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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
1st STAGE ―大冒険!8つの宝玉を求めて!!―
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【GAME6-4】本当の『強さ』とは何だ!?

――TIPS――

【アメイジングルール③】

カードや構成するデッキのタイプによっては相手を攻める方法も色々ある。


①ユニットを召喚して数固めで攻撃。

②カスタム・ツールカードといった武器や必殺技での直接攻撃。

③アクションカードでの効果ダメージによる攻撃。


……等々、色んな組み合わせでお気に入りの戦法を見つけよう!

 

 ――さてさて、アメイジング・レイドバトルモードも様々な戦況の変動が見えてきたようです。


 スピリットプレイヤー・ジンくんが繰り出した≪アイスクライムステージ≫に翻弄され、開始から1分半で早くも挑戦者プレイヤーにリタイア者が出た。特攻流星群も役目終われば只の星屑、電子回路の藻屑に成りにけり。


 ところが、2階層になっているアイスのフィールドにただ一人飛行状態で行き詰まっていた槍一郎の機転による空中奇襲でようやくジンのHPを減らすことが出来た!


 ……何て経緯(いきさつ)を話してたら切りが無い。ここは1つダイジェストで行ってみよう!


「字数稼ぎたいからって誤魔化してやんの!」


 うるさいなぁ剣、出番減らすぞ!! by kazu


 ▶▶▶ DIGEST(ダイジェスト)


 槍一郎の空中戦法に触発された他のプレイヤー達も飛行能力[フライヤー]の付加によって空を飛び上がり、各々の安全地帯及び槍一郎と共に奇襲に加勢するグループが出来た。


 一方の地上グループはこれまた謙虚にユニットを揃えたり武器で応戦したりと真面目に挑んで感心感心。

 先ほど召喚された穂香のエースカード≪オーク・インカネーション≫を先頭にパワーで押し切り、ジンのHPをジリジリと削っていく。


 律儀な地上に、狡猾な空中。『天と地の差』と呼ぶには余りにも野暮なプレイヤー心理の縮図。


「へへーんだ! そんなんで僕は倒せないもんね~!!」


 それを軽くひけらかすのがジンくん。彼の攻撃もこれまた多彩なもの、槍から一転今度は『悪魔城ドラキュ◯』の聖水ビンがツールカードとして威嚇攻撃。プレイヤー達は悪霊じゃないぞ!とは言いつつも気性の荒さは悪魔以上だが。

 最初のうちは、我々もどうなるか心配してたがそれも杞憂(きゆう)で終わった。互いに五分五分のバランスでゲームは3分を経過した!


 ▶▶▶ NEXT▽


 〔S.PLAYER ジン HP20600〕


 〔生き残りプレイヤー 残り 19名〕

 

「3分で互いに1/3削れたって訳か!確かに五分五分やけど……良くあそこまでやれたもんだ。皆自分勝手にやってる割にゃ」

「そりゃ全員オーブ欲しがってんだから嫌でも協力せざるを得ないだろうな。だがジンくんも全然焦る様子が無いのを見ると、まだまだ侮れないだろうぜ」


 剣の考察も中々鋭いところがある。何しろプレイヤーの大半がスピリットプレイヤーの見えない実力による圧で精神的に疲労が見えるのに対し、ジンくんは終始ご機嫌の疲れ知らず。

 それどころかプレイヤー達の仕掛ける戦法を手ぐすね引いて待ってる所を見るに、ジンくんは意外と好戦的なのだろうか?


 それともう一つ、フィールドで気になることが。


「……何かさ、みのりちゃん始まってからずーっと動いてなくない? 防御の高いユニット出してばっかり」

「せやな、回復カードも出してたがそれも槍一郎とか穂香ちゃんに使うてたし。みのりちゃん自分から遠慮してんとちゃうか?」


 レミと豪樹はずっとみのりの事が気になって仕方がなかった。


 そもそも彼女のデッキは防御と回復に特化した『桃属性』のカードをメインにしたもの。とはいえ攻撃は出来ない訳ではないが、大ダメージを打つのは難しい。

 みのりは明らかに自分よりも仲間に尽くす事を優先している仕草が不自然を戦場を際立たせている。


(みのり……)

 無言で真摯な表情のまま彼女を見守る剣、その秘めた感情は何を想うのか。


「――――ねぇちょっと! プリンセスのお姉さん!!」

「!?」


 ――フィールドから不意に私語が飛び交い、戦いの勢いを急に遮断した。

 ジンくん、何やら一人のプレイヤーを指差して物言いをするが、名指す相手が解っていないため若干苛立ちながらもう一度呼び掛ける。


「ボーッとしてないでよ、向こうのお姉さんってば!!!」

「…………え、私の事!?」

 その相手はなんと、みのりへの御指名だった。


「お姫様のアバターしてるのはお姉さんだけだよ。ずっと何もしてないけど、一回くらいこっちに来て僕と遊ぼうよ!」

 ありゃ、少年がJK相手にナンパですか!? ちょっと生意気じゃないですかね?


「……いやいいよ。私デッキ強くないし、戦っても足引っ張っちゃうし……」

「そんなのやってみないと分からないじゃん!! それとも、『ドン◯ーコング』の100倍ボーナス取って1位取ったのはまぐれだったの!?」


「え……? 何でその事を知ってるの!?」

「知ってるよ! だってスコアサバイバル開催させたのも100倍ボーナス加えたのも僕だもの!」


 ジンくんの発言で、フィールド内外からよどめきざわめきで騒がしくなった。スコアサバイバルで1位になったみのりを見て凄いと歓声が上がる一方で、中には平凡な彼女にトップを取られた事による嫉妬で批判も絶えなかった。みのりはそれを聞いてますます申し訳無い気持ちになっていく。


「……言っとくけどプリンセスのお姉さんに悪口言う資格は一切無いからね! あのゲームを気になってプレイしたお姉さんの実力なんだから!!」

「ジンくん……?」


 なんとジンくんがみのりをフォロー!? 何て優しい子なんでしょう(泣) それにはちゃんと理由があった。


「……僕はね、あの『ドン◯ーコング』をプレイしてくれた事がとっても嬉しいんだ! 皆スコアだなんだって決まりきったゲームばっかりやってて、何か()()()()()()()()()のが好きなんじゃないかって思ってたけど、お姉さんは違うみたい!!」

「……どういうこと?」


「お姉さんの心の中には、【色んなゲームをやってみたい】って気持ちがたくさん入ってるみたい! 隠してもわかるよ。――だからそれを僕にもっと見せてよ!!」

「………………」

 しかし、みのりはそれに応える事すら躊躇った。


 自分の好奇心の現れには、どうしても『実力』『知識』『経験則』という壁が邪魔をして素直な心をも打ち消す。みのりはまさにその壁に阻まれ、逃れられない廊に閉じ込められたプリンセスのよう。それに見抜けないジンくんではなかった。


「…………しょうがないな、だったら無理矢理でもお姉さんと遊ぶからね!!!!」


 ……と咄嗟に手札から抜き出した2枚のカード、それはゲームをこよなく愛するジンくんが考え出したとてつもないカードコンボの幕開けでありましたが、丁度読み終わりとなりました。――本日のゲーム、これまでッッ!!


 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

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