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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
4th STAGE―ゲーム戦士魂大爆発・本当の正義は何処だ……!?―
323/468

【GAME43-3】絆紡ぎし大巨人・降臨す!!

◐AMAZING MIDWAY RESULT◑ 


 ☆〔穂香 HP1800 手札2枚 EG:②〕

 ・ユニット《精力の花びら》

 《オーク・インカネーション》

 《虹色の魔導戦士―マジェスティアス―》


 ★〔小原 HP1600 手札5枚 EG:③〕

 ・ユニット《ゴブリントークン》


 ※《リライブ&リベンジ》の1000ダメージに対して穂香が《サンフラワーヒーリング》によってダメージ吸収・回復。九死に一生を得る。

 

 ――憎しみの闇強し復讐の業火に、向日葵の光合成による癒やしによってピンチを脱した大森穂香。


『己の弱さを知った時、そこから這い上がる強さが有る』。そう豪語した穂香は有言実行、それを証明すべく間もなく迎えるドロータイムを期に迎撃態勢に入る!


 《CARD DRAW》


 両者デッキからカードを1枚ドロー。これで穂香は3枚の手札に増えた時、フィールド上のユニット《オーク・インカネーション》のAP・DPが300に変化。その刹那に攻撃コマンドが発令!


「行きます! 《オーク・インカネーション》で攻撃!!」


 この時穂香のフィールドにはユニットが3体。EG供給用の《精力の花びら》と、切り札である《虹色の魔導戦士―マジェスティアス―》もいる中でオークのみが攻撃を仕掛けた。

 理由は簡単、小原がEG溜めた瞬間にあの復讐神が襲いかかる。防衛ラインは最後まで不動のままで通さねばならない。


「チッ……《ゴブリントークン》でブロック!」


 対して小原、最後のゴブリン雑兵を盾にしてHPを守り切る。これで彼女のユニットは全滅だ。


「さぁ……今度ハどんな魔術を魅セテくれるんだイ? また花束でも出シテ平和活動でもするのか? あぁ!?」


 等と強情張りに半ば皮肉にも似た挑発する小原。


「戦場に花ナンカ必要ねぇんだ! 強さを前に野の花は目にもくれず、タダ踏み躙られるのがオチなんだよ!!」


「……人の心も、花をも守る魂無き者に平和を謳えません。この後に出すであろう《飽くなき執念・ゴッドリベンジャー》の猛攻が来ようとも、私の身に代えてもその信念は曲げません!!」


 お淑やかな性格の裏に、樹木の根のように意地でも曲げない信念が穂香にはあった!

 その間に蓄積したEGは⑤、それを全て消費してカードをスキャンした!


『ツールカード、【大いなる自然の恩恵】!!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈アクションカード〉

【大いなる自然の恩恵】EG:⑤

 属性:緑

 ・効果:①このカードの発動による

 追加コストとしてHPを500支払う

 追加コスト処理後、自分のデッキからEG⑥以上の

 ユニットをフィールドに出す。その後

 自分はデッキをシャッフルする。

 ◎――――――――――――――――――◎


 これはEG⑤と追加コストだけで、効率的にEG⑥以上の高コストユニットをデッキから直接召喚出来る超便利なツールカード!


 〔穂香 HP1800→1300〕


 光合成により回復したHPから500支払って、改めてツールカードの効果を発動する。


「お前の出すユニットナドタカが知れてる……! パワーがデカいだけの木偶坊如きで私の復讐神を止められるか!!」


「それは、どうでしょうか……?」

「何!?」


 この穂香の言動からして、オークやマジェスティアスの他に大型のユニットが入っているという事でしょうか? しかし過去の戦いを見ても、そんなカードは無かったような……


「その答えを今からお教えします! デッキからこのカードを特殊召喚!!」


 特殊召喚されたユニットの詳細がフィールド上で明らかに。その姿は巨大な山の岩石で覆われた巨人の姿………え、ちょっと待って、まさか。



「――――おいでませ、【ビッグマウンテン・ゴーレム】!!」


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈ユニットカード〉

【ビッグマウンテン・ゴーレム】EG:⑧

 AP:700(MAX) DP:600(MAX) AS:20

 属性 赤 ユニット/ジャイアント

 ・能力:なし

 ◎――――――――――――――――――◎



「…………WOW」

「ナン、だト………!!?」


 地底の層の天井に頭をぶつけそうな程の巨人ユニットの出現に、小原も史也さんも私までも呆然の極致。だって良く考えてみてくださいよ!



 攻守共に強力な癖に、EGは重いし効果は皆無のバニラカード。小原の言葉を借りる訳では無いですが、『木偶坊』と言われても可笑しくないコモンカード。

 そんな散々な《ビッグマウンテン・ゴーレム》を何故に穂香が持っているのか? 摩訶不思議なゲーム戦士の心情。


「ば、ばカナ!? こんなクソカードが何故小娘のようなゲーム戦士のデッキに!!?」

 クソカードは流石に語弊ありますよ小原さん。気持ちは分かりますけども。


「このカードは……倭刀や剣さんが、その身を滅ぼしても私を守ろうとして戦い抜いた魂のカード。第三者の価値観では測れない重い象徴があるのです!!」


 コストも重いだけに確かにそのカードには重い想いが込められていた。……シャレじゃ無いですよ。


 発端は弟分の倭刀が、穂香の父による虐待を見かねてシャークトレードのエサに《ビッグマウンテン・ゴーレム》を使ったのが始まり。

 その後アメイジングウォーズを経て、剣と穂香の一騎打ちにて使ったのも《ビッグマウンテン・ゴーレム》だった。


 役立たずやらクソカードと嘲笑うがいい。だが自分と同じく道を外しかけた者を止める意義は、このフィールドに召喚されて初めて発揮されるものなのだ!


(しかし今の召喚は上手いぞ。あの方法なら重量な召喚コストも軽減され、デッキの効率も良くなり一石二鳥だ。故に戦場に出た巨人は、穂香にとって強大な盾となっている……!)


 史也さんがそう言われてみれば! AP・DPが500以上のユニットにマジェスティアスとゴーレムの2体。

 左に虹色魔導師、右に大巨人。大きさは違えど双極に織り成す鉄壁のガーディアンと化していた!!



「く……ッ………!!」


 奇想天外なテクニックに苦虫を噛み潰しながらも、明らかに翻弄され冷静さを失いかける小原。


(……だ、ダメだダメだ! 惑わされるな!! 気を緩んでペースを崩せば、またアタイは隙を突かれて終わる……!!!)


 一年前の忌まわしき記憶が再びフラッシュバックされる小原。その憎しみが脳裏に過ればギリリっと歯を食いしばって混乱を払拭しようとする。



「シャラクセェ!!! アタイは絶対に力を取り戻すんだァァァァァ!!!!」



 目の前の勝利への霞に焦燥を隠せない小原。時が過ぎれば過ぎるほど、その姿は我々の眼からは、いたたまれない気持ちにさせていく……!


 《CARD DRAW》


 再び30秒経過、カードドロー。その手応えに小原が真っ先にドローカードをスキャンした!


『ツールカード、【無慈悲な転売行為】!!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈ツールカード〉

【無慈悲な転売行為】

 属性:赤 EG:①

 ・効果:自分は手札から2枚ドローし、

 その後2枚墓地に捨てる。

 ◎――――――――――――――――――◎


 2枚目の手札交換カード。手札を2枚ドローした後に小原は手札から2枚を墓地に捨てる。

 捨てたカードの中はアクションカードと、あの《飽くなき執念・ゴッドリベンジャー》が……


「まさか……!」

「追加でEG⑤消費、ユニットを召喚!!」


『ユニットカード、【飽くなき執念・ゴッドリベンジャー】!!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈ユニットカード〉

【飽くなき執念・ゴッドリベンジャー】

 AP:500 DP:400 AS:10 EG:⑤

 属性:黒・赤 ユニット/スピリット・デーモン


 ・能力:[フライヤー][スピードアタック]

 ①このカードが召喚した時、墓地にある

 同名カードを全てフィールドに出す。

 ◎――――――――――――――――――◎


「ゴッドリベンジャーの召喚効果! 甦れ同胞の復讐神よ!!」


 〔《飽くなき執念・ゴッドリベンジャー》×3〕


 うわわわ出ちゃったよぉ!! 百鬼夜行の能力と共に復讐神が3体も!!!


「木偶坊と人形マジシャン出してるとこ悪いんだけどな、もうコイツラが出たら悠長な事は出来ねぇと思うぜ?」

「…………!」


 マズイぞ、ゴッドリベンジャーは飛行能力[フライヤー]と、速攻能力の[スピードアタック]を持っている。

 対して穂香はそれを防御する為の[フライヤー]能力を持つユニットが1体も無い!! そして復讐神の3倍の攻撃力からは致死ダメージに値する!!!



「ソラ、ツッコめぇえええええええ!!!!!」



 地底の空に、3体の復讐神の怨讐が襲いかかる!!

 間もなく決闘決着近し! ――本日のゲーム、これまでッッ!!


 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

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