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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
4th STAGE―ゲーム戦士魂大爆発・本当の正義は何処だ……!?―
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【GAME48-2】聖剣解放・GWクエストへ!!

 ――ここは現実世界・大阪は浪速区。

 大阪の名所・通天閣を背に生きる人々の騒がしくも風情ある下町に、三人の若者が我が物顔で直向きに進む。ヤンキーにJKにメイドちゃん……堂々と歩くにも個性的すぎて目に余る。


 そうです。今回のメインゲーム戦士の桐山剣、河合みのり、そして立海は時実桜。いよいよ彼らはゲームワールドオンラインに赴き、伝説の聖剣を獲得する特別クエストに出陣する為、梅田はアミューズメントパーク『ギャラクシー』に向かおうとしていました。この施設も懐かしいですね〜!


『ギャラクシー』は娯楽施設の中でも特に厳重警備な事で有名であり、今裏プレイヤーの暴動等で物騒な世の中では安全な場所での転送が望ましい。従って剣ら三人は桐山家から離れて御堂筋線に乗り、梅田へ向かう事に。そんな中で……


「―――ねぇねぇ剣くん。剣くんのおじいちゃんってゲーム戦士だったの? ゲームワールドに関わってたクリエイターって前言ってたじゃない」

「あぁ、ゲーム戦士やってたのは40年くらい前や。ゲームワールドが出来る前はeスポーツでも名の知れたプロゲーマーだったし、いざメタバースが創生された途端におじいちゃんテストプレイヤーに抜擢されて、研究者達に一目置かれたんだってさ」


 剣の祖父・矛玄の過去にみのりと桜の溜息が溢れる。何しろ彼女が生まれる前から活躍していたゲーム戦士の武勇伝には、敵味方関係無く興味に惹かれるもの。


「そういえば立海の資料で読んだ事あるのですが、剣さんの祖父が活躍していたゲーミングチーム【浪速シャッフル騎士団】。当時は我が立海と対等に渡り歩く程に強かったと聞きましたわ」


 桜が仰るには、立海の17〜18代の城主と戦い歩んだシャッフル騎士団は、頂点に位置する立海と並ぶ双角の強さを誇ってたという。

 しかしその栄光は矛玄が引退し、ゲームワールドの研究の道に進んでからはチームは衰退。一応剣の父の代まで継続するつもりだったが、訳あってチームは解散。だが再びその意志を継承したのは剣であった。


「ゲームに溺れて廃人なったクソ親父の件もあってチームは記憶から薄れ掛かったけどさ、おじいちゃんの成した事を()()のままで終わらせるのは我慢出来ひんかった。だから俺は、みのりともう一度ゲームするって決めた時、もう一度俺が“シャッフル”の名を刻んだろ思ったんや」

「それで、あの名前を付けたのね……!」


 受け継がれるゲーム戦士の意志。みのりと出逢い、ゲームの道に進んだ剣に刻まれた“シャッフル”の旗。あの栄光を再び祖父の前で魅せようと思ったのでしょう。今や大阪を代表するゲームチームとなった“シャッフル・オールスターズ”。

 そのリーダーとして、剣はその名に恥じない為にも聖剣【GXキャリバー】を手に入れるGWクエストに受注するのだ。祖父から授けられた剣盾の御守と共に……!



 ▶▶▶ NEXT▽


 ―――代わって舞台は梅田。駅前にて聳え立つ巨大アミューズメントパーク『ギャラクシー』に到着した剣達。


 過去に桜は剣と銃司の初対面の時に大阪には来ていたものの、このような大型施設に来るのは初めて。賑わう店内に内心不安はあったが、ゲームの豊富さに直ぐに慣れて冷静に装いながらも心踊った。そして、懐かしのあの方ともご対面だ。


「おや、剣くんにみのりちゃんじゃないか!」

「松坂さん! お久〜♪」


 彼はこの『ギャラクシー』の総支配人、早い話が総合オーナーのおエライサン。ホントに久しぶりだね松坂茂之(まつざか しげゆき)さん(46)だ!


「サバイバーモード見てたよ、大活躍だったね〜! ……今日は三人でゲームワールドに行くのかい?」

「あぁ、ちょっと俺の仲間が近頃強うなってて……出遅れる訳にゃイカンと思って」


 ……あ、そーいえばお騒がせトリオの服部率いる『伊火様(イカサマ)』はどうしたんでしょう?


「彼らはゲームワールドで仕事だよ。資金稼いで私に恩返しするんだって張り切ってたよ」

「ふーん、俺ばっか追い回してたあんちゃんが孝行だねぇ」

 剣も服部のあんちゃんも、恩師に律儀な所は似てますな。


 さて、何故に剣は転送場所に『ギャラクシー』を選んだか。安全面は先程仰りましたがもう一つ、ここはシャッフルの応援として()()()()()の役割を果たしている。

 その例として店内には彼らの為にストレスの無いバーチャルスペース、つまり電波・外部妨害も無くゲームワールドへ転送する個室『VRスポット』を提供しているのだ。初めて剣とみのりがGWギアを装着し、転送された場所もこのスポットである。



 ――剣ら三人、各々のメインカラー装飾のGWギアをセット。決闘用のカードスキャンブレス、カードデッキ、プレイギアも転送時に自由に使う為の大型装置にセッティング。いよいよ旅立ちの時……!!


『いいか、場所は【プレイヤー・バザール】の“コミュニティエリア”。そこで三人合流して、クエスト受注だ』

『『了解!』』


 ゲーム戦士三名、転送用意!!


『『『ダイブ・オン!! ゲームワールド・TRANSFER(転送)!!!』』』


 ▶▶▶ TRANSFERING《転送中》▽


 GWギアの起動と共に、剣達の全神経が電脳空間に誘われ、彼らの分身となる“アバター”がゲームワールドオンラインを縦横無尽に行動する事になる。VRゲームのセオリーですな。


 デジタル粒子が流れ込み、次第に転送されたアバターへと実体化する剣達。

 剣は烈火の鎧で装備された騎士の姿。みのりは桃色キュートなプリンセス、桜はダイヤモンド装飾のゴシックメイドのアバターだ。


 直様合流した三人は、プレイヤーの初期位置となるエリア【プレイヤー・バザール】の『コミュニティエリア』の受付にて、剣のプレイギアに着信されたGWクエストの確認メールから受注案内手続きをする事に。


 各書類、及び個人情報の確認が済んだ5分後……


「お待たせしました。WGC社長からの聖剣開放クエストの受注が完了しました! ――では早速、クエストミッションの舞台へ続くゲートを開放させます!」

「え!? もう始めるのかよ!?」

「はい、これは社長からの御命令ですから♪」


 等とナビゲーターアンドロイドは無機質スマイルで有無も言わさず受付横にて別エリアへ転送する『ゲート』なる門を開放。しかもこれは普段行くゲートよりも金塗装、装飾も豪華仕様で開けるのも躊躇わせた。


「これは……初手から生半可な意思で向かう訳にはいきませんね……」

「剣くん、心の準備は出来てる……?」


「……えぇい、んなとこで躊躇ってて強くなれるかってんだ!! 気合い入れろおおおおおおお!!!」


 気合十分、ファイト一発! 剣の覇気によって迷いを吹き飛ばしその勢いでゲートの門に手を掛けた。



「『ゲート・オープン』ッッ!!!」



 掛け声と共に厳重な門は開かれ、その先の眩い光に吸い込まれた剣達。果たして彼らに待ち受けるものとは!? 明日よりは、本格的にGXキャリバー解放クエスト・ファーストミッションの幕が上がります!!


 ――本日のゲーム、これまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

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