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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
4th STAGE―ゲーム戦士魂大爆発・本当の正義は何処だ……!?―
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【GAME44-7】やっぱり“剣みの”コンビ!!

 ――さて、クレーンゲーム合戦も終結。互いに1000円の所持金を消費した所で最終結果。


 剣の獲得した景品は、今やWガールズのお腹の中にあるアイスやお菓子。それにバスタオルやスーパーボールといった雑貨、それと最後にピンポン玉で掴み取ったビッグなアニメフィギュア。


「そのフィギュアは私が貰い受けるよ。私ゃ戦国フィギュア集めるのが大好きでねぇ」


 意外や意外、今回のゲームの主催者の伊達神奈さんは光照に負けず劣らずの戦国マニア。神奈さんが自らピンポン玉クレーンを選んだのは、景品が戦国◯双の伊達政宗であったから! それを出汁にして二人に勝負を仕掛けたとは、神奈さんもちゃっかりしてますねぇ〜。


「それと事前に購入してたプレイギアWATCHで交換とは、ちょっと対価が合わねぇじゃんか神奈?」

「それは私の勝手だよ光照。この腕時計は未来を担う者が持つに相応しいものさ」

 そう言って神奈は白くコンパクトな箱に入ったプレイギアWATCHを剣に丁重に手渡した。


「……本当に良いんですか? こんな良い物貰っちゃって」

「全然構わないよ。私はね、引っ込み思案だった綾乃に勇気を与えてくれたアンタに感謝してるんだよ。桐山剣なら、ゲーム戦士達の心も救える切り札騎士になれる。私ゃそう信じてるのさ」


 綾乃との3on3アメイジングの件から、自分が思う以上に神奈さんに信頼を寄せられていた剣。彼女の熱く真剣な眼を前に、手厚い報酬を受け取らない訳にはいかない。


「それじゃ、お言葉に甘えて……」

 と、剣は腕時計を受け取った直後にみのりの方へ振り向いて彼女に渡そうとした途端。


「おおっと、貰って直ぐにみのりにあげちゃうのかい? 勿体無いよ、本人が本当に欲しいか聞いてみなくちゃ」

「え……」


 我に返り再びみのりの方を向く剣。すると彼女はプレイギアWATCHの譲渡に「バツ」と両手でジェスチャーし、分かりやすく拒否を示した。


「ダメ剣くん! 神奈さんから貰ったものは剣くんのものだよ!!」

「いや、だって、お前相当怒ってた……」


「過ぎた事にクヨクヨしないの!!! 私ムッとなってちょっとワガママ言ったけど、大事なものまで欲しいなんて思った事無いよ! ――剣くんは、私に何をしたかったの!?」


 ――みのりは既に剣の心中を見抜いていた。プレゼントで機嫌を直そうとか、感謝をしたいとか蛇足な事は抜きにして、剣自らがみのりに何をしたいのか。ストレートな思いを直で聞きたかった。



「………いつも迷惑掛けちゃってゴメンな、みのり。こんな俺でも一緒に居てくれて、ありがとう」


「――――どういたしまして!」


 人の想いはシンプルなくらいが丁度良い。プレゼントやカッコ良い所魅せるよりも、素直な気持ちを伝える事がみのりにとっては一番嬉しかった。


「私良く考えたら腕時計あんまりしたことないもん。付けてたら手首気になっちゃうし。やっぱりそれは剣くんが付けた方が良いよ」

「そうか? じゃプレイギアWATCHは俺の物でえぇんやな?」

「うん、あげる! きっと似合うと思う!」


 ようやくプレイギアWATCHの所有権が決まった所で、早速剣は箱から取り出して装着。真紅のクリアな赤を枠に真っ黒な液晶画面。起動してみるとポップな音と共に時刻を知らせるホーム画面が映った。


「カッチョえぇ〜〜☆☆☆」

「ほら、やっぱり剣くんのが似合ってるじゃない!」


 起動早々にすっかりWATCHの虜になった剣は、既にみのりへの後ろめたさは消えており、単純な性格が伺えた。そんな様子を見ていた神奈さんは。


(……やはり、桐山剣の騎士魂を育てたのは、みのりや仲間のお陰に他ならないね。アンタが心配しなくても、ゲームで繋がった因果はそう簡単に切れるものじゃないよ。だから安心して仲間と共に強くなりな、これからも……!)


 端から見ればこの絵面だけでも十分ハッピーエンドなんですが……、大事な事を忘れてませんか?


「あ、あの〜、結局俺はどんな結果になったんすかね?」

 ここまで全く触れられず置いてけぼりの石倉翔破。元はと言えば彼へのスカウトにゲームを仕掛けた訳ですが、神奈さんは剣の時と反して物申したい様子だ。


「あんたはデリカシーってのが足りなさ過ぎるよ! なんでもかんでも強く握れば良いってものじゃないよ!!」

「ひえぇ!?」


 豪快なラガーマンの翔破をもビビらせる神奈さんの怒号。その理由は景品の()()にあった。


「なんだいせっかくのフィギュアの箱をボコボコに掴み潰して。それが私に渡す為の伊達政宗公のフィギュアだとしたら、私はそんなもの要らないよ。自分のものならまだしも仲間にプレゼントするならもっとデリケートに扱いな!」

「はい……では俺へのスカウトは却下と……」


「馬鹿だね、スカウトは通常通りする。私が直々にあんたの“掴む腕”をより豪快にかつ繊細に鍛えてあげるよ。心して修行に励みな!!」


「は、ははーっ!!!」


 流石、伊達政宗公の血統を継ぐ伊達神奈さん。独眼竜顔負けの威迫に翔破も畏まり、礼に伏す形でスカウトは成立。瑞鳳旋風堂の仲間入りを果たした。


「……ん? みのり、何してんねん」


 すると突然、何を思ったかみのりは財布から20円を取り出して先程剣がシュークリームを取ったアイスクレーンへみのりも挑戦し始めた。

 ターゲットをカップ状のアイスに定め、正確な位置でなんとアイスを三つ同時に掴み取り、見事に一発で獲得した。三つとも味はチョコ味だ。


「はい! 剣くんと桜ちゃんの分!」

「えっ」

「あら」


「皆で一緒に食べよっ♡」


 みのりから溢れる満面の笑み。その時剣は彼女が一番求めているものは何か、答えは出さずともようやく分かった様な気がしたのでした。



「………全く、みのりにはやっぱ敵わねぇや」



 ――桐山剣と河合みのり、硬い絆で結ばれた二人を“名コンビ”と言わずして何と呼ぶか。剣が騎士(ナイト)ならみのりは(プリンセス)、互いに支え合い励み合う永遠のバディ。


 四国と瀬戸内海が隣接するこの香川の地でも、その勇士を見けつけたゲーム戦士。どうか彼らの絆は永遠のものでありますように、そして間もなく受注するG−パーツ《GXキャリバー》獲得クエストに向けて、さらなる飛躍を目指して欲しい! あぁ、シャッフルの剣みのコンビに幸あれ!!


「……さて、約束通り剣達を大阪に送り返そうかね」

「結構楽しかったな香川の旅! オイラ満足したわ」

「じゃ満足ついでに交通費は光照が払いな、あんた遊んでばっかりだったし」

「はいよろこんで……えぇえぇええ!!?」

「やったーもやしさん太っ腹ー☆」


「だからオイラはもやしじゃねぇえええええ!!!!」



 ――本日は【GAME44/香川遠征・クレーンゲーム道中】を持ちまして、読み終わりで御座いますッッ!!



 ▶▶▶ SEE YOU NEXT GAME...!!▽

▶▶▶▶ NEXT GAME WARRIORS ▽


次の舞台は再びアンダーグラウンドへ! そんな中で裏プレイヤー討伐に痺れを切らした鳳凰堂が遂に動く!!


 裏プレイヤー・抹殺指令…………!!!


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