【GAME4-2】プレイヤースキル・アラカルト!!
――TIPS――
ゲームワールドに設置されているゲームには、クエストで新たに登場するゲームや、他のゲームをクリアをすることで現れる新ゲームが眠っている。
また、ゲームでのスコアやボーナス、条件などを満たせば現れるレアなゲームもある。
己のタクティクスを生かして、どんどんゲームの幅を広めていこう!!
――ゲームに挑み、ゲームを越え、最強プレイヤーを目指すためにゲームワールドに挑む剣達7人。
新たに明らかになった7人の座標・チェックポイントなる情報を別行動を取っていた倭刀達が掴んだ。
そのキーワードは【スピリットプレイヤー】!
彼等の存在こそ、ゲームワールドに存在する『幻の決闘場』への道標となる8つのオーブを守護するプレイヤー。しかし彼等が何処に所属しているのかは、やはり自らが見つけるしか無いらしい。
ともかくやっと掴んだ手懸かりを仲間達に知らせない訳にはいかない。倭刀達は他の四人に連絡しようとした所で、グッドタイミング。
――♪♪(FC・謎の村◯城BGM着メロ)
レトロなゲーム音楽に乗せられて倭刀のプレイギアの着信鳴り響く。直ぐ様彼はその着信にピッと応答した。中々選曲センス良いではないですか倭刀さん。
「そりゃどうも……もしもし?」
『――あ、倭刀? どーよそっちは何かオーブの良い情報掴んだか?』
着信相手はリーダー・桐山剣。時系列を辿ればチェッカーの戦いを終えて、好敵手 立海銃司に闘志を燃やした直後の事であった。
「丁度良かった剣さん! 俺達オーブの手懸かりを見つけた所なんすよ!!」
『な、本当か!!? どんな感じだった!?』
プレイギアの外からでも剣が心の中で『よっしゃ!!』と言っている感じの高揚した声が耳元に入る。その情報は倭刀に代わって穂香が説明した。
「剣さん、オーブはどうやら『スピリットプレイヤー』って方が持っているらしいんです。おそらく彼等に会って、ゲームに挑まない事にはオーブは手に入らないかと」
『スピリットプレイヤー……』
剣は彼等の存在を知ったとはいえ、いまいち印象がうやもやであった。
スピリットプレイヤーはゲームの立ち位置で言うならボスキャラ的な感じか、ジムリーダーな感じか、はたまた別の意味合いなのか?
そんな時、剣の脳裏に彼の存在が浮かんだ。
『……穂香、実は俺ら立海の銃司と会ったんだ。オーブを先取りして!』
「えぇ!? 銃司さんと……もうオーブを取ったんですか!?」
「はぁ!!?」
横で聞いていた倭刀達も驚愕した。立海とは知り合いでもありライバルであるチームに倭刀は剣と同様に越された事に驚愕した。
『それでな、アイツが言うには「ゲームで勝ち抜いて道を切り開け」ってさ! やっぱりこの世界のゲームをクリアしていかないとオーブも名誉も取れずじまいなんだろうと思う』
「――それで剣さん、やっぱりオーブ取得に挑みますか……?」
一応の確認を取った穂香、その問すら野暮なまでに剣に結論は既に出ていた。
『――当たり前だろ、俺は戦う!! あのまま銃司に格上目線&アンニュイな態度ばっかさせてられるかってんだ!!!』
昔から人に蔑まれる態度を取られるのが大嫌いな剣は、銃司との出会いで闘魂燃やし追い付こうと決めていた。負けず嫌いの特権である。
「……分かりました! なら私達も全力で協力します!! ゲームクリア、一緒に頑張りましょう!!」
『オッケー! じゃ皆まずはこのエリアのゲーム片っ端からクリアしてスピリットプレイヤーを探そう!! 一旦切るぜ』
と言いながら剣は通信を切った。
そして直後に『スピリットプレイヤー』の存在を聞いたみのり、槍一郎、レミもそれぞれ思案に更けていた。
「スピリットプレイヤー……僕も時々掲示板見て情報収集してるけど、立海はその更に上まで行ったという訳か」
「きっと其処らのプレイヤー達よりも断然強いんでしょうね……」
槍一郎の冷静な解釈と、レミの率直な不安が交差する中でみのりは剣同様覚悟を決めていた。
「……だったら直ぐにでもゲームやろうよ! 立ち止まってる暇は無いわ、剣くんもこんなに張り切ってるんだもん!!」
「そーゆー事やみのり『善は急げ、悪は帰れ』だ!!」
そんなことわざは聞いたこと無いですよ剣さん。
「ともかくゲームをやりにいくぞーーー!!!」
「おーーーー!!!!」
▶▶▶ NEXT▽
――かくして、張り切る剣とみのりを筆頭に7人は『テーブルトップシティ』のゲームを挑み続けた!
残念ながら尺の都合でゲーム展開はダイジェストになりますが、その各々の模様を見てみよう。
――――――――PLAY GAME――――――――
☆テーブルトップシティ ゲーム③☆
【コネクトフォー―CONNECT FOUR―】
・ジャンル:ボードゲーム
・プレイヤーレベル:15
――――――――――――――――――――
『コネクトフォー』。これは上から駒を落として、同じ色の駒を4つ縦・横・斜めに揃えたプレイヤーが勝利となる戦略ゲーム。
五分五分の接戦状態に剣は勝負に出た。
「プレイヤースキル発動! 【精神統一】!!」
◎――――――――――――――――――◎
・プレイヤースキル【精神統一】発動!
次の一手のおすすめが表示されました!
◎――――――――――――――――――◎
【精神統一】とは己の精神を研ぎ澄ますことで、次にどのように打つのが最適かアドバイス表示をしてくれる謂わばナビゲートスキルなのだ!
「……よし分かった! ここ!!」
天から落とす赤い駒、いつの間にやら剣の駒の並びが2ヵ所同時に3つ並んだ!
「うぐぐ……ダメだ止められない!!」
相手プレイヤーも成すすべなく無情に駒を落としたが最後、剣のターンでフィニッシュ!
「これで4つ目! コネクトフォー!!」
「参りました!!」
〔エース・WIN!!〕
プレイヤーの降参と共に勝利を告げるウィンドウが剣を称賛し、『エース』こと剣は思わず無言でガッツポーズ。
▶▶▶ NEXT▽
――――――――PLAY GAME――――――――
☆テーブルトップシティ ゲーム④☆
【スピード―SPEED―】
・ジャンル:トランプゲーム
・プレイヤーレベル:10
――――――――――――――――――――
反射神経、瞬発力が試されるトランプゲーム・スピード! これは前作の『極限遊戯戦記』でも取り扱われた名シーンメーカー。今度は槍一郎が挑む!!
(場札は残り5枚、手札には5・6・7・8の連番……!)
疾風のようにゲームが進み疾風のように終わるスピード、槍一郎はそんな一瞬にも気をぶれずに己の状況を冷静に把握する。
しかし10秒もしないうちに決着は付く、そんな中で槍一郎はプレイヤースキルを放った――!!
◎――――――――――――――――――◎
・プレイヤースキル【クイックシュート】発動!
5秒間自分の行動速度が加速します!!
◎――――――――――――――――――◎
そして中央の場に『♡9』が置かれたその刹那……!!
(今だッ!)
――シュバババッッ!!
〔ゲイル・WIN!!〕
「は……速い……!!?」
焦りの汗も眼差しも見せることなく、場のカードを全て出し切った槍一郎に対し相手プレイヤーはただ口を大きく開けて唖然とするのみ。疾風のランサー『ゲイル』こと槍一郎、恐るべし!
▶▶▶ NEXT▽
――――――――PLAY GAME――――――――
☆テーブルトップシティ ゲーム⑤☆
【ハイパーホッケー―HYPER HOCKEY―】
・ジャンル:ボードゲーム
・プレイヤーレベル:18
――――――――――――――――――――
最後はご存知、フレンド◯ークでもお馴染みのエアホッケー、派手なエフェクトとフィールドの風圧の勢いが増した『ハイパーホッケー』シングルス、挑むのは穂香。
7点マッチのタイマンマッチ、現在6-6のマッチポイント、席は譲っても点だけは譲れない! そんな事言ってる間に相手プレイヤー・チャンスパック!!
「終わりだ巨乳魔女ちゃん! これに勝ったらデートしなよ!!」
ちょっとちょっと! ナンパついでにゲームで勝ったらデートのお約束とは何とけしからん!!と言ってる間に、相手プレイヤーのストレートショットでパックが穂香に迫ってくる!!
…………ちょい待ち。何か穂香の様子がおかしい。何か巨乳が膨らんでるような――!?
◎――――――――――――――――――◎
・プレイヤースキル【巨乳の導き】発動!
◎――――――――――――――――――◎
――――ボョョヨヨヨヨ~~ン☆
な……何だ!!!? 穂香の巨乳がエアバックのように大きく弾け出して、そのままパックを相手サイドに押しきった!!
プレイヤースキル【巨乳の導き】はゲームに一回だけ何でも出来る証拠の大きな二つの胸の膨らみを利用して、ゲームでの相手の攻撃を弾き返すカウンタースキルなのだ! よってボインで弾かれたパックはそのまま……
――――スコン!!
〔SCORE 7-6 リーフ・WIN!!〕
「…………ムネガボイ~ンッテ、アリナノカヨ……」
ありゃりゃ……相手プレイヤーが敗北よりも巨乳ボヨーンのインパクト昇天しちゃってるよ、帰ってきなさい。
それよりも穂香の発動したスキルは『ユニークスキル』と言って、冗談半分で運営が作り出したスキルの一種なんですって。良くこんなの習得しましたね。
「……さっきのダンジョンで魔物に色気付かれた時にレベルアップで身に付いちゃったらしいんです。――私こんなキャラじゃ無いのに~」
そんな泣くこと無いでしょう!? まぁ前作では専らのシリアスキャラでしたからウケ狙いで要素を足した作者も悪いけど、参ったなぁ……
▶▶▶ NEXT▽
――何てやってるうちに、剣達も着々レベルアップでカードもプレイヤースキルもゲットでホクホク。しかし肝心のオーブの手懸かりはと言うと……?
「――どうや? 何かオーブの情報見つかった?」
『全然見つからないよ~!』とみのり。
『駄目や……オーブの『オ』の字も珠も金◯もありゃせぇへん』
然り気無く下ネタ入れるんじゃない豪樹さん。
『これ、もしかしたらこのエリアには居ないとちゃいますか剣さん?』
倭刀の会話で一旦考え込む剣。その後の彼の決断は。
「……仕方ない。次のエリアで探すとするか!
――――【アーケードタウン】へ!! 皆ゲートに集合だ!!!」
リーダーの鶴の一声で、また新たなエリア、新たなゲームへと誘う光が差し出した! 次なるエリアは、古き良き筐体ゲームが並ぶ町【アーケードタウン】! その模様はまた次回語ることにしましょう。本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽
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