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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
3rdSTAGE―プレイヤー心・裏表! ゲーム戦士の試練を超えてゆけ!!―
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【GAME39-2】アメイジング・サバイバーモード開幕!!

――TIPS――

【ゲーム戦士・7つの誓い】

一、ゲームは神聖な舞台、真剣勝負を楽しむべし。

一、ルールを必ず守り、全力で勝ちにいくべし。

一、勝者へのリスペクト《敬意》、礼儀を忘れるべからず。

一、ゲームに敗北しても、次に活かすよう努力するべし。

一、ゲームに没頭すぎず、常に何かを学ぶべし。

一、強敵にも臆せず、立ち向かう勇気を併せ持つべし。

一、ゲームを通じ、偏見・差別の無い交流を広げるべし。

 

 ――翌日。アンダーグラウンドのウエストOSエリアは突如として、()()に変わろうとしていた。


 WGCの副管理者・鳳凰堂孔雀がプロジェクトするアメイジングの新モードゲーム【アメイジング・サバイバーモード】の開幕が、ここ地底空間にて火蓋が切られようとしている。


 その参加者は総勢100名。先ずはその参加するゲーム戦士達を一挙に集結し、開幕の義を行う。


 場所はエリアコード『ウエストOS-7』。旧都随一の大広間に設置されたトレードマークは暗がりの地底に聳え立つ約30メートルのエネルギーポータルタワー。地底空間の電力発電を担う役割を果たしているのです。



「……100人揃うとこんなにも群がるんか」

「それだけ鳳凰堂の奴が、俺達が思ってる以上にこの新ゲームに力を入れてるらしいすよ剣さん」


「孔雀さんが自ら言ってました。この新ゲームの開催は『表と裏の人々との共存』を軸にしている。裏ゲームで脅かされている非力な人達に戦う力を付けるために、このゲームを開催するに至ったって……」


「“戦う力”、ね………」


 穂香の証言を聞いた剣。それに他のシャッフルの仲間と立海の面々も合わせて、それぞれの想いに更ける。



『えー御来場の皆様! そして参加するゲーム戦士の皆様、御静粛に!!』


 と、シンキングタイムの最中にスピーカー越しでしゃしゃり出たのはWGCの役員兼司会進行のお兄さん。

 エネルギーポータルタワーを背に設置された大きなオーロラビジョンを掲げたステージへ、参加者らの注目を集める。



『これより、今回の新ゲーム【アメイジング・サバイバーモード】の主催者、鳳凰堂孔雀様から直々にゲーム開催、並びにルール説明のスピーチを頂きます! 皆様心してお聞き下さいませ!!』


「それにしちゃ鳳凰堂の姿は見えへんな……」

「いや剣さん、奴ならステージ中央に居まっせ」


 倭刀が指差し、それに剣も釣られて目視すれば、突如出現した鳳凰堂孔雀の凛とした姿……にしては半透明な。そう、これは遠隔通信による立体ホログラフィーだ。



『新ゲーム【アメイジング・サバイバーモード】に参加するゲーム戦士の皆様、この度は遥々地底空間まで良くおいで下さいました。WGCも新体制になり始めて数ヶ月、ゲームワールドに数々のサービス提供、並びに混乱の御時世にも立ち向かうゲーム戦士達の勇気と誇りに地底の代表として、私から深く感謝を申し上げます』



 流石主催者、半ば堅苦しいながらもご丁寧な挨拶はお手の物。そして壮大なるパフォーマンスには打って付けの演出は力の誇示(こじ)を表すのか。



『―――さて、先ずは新ゲームのルールからご説明しますが至ってシンプルなものです。

 指定されたフィールドの各所に散らばるアメイジングカードを収集しつつ、それを召喚・駆使しながら大勢のゲーム戦士達を倒し、最後の一人になるまで生き残るサバイバーゲーム。それが新モード【サバイバーモード】なのです』


 ここまでは剣らも、先行参加となるβ版を勝ち抜いたゲーム戦士達も先刻ご承知の域。

 しかし、次に紹介するゲーム要素に戦士達は皆度肝を抜かれる事だろう。



『さて、ここからがこのゲームの肝心要。今から私がカードで召喚するユニットは、この新ゲームの為に開発された新たなユニット。彼らの存在がゲームを大きく分かつ新戦力です』


 と、ホログラフィー越しに孔雀の横にセットされているのは縦長のポールのようなクリアーなカプセル。その中央には何やらカードの装填口のようなものが。


『私が今から召喚するユニットは《魔導勇者・エルディラン》。攻守申し分ない魔法戦士型ユニットですが、このカプセルに装填し召喚する事により、劇的な変化をもたらすのです』


 と説明を終えた孔雀はそのカプセルの装填口に《魔導勇者・エルディラン》をセット、並びにスキャン!


『―――今こそいでよ、【ユニットウォーリアー】!!!』


 その刹那、召喚エフェクトとしてカプセル内部から大量の蒸気が吹き出すと共に、中に何も見えなかった筈のカプセルのカバー部分から緑色のエネルギー液体とユニットらしき影のシルエット。


 液体は皆中の人影に吸収され、それが終わると同時に自動的にカプセルのカバーが開く。

 剣と盾を携えし魔法帽を被った魔法戦士、《魔導勇者・エルディラン》の召喚完了だ。


「……何や? 俺あのカード見た事あるけど、姿も形も特に何も変わってねぇぞ?」


 などと剣が疑問を露わにしますが、そのクエスチョンも転じて驚愕に変わる。



『エルディラン、貴方のパワーを皆様にお魅せなさい』



『……了解!! 魔法戦士エルディラン、魔術開放! アクションカード【豪炎の玉(ブレイズボール)】!!!』


 ユニットの眼前にカードが現れ、詠唱したと同時に蒼炎の火によって燃ゆる。そして発動したカードによって現れた巨大な炎の玉を出し、標的を焼き尽くした!!



「「「ユニットが喋ったァァァァァァ&カードを使ったァァァァァ!!!???」」」



 このパフォーマンスにゲーム戦士達は皆ダブルなビックリ!!

 何しろ従来のユニットは『喋らない』『カードは使わない』が暗黙の了解であったが、それを尽く覆した新要素【ユニットウォーリアー】に皆様騒然。



『―――これがゲーム戦士同様にカードを駆使し、獲得すれば共に戦ってくれる心強い味方【ユニットウォーリアー】! 戦士達とも引けを取らない能力を併せ持ち、契約したゲーム戦士達を生き残らせる為に戦う戦闘特化型ユニットなのです!!』


 このユニットウォーリアー、特徴的なのは両腕に色鮮やかな()()の『コントラクトリング』が装備されている。これによりコントロールするゲーム戦士のPASや特定カラーと同じ腕輪の元で、契約という形で共に戦う事が出来るのだ。


「すっげぇ、超カッコいい!!」

「俺も操りてぇよ!!」

「契約するなら色っぽいユニットがえぇなぁ☆」


 などとユニットウォーリアーに早速獲得や支配欲に駆られるゲーム戦士達。何しろ当日まで何もリークせずに突然明らかになった新要素、β版ですらも明らかにならなかったロマン溢れるシステムに興奮は収まらない。



 しかし、鳳凰堂孔雀はこれでもかと言わんばかりにゲーム戦士達の闘争心の炎に油を注ごうとしていた!



『……最後に、こちらも皆様に御紹介を当日まで控えておりました新ゲーム優勝の賞品。100人の中から一人勝ち抜いた栄光に相応しい報酬はこちらになります』



 と、ホログラフィーの映像を若干ワイドに広げて孔雀の横に現れたのは、()()()()なお姉さん。

 お淑やかそうな印象には、何処か孔雀と共通した雅な姿が印象的ですが、実はこの方。


『どうもゲーム戦士の皆はん、おはようさん。私の名前はレイと申します。ゲームワールドの8つのオーブを加護してはる()()()()()()()()()()どす』


「「「!!!!???」」」


 これを聞いたゲーム戦士達は驚愕の極地。しかし既に察し付いていた剣や銃司らはその確実な報酬の壮大感に眼を光らせる。


((やっぱり、オーブが関連していたか………!!!))


 現在確認されているスピリットプレイヤーは三名。


 1つ目はピンク色の【ハートフルオーブ】を守護していたのは、純粋無垢な少年プレイヤーのジンくん。


 2つ目は真っ赤な【ジャスティスオーブ】を守護するは、軍人姿の勇ましき漢のジャスティス様。


 そして今回、京都美人な着物姿のレイさんが守護するオーブはグリーンカラーの【カーティシーオーブ】。その緑のオーブが意味するテーマはまだ不明だが、この新ゲームの真意にも関連するらしい。



『今回の新ゲームは、スピリットプレイヤー・レイさんの能力を元に様々なミッションやイベントも展開されます。つまり、彼女の魂に感銘を受けた者がこのオーブを手にするに近いゲーム戦士。それを自覚した上でルールを厳守し、正々堂々と戦ってください!』



 ここまで釘を刺せば、幾ら卑怯も京都も無いゲーム戦士もルールを守らずには居られない。目指すはオーブ一筋ならば、尚更だ!



『それでは今から一分後にゲームを開始します! 参加者全員の不正チェックは完了した模様ですので、まもなく()()()()を行います!!』



 さぁ、間もなくゲームスタート! 開始まで60秒間のカウントダウンに改めて自分のコンディションを確認する者、ウォーミングアップを始める者。そして剣や銃司らシャッフル・立海の好敵手同士も互いに拳を合わせて健闘を祈る。その拍子に剣は何かに疑問を浮かばせる。



「…………ん? ちょっと待て、()()??」




『超特大規模VRフィールド、展開!! 並びに参加者のランダム配置転送開始!!!』



 シュンッッッッ



 毎度お馴染み半透明のドーム型決闘仮想空間・VRフィールドは、新ゲームの為に何と半径5キロ規模の巨大展開を施した!


 そして、ポータルタワーにてあれ程大広間を埋めた参加者一同は瞬時の内に一人残らず消えていった……!!



 ▶▶▶ NEXT▽


 瞬間転送される人の感覚というのは、我々では計り知れない刹那な困惑がある事だろう。三半規管の混乱や心身の負担等など……

 数刻も満たない内にテレポートした桐山剣は、移動の際に眼を腕で隠して無意識に身を守る体制に入った為、再びその眼を開いた瞬間彼は愕然とした。



「…………へ?? ここ何処???」



 強制転送された剣が眼前に見えた風景は、真っ白な鍾乳洞が並ぶ沈黙のエリア。

 いや彼らだけではない。みのりも立海のチームらもその他のゲーム戦士達も、思い描いた行動パターンを尽く転送ワープによって打ち砕かれた顔が目に浮かぶ。



 敵も現在地も分からぬ未知へのスタート、しかし戸惑っている暇はもう無い。


 ―――10,9,8,7………


 ゲーム・ウォーリアー史上超過酷な新ゲームスタートのカウントダウンは、もう始まっていた……!!!



 ―――3,2,1………!



 〘アメイジング・サバイバーモード START!!〙



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽


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