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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
4th STAGE―ゲーム戦士魂大爆発・本当の正義は何処だ……!?―
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【GAME46-4】アンノウンカードの正体見たり!!

 ――影に包まれし新カード、正体不明の名の元に敵を翻弄する“アンノウンカード”襲来!


 今の所、デルタのデクルックスが繰り出したアンノウンカードはまだ“正体不明”の状態。その様相は黒バックに、七重のレインボーリングのデザインをしたアメイジングカードの裏面の上に、黒ずくめの影を要した人型アバターが立つのみ。


 そんなアンノウンカードの真の姿を見せるにはデクルックス自身が、“アンノウン状態”を解除する為のEGコストを支払うしかない。しかもその解除のタイミングは()()。いつ何時にこの正体不明なカードが牙を向くか分からない!


「まぁ今は僕のEGも空っぽ。だからコストも払えないから解除は出来ないけどね。でもこんな影な姿でも攻守共に100のステータスだから、それなりに使えるって訳」


 一応は影のアバターとして攻撃も防御も可能なアンノウン状態のユニット。

 とはいえ、カードゲームをやった人なら分かるでしょう。()()()()()()()()程、恐ろしいものは無い。アンノウンカードの対峙がその心境に似ている。


「……厄介やな。素手でも殴りてぇが、あのガキが妨害するのは当然だろうしな」

「倒させないよ。そうでなくてもアンノウンの解除もあるし、無鉄砲な突破は図らない方が身の為だけど?」

「聞いてみただけだアホ」


 試されているのでしょうか。未知のカードを目の前にして、いつその牙を向くのか分からない恐怖を操作するように、デクルックスは舌舐めずりをして龍牙の動向を煽る。


(流石にアンノウン状態のままでアイツに攻撃はしてこないようだけど、除去カードとか無い限りは、突破は難しそうね……)

 対してデクルックスの思惑通りに不安に駆られるはギャラリーの瑞希。思うように動けない龍牙の様子を、観れば観るほど更に不安の度合いが増す。しかし。


「あーめんどくせぇ! こんな馬鹿正直で鈍臭ぇ戦いは俺様の流儀に反するぜ。やっぱ動き回ってナンボの忍者だしな!」

 と痺れを切らした龍牙、デッキからカードを引いてスキャン!


『カスタム・ツールカード、【シノビブレード】!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 <カスタム・ツールカード>

【シノビブレード】EG:④

 AP(攻撃力):150 PP(使用回数):20

 属性:黒 装備:プレイヤー


 ≪必殺技≫

『中秋の冥月』EG:⑥ AP:300

 ・広範囲三日月形に斬撃を与え、

 10%の確率で即死させる。

 ◎――――――――――――――――――◎


 出ました人の生き血を啜る禍々しき黒刀シノビブレード! 忍刀を持たせた龍牙は残虐な暴君と化す。その矛先は勿論、不気味な影に潜んだアンノウンカード!


(そうか、デクルックスのEGが溜まってない今なら解除コストも気にせずに攻撃出来る……!)

 現在彼の蓄積したEGは①、この数値で正体を表しても大したユニットで無いと睨んだ龍牙は猪突猛進、我が身を任せて忍刀を構えながら突っ込んでいく……が!!


「無 駄 だ よ☆」

「………あ??」


「ゴメンねぇ、アンタ僕のアンノウンカードの解除コストの支払いが()()()()と思ってた? 甘い甘い!」

 なんとここでデクルックスが[アンノウン]能力を起動させた! だがしかしEGを支払っていない!! という事は……!?


「僕が支払うアンノウン解除コストは、()()!! 黒属性カードを1枚手札から捨てて、アンノウンカードよ、姿を表せ!」


 アンノウンカードの正体は、【愚者を貪る大トカゲ】!!


 ◎――――――――――――――――――◎

 <ユニットカード>

【愚者を貪る大トカゲ】EG:⑤

 AP:400 DP:400 AS:10


 属性:黒 ユニット/ゾンビ/リザード

 効果:[アンノウン]

 解除:手札の黒属性カードを1枚捨てる。

 ◎――――――――――――――――――◎


 弱肉強食の世界に負け、朽ち果てた者を捕食する雑食の大トカゲ。正体を隠しつつ獲物を狙う所からトカゲの癖して狡猾な性格。それよりもっと狡猾なのは御主人の方だろう。


「アンノウン状態を解除するのにEGは要らないのもあるんだよ! バーカバーカ!!」

「うわっ、汚ぇ……!」

 こうなってしまっては、龍牙も向ける刃を静止して大トカゲの攻撃をキャンセルせざるを得なかった。


「ドジったなぁ」

「せっかくの討伐チャンスだったのに……」

 落胆する龍牙と瑞希に対し、容赦なくデクルックスは戦闘コマンドを促していく!


「《愚者を貪る大トカゲ》で攻撃だー!」


 これに龍牙も間合いを離して回避を試みるが、長い尾のリーチに見切ることが出来ず、横振りのテール鞭に脇腹を打たれて400ダメージ。


 〔龍牙 HP1400→1000〕


「カウンターレスポンスは無しかぁ。……じゃ()()()かな?」

 おっとデクルックスは龍牙の手の打ち所を把握しているのか。選択肢を示唆しつつ彼はカードも展開する。


『アンノウンカード、スキャニング』

「またアンノウンカード……!」


 2枚目のアンノウンカード。我が物顔で発動させるデクルックスの面構えがポーカーフェイスに見える。更にそれに拍車を掛けるように煽り文句を殴り掛けてくる!


「さーて、今度のアンノウンカードはどんなカードかなぁ〜? 今度もコストを払えるヤツかどうか? ネット上で顔も知らない匿名の奴らに誹謗中傷されるように、お前もソイツに怯えながら死んじまいなぁ!!」


 ………ホントに、色んな所で火種を撒き散らすのが好きな御方!


「…………舐め腐りやがって」


 気付けば龍牙の額にも、青筋のようなものがうっすら浮かび上がっている様子。戦いは別にしても本来短気な性分の龍牙の理性も、いつキレるか心配になる。


 精神において圧迫を掛ける『恐怖』を類とするデクルックスの強み。ゲーム戦士の精神を天秤にかける者が道理でWGCらに手を焼くものだと関心してしまうが、それに抗うのがこの龍牙。いちいちブチギレる訳にはいかないようだ……!


「――――上等や、俺様を怖がらせてみろ。本当の()()()()()()ってのを教えてやるよ」


 ブチギレを抑え込み、クールを装って静かに憤る龍牙。それが一体何を意味するのかまだ知らないデクルックス。2枚目のアンノウンカードを盾に手ぐすね引いて相手の構えを待っている様子だ。それに警戒しての龍牙のカードスキャン。


『ユニットカード、【鬼火玉】!』



 ◎――――――――――――――――――◎

 <ユニットカード>

【鬼火玉】EG:①

 AP:0 DP:100 AS:0


 属性 無 ユニット/アーティファクト

 効果:[フライヤー]

 このカードが墓地に送られた時、

 持ち主の手札に戻る。

 ◎―――――――――――――――――◎


 ゆらゆら揺れる蒼き炎、死者の霊魂が宿ると言われる鬼火の玉。攻撃力は皆無だが飛行能力[フライヤー]に加えて墓地に送られれば手札に戻る回収能力付き。優秀なブロッカーだ。


「おおっと、フライヤー持ちの盾は厄介だねぇ。そっとしておこうっと」

 アンノウン状態とはいえ、迂闊な行動は自滅を招く。デクルックスはアンノウンカードらの攻撃は行わず、一旦硬直状態に陥った。


(奴の手札は1枚か。ネタ切れも良いとこだが、あのアンノウンカードがもしフライヤー持ちなら迂闊に忍べねぇ。もう1枚、俺様に好機が欲しいぜ……!)


 龍牙もここぞの時に引きたいカードの為に、信用しない神に一応の願を掛ける。果たしてこの暴君に神は聞く耳を持つのか、気まぐれ性分に賭けるのか。間もなく30秒経過のカードドローへ……!


 《CARD DRAW》


 手にしたカード1枚。龍牙にとって宝札か、それとも冷やかしの紙か!?


「…………やってやるか」


 ――果たして龍牙にアンノウンカードを攻略する術が見つかったのか!? 暴力に溺れた忍者と、サイコパス人間との騙し合い。どっちが上手か次回のお楽しみに! 本日のゲーム、これまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

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