【OMNIBUS 5-2】心に素直な三人組!!
――――――――PLAY GAME――――――――
【ハートフルジェンガ・レインボー HEARTFULJENGA・RAINBOW 】
・ジャンル『バランスゲーム』
・プレイヤーレベル:30
概要・ルール
直方体のブロックを積んだタワーを倒さないように積み上げるバランスゲーム『ジェンガ』の亜種版。
主な特徴として、各ブロックを上に積んだ後に書かれたお題をクリアして次のプレイヤーに番を回さなければならない。
※一年前のハートフルジェンガからリニューアル! 今回はブロックの色に合わせたジャンルのお題をクリアするだけでなく、【レインボールーレット】による縛りプレイも行う。
・プレイ報酬(参加者全員)
ハートフルペンダント
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――あの伝説のゲームが、虹色キラキラになって帰ってきた!
かつて読者の皆様に衝撃が迸り、ゲームウォーリアーの人気を跳ね上がらせた『ハートフルジェンガ』が、装いも新たにパワーアップ。
『ハートフルジェンガ・レインボー』、はてさて如何なるゲームになりますやら!
▶▶▶ NEXT▽
「積み重なっているブロック、かなり大きいですねぇ……」
「そりゃもう、テーブルでやるのとは訳が違うもの」
「でも軽い材質で出来てるから、ブロック持ち上げても軽いよ」
穂香はこのビッグジェンガに圧巻の一声。
まだブロックを抜いていない初期状態のジェンガタワーの高さは2メートル。一つのブロックだけでも幅は1メートルもあるが、重さは1キロも満たない軽型だ。
みのりとレミは前回プレイした経験から、徐々に懐かしい感覚が舞い戻ってくるようで、内心ワクワクのやりたさ全開。だが、そんな彼女らも全く予想していなかった新要素には驚かされただろう。
「……で、これが新しいルールの【レインボールーレット】ね」
「人生ゲームでこんなのあったよね」
双六じゃあるまいし、ジェンガの背後に設置されているのは円型の色とりどりなルーレット。これぞ新要素【レインボールーレット】なり。
ルーレットの真ん中には矢印がセットされ、その真下に設置されたボタンを押すことで矢印が回り、七色の中から止まった色のブロックのみを抜かなければいけないシステムだ。
「それでなくても、ブロックに書かれたお題は答えなきゃならないのよね」
「色分けされてるから、それに沿ったお題が出るかも」
かつてのジェンガで、ブロックに書かれたお題としては結構攻めたものが多かった。『ぶっちゃけ、SかMか?』とか『何フェチですか?』とかとか。みのりとレミはこれで赤裸々にカミングアウトしたが、今となっては楽しい想い出である。
しかし、今回のお題は前回より幅を広げたものになっております。
例えば、赤いブロックは『最近頭にきた話』、青いブロックは『気持ちがブルーになっちゃった話』など。色に所以あるお題がブロックの数、即ち54問眠っている。はてさてどんなお題が出ますやら?
「それじゃ、始めましょうか!」
穂香の掛け声で他の二人も頷く。そしてジェンガの背後のレインボールーレットのボタンを押した。
止まった色は………ピンク!
(げっ)
(初っ端から……)
みのりもレミも淡い桃カラーに若干冷や汗。それを見ていた何も知らない穂香は首を傾げて、
「どうしたんですか? 二人共変な顔して」
「えっ? いや、なんにも!?」
「気にすることないで御座んすよ!?」
そう言ってはいても、レミが変な口調になってる分動揺は隠せてない。二人が心配する理由は唯一つ。
((またポッ◯ーゲームやるってお題出たらどうしよう………))
今尚、二人の口元にあの唇の柔らかい感触が思い出す程に衝撃的だったポッ◯ーゲーム。二人共あの瞬間は何とも言えない甘ーい感覚に酔いしれたと語ってました。
それを今度は穂香も……? でも三人でやれるポッ◯ーゲームってあるのか疑わしいところだ。
▶▶▶ NEXT▽
話は逸れたがゲーム開始へ。最初はピンク色のブロックを三本抜かなければいけない縛りの中でもスタート。
「緩いブロックは……これですね」
先手は穂香。彼女はジェンガの攻略法を知り尽くしている。それは“ブロックはそれぞれ微妙に厚みが違う”という事。ほんの僅かだけ大きさが異なる為に、積まれたブロックが抜けやすいか、抜けにくいかが分かれるのです。
穂香は上段の右側に積まれたピンクブロックをすっと抜いて、表面に書かれたお題を確認する。
【ピンクブロック:全員のスリーサイズを暴露する】
「「「…………………」」」
ポッ◯ゲームよりも恥ずかしいお題に絶句の三人。もしここに剣やら男子勢が居たなら、セクハラ案件に持ち込まれたであろう。
だがここはガールズ三人だけの聖地、それに互いに心が通じ合った親友同士ならば躊躇う必要無し。遂に公開シャッフルガールズのスリーサイズ! あっ、そこの男子ニヤニヤしない!!
先ずはみのりさんから。
「えーと……上から、B77.W55.H77かな」
みのりを含めた三人は全員高2。その中でみのりは育ち盛りなステータスが目立って、将来が楽しみなプロモーションだ。お次はレミちゃん。
「………Bが70、Wは53で、Hが69」
ちょっと恥ずかしげにカミングアウトするはレミ。みのりと比べて細身である彼女にはちょっと酷なものであるが、もっと凄いのは穂香の方だった。
「B90、W56、H86です」
――――ズゥゥゥゥゥゥン…………!!
みのり&レミに迸るショックにも似た衝撃。グラビアアイドル顔負けのステータスに、二人共膝を付いて完敗のポーズ。またしても当の穂香は首傾げて『?』のサイン。
▶▶▶ NEXT▽
続いてみのりのターン。二個目は穂香の取ったブロックよりも下段、そして真ん中の部分をげんこつでコンコン叩きながら抜いていく。お題はこちら。
【ピンクブロック:好きな人に思いっきりむぎゅーして下さい】
「むぎゅ~〜〜〜〜♡♡♡」
当然、みのりの好きな人はレミと穂香。欲張って両腕で二人を捕獲しながら全身全霊のハグに、心も身体もほっこり。
「「はわわわぁ〜〜☆☆」」
▶▶▶ NEXT▽
良く見ればジェンガタワーの中にピンクブロックは五つ置かれていた。ということは、残り三つを消化すれば恥ずかしいお題も問わずに済む訳だ。
前回のような甘酸っぱいお題も無いだろうと安堵するみのりとレミであったが、そんな不安を忘れた頃に問題は当然やってくるもの。
今度はレミのターン、下段の左側に置かれたピンクブロック。若干硬かったがそれを一気に引っこ抜いてセーフ。そのお題とは……?
【ピンクブロック:一年前の事忘れてないからね? 今回も皆にポッ◯ーゲームやらせてもらうよ!】
「「!!!!!」」
ジェンガタワーに意志でも宿っているのか!? 唐突にお題の方から仄めかすような文で、ポッ◯ーゲームの指令が下った!
「な、何であたし達のポッ◯ーゲームをジェンガ側が覚えてんのよ〜!」
「きっとジェンガさんもかなり印象に残ってたんじゃないかな……?」
そう言わせれば説得力がある。何しろジェンガよりも読者の方が印象に残ってるんですから。軽ーく唇同士にチュッ♡ですもの!
「「Mr.Gは黙ってて!!!」」
ひぇえ〜!と私は一旦捌けて、代わりに穂香が二人の恥ずかしい素振りに疑問を感じたようで訪ねてきた。
「二人共どうしてポッ◯ーゲームに抵抗感じてるんですか? それに一年前の事って……」
「あ、いや、その……」
「……レミちゃん、ここはシャッフルガールズで親友同士の場よ。隠さないで穂香ちゃんに説明しよう」
「そうね、隠す方が穂香ちゃんに悪いわ」
ここは潔く腹を括ったみのりとレミ。ハートフルジェンガでポッ◯ーゲームをやった事、それで百合百合しい感じになった事を穂香にも伝えたのだった。
「そういう事だったんですか! それなら早く言えばよかったのに」
何と穂香は全然恥じらったり引いたりしていない。それどころか心做しか、やる気に満ち溢れている!
「………何でそんな嬉しそうなの??」
「私、一度女の子同士でこういう事やってみたかったんですよ! 異性に胸のこと指摘されるの嫌ですけど、女同士なら全然平気ですし。寧ろキュンってなるんです!」
毎度毎度高確率で、巨乳を皆から指摘される穂香だから言える説得力か。穏和な彼女も今回のポッ◯ーゲームとなると、みのり以上にはしゃいでいる。……彼女もしかして。
「で、でも肝心のポッ◯ーが無いよ?」
「私も今回ばかりはプリッ◯も無いし」
今回もゲーム側の不手際か、ノーコンテストで済むかと思いきや。いつの間にかピンクブロックから追記の文が。
【巨乳の彼女がポッ◯ー持ってるみたいだよ?】
「「え???」」
そこから穂香の方を見つめる二人。そこには誇らしげにポッ◯ーを二本魅せる彼女の姿。しかもポッ◯ーは通常の三倍程長いロングサイズときたもんだ!!
おそらくこれを察するに、長い間チョコの感覚を楽しみつつ、最後に親友の唇を味見しようという魂胆か。この方程式に従って、導かれる穂香の本心は。
((……………………穂香ちゃん、ガチだッッッ))
緑々しいPASの波動を持つ穂香は、百合の花も広大なものであったのか!? いよいよ次回は本題、前作超えの百合展開、果たしてなるか? ブックマーク・しおりはそのまま! ――本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽




