【GAME50-8】二重拷問地獄+α!?
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◐AMAZING MIDWAY RESULT◑
☆〔桐山剣 HP1000 手札6枚 EG:⑥〕
・ユニット:【カウンターナイト】【エアリアルナイト】【ユニコーンナイト】
・カスタム・ツールカード:【ファイティングブレード】【土壇場の馬鹿力】
★〔早瀬ハル HP900 手札5枚 EG:③〕
・ユニット:無し
・パーマネント・ツールカード:【書籍棚】【缶詰生活の苦しみ】
・カスタム・ツールカード:【バインドチェーン】※《カウンターナイト》に装備
・プレイヤースキル【守護霊のカーテン】付与
※早瀬ハルのプレイヤースキル【タイム・イズ・ペイン】による時間経過バーンが剣を襲う!!
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――さて、ここで問題です。
『勉強机に座らされて、後ろで針千本の拷問車輪に強いられている人』はどんな人でしょう?
正解は、【早瀬ハルのツールカード《缶詰生活の苦しみ》で勉強机に強制着席させられ、プレイヤースキル《タイム・イズ・ペイン》の二重ロックコンボに嵌った桐山剣】でした!!
「なぞなぞ感覚で現状報告すな!!!」
これは剣にとって、非常にキツイ仕打ちと化していました。
何故かって彼は元から勉強嫌いですし、動き回れずにじっと机に座らされている事がどれだけ辛いことか。アウトドア派な読者なら分かってくれるでしょうか。
「ということは、剣さんは相当遊んでばっかりいたんでしょう。それなら思う存分痛ぶる事が出来るというもの。ぞくぞくしてきますわ!!!」
(ぞぉ〜〜〜ッッ)
二重拷問を仕掛けて有頂天も良いところの早瀬。先程のおしとやかさから一変、サディスティックな所を剣に見破られたものですから、いっそこの場で本心曝け出した結果がこれ。
サドが苦痛を3時のおやつ代わりにして、満足気に食うような女狐っぷりには、流石の剣も引いております。
(……アカン、こんなんずっと座りっぱもシンドイし、何よりヤバいのは早瀬さんのプレイヤースキル!)
ではもう一度、早瀬のプレイヤースキルの概要を。
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・早瀬ハルのプレイヤースキル
【タイム・イズ・ペイン】
30秒毎に対戦相手の手札×100ダメージを
相手に与える!!
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ドローカードの時間と同じ30秒毎に、剣の手札の数分に100ダメージを与えるバーン効果。
今は剣の手札は6枚、即ち何もしないで時が過ぎれば、600ダメージが彼の椅子に縛られた身体に拷問車輪が抉られるという訳だ!
勉強机で動きを封じ込めて、後はこのプレイヤースキルでジワジワと痛め付けてやろうという、何という悪趣味な攻撃手段か!!
「……しゃーない。こんな硬直状態で俺の手札が使えるもんは無いし、これでやるか!」
剣は限られた条件下で自分に出来ることを専念する。その一つが手札から展開されるツールカード!
『ツールカード、【断捨離整理】!』
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〈アクションカード〉
【断捨離整理】
・属性:青 EG:③
・効果:自分はカードを3枚引く。
その後自分は、手札からツールカードを
捨てない限り、手札のカード2枚を捨てる。
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剣はこのカードでデッキから3枚ドローする。
「…………よし、じゃこの2枚を墓地に捨てるぜ」
そしてブレスのモニターから、この場では不要と思った2枚の手札カードを墓地に捨てる。2枚とも対ユニット用のアクションカードであった。
だが手札は一新させても枚数は変わらず、6枚のまま。
「俺は続けて2枚、このカード達を召喚する!!」
『ユニットカード、【隼剣士・ファルザー】【ナイトロード・キャバリー】!!』
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<ユニットカード>
【隼剣士・ファルザー】EG:④
AP:100 DP:300 AS:10
属性:青 ユニット/ナイト
効果:このユニットは1回の攻撃宣言時
に2度攻撃できる。
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〈ユニットカード〉
【ナイトロード・キャバリー】EG:④
AP:200 DP:200 AS:10
属性:赤 ユニット/ナイト
・能力:このユニットがフィールドにいる限り、
自分のナイトユニットはAP+200される。
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続けて登場、騎士ユニット援軍・ペガサスに跨がる飛翼の騎士と、戦場を指揮する騎兵隊長の出陣。
おおっ、これによって盾・角獣・気体・隼剣士・騎兵隊長の五体の騎士がそろってファイブカード。ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワンとはこの事か!
「それに《ナイトロード・キャバリー》の効果で、APも上がって早瀬さんの【守護霊のカーテン】の防御も抜けられるしな!」
〔騎士ユニット×3 AP100→300 《エアリアルナイト》《ナイトロード・キャバリー》AP200→400〕
軽量が売りの騎士ユニットの殆どが、キャバリーの効果によってAP300となって、プレイヤースキルのカーテン防御のボーダーを超えた。
即ちこれは一斉攻撃の好機! ………に、なる筈だった。
「そんなの通すわけ無いじゃないですか。見え見えですよ!」
早瀬ハルが群がる騎士に警戒しない訳が無し! 得意のパーミッションで制圧に出る!
『パーマネント・ツールカード、【進入禁止地区・レベルX】!!』
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〈パーマネント・ツールカード〉
【進入禁止地区・レベルX】
・属性:青 EG:⑤
・効果:フィールド上のEG④以下のユニットは
攻撃することが出来ない。(ブロックは可)
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騎士達は全員立ち入り禁止! 侵攻を拒むゲームライターのツールカードが、またしても勝利への行く手を阻む。騎士は動けないし、剣は無縁な勉強机に座られて苛立つ一方。
(やっぱしユニットも止めやがった! ……だがそれでいい。とにかく早瀬さんの手札にある罠は消化させんと……!)
何と剣は、早瀬のカード消費を揺動しているのでしょうか。剣の含み笑いが、彼女に対するポーカーフェイスと化しているのでしょうか……?
そして一方の早瀬。剣のデッキの全てを記憶しているアドバンテージから、彼の思惑、更に並んだ五体の騎士ユニットから成り立つ戦略を捜索していた。
(剣さんのデッキは、騎士ユニットによって戦略を大きく左右させる人海戦術にも等しいビートデッキ。幾ら騎兵隊長でパワーを上げようとも、私のツールカードの制限力に勝ることは無い。
お馬鹿な騎士ユニットさん達、攻撃もできずにただ立ち尽くしながら、主人の桐山剣さんが車輪で切り刻まれる様を見てるが良いわ!)
最早完全にドSな悪役と化してしまったゲームライター。パーマネント・ツールカードの制圧制限の力から半ば慢心にも見える思考が動く。
とはいえ、プレイヤースキルと勉強机のカードによるHP削減地獄が待っている以上、桐山剣に後がないのも確かだ。
《CARD DRAW》
その前に各自カードを1枚ドロー。剣の手札は現時点で5枚。更には手応えのある表情は全く見せず無表情のままに、時間だけが過ぎていく。そして……!
「――――ツールカード《缶詰生活の苦しみ》による100ダメージ、そして【タイム・イズ・ペイン】の拷問車輪の効果で手札5枚分、500ダメージ。合計600ダメージを剣さんに与えます!!」
勉強机から発する無機質かつ、沸き上がるストレスに圧されて精神的苦痛を与えられた剣。それにダメ押しされるかの如く、プレイヤースキルの巨大スパイク車輪が剣の背後からガリガリガリッと嫌な音を出しつつ、肉体的苦痛を味わわせていく!!
「ぎゃあああああああああああああああああッッッ!!!!!!!」
この剣の苦悶の咆哮は、一体何に対しての叫びなのか!? 私としては車輪に一票、作者からは勉強机の苦痛もあるかも、と言ってました!
〔桐山剣 HP1000→400〕
「やっぱりこっちのカードのが、気分が良いですわぁ〜〜〜アッハハハハハハハハハハハハ☆♨☆」
(…………あの人、絶対出る作品間違えてる)
……私もそう思いますよ剣さん。だとしたら『A.I.M.S』……いや、そこでも門前払いされそうです。
明らかに《サモントラップ・エクスプロード》よりも感情が爆発している彼女に我々は戦慄を覚えながらも、何とかこの場の苦痛には耐えた訳なのですが……!?
「これで暫くは凌いだと思ってませんか、剣さん? ――――もう、決着時ですよ」
「!?」
これまた意外、早瀬からの勝利宣言!
「私はこのアクションカードで、剣さんを倒します!」
そのカードは、こちら!!
『アクションカード、【コピー・マジック】!!』
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〈アクションカード〉
【コピー・マジック】
・属性:赤/青 EG:④
・効果:自分はアクションカード名を指名する。
相手のデッキにそのアクションカードが
あれば、このカードに効果をコピーさせ、
発動することが出来る。
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「私が剣さんのデッキにあるカードを指名して、それがあればそれをコピーさせて、改めて発動させるコピーカードです!」
「俺のカードをコピー……!?」
自分のカードに今この状況で使えるカードがあるのか。剣は一瞬考え、思い浮かんだ途端に急激にその顔が青ざめた。
「…………あった。俺のHPを一気に削り取る【業炎の玉】が……!!」
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〈アクションカード〉
【業炎の玉】
・属性:赤 EG:④
・効果:プレイヤーまたはユニット
1体を対象にする。それに500ダメージを与える。
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剣のデッキ内に1枚だけ眠っているバーンカード。《業炎の玉》がまさか、早瀬ハルのコピーカードによって悪用されるとは夢にも思わなかったでしょう!
「迂闊でしたねぇ剣さん! 貴方が使うべきだった切り札を逆に敵に使われる気分は!?」
「……………」
これには剣も苦虫を嚙み潰す。己の信念である“切り札”を故意的に侮蔑するような言い方は、悪意ある煽りと判断して良いでしょう。しかしここで反撃するのが“切り札騎士”桐山剣の真骨ちょ――――
「…………しゃーねぇ。これもゲームとして受け取りますわ。そのカードに対するレスポンスは無し。好きに焼いちゃって下さいな」
………え、剣さん!? まさかここまで来て、手詰まり!!?
「あら、潔いですね。まぁ《業炎の玉》を防いだ所で二重拷問が待ってますし、どっちにしても終わりでしょう」
最早、これまでなのか。《コピー・マジック》による効果処理は解決し、《業炎の玉》にコピーされて再び発動したアクションカードが、一気に地獄の炎を発現させる。
「《業炎の玉》で、桐山剣さんに500ダメージ! これで終わりです!!」
降り注ぐ、ブレイズボールの灼熱地獄! これを剣はまともに受けて、ゲームは終了してしまうのか。我々は本気でそう思った…………その刹那!!
「――――少しは他人の痛みを、今度は自分でたっぷり味わってみな!!!!」
『アクションカード………、! …………!! ――――エク………スト……ク!!!』
え、何!? 何て!!? 剣さん一体何を発動して―――
ゴォォォォオオォオォオオオッッッ
《業炎の玉》の燃え滾る音により、剣の発動ボイスが聞き取れませんでしたが………灼熱の炎により一部焼土と化したコロセウムに一体何が起こったのか。ただ二つだけ解ったことは………
〔桐山剣 HP400〕
剣はまさかの無傷!! それに対して――――
〔早瀬ハル HP900→400〕
「な……?! 何で私にダメージが……!??」
逆に早瀬が500ダメージ!! 本当の本当に一体、何がこの戦況を覆したのでしょうか!? 全ては次回のお楽しみに!! ――本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽
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