表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
3rdSTAGE―プレイヤー心・裏表! ゲーム戦士の試練を超えてゆけ!!―
268/468

【GAME38-4】魂が震え、輝く時!!

◐AMAZING MIDWAY RESULT◑ 


 ☆〔倭刀 HP50 手札0枚 EG:⑥〕

 ・カスタム・ツールカード:なし

 ・ユニット:なし


 ★〔ギガント鹿賀 HP2050 手札3枚 EG:0〕

・カスタム・ツールカード《チャンピオン・パワーベルト》

・ユニット:なし


※ギガント鹿賀の《ギガント・スープレックス》の発動により、倭刀に致死ダメージ直撃!! ダメージ計算のエフェクトを待つ……!

 

 《ギガントスープレックス》、脳天直撃……!!

 重力慣性により振った勢いで威力の上がったジャーマン・スープレックスを諸に食らった倭刀。

 ステータス補正で1.5倍からの1500ダメージを受けて、ノックアウトは必須……………




 〔倭刀 HP50→1()




 ―――な、筈だった!!


「ぬっ?!!!」


 ギガント鹿賀はおろかギャラリー全体が驚愕する首皮一枚繋がった倭刀のステータス。


「…………危ッッねぇ――! 死ぬかと思ったッッッ!!!!!」



 ◎――――――――――――――――――◎

 ・倭刀のプレイヤースキル

【ど根性】発動!


 致死ダメージを無効にし、HPを1残す!!

 ◎――――――――――――――――――◎


 これは驚き! かつて桐山剣や河合みのりが習得していた即死救援スキル【ど根性】が、倭刀のプレイヤースキルにも会得していたのだ!!

 実際にこの展開になる事を予感してたのか、ちゃっかり設定していた倭刀も素晴らしいが、何よりも凄いのはこの天使!


「やった……! 倭刀くん!!」


 最前列で腹底から絶叫、倭刀を鼓舞したみのりの想いが届いた訳だ!!


「テメッ、クソ女!!!」

「邪魔やどかんかいボケ!!!」


「きゃあッ……!?」


 あっ、なんて事を!! 嫉妬で道徳心を失ったゲーム戦士に蹴り飛ばされるみのり。

 ところが後ろにいた者によって優しくその身を受け止めて、ナイスキャッチ!


「……あっ、剣くん! それに銃司くんも」


「良くやった」

「カッコよかったぜみのり!」


 剣と銃司、二人のリーダーに称賛されて照れるみのり。ところが。


「テメェ、池谷の味方か? 憎たらしい」

「女が出しゃばる所じゃねぇんだよここは! いっそコイツもブチのめしたるか」


「え、あ、ちょっと待って!?」


 危なーい! みのりが嫉妬の的に!!



「「俺の親友に何か文句でも???(超威圧)」」



「ゲェ?! シャッフルの桐山剣、それに立海の銃司ィ!!!?」


「「たかが嫉妬にみのりに手ぇあげたら、頭のプラグ引き抜くぞコ゛ラ゛ァ゛……!!」」


「ひぃいぃいいい!??!」


 みのりの危機に駆けつけるは、物凄い殺意を込めた剣と銃司。喉輪に鼻フックの制裁と容赦なさにどっちが悪党か分からない! 悶絶する観客ゲーム戦士らは失神寸前になりながらも恐れをなして後退り、倭刀以下に無様な格好を晒す事になった。


「……剣よ、あの普通が取り柄の青二才が強くなり高みに至った時、俺は何故恍惚に震えるのだ?」

「そりゃお前、レベルアップの幅がデカけりゃ美味い達成感があるからや! 絶対気持ちいいだろうぜ、倭刀のヤツ。まぁディスりまくったコイツらは知らんけど」


「……?」


 剣と銃司が倭刀に期待を高めている様子に、みのりは首を傾げるばかり。

 そして遠方ではみのりの勇気に心を動かされた者が居た。この事態に最も無力と称された大森穂香だ!


 ▶▶▶ NEXT▽


「―――穂香、ここは桐山剣と銃司に任せよう。黒幕の距離は特定出来た、今シェイパー兄妹に向かわせたから私達もそちらに……」



「いいえ、もうその必要はありません。私が()()()()()()()()()()


 ―――何!?と我々顔に出しつつ、穂香は既に『いざとなったら魂を込めろ!』よろしく、7色カラーのPASを発動して裏プレイヤーの位置、人数、そして発揮しているPASのタイプまで正確にキャッチした!

 間違いなくこれは、桐山剣に喝を入れられた穂香の意地が輝いた瞬間だった!!


「………素晴らしい!」


「もう剣さんや倭刀に遅れは取りません! 焦れったいので私()()()()します!!」

「えっ」


 ――シュンッ


『えっ』はこちらの台詞と言い終わる前に、穂香の姿は神隠しにあったかのように瞬時に消えた。自制していたPASが開放した事によって、テレポーテーションまで会得していた穂香。やれば出来る子!



(剣さんに怒られて目が覚めたわ。私も力の限り戦ってこのゲームを止める! 待っててね倭刀。もう助けて貰ってばかりはしない! お姉ちゃんも貴方の事を絶対に守るから!!!)


 ▶▶▶ NEXT▽



 ――さて変わって舞台はVRフィールド。プレイヤースキルの力で九死に一生を得た倭刀。

 救われたとはいえ窮地に変わりは無いのだが、彼の眼の輝きはギラギラと光を取り戻しつつあった!


(………不思議なもんやな。初めて剣さんと戦った時は詐欺者の俺を許すだとか、ムカつく程の偽善者と思ってたが……今なら俺にもその重さが分かる。

 ――人の痛みを知って、それでも身を呈して守る事って、物凄く難しい事なんだって……!)



 多くの人々の妬みを吐くほどに受けた倭刀は、過去の自分への浅はかさに自戒の念を抱く。

 自己否定したくなる気持ちにもなったが、応援してくれたみのり達の想いは確かに彼の魂に響いた。


 だからこそ、その気持ちに応えたい。倭刀の奇妙な因果で繋がった仲間への絆が、“池谷倭刀(いけたにやまと)”という人間を変えようとしていた……!



「オイ鹿賀のおっちゃん……いや、妬み嫉みのエンヴィー! 分かってんだよ、テメーがこの決闘を仕組んで混乱させてるのはよ!!

 恐らくサザンクロスの兄ちゃんに利用されて裏ゲーム仕掛けたんだろうが……宣言しとくぜ、んなもん引っ付いてたら一生後悔するぞ!! 絶対にだ!!!」


 嫉妬に操られたギガント鹿賀に向かって激を飛ばす倭刀。聞こえているかは定かでは無いが、思いの丈を彼方に飛ばすは決死の叫びか。


「―――何を世迷言を……遅延行為(ちえんこうい)の余裕があるのならわたしと戦え!!」


 この問いはエンヴィーへの遠隔メッセージか、それとも鹿賀の意思か……?


「……そうかい、じゃ()()()って事で解釈してやる。―――行くぜ!!」


 奮い立った闘志にカードも応えるか、温存した手札から満を持して招来するはこのカード!!


「出て来いッ、《ダークフォース・ドラゴン》!!!」


 ――――ゴァァァァアアアアアアア!!!!!



 ◎――――――――――――――――――◎

 〈ユニットカード〉

【ダークフォース・ドラゴン】EG:⑥

 AP:500 DP:250 AS:10

 属性 黒 ユニット/ドラゴン

 ・能力:[フライヤー]

 ①プレイヤーのHPを最大500まで消費

 コストに捧げる事でこのユニットの

 APをコスト分アップする。

 ◎――――――――――――――――――◎


 地底空間に鳴り響く黒龍のハウジング、これには嫉妬で狂う者達は皆怯んで耳を塞ぐ。


 だがしかし、ギガント鹿賀もこの黒龍の招来を待ち構えたかのように手札のカードを引き、同じくしてカードをスキャンする。


「ならばわたしもお魅せしよう。わたしのプロレスから転じて、ゲーム戦士になった際の憤怒と復讐への象徴たる龍を……!!」


 そのカード、倭刀の黒龍が『闇』ならばギガント鹿賀の龍は……【光】!!!


『ユニットカード、【シャイニング・フレイムドラゴン】!!』



 ――――ボルルルルルアアアアアア!!!!


 こちらは……なんと言った良いのか、《ダークフォース・ドラゴン》と相対されたような。倭刀のが翼竜ならばこちらは、灼熱の太陽のような眩しくも熱気が漂うボディに覆われた胴長型の龍!

 よし分かった、俗にこのドラゴンは()()()だ!!


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈ユニットカード〉

【シャイニング・フレイムドラゴン】EG:⑤

 AP:400 DP:400 AS:10

 属性:赤 ユニット/ドラゴン

 ・能力:[フライヤー]

 ①:EGを②支払う。全フィールドの

 カードに300ダメージを与え、破壊された

 カードの数だけAPを200アップする。

 ◎――――――――――――――――――◎


 フィールド上のカードを太陽の輝きでダメージを与える《シャイニング・フレイムドラゴン》。倭刀が影ならこっちは太陽。天と地で仰ぎ、影を差すものの対角が2体のドラゴンの激突を生みだした!!


 これには一層ギャラリーの蔑み妬みがヒートアップ、もう勘弁してくれと思いたいが過剰に進むは暴走の性。

 今ここに復讐のマッチはクライマックスを迎えた!



「上等だよ! こうなりゃ嫉妬も関係ねぇ、このゲームを止めて、おっちゃんと皆の眼を覚まさせてやる!!


 ―――この龍の刀の魂がある限りッッ、俺は負けてられっかああああああああああああああ!!!!!!!!」



 嫉妬への怒りも込めた倭刀の憤怒の叫び。その声が《ダークフォース・ドラゴン》の咆哮にも共鳴した――――その時!!



 ―――ドクンッ………!!


「!!!!!」



 身体の奥から全ての血液が、心臓に隆起する感覚に無意識に陥った倭刀。

 0.003秒の間に起きた刹那の時に倭刀の容態が急変する事は無かったが、この時、倭刀の心の中から不思議な声が聞こえた。



『―――――痛ミヲ越エ、苦シミヲ乗リ越エ、戦士トシテノ覚悟ヲ決めタオ前ニ、PASノ極限ヲ超エタ【進化】ヲアタエン!!』



(………へ!? 誰や、んで何の話や!!?)



『“ドラゴンブレード”ハ今、極限ヲ超越スル!! 池谷倭刀ノ魂ニ宿レ!!!


 ――――覚醒セヨ、【闇黒(あんこく)龍刀】・【閃光(せんこう)龍刀】、“ダブルドラゴンブレード”!!!!!』



 深淵の心の空間に光が差し込み、倭刀を包み込む……! そして彼の意識が現実世界に舞い戻った時、予想だにもしない出来事が起こった!!!



「………な、何だ!!!!?」


()()()()()()()――――!?!?」


 夢か誠か千夜一夜か!? カスタム・ツールは消滅し、丸腰状態であった倭刀の両手に託されたのはホワイト&ブラックの混沌に煌めく二つの刀!!


 この光景に嫉妬も忘れ、二つのPASの光に魅了されるギャラリー達。これは一体どういう訳か、誰よりも先に気付いたのは桐山剣と立海銃司だ……!!



「俺、あの覚醒知ってる……! ゲーム戦士が心を鍛えて戦う意志を新たにした者は、そのPASの形に殻を破るように変化するって……!!」


「………うむ、それが倭刀の魂に当て嵌まっている。意思の成長、そして逆境を超えた先に奴は龍刀のPASの限界を超越した!! ――――あれがPASの【極限進化】だ!!!」



 ―――池谷倭刀、オレンジカラーのPAS【ドラゴンブレード】改め、そこに白黒のオーラを纏った【双龍刀ダブルドラゴンブレード】に極限進化!!!



 手に携えたホワイト・ブラック二刀流が、ギガント鹿賀のパワーを超越するか!? ――本日のゲーム、これまでッッ!!!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ