【GAME41-2】誘惑のマシン!スロット&クリエイター!!
――新たなイベントが鳳凰堂孔雀の指令と同時に、フィールドのアナウンスによってその内容が報告された!
『―――サバイバーモード近況報告。フィールドの各所にて、【レジェンドスロット】と【カードクリエイター】が転送されました』
この情報を耳にしたゲーム戦士達は、早速具体的なイベント内容をプレイギアで確認。一連の流れが出来ていた。
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【サバイバーモード イベント③】
フィールドのランダム各所に『カードクリエイター』
と『レジェンドスロット』が転送された。
・『カードクリエイター』はレア度の自由なカード
3枚をセットして新しいカードを創る事が出来る
カード作成装置。
・『レジェンドスロット』は3枚のカードを
入れて作動させ、絵柄をリール形式で揃える事で
高級なカードを獲得出来るスロットマシン。
この二つの装置の利用で運が良ければ
【特殊なカード】が獲得出来る。
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「………“特殊なカード”―――???」
おやおや、剣を始めとするゲーム戦士の皆さんが新イベントで困惑しておりますが……言うなれば、これは劣勢に立たされたゲーム戦士へのチャンス。
自販機のようなカード作成装置、そして豪華カード獲得のスロットマシンの登場だ。
これらの利用で運が良ければ、レジェンドレア級の貴重なシークレットなカードが獲得出来る。
その詳細はまだ報告メールからは確認は出来ないが、一気に優勢に立てる事は約束できる代物だそうな。
「……これは利用する価値あるかもな」
「二つともカード3枚消費するだけで豪華なカードが手に入るかもしれないんでしょ? やるべきだよ!」
「絶対ゲットしてやる!!」
各々スロットとクリエイターに興味津々、誰が好奇心に誘われ二つの装置に向かうかはまだ伏せますが、明らかに新イベントによってアクションを起こす者が続出。
その景品はユニットウォーリアーではないと勝手に思い込んでる方も居るかもですが、やらない後悔よりやる後悔と、やはり勝手に足が動いてしまう性か。
しかし、当然ながらこれに誘われない者も居た。
「ユニットウォーリアーが居るのに、これ以上欲張る必要はあらへん。俺は行かね」
「見くびるな、運任せで強化しても墓穴を掘るだけだ。行く理由など無いわ」
ユニットウォーリアーを契約し、絶賛活躍中の剣と銃司は使用を拒否。―――そして忍野龍牙もである。
「……バクチで一発勝負。ケッ、くだらねぇ。“人生”っていう最高のバクチが控えてんのに、それを快感に思わねぇたぁ、損してるようなもんだぜ」
何やら人生論を語って気分は良さげな龍牙。今そこにあるスリルこそが彼にとっては最大のギャンブルなのかもしれません。
▶▶▶ NEXT▽
――おっと? 只今入りました情報によりますと、早速『カードクリエイター』に接近したゲーム戦士が現れたとの事! いや既に近くに居たとの事!!
「………ねぇ、こんなとこに自販機あったかしら?」
「レミちゃんこれ、さっきのミッションで書いてあった『カードクリエイター』みたい!」
先程共同戦線を組むことになったみのりとレミ。北東のカードクリエイター装置の近くに運良く居て、更に敵の姿も無い今が使用の機会だ。
「なになに、『使用には3枚のカードを装置の装填口に入れること。セットしたカードの特性を合わせた新しいカードが作製されます』だって!」
「え、それって『アメイジング調合術』にそっくりじゃん! ラッキー☆」
これまた運良き展開! レミはカードクリエイターをゲームのシステム関係で廃れた調合スキルの代わりが出来たと大喜び。そうなれば調合作製のノウハウの詰まった頭に磨きが掛かる。
「えーと使えるのは3枚に一回だから……、6回は出来るわね」
つまりレミのデッキには18枚カードがあるという事だ。
「えっ、レミちゃん全部使っちゃうの!?」
「まさか! ある程度良いカードが作れたら止めるわよ。結構素材になりそうなカードあるんだし!」
その考えは全部使いそうな末路を辿りそうですね……。それはともかく、レミは建物で芋りながら集めたカードを片っ端に作製素材にするつもりだ。
何しろ武器もアクションカードもレアとは遠きにありき消耗カード。ショップで消費するにも何となく勿体ない中途半端な位置付け。
ならばここは、レミ印の調合術のスキルセンスをご覧あれ!
「ユニットカードはこれ、アクションはこれと……これ!」
素材に選んだのはスーパーレアのユニットカード《堕天使・リーフィ》、アクションカードはノーマルの《毒針》と《スパイダーネット》に決定。
これを自販機の札入れ……じゃない、クリエイターのカード装填口に1枚ずつ入れて準備完了。
『LET'S CREATION!!』
カードクリエイターの装置から蒸気を発し、ガタゴトと今まさに作製真っ最中と言わんばかりに小刻みに揺れながら新しいカードを作り出していく。 そして15秒後……!
――ピンポ~ン♪
気の抜けそうなチャイム音を鳴らして新カード出来上がり。その内容は……?
「……出たッ、《ジョロキア・スパイダー》!!」
何とレミが作ったのは実際に所持していたハイパーレアのユニットカード、《ジョロキア・スパイダー》。彼女の黄色のワンピースに銀髪のショートが目立つゴスロリイラストが目に映る。
「もしかして、あのダンジョンからレミちゃんジョロキアちゃんの事気になってたの?」
「まぁね、まだ使ってないからサバイバーモードでも活躍させたいなーなんて思って作ったの」
レミの自信を取り戻すきっかけになった蜘蛛の巣ダンジョンで手に入れたユニットカード、彼女もその事に恩を感じて一緒に戦いたいと思っていた。
すると、レミのブラックボックスな頭にピーン☆と何かが閃いた!
「あたしひょっとしたら……、ジョロキアをユニットウォーリアーに出来るかも」
「えぇ!?」
一体レミの頭の中で何故にこの理論に辿り着いたのか? この判断が後に思わぬ展開を生むことになります!
▶▶▶ NEXT▽
――あ、もう一方の『レジェンドスロット』に触れる者が現れましたよ!
「……ちょっと一回だけやってみよう」
その男、戸塚晃司。運任せで特殊なカードが手に入るという誘惑に誘われて、唯一人筐体の前に現れる。
「確かカードを3枚入れて起動するんだったな」
淡々とスロット起動の為にカードを入れる戸塚。スロットの絵柄には『○』『♡』『☆』と色とりどりな絵柄が散々としている。
……そういえばドラク◯Ⅱの福引もこんなスロット感覚でしたっけ。ほら、お日様のマークを揃えると『ゴールドカード』が当たる奴! 作者は全然当たんなかったそうですが。
「世間話はいいから、やるぞ!」
戸塚はスロット横の上下レバーをグイッと引いて、リール起動・スロットスタート!
先ずは一つ目プッシュ、しかしこのスロットの仕組みはボタンを押しても直ぐに絵柄がストップしないクリープ現象のブレーキタイプのリール。押しても止まるのは後々のタイミング。
「マジか、これじゃ目合わせが殆ど宛にならないじゃないか!」
ヤケクソに二つ、三つ目のリールを立て続けにプッシュ。すると……!
【○】【○】【○】
「……やった!!」
三つの絵柄が揃った! 軽快なファンファーレが戸塚を祝福し、スロットの景品口からカードが出てくる。そのカードは、
◎――――――――――――――――――◎
〈ツールカード〉
【薬草】
属性:無
効果:自分のHPを200回復する。
◎――――――――――――――――――◎
「結局ドラク◯Ⅱじゃねーーかッッ!!!!」
戸塚さん、残念でした☆
―――そして…………
「………何や、このデッケェ倉庫――?」
ポータルタワー付近東に忽然と聳え立つ巨大な倉庫。扉には何やら三重にロックされた鍵と思われる3つの窪みが横に付けられていた。
これこそが、鳳凰堂孔雀が言っていた【シークレットミッション】のキーポイント! この倉庫が最終局面で大きな役割を果たすことになりますが、その前に。
スロットとクリエイターの出現で群がるゲーム戦士達、彼らの動向で再び下剋上なサバイバルバトルへと突入しようとしております……! ――本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽




