレイク】!!』



 ◎――――――――――――――――――◎

 〈アクションカード〉

【ツールブレイク】EG:②

 属性:白

 ・効果:フィールド上のツールカードを

 1枚破壊する。

 ◎――――――――――――――――――◎


 ここに来て温存していたツール破壊カード! これは剣が持っている聖剣も〈カスタム・ツールカード〉で有る為、例外ではない!!


「《大いなる伝説の聖剣 ―GXキャリバー―》を破壊しろ!!!」


 桐山剣の頼みの綱、希望の架け橋となった聖剣・GXキャリバーが、一筋の閃光によって粉々に砕け散った。

 散りゆく刃を目の前に、剣の眼も真っ暗になっていく。ブレスの作動不能によってカードもスキルも発動できない。ユニットもブロック出来ない。


 丸腰の状態にて残りHPも500。そして彼の視線から見えた怨におどろおどろしく燃え上がる聖剣の切っ先……!!


「戦意を失ったか、切り札騎士。―――今ここで楽にしてやる……!!」


 炎剣が、今にも桐山剣の頭部から降り掛かろうとした……その時!!




『―――――諦めちゃ…………だめええええええええええええ!!!!!』



 ―――魂が震えるほどに、桐山剣を鼓舞する叫びを耳にした時。

 桐山剣はこの1ミリ秒の刹那に、再び奇跡を起こせるのか!? 本日のゲーム、これまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽


小説を読んで『面白かったぁ!』と思った皆様、是非とも下の「ブックマーク追加」や感想・レビュー等を何卒お願い致します!


更には後書きと広告より下の評価ボタンでちょちょいと『★★★★★』の5つ星を付けて、作者やこの物語を盛り上げて下さいませ!


次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!

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