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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
3rdSTAGE―プレイヤー心・裏表! ゲーム戦士の試練を超えてゆけ!!―
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【GAME41-4】ユニットウォーリアー激突・立海ゲーム戦士決戦!!

 ――さて生き残っているゲーム戦士の勇姿、まだまだ見逃せませんがその前に。


 惜しくも撃破され敗れ去った者達はどうなっているのでしょうか? ……死んだ? バカ言うんじゃありません!! これは神聖なゲームの場ですよ!


 サバイバーモードから敗退したゲーム戦士達は、フィールドに適応されない場所に転送される。撃破された後の戦いの観戦や、同じく破れたゲーム戦士達の交流を取ることが出来るのだ。


 その場所は、フィールド中央・ポータルタワーの真下にある大規模な()()!! ……敗者とはいえ牢屋行き、ゲームとは厳しい世界なのです。


「……うわー、龍牙また動いたよ」

「あんなんじゃ100人やっても足んないね、ありゃ」


 牢屋の中のゲーム戦士は緊迫した戦場から解き放たれた為か、何気にくつろいでいます。

 これらの皆さんの大半は龍牙に敗れた者も多数いる為、陰ながら『早く倒されろ!』とか『敵を取ってくれ!』と真剣な眼差しでモニター越しから戦いを見守る。


 ……そしてもう二人、その龍牙に破れて牢屋送りにされたゲーム戦士達が投入された。


「あーー畜生め、悔しい」

「結局何も出来なかったな、私……」


 龍牙の不意打ちでリタイアとなった戸塚晃司と綾小路愛実。各々思い描いていた活躍が出来なかった事に悔いが残るばかり。


「あーー! ひょんひょろくん結局倒されたんですの!」


「げっ、出たな()()()()……!」


 と、投入された戸塚に過剰反応して叫ぶのは、ユニットウォーリアーで戸塚を仕留められず、結局桜の不意打ちで先にリタイアとなった立海のフローレン・シェイパーだった。てか『ですの女』って……名前書かれたら死にそうなあだ名ですな。


「アンタッ、桜さんらと組んで裏プレイヤー討伐貢献した癖に無様にやられるとかだらしないですの!! 私のユニットウォーリアー避けたんだから、しっかりしなさいですのッッ!!!」


「うるッさいなあ!! あとひょんひょろ呼ばわりすんな、戸塚だよ俺は!!!」


 ……何なんでしょうねあの夫婦漫才は。


「「「さぁ……?」」」


 ▶▶▶ NEXT▽


 茶番はこれくらいにして、フィールドへ閑話休題。


 新たなアイテム《コントラクトリング》なるカードで新たなユニットウォーリアーの契約者が現れる中、また一人アクションを起こす者が現れた!


『【ジョロキア・スパイダー】、契約(コントラクト)!! ユニットウォーリアー・サモンアップ!!!』


「よーし出てきてジョロキア!! あたしと一緒に戦って!!」

 もう一人のユニットウォーリアー契約者は、畠田レミ!!


 リングの輪により転送され実体化したユニットが、ゲーム戦士との契りを証明させると同時に、互いにコントラクトリングを片腕に装着。

 これで晴れてジョロキアは自己の意志を持つユニット戦士として、レミとの契約を交わした!


『わぁい! 私と契約してくれてありがとうレミちゃん!!』

「きゃ〜〜い☆♡☆」


 契約に成功し大喜びのレミ。相手は黄色いワンピースを着た蜘蛛女ユニットだが、そんなのお構い無しに抱擁を交わす二人。


「良かった! これならレミちゃん一人でも安心ね」


 レミの行動を共にしたみのりは、ユニットウォーリアー獲得に嫉妬も欲しがりもせず獲得に称賛を送る。ホントに良い子です。


「ゴメンね、あたしのワガママに付き合っちゃって」

「良いの良いの! 寧ろレミちゃんが強くなってくれた方がゲームのやりがいがあるもん」


 他人の強化に殊更やる気が上がるみのり。明らかに剣や銃司の影響ですね。

 とはいえ、いきなりの決闘はフェアじゃないと悟った二人は一旦この場を離れて、次遭った時のバトルを誓い合うのでした。


 ▶▶▶ NEXT▽


「うぉ! またユニットウォーリアー契約したぞ!!」

「カードクリエイターでそんなん作れるん!」

「蜘蛛女って……」


 レミのユニットウォーリアー契約にどよめく牢屋のゲーム戦士達。そしてもう一人。


(むぅ~、桜さんも私のデスボックスから《コントラクトリング》を取って契約しているですの。レミはともかく、桜さんのユニットは私のユニットの形見なんだから、意地でも勝ってほしいですの!!)


 先輩の時実桜が契約したリングは、フローレンが撃破と同時にユニットウォーリアー消滅で残ったカード。闘いで勝ち抜いた者は、破れた者への期待と重圧が宿っているのでしょうか。

 さて、肝心の時実桜は今何処に居るのかと思えば……おおっ!!


 北エリア、住宅コロニーの団地が並ぶフィールドにて桜が他のゲーム戦士と相対している。その相手はなんと………


「――――銃司様………!!!」


「あ、そこは『ですの』使わないんだ」

「うっさい、シリアス時は言わないですの」


 戸塚さんってば……



 ▶▶▶ NEXT▽


 何という好カードか! 立海の城主である銃司と、その従者でありメイドの関係にある二人が対峙。

 しかも違いにユニットウォーリアーを契約している者同士となれば、相手に背を向ける事は己のプライドに反する事になる……!!



「……どうした、この戦場に主と従者の関係は無いのだぞ。躊躇わず俺を攻めてこい、桜よ」

「分かっていますわ銃司様。……でもこれも性なのでしょうか、血よりも濃い絆で結んだ同胞を討つ事がこんなにも心苦しい事かと思うと、どうしても……」


「桜が俺と剣との戦いの為に、自分は負けても良いと思っているのなら……それはこの上ない愚だ」

「……!」


「俺の戦いにおける理想はな、好敵手である剣の前に阻む壁を超えて、その先ある頂で奴と戦う事に意義がある。……その壁が同胞であってもな。そこで敗れれば所詮は俺もその程度の男だ」


「銃司様……!」


 己のゲームに掛ける信念に命を賭ける男、立海銃司。その紅蓮の魂の意志を粗末にする事を許さなかった桜は、戦う意思を昂らせる……!!


「……私と戦うのであれば、もう既に引き金を引くべきだと思いますが」

「何、―――!!」


 その刹那だった。桜の横に既にユニットウォーリアーの姿は無し。

 気配も姿も透明な《ミラージュノイド》が銃司の背後に急接近し、ナイフが唸る!!


 ―――ドフっ!!


「クッ!」


 〔立海銃司 HP700→600〕


 更に正面からも桜のナイフ武器による刺突で、四方八方と刃が銃司に迫る!!


(伊達に暗殺術を学んでいないな桜。その刃がこの俺に向けられるとは夢にも思わなんだが……、そうでなくては面白くは無かろう!!)


 狙われる身である事もゲームの一環と、より恍惚に震える銃司の魂。

 《ハリケーンM555》というライトマシンガンを装備した銃司は、それを携えながら再びユニットウォーリアーにスペシャルコマンドを放つ!


「【シャドードライブ】だ!!」


 ★――――――――――――――――――★

 〚スペシャルコマンド〛

【シャドードライブ】

 消費カード:3枚


 効果:相手の影を目掛けて瞬間移動。

 ★――――――――――――――――――★


 敵を欺き、その影に潜り込んで不意を打つ企みの銃司。桜がトリッキーなバトルスタイルを知ってか、こちらも目には目を、トリック技で一気に先制を仕掛ける。


 桜の影に忍んで、一斉掃射!!!


 ―――ガガガガガガッッッ


 ………しかし、ダメージエフェクトは空を撃つかのように反応が無い!!


「な……!」

『引っ掛かったな!!』


 何処からかミラージュノイドらしきノイズの効いた音を出し、撃ち放った筈の桜の姿が()()となって消滅した。つまりこれは桜の姿をしたホログラフィで作られた偽物!! 更に―――


「『時間・停止(タイムストップ)』」


 ―――ボォォォオオオン!!


 古時計の鐘と共に、銃司や空間がモノクロの一色に染まり、時が止まった……!


 そうこれは即ち、『いざとなったら魂を込めろ!』 桜のPAS『オールドクロック』によって発動した()()()()()()!!


 ◎――――――――――――――――――◎

 ・時実桜のPAS

【古時計―オールドクロック―】確認。

 ・PASスキル『時間・停止(タイムストップ)』発動!!


 30秒間・時間を停止、自分は行動可能!!

 ◎――――――――――――――――――◎


 時空を自由に操るチート能力を持つ桜、それを銃司に仕掛けるとは思わなかったが、本気の彼に容赦は無用。そして何故桜が、銃司の不意打ちを防いだのでしょうか?


 ★――――――――――――――――――★

 〚スペシャルコマンド〛

【ミラージュコピー】

 消費カード:2枚


 効果:契約者にコピーした偽物を作り出し

 敵を騙す!

 ★――――――――――――――――――★


『“パッとコピーで、ワッとビックリ!”おっ、良いリズムと思わないか嬢ちゃん?』

「冗談言ってる場合じゃありません。早く銃司様を撃破しないと」


 そして腰に構えるは桜のナイフ《ディメンジョンカッター》。それを停止している銃司目掛けて……


「……ごめんなさい銃司様――! 覚悟ッッ!!」


 まるで傲慢城主に反旗を翻す暗殺者の絵面……いやいや、そんな事言ったら桜さんに怒られちゃう!!


 ―――ドスッッッ!!!


 ……手応えあり。身体に刺さった重い感触と歯を食いしばる程に本意では無かった桜の感情が物語る……!



「…………『時間・進行(タイムプログレス)』」


 ―――ボォォォオオオン!!


 再び桜の詠唱により、空間は天然色カラーに元通り。時間が進んで銃司との決着に複雑ながらも余韻に浸る桜。


 …………ところが。


 〔立海銃司 HP300〕


 銃司はやられてはいない!! それどころか手応えがあった筈の彼の身体が、消し炭のようにボロボロと崩れ落ちていく!!


「どうして!? 致命傷ダメージを与えたのに何故生きてるの!!」


 だがその動揺も無情に――――


 ドォォォォォォン!!!!


 背後に迫っていた銃司からのヘッドショットによって、打ち消された……!!


 〔CRITICAL HIT!! 時実桜 HP0 KNOCKOUT!〕



「じ、銃司様……何故――!!」


「……悪魔との契約は、時に俺の命を()()()らしい」


 それは銃司が契約したユニット戦士、《シルヴァー・メフィスト・ロード》のもう一つのスペシャルコマンドによるものだった!


 ★――――――――――――――――――★

 〚スペシャルコマンド〛

【冥府の駆け引き】

 消費カード:6枚


 効果:ゲームに一度だけ致死ダメージを

 無効にし、HP300を残して蘇る。

 ★――――――――――――――――――★


「桜と対峙した時から保険は打ってあった。時間を止める前に事前に発動したコイツの蘇生術によって、俺は桜の致死ダメージから逃れたのだ。死からの蘇生程“最大の防御”はない……とは言ったものだな」


「………参りました、銃司様。お見事です――!!」


「桜も良く頑張った。俺からの挑戦を真っ向に受けてくれて―――――」



 銃司は桜が転送される前に、握手を交わしてリスペクトをしようとした…………、その時!!!




 ドォォォォォォオオオオオオオオン!!!!!




 遠方から鳴り響くスナイパーライフルの音。その直後に表記されたクリアーウィンドウに、桜も驚愕した!




 〔立海銃司 HP300→0 KNOCKOUT!〕




「な……ん、だと…………!!!」



 誰も予想しなかった大番狂わせ!! 立海銃司、まさかの撃破!!!

 その狙撃者は果たして誰か! ――本日のゲーム、これまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽


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