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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
3rdSTAGE―プレイヤー心・裏表! ゲーム戦士の試練を超えてゆけ!!―
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【GAME38-6】俺が“太陽”となる!!

◐AMAZING MIDWAY RESULT◑ 


 ☆〔倭刀 HP1 手札0枚 EG:②〕

 ・カスタム・ツールカード:《闇黒龍刀》《閃光龍刀》

 ・ユニット:《ダークフォース・ドラゴン》


 ★〔ギガント鹿賀 HP2050 手札3枚 EG:0〕

・カスタム・ツールカード《チャンピオン・パワーベルト》

・ユニット:《シャイニング・フレイムドラゴン》


 ※池谷倭刀、PASスキル発動! 《闇黒龍刀》と《閃光龍刀》を装備、ファイナルラウンド突入!!

 

 ファイナルラウンドのゴング、読者の皆さんはちゃんと鳴らしましたか!?

 それじゃ前置き抜きでいってみましょう、ラストバウト!!!!


 ▶▶▶ NEXT▽


 ――青コーナー、ギガント鹿賀! 黄金のチャンピオンベルト、カスタムツールはプロレス時代の置き土産か、過去を振り切る覚悟はこのゲームの決着で決まるか。


 ――そして赤コーナー、池谷倭刀! 覚醒した白黒の二刀流の刃が地底空間の人工太陽に照らされ煌めく!

 ……とは言ってもこの展開、刃持ちの倭刀さんがリーチが長い為相手に分が悪い感じがしますね。


「あ、やっぱ不満か? そんならこうだ」


 いや真剣勝負ですから、お気にはなさらぬよう……っておぉッ!?


 シュウウウウウ……!


 何と装備された『闇黒龍刀』と『閃光龍刀』の二つの刀が、各々倭刀の両腕に吸収されている!!?

 そもそもPASから生成されたものであり、魂から出たものを魂に戻す事は不可能では無いが、代わりに吸収した事で腕が白黒とPASの波動カラーが帯びている!!


「……見事だ、わたしの喧嘩にフェアで戦う為にハンデを無くすとは!」

「分が悪いゲームは俺もアンタも、それに観客にも気分悪くなるだけだしな。喧嘩なら腕っぷしで勝負、掛かってこいや!!」


 左腕に白の刀、右腕に黒の刀の力を得た倭刀は右黒の指でギガント鹿賀に挑発を仕掛けますが、忘れてはいけない事が一つ。


 倭刀のHPはもう“1”しか無いんですよ!!?


「なけなしの体力でわたしに挑発を仕掛けるとは、君も相当な命知らずのようだ。だが……!!」


『アクションカード、【ブーストタックル】!!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈アクションカード〉

【ブーストタックル】EG:⑤

 属性:橙

 効果:相手にダメージ低減・回避・

 ブロック不可の500ダメージ。

 ◎――――――――――――――――――◎


「この激突に止められるかぁ!!!!」


 トップギア全開、巨漢が物凄いスピードで倭刀目掛けて突撃! その威力に回避はおろか止める事も出来ず、巻き込まれたままVRフィールドの壁に激突した!!


 ―――ドガァァァアアアアア!!!


「倭刀くん!!?」


 刹那の展開にみのりは驚愕、覚醒虚しく激突事故でラウンドは終了に終わる……ようなら、こんな回は存在しません!!!


 〔倭刀 HP1〕


「何!? 確かに《ブーストタックル》は決まった筈だぞ!!?」


「……ブロック、回避、ダメージ低減が出来ないタックルなら道理だ。だが俺のPASで付加したコンディションは()()()()()()()()()だぜ!!」


 そのステータスとは……!


 〔倭刀 コンディション:【無敵】 ステータス:『攻撃力/レベル5』『防御力/レベル5』『回避力/レベル4』〕


「「「む、【無敵】だとぉ!!?」」」


 これには観客も騒然。かつてアメイジングの場で土壇場かつ回避や守備を超越したコンディションを見た事が無かったのだから。

 相手の攻撃・効果によるダメージ、デバフ、悪循環ステータスの付与を一切受け付けない最強の防御付与効果だ!!!


「……それが、君のPASの力か!!」


「これは閃光龍、左腕でガードした“防御”の刀のPASや。けど俺の龍は二匹いる! もう一匹、闇黒龍は―――右腕(ここ)だッッ」


 ――――ガスッッッ!!!!


 右腕、闇黒のPASが宿る拳をギガント鹿賀の顎にスカイアッパー!!

 その時の衝撃で鹿賀の脳が少し揺れ、巨漢の平衡感覚が振動により地面に傾いた事も認識する前に、()()()()()()………!!


 〔ギガント鹿賀 HP2050→1300〕


「「「ギガント鹿賀が、倭刀にダウンさせられたァァァァァ!!!!??」」」


 恐るべし闇黒の龍の力!! 防御も攻撃も一級品の双龍のPASパワー、二つの装備で実現したその威力の詳細はこうだ。


 ◎――――――――――――――――――◎

 <PAS・カスタムツール>

【閃光龍刀】

 AP:500 PP:50

 属性:白 装備:プレイヤー


 効果:①装備後、プレイヤーとユニットの

 ステータス『防御力』は5段階上がる。

 ②装備プレイヤーは相手への一度の攻撃だけ

 [無敵]が付与される。

 ◎――――――――――――――――――◎

 ◎――――――――――――――――――◎

 <PAS・カスタムツール>

【闇黒龍刀】

 AP:500 PP:50

 属性:黒 装備:プレイヤー


 効果:①装備後、プレイヤーとユニットの

 ステータス『攻撃』は5段階上がる。

 ②装備プレイヤーはクリティカルヒット

 発生率が2倍になる。

 ◎――――――――――――――――――◎


「ただ俺のPASは60秒が限界だ、さっきのタックル受けちまったから俺の[無敵]効果はこれでお終いだ。あとは己の腕っぷしだけでアンタを討つだけ……!!」


 強靭なパワーとタフネスを得た倭刀。その破格の攻撃力はパンプアップで防御強化されたギガント鹿賀の耐久力をも超越した!

 ステータス補正で2倍の攻撃力を得た倭刀はAP1000の所を、鹿賀の防御で抵抗されて1.5倍半減。よって倭刀の攻撃は1.5倍の割増で750ダメージとなった訳だ! 計算が苦手な方はごめんなさい。


「たわけッッ、わたしには太陽龍がいる事を忘れたか!?」


 そうです、フィールドは二人だけではない。鹿賀の太陽龍と倭刀の黒龍が睨み合い、今か今かと主人の指令を待っている!


「《シャイニング・フレイムドラゴン》の効果! わたしはEGを②支払い、フィールド上の全てのユニットに300ダメージを与える! 『プロミネンス・ウェーブ』!!!」


 太陽龍の高圧熱波、地底フィールド狭しと波を巡らせ《ダークフォース・ドラゴン》に直撃! ……しかし。


 〔《ダークフォース・ドラゴン》DP250→50〕


「おっちゃん、俺のPASの防御補正はユニットも通じてんだぜ!?」

「………見事だ」


 倭刀の【閃光龍刀】のPASは、倭刀自身のみならずコントロールするユニットにも適用されるのだ。これでダメージ半減でギリギリ耐え抜いた黒龍は倭刀の攻撃コマンドによって口から闇黒エネルギー放出の構え!


「PAS印パワーアップ、『闇絆(ダークフォース)破砕砲(バズーカ)』ッッ!!!!!」」


 主人の体力をエナジーにして凄まじい威力を放つ闇黒エネルギー弾。しかし倭刀のPASの力で養分を欲せずとも凄まじいパワーを秘めていた。その威力、AP1000!!


 〔《シャイニング・フレイムドラゴン》破壊!!〕


「よっしゃ―――」


 ――ガシッッ


「!!!」


 喜んだのも束の間、倭刀がユニットに気を取られているうちにギガント鹿賀が既にアクションを起こしていた!

 気配を打ち消し倭刀の背後に接近し、彼の両腕・両足を巨大な腕で後ろにガッシリと掴んでロック。完全に倭刀の動きを封じ込めた!!



「な、何すんねんな!? 離せコンチクショウ!!!」


 先程の《ギガント・スープレックス》の掴みよりも数百倍の握力によって倭刀の身体をグリップする、巨人に巨腕とくればこのパワーは()()()()()()にも匹敵する!!


「……そう、“キングコング”。わたしがプロレス時代そう呼ばれた名称だ。そんな過去の栄光への置き土産に、君にはこのフィニッシュ技を贈ろう!!」


 その時、ギガント鹿賀のデカの心臓から明るみの目立つストロンググリーンのPASの波動が迸る!!


「ま、まさか……おっちゃんもPASを!!?」


 ――いざとなったら魂を込めろ! 倭刀に負けじとギガント鹿賀も最後の切り札。PASスキル起動!!


 ◎――――――――――――――――――◎

 ・PAS【キングコング】確認。

 ・PASスキル【巨猿の制裁奥義】発動!

 必殺コマンド『ギガントフライングプレス』超動!!

 ◎――――――――――――――――――◎


 フワッ……!!


 その刹那に、ギガント鹿賀の155キロの巨漢が宙に舞った!!!


 バク宙した巨大なボディにホールドされ生き束縛の倭刀。飛距離15メートルの空中から重力の法則に従い、そのまま地面へと叩きつけて止めを刺そうというのか!? 最終奥義『ギガントフライングプレス』。それに対し、倭刀は―――!!




「クオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!!!!」



 吸収された白黒のPASが腕から一転し胴体、正確には心臓部へと全て吸収融合されたと同時に、()()()にも似た眩く熱い光を倭刀の内から放出した!!


「ぬおおおおおお!!!?」


 眩しさと高温に諸にやられた鹿賀は咄嗟にホールド状態から離脱し、倭刀から離れた事により最後の奥義がキャンセルとなった!


「熱……ッ、―――!!!??」


 更にやけど寸前までやられて悶絶する鹿賀は、倭刀の異変にいち早く気付いた!!



 倭刀の身体の外部には白い光が覆い、その核となる内部は橙色に熱せられた超高熱のボディに変化している。言うなれば熔岩が噴炎する際の命の輝き、いやそれ以上の………



 ―――()()()()()()()()()()()()()()()()!!!!!



「い………今の波動は、君か!? 君が起こしたのか!!?」


「どーやらそうらしい。俺のPASの色が何でオレンジ色なのか、繋がった気がした」


 それだけではない。覚醒した白と黒のPASが、何故()()()を表すのかも彼には理解がいった様だった。



「太陽ってのは一度顔出せば下界を燦々(さんさん)と光照らす、当たり前だよな。だが照らす一方で太陽が雲や壁や建物が隠れれば影も出来る。良く考えりゃ、人間もそーゆー風に出来てんじゃねぇかと思ってな。


 “光があれば影がある”。人の善悪も太陽の気まぐれ次第じゃ光も届かん時もあるぁな。だから……そいつらのためにも太陽って必要じゃねぇかって思ってさ! 人工太陽で無い物ねだりする地底空間にもな!!」


 倭刀の高揚は、身体の熱を更にヒートアップ!



「――――だったら俺が、ゲーム戦士達の【太陽】となる!! これは俺の強さの象徴、そして努力が錬成された矜恃(プライド)の証だ!!!!!」



 倭刀はPASの力で天高く舞い上がり、《ダークフォース・ドラゴン》の背に乗って再び胸奥から新たな武器を生成した!


 ◎――――――――――――――――――◎

 <PAS・カスタムツール>

【太陽超龍刀】

 AP:2000 PP:1

 属性:赤/白/黒 装備:プレイヤー


 効果:《闇黒龍刀》《閃光龍刀》を融合し

 発動する双龍刀PAS・最終奥義!!

 ◎――――――――――――――――――◎


 これぞ最終進化系か!? 二つのPASの刀を錬成融合させて完成した大業物・巨大刀!!

 オレンジの高熱ボディにオレンジの刀、まさに倭刀のアイデンティティを象徴したカラーが天空を翔ける黒龍の背に乗って地底空間の周囲を照らす。

 まさに彼は人間国宝ならぬ()()()()だ!!!



「なんて輝かしい戦いなんだ……」

「暖かい……!!」

「何であんな奴を妬もうなんて思っちまったんだチクショウ!!!」


 地底空間に設置された人口太陽のような偽りの輝きではなく、倭刀のPASの煌めく魂の輝きが、本物の太陽のように荒んだ人々の心を癒やしていく。



「……凄いね、倭刀くん! 物凄くカッコ良い!!」


 魅了されたのは観客だけでなく、みのりや剣といった仲間達。そして好敵手までもその輝きに興味を持ち始めた。


「これが池谷倭刀のファイティングスタイル、最も人間的な意地のある戦い方だな」



「せやな銃司。穂香の様な技巧(タクティクス)、豪樹さんの様な豪快(パワー)、レミの様な頭脳(ブレイン)、槍ちゃんの様な瞬足(スピード)、みのりの様な優しさ(ハート)、そして俺みたいな豪運(ラック)とは違って……アイツには大した個性は無い! それでも必死に頭を回して逆境を超えていく!!



 ―――俺はそんな倭刀の戦い方、大ッッッ好きだ!!!」



 目標である桐山剣をも魅了する、倭刀の底力。彼が目標をも超えた先に倭刀に何が待つのかはまだ透明なまま。しかし期待する未来は、我々とて楽しみである事の他ならない!!




「これが俺の全力、不可能をも超える池谷倭刀の努力の結晶だ!! ――――双龍刀流・必殺【双龍翔・太陽斬】!!!!!!!」



 黒龍から舞い降りた太陽隕石!! 天に変わりて混沌の太刀を上段構えで、上から振り落とす縦一文字!!!



 斬ッッッ―――――――!!!!!






「…………見事だ、池谷倭刀。我が未練、この一太刀に両断せり。最早己に悔いは無しッッッッッ」



 〔ギガント鹿賀 1300→0 KNOCKOUT!〕



 池谷倭刀、混沌太刀にPASで生成した腰の巨大鞘に太陽の熱漲る刃をここに納めん。


 ………カチャッ


「――――あんがとよ、ギガント鹿賀。俺ももう過去は振り向かへん。前向いて、上目指して、絶対強くなったる…………!!!」



 ▶▶▶ YAMATO IKETANI FANTASTIC!!▽

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