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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
3rdSTAGE―プレイヤー心・裏表! ゲーム戦士の試練を超えてゆけ!!―
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【GAME39-5】ゲーム戦士・戦況リサーチング!!

――TIPS――

【アメイジング・サバイバーモード②】

このゲームでは参加者同士との連絡・通話をプレイギアを通じてやり取りが可能。

※ただし参加者全員の連絡先が得る訳ではなく、各々登録してある者同士のみに限る。

 ――サバイバーモード開始から三分、加速する展開と白熱のバトルに、戦う者とそれを拝見する我々らに退屈は無し!


 忍野龍牙の連続キルを筆頭に、今度は桐山剣とFPSの三冠王・木枝田の一騎打ちと予定調和で事は進まぬ好カードの数々。


 ……ところで、それ以外のゲーム戦士達は何処で何をしているのでしょうか?

 何しろ100人規模のビッグゲームであり、有力なプレイヤーも数多く参加しているが、序盤故に武器の調達か、或いは身を潜めての敵の監視かに限られるでしょうが。


 ちょっとここで、メインとなるゲーム戦士の状況を私Mr.Gがリサーチしてきましょう!


 ▶▶▶ NEXT▽


 ―――♪♪


 早速一人目に移った矢先に流れるはドラクエのファンファーレミュージック。これは先程撃破したばかり桐山剣のプレイギアから、着信が入ったようだ。それに何らかの抵抗もせず、剣は応答する。


「……もしもし?」


『あ、剣くん! もう早速誰か撃破したんだって? 凄いじゃない!』


 剣からの話し相手は親友の河合みのり。どうやら先程の撃破報告のログを観て、本人に確認したかったようだ。


「あぁ、初手から強い奴と当たっちゃったよ。FPSの覇者だってさ」


 と呑気にみのりと話しつつ、剣は何やら箱のような物を漁っていた。

 これは先程撃破された木枝田が強制転送した際に落としていった()()()()。通称【デスボックス】という箱だ。


 撃破されたゲーム戦士は、今までこのゲームで獲得したカードを全て没収される為、その際に“おいてけ堀”曰く『そのカード置いてけ〜』という感じで所持していたカードは全てこのデスボックスに保管されるのだ。


 早い話が剣がこのボックスを漁るのは、謂わば勝者の報酬のようなものである。


「ところでみのりは何処にいるん?」

「何て言ったら良いかな……何か古いマンションが軒並み立ってる場所!」

「それじゃ分かんねぇよ……」


 このやりとり、もし彼らが敵同士ならば居場所を知る事になる危険な行為になりかねないが、ここは争いはいいっこなしの親友同士。剣もみのりも互いの安否確認の為の情報提供だ。


「まぁとにかく、今はあんま目立つ動きはしねぇ方が良いぜ。さっきのも遠くから狙って俺を撃ってたし」

「本当? 大変、私も気をつけなくちゃ!」


「マンションがある建物なら暫く隠れても大丈夫だろ、そんで気配感じたら逃げろよ」

「そうね、そうする! とにかく剣くん無事で良かったわ。気を付けてね!」

「みのりは俺の()気を付けとけよ、大丈夫だろうけど。ほんじゃな!」


 とさり気なく釘を刺しつつ、剣は通話を切断した。


「……このゲーム、通話はオーケーなルールだもんな。仲間同士はまだしも、これで騙し騙されって展開も有り得るな」


 前置きのTIPSにも書きましたが、このゲームはゲーム戦士同士の通話のやりとりは許可されてるのです。

 これにはちゃんとした訳があり、それぞれの人脈を活かして協力、或いは口八丁で欺いて裏切り行動を取らせる為の手段として採用されるに至ったのだそうだ。


 その連絡手段は、他のゲーム戦士達にも既に活用する者がいた。


 ▶▶▶ NEXT▽


「―――フローレン、今どこに居る?」


『お兄様! えっと……フィールドマップの中央から見て真ん中寄りの“地底ガーデン”の所ですの!』


 連絡を取り合っているのは、立海遊戯戦団“双翼のフェンサー”、サーブルズ・フローレンのシェイパー兄妹。


 各々ランダムに転送された兄妹だったが、奇遇にもフローレンと同じく中央のポータルタワーから400メートル東の地底ガーデン付近に二人共接近していた!


「どうやら我々は運が良いらしい。すぐ近くだから今からそっちに行く! フローレンはそのまま動かないで!」

『お兄様も不意打ちに気をつけてですのー』


 ……しかし『地底ガーデン』って、良く地下で庭園を開いたものですね。


 ▶▶▶ NEXT▽


 続いては一気に複数で、同じアクションを起こしている者をピックアップしましょう。場所は未公開です。


 ――シャッフル・オールスターズからは河合みのり、別エリアに畠田レミ。

 ――立海遊戯戦団は時実桜、大門史也。


 彼女ら四名が何をしているかというと……



「敵さん来ませんように……」

「ちょっ、何撮ってんのよMr.Gさん離れて!」

「……何だ? 今敵勢調査で忙しいのだ」

「(語り部さん来てるのは分かってますわ。今は精神統一です)」


 などと私が来た途端にリアクションは多々ありましたが、四人とも動きもせずに()()()()()()


 しかしこのサバイバルゲーム形式で隠れる行動は立派な戦術でもあります。

 例えば攻めている側としては、敵が隠れたり逃げたりされると標的になっている相手を倒すまでに時間が掛かり、長い時間建物内に籠もられると非常に厄介だからなのです。


 ――このような一点に籠もり、死角を最大限まで減らす戦術を【芋る】と言います。芋呼ばわりされようともこれも正攻法のひと……



「「「「誰が芋だぁ(ですかぁ)!!?」」」」



 いや貴方達に言ったんじゃないですってば!!



 ▶▶▶ NEXT▽


 ところが彼女らとは対象的に、臆せずに堂々と戦場を渡り歩く大胆な者が居た。何と立海遊戯戦団は立海銃司!


「フン、俺が臆病にも芋ると思っていたのか? 我が遊戯貴族は例えこの場が修羅場と化そうとも、戦い抜く度胸を持ち合わさねばならん」


 実は銃司も木枝田同様に、FPSゲームのタイトルを掻っ攫ったゲーム戦士の一人。その上で銃の形を持つPASを持つ者なら尚更適性も抜群に合う。



 しかし、彼が転送したエリアは中央から約600メートル北西に離れた“OS商店街通り”。

 あの大阪は心斎橋筋商店街と見まごう程の長いショッピングロードは歩道は視界が広いが、両端に設置された店の隙間には待ち伏せにはもってこいの死角が多数ある。などと言ってる側から―――



「隙だらけなんだよバカプレイヤアアアアアア!!」


 その隙間から刹那に銃司の背後をマシンガン両手に仕留めようとするプレイヤー、しかし……



 ―――スチャッ、ドウッッ、ドンッ


 〔CRITICAL HIT!! 只のモブプレイヤー HP400→0 KNOCKOUT!〕


 既に銃司が装備していた高火力コンバットピストルカード【フェザーボーイ】の号砲2発、全てヘッドショットのクリティカルヒットという狙い(エイム)の的確さに、返り討ちされたモブプレイヤー。早くも脱落!



「バカは貴様だ、俺が不意を付くと思っていたか? 貴族を背後に狙うとは無礼な! 貴様の傷口を塩で洗って出直してこい!!」

「クッソォォォ〜〜」


 悔しさの叫喚も虚しく、モブプレイヤーは強制転送からの脱落。デスボックスの跡だけが残された。



 《――サバイバーモード・近況報告―― 【立海銃司】が【モブプレイヤー】を撃破。》


 本名を最後まで公表されずモブで済まされた相手は可哀想だが、当然撃破情報は全てのゲーム戦士に伝えられた。


「おっ、銃司も出しゃばって来たな! アイツの事だから芋る事はしなかったろうな」


 流石、好敵手の事はある程度ご存知な剣さん。未だデスボックスのカードを探しているうちに、彼はとんでもないお宝に遭遇した。



 木枝田が使用せずに温存していたカードの中に、剣の切り札【サラ・チャンドレイユ】のレアカード……!


「おおっと…………?」



 ▶▶▶ NEXT▽


 ――まだまだ倭刀や龍牙といった有力戦士は公表されてませんが、今の所はゲーム戦士の戦状況はこれまで。最後は中央のポータルタワー付近。


 ポツンと残された特大ステージには、主催者である鳳凰堂孔雀と、スピリットプレイヤー・レイが複数のモニターにてゲームの様子を見守っていた。



「あらあら……戦いの最中でも礼を交わす者もおれば、傲慢にも弱者を蔑む者もおる。ホンマ、礼儀からプレイスタイルまでゲーム戦士は十人十色で宜しおすなぁ」


「えぇ、大勢の人数で戦う故運に左右される所もありますが、それでも十二分の適性で対応しています。これは中々に優秀なサンプルになります」


 などと剣らゲーム戦士の動向に興味津々な孔雀さん。彼女のポーカーフェイスな顔の裏では何を考えているかは、まだまだ未知なものがある様です。



「しかしこうも戦うだけではエキサイティングに欠けますね。―――早速ですが、()()()()()()()()()()に入ります」


 すると孔雀、手元に持つ特製タブレットを指でタップしつつ、ゲームシステムの一部を稼働させた。



 《EVENT 実行 ――サバイバーショップ・OPEN――》



「あら、これは武器屋どすか?」

「そうです。各所にこの設備をセットして、フィールドや敵から獲得したカードを交換して更に強力なカードが買えるのです」



 このサバイバーモード、資金での交渉ではなくカードでの物々交換によって購買交渉が出来る仕組みになっている。

 つまりはフィールドから多くのカードを集めるか、敵を倒して奪うかで戦力の差だけでなく、駆け引きにも有利になっていくのだ。



「その通りです。このゲームを生き残る為には如何に所持したカードを有効的に使うか、それが最も肝心要な要素なのです。そしてこの武器屋の最大の目玉は―――」



 と、鳳凰堂孔雀が我が物顔で魅せたデータ資料の中には、おぉッ!?



 あの、【ユニットウォーリアー】のデータが!!!




「サバイバーモードの為に開発した新システム、戦闘特化型AIユニット『ユニットウォーリアー』を、この武器屋で購入が出来る。



 ―――ここからが本当の【アメイジング・サバイバーモード】、開始です!!」



 鳳凰堂孔雀によって遂に始動されたイベントシステム、武器屋『サバイバーショップ』が各所に設置された事により、サバイバルバトルが更に加速する!



 ゲーム戦士は残り88名。――本日のゲーム、これまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

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