【GAME47-1】太龍と化したデクルックス!!
さぁお待たせしました、龍牙VSデクルックス戦・後半戦!
殺意と凶気の衝動に駆られ、それが交差する黒い決闘、その結末に達した時に最後に笑うのは果たして誰か?
今回のキーパーソン、忍野龍牙に隠された本性がデクルックスを圧倒するのでしょうか!?
最後まで目を離さず一読下さいフェイク合戦! 参りましょう!!
―――『オープン・ザ・ゲート』!!
▶▶▶ NOW LORDING...CONNECT!▽
――生涯最愛なる家族の名も知らず、身内も知らず、自分の存在すらも分からないまま生きてきた男・デルタのデクルックス。
殺生な半生を送った故か、知らず識らずと彼の性根は歪み、何時しか自分の存在意義が分からない事を武器に人々を恐怖させる事が快感に覚えてしまった哀しき男。
そして現在、地底空間にて繰り広げている決闘において、“正体不明”そのものをアイデンティティとするデクルックスの戦いの真髄が垣間見えようとしております!
魂の色・形も全く不明の不気味なPAS【アンノウン】を持つデクルックスが、いざとなったら魂を込めろ!の如しスキルを発動し、彼の姿が一転し太龍の化身として変貌した!
◎――――――――――――――――――◎
◐AMAZING MIDWAY RESULT◑
☆〔忍野龍牙 HP1000 手札2枚 EG:③〕
・ユニット:【黄泉返りの忍者】
【リフレクション・エスパー】
・カスタム・ツールカード:【シノビブレード】
★〔デルタのデクルックス HP900 手札2枚 EG:④〕
・ユニット:【アンノウンカード】
・カスタム・ツールカード:
【闇晦ましの静弓―セイレーン―】
※デクルックス・PASスキル
【ドラゴン・イリュージョン】発動! 龍变化!!
◎――――――――――――――――――◎
これが現在の決闘の中間状況。人は正体も分からない相手を前にした時、想像を膨らまして過剰な恐怖をイメージすると言われております。
デクルックスはそれを逆手に取って、その恐怖を実現化させた太龍となった。そしてそこから彼はどう変化したのでしょうか!?
「じゃリクエストにお応えして、さっきの【ドラゴン・イリュージョン】で太龍化した効果の説明をしてあげるよ」
は、はぁ……気遣わせてしまってすみませんね。デクルックスさん。
「その効果は二つ。一つは【30秒毎に対象のユニット・プレイヤーに500ダメージを与える】、謂わば太龍の火球吹きの能力。
そしてもう一つは【飛行能力を持たないユニット・プレイヤーは自分を攻撃出来ない】。そりゃそうだろう、ドラゴンの翼に抵抗出来なきゃ話にならない!」
まさにファンタジー皆勤賞のドラゴンの能力そのもの! それをデクルックス本人が携えたとあれば、これ程脅威なものは無い!
「それで普通にカードも召喚出来て、手には静弓も持って攻撃も出来るってか? そんな器用なドラゴンが居るか!」
そりゃそうだと私も同感してしまう龍牙のツッコミ。これ程までに奇想天外なPASスキルも類に見ない。しかも不運な事に、龍牙のデッキではこれらのスキルは余りにも不利だ。
「そうよ! アンタの忍者ユニット、フライヤー能力持ってないしステータスも高くないじゃない! 攻撃出来ないんじゃ、どうしようも無いわ……!」
「……御尤もだ、だがそれでも何とかせなアカンやろ」
これには同じメンバーの瑞希の不安の度合いが増す。しかもその指摘が正確であるが故に、流石の龍牙も焦りの色が見えてきた。
(それよりも怖いのは奴の残り2つの“プレイヤースキル”だ。奴が前に【ライフアップδ】で回復したのはドラゴン化を長期戦にさせる為の裏付けか、とすれば残りのスキルもそれ関連か……?)
アメイジングバトルはカードだけでなく、盤上の戦略を大きく揺るがす【スキル】も要となる。
中々その描写が少ない事に始めに詫しますが、先程デクルックスが仕掛けた【ライフアップδ】のようにいつでも発動出来るスキルもあれば、ある条件を満たさねば使えないスキルも多数存在する。
PASにプレイヤースキルと、ゲーム戦士たるもの実力を持って構えに構える奥の手の数々。それを活かして勝利に導くのは果たして誰か。
「さぁて、アンタはこの“正体不明”の僕を討つことが出来るかな。ま、コソコソ忍ぶしか能の無い忍者なんかたかが知れてるけどね」
「ボケェ……、忍者様を舐めてると首筋にクナイが飛ぶぜ! 戸籍抄本真っ白野郎!!」
そんな煽りする人初めて観ましたよ龍牙さん。
《CARD DRAW》
さぁゲーム続行と同時に丁度二回目のドローカード。互いに手札からカードを引いて新たな展開へ、先に繰り出したのは龍牙!
『ユニットカード、【鬼火玉】』
◎――――――――――――――――――◎
<ユニットカード>
【鬼火玉】EG:①
AP:0 DP:100 AS:0
属性 無 ユニット/アーティファクト
効果:[フライヤー]
このカードが墓地に送られた時、
持ち主の手札に戻る。
◎―――――――――――――――――◎
前に忍者ユニットを呼び出す為に手札に戻っていた《鬼火玉》が再び召喚された。
「攻撃時間は無いからな、そのまま《鬼火玉》でダイレクトだ!!」
「しょっぱいなぁ、そいつAPゼロじゃんか!」
ゆらゆら飛び交う青白き鬼火、龍牙唯一のフライヤー能力ユニットにしては余りにも無力だが……?
「[シノビ変化]、忘れたとは言わせねぇぞ!」
鬼火転じてドロンっと変化! シュシュッと参上、シュシュッと解決! しかしてその実態は!?
「【渇望の忍者】、推・参ッッ!!」
◎――――――――――――――――――◎
<ユニットカード>
【渇望の忍者】EG:③
AP:100 DP:100 AS:5
属性 無 ユニット/シノビ/ヒューマン
効果:[シノビ変化]
①このユニットが攻撃で相手プレイヤー
・ユニットにダメージを与えたとき、
自分はカードを1枚ドロー出来る。
◎――――――――――――――――――◎
この[シノビ変化]した忍者ユニットは攻撃タイミングがかなり絶妙。フライヤー持ちの《鬼火玉》の攻撃時の変化であれば、たとえ忍者が飛行能力を持っていなくても、ドラゴンの攻撃制限も無視で戦闘ダメージを与えられるのだ!
《デクルックス(太龍) HP900→800》
忍者の刃が、飛翼する太龍デクルックスにダメージを与えた!
「ふぅん、狡猾だねぇ。たかが100ダメージの為にヤケになっちゃって」
「その100ダメージで、俺がカードを1枚引けるなら悪くねぇがな」
《渇望の忍者》の効果、戦闘ダメージを与えれば龍牙に1枚カードドローの恩恵だ。
(……まだだ、あのバケモンを討つ手立てが全然少ねぇ……!!)
龍牙の思惑、ドローカードを手にした途端に掴んだ好機。
とにかく龍牙に課せられた太龍討伐の鍵は【手札】。飛翼するドラゴンを制するには、自らが手段を講じる術を増やす事にあると睨んだ龍牙。その為にはデクルックスの策略をも掌握する為の手数、手札を蓄える事。
―――手にした宝札があれば、必ず巨悪を討つ為の知恵が生まれる……!!
『ツールカード、【ファクト&フィクション】!』
◎――――――――――――――――――◎
<ツールカード>
【ファクト&フィクション】EG:⑤
属性:青
・効果:デッキの上から6枚公開し、
自分は3:3の割合で2つの束に分ける。
その後相手は2つの束の何れか1つを選び、
手札に加えて、残りを墓地に送る。
◎――――――――――――――――――◎
これは風変わりだが、カードゲームをやっている方ならこのガチ具合が伝わるでしょう! 6枚展開、からの3枚を選んで手札に加える補充カード。
適切なカードを選べるだけでなく、不要なカードを墓地に送れるスリムアップの効果も加わったヤバいカードだ! 早速に龍牙はデッキ上の6枚カードを展開。
「………随分バランス整ったデッキトップだねぇ」
まだカード名は読者の皆様に公表出来ませんが、ヒントだけ一つ。
カードの割合として、ユニットカード2枚、アクションカード1枚、ツールカード3枚。それを龍牙が裏向きで二者のカード束にしてデクルックスに見せびらかす。
「………右か、左か。どっちが好みだ?」
「―――――――――右」
一旦を間を置いて、思考した矢先に導いた方向はデクルックスから見て右の束。
「………そうかい」
そして効果は解決。《ファクト&フィクション》の効果により3枚も手札を潤して6枚の手札になった龍牙。残りのカードは墓地送り。
加わった手札は……ツールカード3枚。
この選択がデクルックスと龍牙にどのような影響を及ぼすのか、そして加わったカードの詳細はゲームと共に進行しながら明らかにさせていきます!
さぁフェイク合戦・フェイズ2、勝つのはどっちだ!? ――本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽




