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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
3rdSTAGE―プレイヤー心・裏表! ゲーム戦士の試練を超えてゆけ!!―
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【GAME41-16】ゲームの中でも礼儀あり!!

【WGC緊急速報】

 ・新ゲーム・アメイジングサバイバーモード初代王者は、宮城県仙台在中のゲームチーム『瑞鳳旋風堂』の主将・伊達神奈に決定。

 

 ――遂に、アメイジング・サバイバーモードが終結致しました!


 ゲーム時間は約一時間、なのに部分としては35回、更新日程約2ヶ月に渡る長ーーーーーい戦いはようやく終わりを告げたのです。

 ファイアウォールの炎壁縮小も止まり、逆にゲーム終了と同時に炎壁はおろか、VRフィールドも徐々に開放していく。


 さてそれはともかく、激闘を勝ち抜いた或いはその者に惜しくも破れてしまったゲーム戦士達は何処やと周りを見渡せば……あ、いました。


 アメイジング・サバイバーモード初代王者となった、『瑞鳳旋風堂』の主将・伊達神奈(だてかんな)。その横で神奈に敗れてしっかりせよと抱き起こされるは、シャッフル・大森穂香。今回は彼女も大変良く頑張りました!


「私としたことが久しぶりに躍起になっちゃったね。怪我とかしてないかい?」

「はい私は大丈夫です。お気遣いありがとう御座います」


 あと一歩の所で3つ目のオーブ獲得とは行かなかった穂香。表情からは疲労と悔しさは入り混じりながらも、全力を出し切って清々しい様相を見せた。


「神奈さん、貴方の刀から迸った銀色のPAS、私にはとても敵いませんでした。素晴らしかったです!」

「全然! 私のは大した魂じゃないよ。私なんかよりも大森穂香、だっけ? アンタの魂からは凄まじい意地が感じられたよ。今日は気迫だけがアンタより勝っただけの話さ」

 などと互いに謙遜し合いながら、最後まで戦い抜いた者同士をリスペクトする。


「改めて、オーブ獲得おめでとうございます! 素晴らしい勝負でした!!」

「えぇ、こちらこそ! ナイスゲームだよ!!」


 そして二人は熱く堅い握手を交わし、ゲーム戦士として恥じない()()を最後まで貫き通した。

 これによりポータルタワー地下で待機していた98名のゲーム戦士からも壮大な拍手によって讃えられた。


「……負けちゃったね、穂香ちゃん」

「まぁしゃーないさ。一人のゲーム戦士が毎回玉座に居座るなんざ有り得ないのが戦いの常や。それよりも綾乃のお師匠さんが、めっちゃ強いって分かっただけでも面白い収穫だったぜ」


 モニター越しで穂香を見守っていた剣とみのりも、惜敗の結果に今はただ称賛を与えるのみ。

 一方その横では、今回予想以上の活躍を魅せた同じメンバーの倭刀・レミに他のゲーム戦士から脚光を浴びていた。


「アンタ凄かったよ! 龍牙も倒しちゃうし、最終ラウンドまで生き残るなんて」

「レミも頑張った! あのバトライザーヤバイって!!」

「良いゲーム魅させてくれてあんがとな!」


 これには流石の二人共照れ照れ。この様子に横目で眺めていた戸塚が剣に話し掛ける。


「……俺、前からシャッフルオールスターズって剣とか槍一郎が強いって思ってたけどさ。結局全員メチャクチャ強いじゃん。一体何がアイツらをそうさせたんだ?」

「そりゃもう、強い意志があってこそやがな。“強くなりたい”とか“最後まで頑張る”って想いが、思いがけない成果に繋がると思うんよ。


 ―――俺も、もっと強くなんなきゃな!」



 剣は今回穂香の意志の強さに圧倒されてリタイアした。そのリベンジを誓いつつ、剣は前から検討していた『GWクエスト』の参加への決意を固める。そしてもう一方では、



「す゛み゛ま゛せ゛んんんんんッッッ、私とした事が、中途半端な結果になってしまっでェェェェェ!!!!」

「お兄様、そんな事無いですのッッ!!」

「分かったから顔上げろ。んで鼻水垂らすな馬鹿者」


 サーブルズ大号泣、誇り高き立海の生き残りとして健闘虚しく不甲斐ない結果になったと嘆いて眼はナイアガラ、鼻水はターザン状態。銃司も史也も桜もこれにはやれやれと首を振るばかり。


 立海やシャッフルだけでなく、フィールド内で鉢合わせたゲーム戦士同士も互いによく頑張ったと穏便にムードは良くなり、握手にハイタッチと絆は深まる。


 さて、今回ヒールとしてゲームに波乱を巻き起こした忍野龍牙と綾小路優は何処に居るかというと……?


「……あれ、優は何処行ったの……?」


 姉の愛実が何処へと牢屋へ探し回っても見つかる気配なし。と言うよりかは、誰とも会いたく無いと自分から避けて逃げ回る優の姿があった。



(……………チェッ!)



 そして龍牙さんに至っては何処にも見当たらない。何処行っちゃったんでしょうね?



 ▶▶▶ NEXT▽


 ――そんなこんなでサバイバーモード・表彰式。


 ゲームフィールド外で、ゲーム開始前で使っていた横長のオーロラビジョンを背にしたステージに立つは、主催者の鳳凰堂孔雀とスピリットプレイヤーのレイさん。


 レイさんが手に持っているのは……緑色の宝珠・カーティシーオーブ。

 カーティシーとは()()を意味し、殺伐とした戦場下でも礼儀を忘れず、戦い抜いた者同士へのリスペクト精神を持つ者に与えられる“礼”のオーブなのです。


「素晴らしい戦いをおおきにありがとう。うちの守護するカーティシーオーブ、どうぞ受け取っておくんなまし」


 レイから授けられたカーティシーオーブは、伊達神奈の元に受け取られ、プレイギアのデータにオーブ獲得の証印。更にゲーム内でデッキに残ったカードは全て神奈の報酬となった。


 因みに『ドロップアウト』を成立した土屋将司(まさし)もカード獲得者として入っている。皆さん忘れてませんよね?


 ――そして最後は、サバイバーモードを主催した鳳凰堂孔雀から奨励の言葉をゲーム戦士一同に送る。



『……ゲーム戦士の皆様。まず初めに私は、新ゲーム・サバイバーモードが無事に成功を収めた事への感謝の意を述べさせて頂きます。

 今回数々のミッションを乗り越え果敢に活躍した方、惜しくも己の実力を出せずに敗れた方も含め、最後まで戦い敗れながらも悔いなく戦い抜いた100人のゲーム戦士の皆様。本当にお疲れ様でした!!』



 鳳凰堂孔雀に送る温かな拍手の嵐が、ステージ中に広がった。これでサバイバーモードの壮大な戦いもこれで幕を閉じる…………かと思いきや。



 鳳凰堂孔雀には、まだやるべき事が残っていた!



『さて、ここからが()()なのですが、新ゲームを戦い抜いたゲーム戦士の皆様の実力を見越して、私から【裏プレイヤーの徹底討伐】の御協力を要請致します!』



「「「「………………え???」」」」



 新ゲームの余韻冷めやまぬ時に、新たな展開!!

 鳳凰堂孔雀の新たな計画が、再びゲーム戦士達を激震に揺るがす事になるのですが……その詳細はまた次回申し上げる事にしましょう。


 ――本日のゲーム、これまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

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