表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
4th STAGE―ゲーム戦士魂大爆発・本当の正義は何処だ……!?―
352/468

【GAME46-6】傍若無人の忍者と正体不明の男!!

◐AMAZING MIDWAY RESULT◑ 


 ☆〔忍野龍牙 HP1000 手札3枚 EG:④〕

 ・ユニット:【濃霧の忍者】

 ・カスタム・ツールカード:【シノビブレード】


 ★〔デルタのデクルックス HP1500 手札3枚 EG:⑤〕

 ・ユニット:なし

  

 ――さぁ面白くなってきました、龍牙VSデクルックスの決と……


「何が『面白くなってきました』よ!! こっちは命奪われそうで心臓痛いんだから!!!」


 ……失礼しました。鳳凰超勇士のメンバー・井鷺瑞希の命を狙うデルタのデクルックス。それを阻止せんと持てる粗暴の極振りと悪知恵働かせて戦うは忍野龍牙。


 カードのみならず、ゲーム戦士の最低限度のスキルをも用いて突破を測ってはHPを削る極地まで至ったこのゲーム。現在フィールドでは丸腰故にHP回復に専念したデクルックスは、初期数値を超えて安全地帯に入ってはいるが、相手は忍刀にプラスで忍者ユニットが構えている。体力だけ優位を見せても痩我慢にしか見えない。


「そういう事だ。また俺様の刀で切り刻まれたかねぇなら実力で止めてみろ。滑稽なおしゃべりは抜きでな」

「……何だよ、乱暴者がクールに装ってさ。そーゆー奴ほど余計に心へし折ってやりたい気分だよ!」


 狡猾な攻防が続いて、冷静になってはいるものの内心半ギレの両者。精神をズタズタにしたい、殴ってボコボコにしたいというどっちにしても平和は望めない凶暴思考が更にゲームをシフトさせていく……!


『ツールカード、【静寂(しじま)を破るもの】!』


 ◎――――――――――――――――――◎

<アクションカード>

【静寂を破るもの】EG:②

 属性:黒

 効果:発動したプレイヤーはHPを200

 支払い、カードを2枚ドローする。

 ◎――――――――――――――――――◎


 〔デクルックス HP1500→1300 手札2枚→4枚〕


 デクルックスは回復で肥えたHPを消費させて手札を潤す。リスクを最小限に抑えたベストタイミングな手札補充カードだ。これで彼の手札は4枚に。


『アンノウンカード、スキャニング』


 おっとここでまたしてもアンノウンカードが召喚された。しかも手札補充の直後という事もあって、先程手札に戻された《愚者を貪る大トカゲ》である確証が得られない。ドローカードに紛れて別の種のアンノウンを出した可能性も高い。


(また例の大トカゲか? だが解除するにも手札を捨てなきゃいけないリスク背負ってるし、ドローが無駄になるだろうしな。厄介な能力だぜ全く)


 今回のアンノウンカードの配置はデクルックスよりも遥か後方。意地でも守ってやろうという意思なのか、ブラフなのか。曖昧なアクションが余計に龍牙を困惑させるが、それでも臆さず戦うのが忍者の流儀か。


「《濃霧の忍者》でアンノウンカードを攻撃!!」

「させないよ!!」


 おおっとデクルックス、アンノウンを破壊させんと仁王立ちでユニットにブロックの構え!


「良いのか? お前でも黙っちまうような忍者が来るぜ! ―――[シノビ変化]!!」

 《濃霧の忍者》がとんぼ返りに手札に戻りゃ、馳せ参じたのは黒装束に髑髏(シャレコウベ)の仮面を纏った禍々しき忍者!!


「忍んで参上【黄泉返りの忍者】、推ッ参ッッ!!!」


 ◎――――――――――――――――――◎

 <ユニットカード>

【黄泉返りの忍者】EG:⑥

 AP:400 DP:200 AS:10

 属性 黒 ユニット/シノビ/ヒューマン


 効果:[シノビ変化]EG:④

 ①このユニットが攻撃で相手プレイヤー

 ・ユニットにダメージを与えたとき、

 相手プレイヤーの墓地からユニットを

 1体自分のコントロールの下でフィールドに出す。

 ◎――――――――――――――――――◎ 


 出ました龍牙のエースカード! 恨み千万込めて斬り裂く刃が、怨念の邪気によって死した相手ユニットの魂を呼び戻し、龍牙の下僕として転生させる能力を持つ忍者ユニットの大親分《黄泉返りの忍者》。

 アンノウンカードを死守する行為が仇となったか、諸に刻まれ血が滲むはデクルックスのスーツ。


「ぐ、ぅうう……ッッ!?」


 〔デクルックス HP1300→900〕


 更に《黄泉返りの忍者》の能力は続く。戦闘ダメージを与えた事により、敵の墓地からユニットを龍牙の下僕として復活させる! 対象は《リフレクション・エスパー》だ。


「シケたユニットしかねぇなぁ……ま、腰抜けも無いよりはマシか」

 敵ユニットを奪っておいて文句タラタラの龍牙。しかし相手も相手なので何気にムカつかないのが不思議だ。


「………まだまだぁ」


『アンノウンカード、スキャニング』


 おっと!? まだアンノウンカードを出すのかデクルックス! 今度は彼の手前にセットして防御陣地を構成するのか。


「アンノウンカードばっか並べて地味な事してんじゃねーよ。墓でも作る気か?」

 伏せカードの墓地は生粋のカードゲーマーしか建てないと思いますが、それはともかくつまらないプレイにムカついてきたのか、龍牙が再び攻める。


『アクションカード、【デス・ブレイカー】!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 〔アクションカード〕

【デス・ブレイカー】

 属性:黒 EG:②


 ・効果:フィールド上のユニットを1体破壊する。

 ◎――――――――――――――――――◎


 再び繰り出すはユニット破壊カード、丁度デクルックスがセットした前方のアンノウンカードを対象に、飛び交うは暗黒の閃光一射!!


「おおっと、そいつが僕をガードするユニットだと思ったら大間違いだよ! ―――アンノウン解除!!」


 解除コストを支払い、姿を表したアンノウンの正体は……おおっ!?

 その正体の名は【闇晦ましの静弓―セイレーン―】、武器即ち()()()()()()()()()()()だ!!!


「そう! コイツの正体はカスタム・ツールカードだから、ユニットが対象除去の《デス・ブレイカー》は効かないよ!!」


 ああっ! 武器カードでは強力な除去カードも型無、無駄打ちに終ってしまった!!


「嘘でしょ、武器の正体をも隠すカードなんてあったの……!?」

 瑞希もこれには驚愕、いやいや私だって驚きましたよ!


 ◎――――――――――――――――――◎

 <カスタム・ツールカード>

【闇晦ましの静弓―セイレーン―】EG:⑤

 AP:200 PP(使用回数):12

 属性:青 装備:プレイヤー

 効果:[アンノウン]解除/EG③


 ≪必殺技≫

『サイレンサー・スナイプ』EG:⑤ AP:400

 ・遠距離かつインビジブル・無敵貫通の

 沈黙矢を放つ!

 ◎――――――――――――――――――◎


 しかもこのカード、アンノウン状態を解除すれば即座にプレイヤーに装備する事が出来るのだから便利。遂に丸腰であったデクルックスに狙撃の要、沈黙の弓を手にしてしまった。


「とんだ仕込み武器だな……、これじゃ迂闊に斬る事が出来なくなっちまった」

 相手が武器を持ってしまえば、さしもの龍牙も忍刀での追い打ちが難しくなる。更にはユニットにも危険を晒すことになる為防御にも念頭に置かねばならなくなった。


「……何だよ、僕が弓を構えた途端に止まっちゃって。忍者ならお得意の戦術で早いとこ始末しちゃえば良いじゃん」

「アホ、形振り構わず正面突破する忍者なんか三下にも劣るわ。俺様かて周囲くらいみるぜ」


 キレやすい龍牙さんもゲームに置いては冷静沈着。牙を持つ相手に無闇に突っ込むほど彼も短気な男ではない。

 ユニットの防衛をしつつ、如何にしてデクルックス本体にダメージを与え、仕留められるように盤上を制圧するか。臨機応変に龍牙は展開の予想図を描いていた。


 だが、だがしかし。意気盛んな龍牙に対し、またしてもフェイクかポーカーフェイスか、デクルックスの顔は曇って相手とは対照的に意気消沈の態度をしてきた。


「……そっかぁ。アンタはアンノウンカードよりも弓の方が怖いんだぁ」

「何が言いたい」


「僕は栄光の『サザンクロス』の幹部、“デルタのデクルックス”だよ? その()()を知った所で僕は生きる価値なんか何処にも無い。―――それが一体何を意味するか、アンタには分かる?」


 …………一体、彼は何を言おうとしてるのでしょうか。


 テロリスト集団『サザンクロス』に入る前の素性も、犯行の動機も、性根が歪んでしまった理由すらも正体不明(アンノウン)で着飾ったデルタのデクルックス。

 彼のドス黒い腹に隠された正体が僅かに明らかにされた時、龍牙達に思いがけない展開に陥れる事になろうなど、まだ知る由もありませんでした……!!


 ――本日のゲーム、これまでッッ!!


 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ