【GAME52-3】二つのファイティングブレード!!
――桐山剣、GWクエスト最後の対戦相手はなんと河合みのり……というよりも。
みのりさんの身体を乗っ取った黒ビキニ鎧に魂を宿す『ウルカーヌ・ヴァルカⅦ世』という、平行世界のゲームワールドに生きた女騎士の霊魂であった!
パラレルワールドの世界のみならず、500年もの年月を経て廻った因果の糸車、廻り廻って風車。
桐山剣の聖剣獲得を掛けた大勝負に駆り出された理由は謎のまま。
だがこのウルカーヌ、何やら並ならぬ怨みがあるようで気が気でない切り札騎士の剣。
「おのれぇ……我の一番気にしている貧乳を、霊魂になっても指摘されるとは! マンドラも言われただけに無性に腹が立つ!!」
(だって本当の事やんか。みのりの胸からはみ出る程のビキニアーマーなんざ相当のペチャだろに。てかアイツにも指摘されてたんか)
これは、どっちのフォローに回るなんでしょうね。みのりさんのBカップ(推定)でも大きいと判断すべきか、ウルカーヌの貧乳を悪く言うなと言うべきか……?
「どっちも失礼です」
と、Cカップ(徹底推定)の桜さんが言うのならそうでしょう。世界を救うおっぱい議論はその辺に置いといて。
決闘を見守る凪原茜が制裁に入って、どうにか本来の最終試練・1VS1のアメイジングバトルを、聖剣の祭壇と結晶の玉座で祀られた大理石の大型決闘場にて行うことになった。
――では始める前に、対戦者一同名乗りを上げよ!!
「シャッフルオールスターズ、『切り札騎士』やらして貰ってる桐山剣だけどぉ!
今回のゲームで、この小説の連載が3年目、並びに400部分突破するらしいんで! 気合い入れて勝つんで宜しくぅ!!」
あら~、気が付けばもうそんなにやってたんですね。このシリーズもしぶとく……いや根気良く更新出来たのも、読者の皆様のお陰ですよ!
「天が喚ぶ、地が喚ぶ、人が喚――――」
えーと、ウルカーヌさんの名乗りは前回やったので割愛します。
「何なのだ、この不公平な語りは!!」
というわけで桐山剣VSウルカーヌ・ヴァルカⅦ世、泣いても笑ってもこのゲームの勝敗で、《GXキャリバー》獲得が決まります!!
―――それでは御二方、準備は出来たかッッ!!?
「「アメイジングバトル! READY!!」」
『――――START UP!!!!』
〔桐山剣 HP2000〕
〔ウルカーヌ HP2000〕
さぁ始まりました、GWクエスト・ラストバトル!!
早瀬ハル戦同様、HP2000台の高タフネスでのスタートを切った両者。
そしてこのアメイジングの最序盤では、時間と共に蓄積されるEGが溜まるまで、硬直状態になりがちなゲームなのですが……
◎――――――――――――――――――◎
・桐山剣のプレイヤースキル
【騎士剣 招来】発動!
デッキから《ファイティングブレード》
を呼び出し、そのまま装備します!!
◎――――――――――――――――――◎
スタート直後から発動される、剣のプレイヤースキルによって招来された《ファイティングブレード》。
鷹の羽で飾られた鍔から細身の刃が煌めいて、切り札騎士の勇ましさを際立たせる。
◎――――――――――――――――――◎
<カスタムツール・カード>
【ファイティングブレード】EG:③
AP:100 PP:15
属性:赤 装備:プレイヤー
≪必殺技≫
『ソニックブレード』EG:③ AP:150
・弧状のソニックブーム赤属性の
斬撃を撃ち飛ばす。
◎――――――――――――――――――◎
そして、ウルカーヌも……!
◎――――――――――――――――――◎
・ウルカーヌのプレイヤースキル
【騎士剣 招来】発動!
デッキから《ファイティングブレード》
を呼び出し、そのまま装備します!!
◎――――――――――――――――――◎
「お、お前も……!?」
なんと、ウルカーヌも同じプレイヤースキルを発動し、右手には風変わりな《ファイティングブレード》が装備された!
剣のが柄や鍔が赤ベースの銀刃に対し、ウルカーヌは白のベースカラーに黒刃という、ゴシックタイプのブレードだ。
そのままウルカーヌは前屈みになって、剣目掛けて急接近!
「ペチャパイ宣言、撤回しろぉぉぉぉぉ!!!」
「まだ言ってんのかよ!!?」
今までのキャラの中でも、最も根に持つタイプと見たウルカーヌ! 冗談半分で云った剣も悪いが、それに逆上する彼女も本気にしすぎ。
対してウルカーヌ程では無いが、桜も服部のあんちゃんも他人の事は言えまいとここは閉口する。
しかしそんな事よりも、ウルカーヌに洗脳されて身体を乗っ取られたみのりの身体。
(3キロはある長剣を振るう腕力、それに俺の剣筋をかわしていく瞬発力。あれがみのりの身体を乗っ取った運動能力とは、到底思えねぇ……!!)
みのり自身は運動神経は良くないと謙遜していたが、本来彼女が持っていた潜在能力を、お構いなしに使うウルカーヌによって機敏な動きを可能した。
更に、その乗っ取ったみのりの身体を傷付けるのは他ならぬ桐山剣。不本意ながらに親友と戦う事になり、外見では冷静に彼女の剣を交えてはいるが、どうにも本気が出せていない様子だ。
「……どうした? お前の剣に躊躇いが出ているぞ。あぁそうか、我に憑依したこのBカップ小娘を傷付ける事が怖いのか!」
「Bカップは余計じゃボケ」
ウルカーヌの嫌味にも似た煽りに憤る剣。確かに長剣のグリップと刃の勢いがマッチせず、ふらつく切先が彼の同様を物語っている。
「何や? 剣の奴、何時もの威勢とやらが全くチャンバラで感じひんな」
「無理もありません。親友のみのりさんの身体を乗っ取られては、剣さんも思うように攻撃が出来ないのです」
外野の服部のあんちゃん、それに桜も剣の空回りした攻撃に心配のご様子。このままでは敵の思うツボだ。
「ほらほら我を攻撃してみよ! 絆という束縛に縛られた騎士など、恐れるに足らず!!」
「じゃかぁしい、“AAカップ”がその口閉じろや!!」
「…………………………………」
あ、剣さん。そのワードは地雷じゃ……
「また貧乳呼ばわりしたなおのれがーーーー!!!」
「悔しかったらシリコンor冷凍脂肪胸に入れてみろやバーカ!!」
……どうしてこうも、シリアスにシュールな要素を打ち込まれるのか。お陰で二人の殺陣は凄まじく激しいものにはなったものの、その発端は余りにも下らない。
…………だが、こんなおふざけでゲームが続くと思ったら大間違い。
みのりの身体だけでなく、アメイジングのカードデッキをもウルカーヌ仕様に乗っ取られた事も知らない剣に、今回も新たなカードの脅威で苦しめられる事になろうとは。知らぬが仏の切り札騎士でありました。
――本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽
小説を読んで『面白かったぁ!』と思った皆様、是非とも下の「ブックマーク追加」や感想・レビュー等を何卒お願い致します!
更には後書きと広告より下の評価ボタンでちょちょいと『★★★★★』の5つ星を付けて、作者やこの物語を盛り上げて下さいませ!
次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!




