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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
4th STAGE―ゲーム戦士魂大爆発・本当の正義は何処だ……!?―
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【GAME50-9】逆転のファイブカード!!


 ◎――――――――――――――――――◎

 ◐AMAZING MIDWAY RESULT◑ 


 ☆〔桐山剣 HP400 手札2枚 EG:③〕

 ・ユニット:【カウンターナイト】【エアリアルナイト】【ユニコーンナイト】【隼剣士・ファルザー】【ナイトロード・キャバリー】

 ・カスタム・ツールカード:【ファイティングブレード】【土壇場の馬鹿力】


 ★〔早瀬ハル HP400 手札4枚 EG:②〕

 ・ユニット:無し

 ・パーマネント・ツールカード:【書籍棚】【缶詰生活の苦しみ】※桐山剣に付与

 ・カスタム・ツールカード:【バインドチェーン】※《カウンターナイト》に装備

 ・プレイヤースキル【守護霊のカーテン】付与


※早瀬ハルの《コピー・マジック》により、剣のデッキ内に眠る《業炎の玉》をコピーしての本体ダメージで止め……の、筈だったが―――!??

 ◎――――――――――――――――――◎

「……ぅ、な、何故……! 私が撃った《業炎の玉(ブレイズボール)》が何故私にダメージを!?」


 〔早瀬ハル HP900→400〕


 早瀬すらも予想だにしなかった、終盤戦の大誤算。

 剣のカードを逆利用して火力カードにコピーした早瀬、それを桐山剣本体に当てて、このゲームを終わらせようとした筈だった。


 コロセウムの戦場を見下ろせば、剣のフィールドには五体の騎士ユニット。その配下達から発する七色のオーラが主人の剣を火力カードから護り、絶体絶命の危機を逃れたのだろう。

 ……しかし早瀬は、桐山剣のカードデッキの全てを網羅している。それが確かであればこの戦略をも記憶し、突破口を導けた筈だが、これ如何に?


(し、知らない……! あんな強大な防御を出せるカードなんか、桐山剣のデッキには無かった! プレイヤースキルでも、PASの力でも無いのなら一体……!?)


 早瀬は心の中で狼狽えていた。己の記憶には絶対の自信を持っていた彼女に盲点があったのかと、動揺が隠せない。改めてブレスのモニター内に内蔵された決闘の形跡を記録したログを辿ってみるならば。


 ◎――――――――――――――――――◎

 ・桐山剣:アクションカード

【騎士の心得:不屈の心】【騎士の心得:屈強な身体】

【騎士の心得:華麗なる技術】発動!

 ◎――――――――――――――――――◎


 桐山剣が展開したログには、3枚連続で同時発動されたアクションカードの形跡が。

 3枚とも効果は騎士ユニットのAP/DPの強化、並びに召喚コストの軽減に使うカードであり、早瀬はそれに警戒するまでは至らなかった。逆に言えばそれが誤算の元であった。


「なんですって? こんな状況下に役立たないカードの何処に誤算が――――」


「へへへっ、やっぱ初心者なんやなぁ早瀬さんは! その役立たないと思ってるカードが、()()()()()()とそんな事も言えなくなるぜ!」

「組み合わせ……!?」


 散々出鼻を挫かせた早瀬をやり返してやった!、としたり顔で笑う剣。未だこの展開を理解していない早瀬は、もう一度ログを確認するや否や、カード発動から次のログであるワードを見つけたのだった。



 ◎――――――――――――――――――◎

 ・桐山剣:〘超越必殺技(エクシードストライク)〙発動!!

【騎士の魂―ナイト・オブ・ソウル―】

 ◎――――――――――――――――――◎


「[超越必殺技(エクシードストライク)]……!!?」


 読んでる読者の皆様方も、覚えているでしょうか『超越必殺技』!

 複数の特定されているカードを同時発動すると、発動時にカードの力が突然変異・融合を起こして、凄まじい力を誇る必殺技を放つことが出来るシステム。

 一気にカードを消費させてしまうデメリットがありますが、フィニッシュするには十分な威力。


【GAME23】の穂香VS裏プレイヤー・キャノンボールの鉄以来のエクシードストライク、桐山剣が発動した技は、これだ!



 ◎――――――――――――――――――◎

 〘エクシードストライク〙

【騎士の魂―ナイト・オブ・ソウル―】

 ・素材:『騎士の心得:不屈の心』+

『騎士の心得:屈強な身体』+

『騎士の心得:華麗なる技術』=EG:⑨

 ・属性:赤

 ・能力:自分フィールド上のナイトユニットの

 数だけ自分は付加能力を得る。

 ●1体:自分のユニットは戦闘では破壊されない。

 ●2体:自分及び自分のユニットのAPを+500する。

 ●3体:自分が受けるダメージを代わりに相手が受ける。

 ●4体:相手はユニットを召喚出来ない。

 ●5体:ゲーム中に一度だけ、フィールド上の相手カード全てを破壊する。

 ◎――――――――――――――――――◎


「な………なんですか、そのとんでもない効果は……!!?」


 早瀬はこのエクシードストライクの内容を見た途端に戦慄を覚えた。良いですねぇ〜あんだけ粋がってたドSがビビってますよぉ!!


「Gのオッサンも大概Sやがな」


 あ、いけない。サディスティックが伝染る所でしたね。


「つまり、早瀬さんの撃った《業炎の玉》はエクシードストライクの効果で、代わりに自分が受ける事になったんすよ。丁度【守護霊のカーテン】の防御も抜けるダメージでしたしね」



 《騎士の魂―ナイト・オブ・ソウル―》の効果は、剣が召喚した騎士ユニットの数だけ自分に付加する能力が加わるもの。この時彼は五体ものユニットを召喚し、早瀬に止めを刺される前に事前にエクシードストライク素材のカードを手札に構えて、最大の好機を待っていたのだ。


「そして俺が一番望んでいた効果が、五体揃っている状態で発動できる()()()()……!」


 それは即ち、『ゲームに一度だけ、フィールド上の相手カード全てを破壊する』! 早瀬が規制に規制を重ねて、フィールドに張り巡らせたツールカードが、叛逆精神の刃を掲げて騎士ユニット五体が革命を起こす!!


「明日に希望を掛けた刃に集いし騎士達よ、今こそ傍若無人たるこの地に未来を切り拓け。勝利を我等に授け給え!! 【ファイブナイト・エクストリーム】!!!」


 切り札騎士の元に集いし騎士ユニット、それぞれ五つの刃が五色の閃光を放ち、早瀬のツールカード全てを焼き払った! これぞ神々が英雄に授けられた光輝の力。理不尽を築く不自由な産物は刃の前には屈しなかった!!


「そんな………、私の書籍が、私の愛用する()()()()()()が………!!」


 そんなもの愛用しないでください。


 だがしか〜し! 勢いというものは、げに恐ろしきものなり! プレイヤースキルの効果は破壊出来なかったが、《缶詰生活の苦しみ》による勉強机から開放された剣は大いにその身体を上へと伸ばし、改めて自由の有り難みを知った。


「くぅ〜〜!! やっぱ思い切り身体を動かせるってのはえぇな!」

 そしてそのまま剣はブレスを作動し、五体の騎士ユニット達に攻撃指令を放つ。エクシードストライクによってAPが強化された大サービスだ!


「全員一斉に、ダイレクトアタックだ!!」


 満を持して号令を掛ける剣。痺れを切らせた騎士ユニット達が、ワーッと叫びながら突撃する。

 最早ドS作家による戦場制圧もこれまでか、と思ったのだが。頭の切れる者は最後まで往生際が悪いのはお約束か、最後のプレイヤースキルが行く手を阻む。


 ――――ガキンッッ


 早瀬の身体から発する金属の鈍い音。何事かと確認すれば、彼女の身体は灰色、かつメタリックな和風ボディになっているではないか!


 ◎――――――――――――――――――◎

 ・早瀬ハル:プレイヤースキル

【超越メタルボディ】発動!!

 AP1000以下のダメージを全て無効!

 ◎――――――――――――――――――◎


「文学者に対して刃物で対抗するとは、騎士ってのはそんなに乱暴な種族なのですかぁ?」

「ッッ…………!」


 これには剣も、『硬すぎるだろッ!!』と言いたくなるような鋼鉄防御に剣も舌を巻いた。

 まだまだ斬らせてはくれない早瀬の防御力、赤穂浪士が吉良上野介を討ち入りするにも相当手間かかったように、六人の騎士相手でも中々倒れない!


 《CARD DRAW》


 しかも丁度その時、ドロータイムによって好機をもたらしたのは、皮肉にも早瀬の方だった。


「革命如きで、理不尽を翻せると思ったら大間違いですよ!!」

 レジスタンスを全滅させる王宮の家臣か、早瀬のドローカードが剣の希望をも打ち破った!!


『アクションカード、【デッドエンド・ホール】!!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈アクションカード〉

【デッドエンド・ホール】

 ・属性:黒 EG:⑧

 ・効果:フィールドの全てのユニットを破壊する。

 ◎――――――――――――――――――◎


「桐山剣さんの騎士ユニットを、全て破壊ィィィィィ!!!」


 遂に感情の抑制域をオーバーし、危険思考に陥った早瀬によるユニット全滅カードが炸裂! 最早風格など隅田川の辺にでも捨て置けと言わんばかりに、死滅のブラックホールに吸い込まれて、剣の騎士ユニットを全て滅ぼしていった。だが地獄はまだ終わらない!!


「私のプレイヤースキル、【タイム・イズ・ペイン】の効果……!!」

「げっ!!?」


「貴方の身体を抉るように、思う存分削り取ってやりなさぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!」



 ――――ギュィィィィィイイイイイイイイッッッ


(――――――快・感♡☆♡)



 これぞ興奮の絶頂、麻酔無しで歯を削る様を見るだけでも、夜の営み級の快楽を覚える早瀬は大満足!! それよりも無惨は剣の方だ、拷問車輪に抉られながらのノックアウトはさぞかし無念…………あ、いや、まだです!!!


 〔桐山剣 HP400→100〕


「!!?」

 早瀬のプレイヤースキル・拷問車輪を受けても、剣はまだ耐えている!!


「ギリッギリ、セェェェェフッッ!!」


「しまった、エクシードストライクで大量に手札を減らしたからダメージが……!」


 桐山剣の手札は現時点で3枚。エクシードストライクで3枚消費した分、【タイム・イズ・ペイン】のダメージは軽減していたのだ。



「で、でも残念でしたね。最早剣さんには共に戦ってくれる騎士はいない。それにAP1000以上のダメージなんてとても―――――」

「いや、“ある”んだなぁ。ドデカイダメージを食らわせる()()()が!!」



 〔桐山剣 装備:【ファイティングブレード】【土壇場の馬鹿力】AP1100〕


「…………え」


 なんと、【超越メタルボディ】を超える攻撃力を携えていた桐山剣! それを引き起こしたカードがこれだ!


 ◎――――――――――――――――――◎

 <カスタムツール・カード>

【土壇場の馬鹿力】EG:④

 属性:赤 装備:プレイヤー/ユニット


 効果:装備したプレイヤー及びユニットは

 自分のHPが相手のHPより少ない場合、

 AP+1000される。

 ◎――――――――――――――――――◎


(さっきのプレイヤースキルで、私のHPが剣さんのHPを上回って……!!)


 まさに起死回生の馬鹿力、思わぬ切り札は忘れた頃にやってくる! 桐山剣はジリッジリッと早瀬の元に寄り詰めて、ブレード片手に討伐の時を迎えようとする……!


「ま、待ってください!!!」

「…………あ??」


 おっと早瀬、この期に及んでまだ待ったを掛けるのか!?


「貴方は私や大人達が仕掛けた理不尽を、このように()()で返すつもりですか? だとしたら大きな間違いです。それでは貴方の失った旧友や忍野龍牙の顔が浮かばれないでしょう」

「……早瀬さん、俺の過去も記録してたんですか?」



「えぇ、貴方がこの小説で三年以上も主人公していれば読者も認識しているはずです。“いい加減なヤンキー”が良い感じで成長過程を描いても、結局行き着くのは口をも遮る理不尽な暴力であることも。結局貴方は、何一つ成長なんてしていない――――――――」




 ――――――SLASH!!!!!




 〔早瀬ハル HP400→0 KNOCKOUT!〕


「……………………………………え??」


 早瀬も、私も、読者の皆様も『え??』のご様子。桐山剣は彼女の説教をも遮って、ファイティングブレード一太刀で斬りつけて、ゲームを終わらせた。



「バレバレっすよ。【タイム・イズ・ペイン】の追撃の時間稼ぎにお説教なんざ。それに俺もう、龍牙も昔のダチの事も全然負い目感じてまへんがな。主人公四年目舐めんな!」


(―――――精神攻撃、全然効いて無ぇじゃん…………!!)


 これぞ三年間の集大成。相手の精神攻撃・過去へのトラウマ引き出しなんぞに怯む切り札騎士では無かった。

 幾多のゲームで戦った数だけ、彼に刻まれるのは様々な教訓。これを糧にレベルアップをしていく。そして今回の勝利でもまた彼は新たな教訓を得ることとなった。




「ゲームしてる読者の皆も覚えとかなアカンで。【サレンダーと説教をされる前に止め刺しとけ】ってな!」




 ドSの狡猾をも超えるドS、桐山剣。ここにあり!!



 ▶▶▶ TSURUGI KIRIYAMA WIN!!▽



小説を読んで『面白かったぁ!』と思った皆様、是非とも下の「ブックマーク追加」や感想・レビュー等を何卒お願い致します!


更には後書きと広告より下の評価ボタンでちょちょいと『★★★★★』の5つ星を付けて、作者やこの物語を盛り上げて下さいませ!


次回もゲームウォーリアーをお楽しみに!!

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