【GAME41-1】緊迫のラウンド3! 3つのチャンス!!
――過去最大級、長期に渡ってお送りしておりますアメイジング・サバイバーモードもいよいよ後半!
現在生き残りは44名、間もなく読者の皆様の推しのゲーム戦士達が激突する運命になるのですが……果たして頂点に立つのは誰か、刮目して読みましょう!! ではっ!!!
―――『オープン・ザ・ゲート』!!
▶▶▶ NOW LORDING...CONNECT!▽
『―――緊急報告、緊急報告! サバイバーモード・フィールド、縮小中!! 直ちにエリア移動を開始せよ!!』
――裏プレイヤーの激闘の熱が冷め止まぬこのフィールドに再び喧しく警告するは場内アナウンス。
というのも、フィールド規模縮小から20分経過した事により二度目のファイアウォールが接近したという合図。
さぁさぁ炎の壁でローストチキンになりたくなければ、デスボックスで必要なカードを取って、さっさと安全地帯に入るがよし!!
▶▶▶ NEXT▽
……今回は殆ど全員が、時間を見計らって行動していた為ファイアウォールでの脱落者は無し。
あの方向音痴の桐山剣でさえちゃんと移動できたんですからここで状況を語る必要はありません。
「――――ひぇっきしッッッ!!!」
『あれ、剣くん風邪かしら? お大事に!』
いえ、これはMr.G印の風の噂からのクシャミです。
なんて言ってる間にフィールド縮小は完了。今回は半径2キロから1キロまでの収縮、徐々に中央のポータルタワーへゲーム戦士達が集まろうとしております。
さぁそんな中でのラウンド3、生き残ったゲーム戦士達の心境をちょこっと見てみましょう!
▶▶▶ NEXT▽
先ずは、先程チームを率いて裏プレイヤーから勝利に導いた池谷倭刀。
その余韻に浸る事なく、次の激闘に備えて東エリアは建物の陰でカードのセッティングと考察タイムだ。
「ハイパーレア2枚に、レジェンドが1枚。裏プレイヤー討伐の参加報酬でこんなにカードを貰えるとはツイてるな。……まぁ他の皆も同じだろうけど」
裏プレイヤー討伐ミッションに健闘した倭刀は、その報酬でランダムにハイパーレア以上のカードを3枚獲得。だがチームで参加した為、龍牙らを含めたメンバーも同じくカードを貰っている。
「この3枚は大事に使おう。龍牙さんに1枚渡しちったからデッキにあるカードは全部で7枚。で俺の得意な刀と盾の装備してるから……枚数は少ねぇけど攻撃バランスはえぇな」
ショップに行ける程豊かな枚数では無いが、場合によれば一対一でも張り合える倭刀の装備。後は自ら撃破をするか相手への迎撃に備えるかの二択に絞られた所だ。
▶▶▶ NEXT▽
次は南エリア、妹のフローレンが撃破されて唯一人孤高に戦場を駆けるフェンサーは、サーブルズ・シェイパーのお兄ちゃん。
「フローレンの奴、ユニットウォーリアーを契約してたから身の回りの警戒を怠ったのだろう。……だが居ないとやはり警戒は解かれんな」
軽快な足取りで移動しながら、周囲をキョロキョロ見張るサーブルズ。剣を携え己の力で撃破しない事には劣勢のままだ。
「ぬぉぉおぉフローレンよ、お前の未練は僕が代わりに継ごうではないか! 兄は必ず生き残って見せるぞォォォォォ!!!!」
……過剰なまでに妹思いのお兄ちゃんでありました。
▶▶▶ NEXT▽
そんな中で、後半戦でも戦う者同士の交流は欠かせない。
「……あ、みのりちゃん、みのりちゃん!!」
何処からか呼ぶ声にピクッとしながら、武器を構えて警戒する河合みのり。その正体が判明すると同時にその警戒は直様解かれた。というのも……
「レミちゃん! 今まで何してたの?」
親友の畠田レミとここで初めて合流! とはいえ彼女はずっと建物で芋って、決闘場でユニットウォーリアーにコテンパンにされてから何も活躍出来てなかったのだ。
「ちょっ、バラさないでよ恥ずかしい! ……それよりもみのりちゃん、裏プレイヤーに勝ったんだって?」
「ホントは倭刀くんとあの龍牙くんと大勢の人と組んでたんだけどね」
「あれは驚いたわー、あの龍牙のオタンチンが皆と手を組むなんて何考えてんのかしら」
それは倭刀にしか分からない危険な駆け引きがあってこその事であります。
「せっかくみのりちゃんと会ったんだし、二人で手を組んで戦わない?」
「良いけど……レミちゃんお得意の『アメイジング調合術』があるじゃない。使ってないの?」
『アメイジング調合術』とは、素材となるカードを混ぜ合わせる事で強いカードを生み出すブラックボックス思考のレミの専売特許スキルの事。
何故このサバイバーモードでこの調合スキルを一回も使わなかったかと言うと、
「調合に使うのに不可欠な“調合の壺”が、サバイバーモードじゃ使えない仕掛けになってたの(泣)」
「ありゃりゃ………」
ゲームバランスの調整の理由で、肝心の調合スキルは宝の持ち腐れになってしまったレミ。可哀想と思ったか優しーいみのりが手を差し伸べる。
「分かったわ、私で良ければ協力するよ!」
「あ〜んやっぱみのりちゃん優しくて大好き〜!! むぎゅ〜〜♡」
久しくやってなかった百合要素、サバイバーモードで絶賛実施中。
▶▶▶ NEXT▽
――さてゲーム戦士達の状況はこれまで。新たなラウンドがスタートしたという事は、それを操作する司令部もアクションを起こさない訳がありません。
ポータルタワーで監視する鳳凰堂孔雀、スピリットプレイヤーのレイのご登場だ。
「もうゲーム戦士の皆はんの生き残りが半分を切って、ちょいとカード不足や武器の火力に不十分な人が目立って来ましたなぁ。行き詰まってる感じやわ」
レイも穏やかに必死でアライブするゲーム戦士達を心配そうに見守っております。
「大丈夫ですよレイさん。それも計算ずく、ちゃんとその者達への救済措置は用意しました」
そしてゲームの全てを掌握する余裕を醸し出す鳳凰堂孔雀、再びゲームをコントロールするタブレットモニターから新たなシステムを用意した。
《EVENT 実行 ――カードクリエイター・レジェンドスロット OPEN――》
それは筐体型のスロットと、自動販売機のような人工物の投入であった!
「スロットと自販機なんか出して、どないするつもりで?」
「ショップや闘技場よりも少ないカードを使って、最高のカードをゲットするチャンスですよ。レイさん、この装置に関連する知恵と幸運が、他の強者を圧倒する力を得る事になるでしょう。―――それともう一つ……!」
「おや、まだあるんどすか?」
更に鳳凰堂が提示されたのは【シークレットミッション】という隠し要素らしきシステム。それはフィールドの何処かにセットされた封印の扉と、それを解錠させる為の捻りに捻った謎解きのデータであった!
「これは私からの遊び心。この封印の扉の存在を知った者のみに与えられる最上級のサプライズ。――そして、クライマックスへの下準備です……!!」
新たに導入されたスロット・自販機、そしてシークレットミッション!
期待に胸膨らます要素をこれでもかと導入する鳳凰堂のゲームシステムが、ゲーム戦士達を更に欲望の渦へと駆り立てます!! ――本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽




