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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
4th STAGE―ゲーム戦士魂大爆発・本当の正義は何処だ……!?―
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【GAME45-1】裏プレイヤーに潜む影!!

さぁネクストゲーム行ってみましょう! さて次は……ありゃ、今回はちょっとシリアスな事になりそうですねぇ。

裏プレイヤーと途轍もない野心を持つ鳳凰堂が繰り広げる殺伐とした戦いが。


鳳凰堂孔雀が下した指令によって、殺気に満ちた狂犬・忍野龍牙が動く……!!!


神経ピリピリでお楽しみ下さいませ!!

―――『オープン・ザ・ゲート』!!


▶▶▶ NOW LORDING...CONNECT!▽

 ――桐山剣・川合みのり・時実桜の御一行によるサプライズだらけの香川での旅も、終結へと向かっていた。


 伊達神奈と率いる瑞鳳旋風堂に新たなメンバーとして香川うどん印の石倉翔破をスカウトし、桐山剣らを旅の道連れにスカウトを手伝った例として無償で送り迎えする事になって一先ず安心。……ただしその際の交通費は全て瑞鳳側の光照が負担することになったが。


(ひどいやひどいや、出番少ないし手伝いも出来ないで『もやし』呼ばわれされて、挙句の果てに交通費負担とかひどいやひどいや!!)


 光照もすっかり涙目から枯れ果てて無心に近い状態に。何せね、香川から大阪へ向かうのにも相当時間が掛かるんです。

 まず高松から高速バスに乗るにしても、先ずは岡山県から通り、そこから道なりに進んで兵庫・神戸を伝って新大阪まで行くというプロセス。


 新幹線と違って高速バスの方が格安で済むが、それでも3時間の旅路。一人約五千円の交通費に()()()全部払う事になったら……流石の光照さんも泣きますよね、うん。


「宮城から香川までの行きは私が負担したんだから、光照もそれくらい出しても良いだろ? それに大阪行く序でに大阪城に行く約束もしたんだからいいっこなしだよ」

「そんなら新大阪着いて東西線行った方が早いっすよ」

「おぉ、流石地元は気が利いて頼もしいねぇ!」


 ……何か、神奈さん達半ば観光気分になってません? それで光照さんの気が済むなら良しですが。


「とにかくやっと俺たち大阪へ帰れるし、それにプレイギアWATCHも手に入って万々歳だぜ! へっへへへへ……☆♨」

「剣くん、顔が変な事になってるわよ」


 神奈さんから譲り受けた腕時計型最新器具・プレイギアWATCHを手に入れた剣。レッドメッキが輝く全面クリスタルな腕時計を見つめてはニヤニヤが止まらない。


「剣さん、プレイギアWATCHは銃司様も持っていますわ。私もある程度は機能を存じておりますので、ちょっと説明致しましょうか?」

「アイツ何でも持ってそうだしな。ようやく流行に追いつけたんや、頼むぜ桜」


 立海のメイドである桜が、主の銃司もプレイギアWATCHを持っていた事をカミングアウトした所で腕時計の機能もカミングアウトだ。


「データ容量は50TBと携帯のプレイギアの半分ですが、数々のアプリケーションで携帯同様に通信やシェアが出来るようになっています。しかしこのWATCHの主な特徴はズバリ、()()()()()()()なのです」

「……身体?」


 腕時計のセンサーとアプリによって、装着した者の身体の中に取り込まれた酸素レベルをチェックし、いつでも心電図が図れる状態で健康状態を調べることが出来る。現実でもスマートウォッチなるものがこのような機能が付いてる事は皆さんご存知でしょう?


 しかし超次元ゲーム時代では、剣達らゲーム戦士の心身の状態が大きく重要視されているのだ。


「心拍数や睡眠状況によってはPASの維持に反映されますし、ゲームの際に表れるであろう集中力やメンタルの変動も、このWATCHで記録する事が出来ますわ」


「つまりは、俺自身のコンディションを見つめ直せるって訳か。俺時々急な展開に振り回されやすいからな。これを期に調子のキープさせるのもえぇかもな」


 剣はゲームに関しては常にクールで情熱的に戦う男だが、先程のようにみのりや親友の事になると過剰に心配、熱が入る癖がある。

 ましてや他のゲーム戦士とは違って剣と盾の2つのPASを覚醒した為、万が一長期戦になったり、両方ともPASを発動させる場合の所要時間も計算しなければならない。


 最強のゲーム戦士を目指す為には、がむしゃらに突っ走るだけでなく、時には足を止めて自分の限界を知るのも大事なのです。


「それらの結果に基づいて、携帯のプレイギアに保存されているプレイヤーステータスにWATCHをシェアさせると、剣さんの得意不得意なゲームのジャンルも診断してくれますよ。少しずつデータを取って分析していきましょう」

「そうだな、強くなるなら少しは我が身を大事にせなアカンな。ありがとうな桜!」


 どういたしましてと畏まる桜。そんなこんなで車内で揺れるは高速バス。目的地にまで着くにも3時間は掛かる長旅で何もしないのも退屈だ。

 そんな時、何かを思い出したのか剣の方から神奈さんへ話し掛けた。


「そういえば神奈さん、何で二人でサバイバーモードに参加出来てたんですか? やっぱりオーブ目当てで?」


 今尚記憶に新しい『アメイジング・サバイバーモード』にてダークホース的存在で終盤まで勝ち残り、見事神奈さんが緑のカーティシーオーブを手にしたのですが。


「あぁ、オーブを狙っていたのは本当さ。綾乃がオフィシャル試練に行ってる間にも私達も頂点に目指す目標があるからね。……でも目的はもう一つあったんだ」

「他にやる事あったんすか?」


「ちょっと個人的に気になる事があってね、ほら、中盤のミッションで裏プレイヤーが5人程現れただろ? ―――アイツらは実は鳳凰堂自らが捕らえて()()にされた連中なんだよ」


「――――!??」


 これまた……再び鳳凰堂からドス黒い闇が現れちゃいましたよ、ちょっと!!


「私ら瑞鳳と鳳凰堂のチームとは縁深い関関係にあるんだ。鳳凰堂孔雀と裏プレイヤーに何の恨みがあるのか知らないけど、彼女が言うには()()()()として、地上に危害を加えた者の罰として公開処刑感覚でゲームに利用されたんだ」

「テロリストみたいな裏プレイヤー相手に物凄いサディストな事しとるやんか……」


 こういうのを“悪趣味”と言わずに何と言うのでしょうかねぇ。


「私もそのやり方に気に入らなかったが、皮肉にも鳳凰堂が私ら瑞鳳旋風堂のスポンサーみたいなもんでねぇ。綾乃を試練に率先したのも彼女だし、私とて下手に口出しは出来ないんだよ。だから私らに出来る事は、虜囚された裏プレイヤーの犯行動機を探る事だったんだが……殺気に溢れてて、それどころじゃ無かったよ」


「……待ってくださいよ。じゃあ神奈さん、あの裏プレイヤー連中と相手したんですか?」

「良く分かったね! 私もあんた達が戦ってる間に二箇所片付けてたんだよ」


 剣は相手の言動を頼りに推理するのは結構冴える。勘付いた質問に神奈さんも素直に答えた。


「確か私が戦ったのは『妬み嫉みのエンヴィー』で、光照が戦ったのが『小原恵美』だったかな」


「エンヴィー!?」

「小原恵美……!?」


 この名に食らいついたのは剣と桜。

 前者は倭刀がアメリカ村にて戦い、地底空間で裏ゲームを引き起こしパニックを引き起こした張本人である事を倭刀から聞き、後者は一年前のWGCイベントにて乱入し鳳凰堂孔雀の策略により精神崩壊した件を、銃司と共に桜も目撃した為に知った名だった。


「そういう事だったのかい。………通りで疲労困憊になってた訳だ、二人共まともに戦える感じで無かった」


 実際に神奈さんや光照さんと戦った所だけダイジェストになってましたが、その理由はまともに戦う描写で無かった事。同情も込みで二人共撃破してそのまま転送されたのだとか。


「……全く、世の中の非情この上ないね。理想の社会を作る為に情け容赦無く障害を排除するとは、排他的思考とは言ったものだよ!」



「……………神奈さん、何を言うてはるんすか―――?」


 神奈さんの意味深な言葉を理解しようにも、無意識に青ざめた顔になる剣は改めてその意味を聞き直す。



「エンヴィーと小原は鳳凰堂孔雀を怒らせた。それは即ち、“死よりも残虐な排除”を意味するのさ……!!」



 鳳凰堂孔雀による地上と地底の共存理想は、遂に絶対的な悪を黒い闇に染める所まで来てしまったのか!?


 次回からは舞台を地底空間・アンダーグラウンドに移動しつつ、裏プレイヤーに纏わるシリアスなストーリーをお届けします。おそらくこれは冗談で済むような話では無いかもしれません……!


 ――本日のゲーム、これまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

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