【GAME41-7】剣VS穂香! 未知なるレジェンドカード!!
――さぁさぁ、ゲームの名を目にして立ち寄った皆様寄ってらっしゃい読んでらっしゃい!
アメイジングウォーズ以来久方ぶりの真剣勝負、桐山剣VS大森穂香。シャッフルメンバー同士のガチンコ勝負とあれば、サブタイトルで宣伝しない訳が無い!
とはいえ、このバトルで何話も続けてやるつもりも毛頭無し。サバイバーモードですから長期戦は互いに命取りな切羽詰まる一戦、謂わば短期決戦の一騎討ち。
ならば早速始めましょう!! 祝・300部分目突入記念のスーパーバトルを!!!
▶▶▶ NEXT▽
〔桐山剣 HP800〕
〔大森穂香 HP600〕
「Mr.Gが前置き語ってる間に、行くぜェェェェェ!!!!!」
ガキィィィィン!!!
私の枕話が終わるや否や、即座に穂香に斬りかかるは桐山剣。更に後方からはユニットウォーリアーの《サラ・チャンドレイユ》も遠方射撃の火炎弾でフォローする。
だが、だがしかし、穂香も伊達に剣と稽古で交えた訳じゃない。ヒラリと軽く宙を泳ぎ、剣の刃とサラの火炎などは完全に見切った凄まじき瞬発力。
魔術師のローブを羽織っちゃいるが、それでも五体満足に動けるこの不思議。巨乳も揺らいで……いや、真剣な彼女にそれ言っちゃ半殺しにされちゃう。
『カスタム・ツールカード、【ドラゴンテイル】!!』
◎――――――――――――――――――◎
〈カスタム・ツールカード〉
【ドラゴンテイル】
属性:緑 AP:150 PP:15
《必殺技》:地張竜撃 AP:400
フィールドの地面に火柱を走らせ、
触れた者にジワジワと蓄積ダメージ!
◎――――――――――――――――――◎
スナイパーレーザーから装備を変更し、穂香が携えたのは『竜の尾』と称されたエメラルドでコーティングさせた強固な鞭。それを大きく翻して遠心力と長いリーチを活かし、パシィィンっと張りのある音で剣を威嚇する!
「お前が鞭なんか使うの初めて見たぜ!」
「剣さんが近距離に強い事くらい、最初から分かってます! ――地張竜撃!!!」
しなる鞭が地面に打ち、その衝撃でダート斜面にヒビが走り、その亀裂から火柱が吹き出し剣たちを翻弄させる!!
地底での地下から亀裂とは……地核のマントルを掘り出したか!? いやこれは竜の怒りの表現と捉えよう!
「説明してる場合かッッ!?」
『剣くん何か良い手無いの!?』
サラも契約者である剣に、今か今かと指令を待っている。そうしたいのも山々だが、長いリーチに俊敏な動きの穂香に決定打を与える術が殆ど無い。
(……そうだ!)
おっとここは機転の効く剣、せっかくのユニットウォーリアーを有効活用するための策が浮かんだか!?
「剣さんが仕掛けて来ないなら、私は攻めに徹するのみ!!」
先手を打つ穂香の動きに合わせ、剣が号令をかけた!
「サラ! 【サラマンダーシールド】だッッ!!」
★――――――――――――――――――★
〚スペシャルコマンド〛
【サラマンダーシールド】
消費カード:3枚 DP700
効果:ドーム状の炎のシールドを作り、
20秒間全てのダメージを無効にする。
※ファイアウォールも防御可能。
★――――――――――――――――――★
おおっと鞭の打線を阻む炎の壁が出現! 防御型のスペシャルコマンド、炎が剣とサラを包んで穂香の視線からその姿を隠した!
(その身を隠して戦闘態勢を整えるつもりですか。恐らくこの炎壁が消えた瞬間に攻撃か……)
などと穂香も無言の交錯、迎撃準備に発動カードの構えと練るが―――
『アクションカード、【カミカゼダッシュ】!!』
―――シュンッッ
「!!?」
何と炎壁から飛び出し、突撃するは桐山剣! 一時のガードの構えかと油断した穂香目掛けて急接近、《結晶の刃》というロングソードを片手に斬る!!
―――SLASH!!!
〔大森穂香 HP600→450〕
AP150ダメージの斬撃、迂闊にも先制ダメージを与えられた穂香! 素早く間合いを取って追撃は逃れた。
「あのサラマンダーシールドは囮だったのですね」
「お前に素振り悟られたらやり辛いからな。炎壁で姿を隠して、油断させといて《カミカゼダッシュ》で壁を抜けて近接攻撃をしたって訳よ!」
◎――――――――――――――――――◎
〈アクションカード〉
【カミカゼダッシュ】
属性:赤
効果:光速の速さでダッシュする間
全てのダメージは適応されない。
◎――――――――――――――――――◎
まさに神風の如しスピードアタック! 穂香に行動パターンを読まれないように炎の壁で身を隠すと見せかけ、その炎壁をダッシュでググり抜けてフェイントを作ったという突拍子もない奇策案、見事に成功!
「……その炎の中でも平気で超える程に、意地でもチャンスを掴もうとする一貫したスタイル。私にも分かります。それこそが剣さんの極運の秘訣なのですね」
「まぁな! ゲームの中で限りあるチャンスを目の前にしながら躊躇っちゃ損だぜ。そんな事してたら自分の大事なものまで見失っちまう」
生意気なまでに限りない剣の絶対的な自信は、咄嗟の判断と行動力にあった。
『絶対に勝つ!』、その言葉を魂に留めて最大限の力で戦う事をポリシーに剣は、幾多の強敵に勝ち進んできたのです!
「これが、俺がゲームで戦う答えだ。俺は俺のPASや持ち前の運で、何処まで壁を超えられるかを知りたい。だから銃司や龍牙、他のライバルとも戦って証明してやりたいんよ。―――『俺が最強のゲーム戦士なんだぜ』って、心から誇れる俺でありたい!!!」
その意志に、偽りも、無駄な飾りなども無い。純粋なゲーム戦士の願いである―――!!
「そうですね、それでこそ剣さんです! でも……私にも私なりの矜持があります。
最強の座を一人の男が居座れるほど甘くは無いって、横から釘を刺す相手が居ないと面白くないでしょう!?」
「………何や、穂香も俺と同じもん狙ってたんか!」
「貴方の最強の座を狙うのは、銃司さんや龍牙さんだけじゃありません! ―――この“新緑の魔導師”、大森穂香も強い自分である為に戦います!!」
大森穂香も吹っ切れた!! 彼女の放つその覇気はフレッシュグリーンの爽やかな緑を纏い、1枚の引いたカードにもそれが帯びる。
しかし、その手にしたカードは前代未聞・本邦初公開の新カードであった!!
「これは先程の『レジェンドスロット』で粘りに粘って手にしたレジェンドレアカードです。これも剣さんと戦う為に温存したも同然の切り札……今ここでお魅せしましょう!!」
『カスタム・アーマーカード―――』
「は、何!!?」
このカードアナウンスに剣もびっくらこいた。だってね、カスタム・ツールカードならまだしも、《カスタム・アーマーカード》なんて一度も出た事無いんですもの!! それがスキャンで全てが明らかになります!!!
『――――【シルバーウィング・バトライザー】!!』
カード発動、何が飛び出すやら期待すれば、おおっ!!?
穂香の全身に銀色の光が纏い始め、それが装甲の形になって身体の各部分に装着される。文字通り魔法少女と言うべきか聖衣と言うべきか……いやいやもっと特筆するべきは!!
大森穂香に銀色の翼が授けられたという事!!!!
「シルバーウィング・バトライザー、装着完了!!」
新緑の魔導師に銀の翼! ファンタジーなアバターが最先端・サイエンスフィクションの装備を纏えば、ここまでハイブリッドな天使になるものでしょうか!?
◎――――――――――――――――――◎
〈カスタム・アーマーカード〉
【シルバーウィング・バトライザー】
属性:無 装備:プレイヤー
・効果:《アーマーチェンジ》
・ウィングフォーム/ブレードフォーム
◎――――――――――――――――――◎
「うわぉ、スゲェ……!!」
穂香の大変化に感嘆の吐息が溢れる剣。
この『カスタム・アーマーカード』の特徴は、《アーマーチェンジ》と呼ばれる適応した状況に合わせて二つのフォームに自由に変化する事が出来る装備カード。
現在穂香が成っているのは『ウィングフォーム』、付加するステータスはこうだ。
◎――――――――――――――――――◎
〈ウィングフォーム〉
・付加効果:[HP+500][フライヤー]
[効果ダメージ無効]
《必殺技》:ハリケーンブラスト
AP500×10発のランチャーロケットを
遠方の敵目掛けて撃つ!
◎――――――――――――――――――◎
「つまり空を飛ぶ方に特化したフォームってか! なら尚更受けて立ったらぁ!! 行くぞサラ!!!」
『火炎弾でもくらえーー!!』
――――ギュイイイイイイン!!
穂香は火炎弾を回避すべく、背中のシルバーウィングと、設置されたジェットパックのエンジンを点火して、いざゆかんテイクオフ!!
風をつんざく飛行音に乗って錐揉み飛行も何のその、火炎弾も螺旋を掻い潜るように避けきった!
「―――『ハリケーンブラスト』、全弾発射ッッ!!」
ジェットパックの前部分に装着されたランチャーバレルが自動的に肩に装填され、高速掃射で剣目掛けてランチャーロケットが天空より撃ち放たれる!!
『きゃあああああああ!!!!』
しかし狙いは剣ではなく、ユニットウォーリアーのサラ・チャンドレイユ! AP500分のロケットが何発か被弾しては大ダメージ必須、そしてとうとう……
〔ユニットウォーリアー・消滅!!〕
「サラ!!!!」
だが穂香の猛撃は、ここで終わる筈は無かった!!
「《アーマーチェンジ》、ウィングフォーム!!」
穂香は空から降り立ったかと思えば、飛行に使った銀翼を取り外し、それを刃の代わりとして装備したではないか!!
◎――――――――――――――――――◎
〈ブレードフォーム〉
・付加効果:[HP+500][効果ダメージ無効]
双剣武器 《SWブレード》を装備する。
《必殺技》:銀影十文字斬り
AP700の二刀流・SWブレード、二段斬り!!
◎――――――――――――――――――◎
まさしくこのフォームは攻撃特化のフィニッシュフォーム! 長い翼の二枚刃が、先程のランチャーで翻弄された剣目掛けて攻める!!
対して剣は……!!!
「―――しゃーねぇ! 最後の切り札、行ったるか!!」
いざとなったら魂を込めろ! 覚悟上等・桐山剣のロングソードPAS発動!!
◎――――――――――――――――――◎
・桐山剣のPAS【ロングソード】確認。
PASスキル【エーススラッシュ】発動!!
◎――――――――――――――――――◎
己の魂・PASを聖剣の形に変えて、剣の手元に宿る。
「一刀入魂! 俺が持てる全ての力を、お前にぶつける!! 行くぜッッ!!!」
「望むところですッッ!!!」
銀翼の刃に立ち向かうには、全身全霊の剣に限ると確信した桐山剣。御託抜きのフィニッシュに賭けて、全てを注ぐ!!!
「銀影十文字斬りッッッ!!!!」
「エーススラッシュ・灼熱斬りッッッ!!!!!」
―――双剣と聖剣、その刃に身を貫きて勝利を勝ち取るのは果たして誰だ!!?
その決着はまた次回、本日のゲーム、これまでッッ!!
300部分を到達しても、ゲーム・ウォーリアーの戦いはまだまだ終わらない!!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽




