【GAME4-1】復活のゲーム!新たな座標!!
――さて、読者の皆様お立ち会い! 激闘終えて間もなくまた新たなゲームの幕開け。
勝利の余韻に浸るも良いが、勝って兜の緒を締めよ!!
それでは皆さんご唱和下さい!!
『オープン・ザ・ゲート』!!!
▶▶▶ NOW LORDING...CONNECT!▽
――怒濤のカードバトルを展開した『古の遊戯洞穴』ダンジョンを見事クリアした倭刀、穂香、豪樹の三人。
最深部でのボスを倒したこと、そしてGWクエストの目的であった4つの盤の欠片と9つの珠を全て手にいれた事によって、三人は自力で戻ることなく洞穴の入り口へと転送された。
こーゆー親切設計がどれだけプレイヤーにとって楽か、経営者も理解してる所が評価が高い。
「ふぅ……! 中々骨の折れるクエストやった!!」
「倭刀、大丈夫? 疲れてない?」
「ホンマ心配性やな姉ちゃん。俺そんなんでへばるかいな! ――報酬カードも貰えて寧ろ元気100倍よ!!」
倭刀の手元には1枚のアメイジングカード、そして絵柄は数分前に戦った黒鎧の《ブラックガーディアン》。
それもその筈、決闘で勝った倭刀の心意気に触れたのか御霊をカードと化して、己の刃を制した彼に力を尽くそうと決心した訳だ。
◎――――――――――――――――――◎
<ユニットカード>
【ブラックガーディアン】EG:⑤
AP:200 DP:400 AS:10
属性 黒 ユニット/ナイト
・能力:[カウンター]
このユニットが相手プレイヤーまたは
ユニットにダメージを与えられた時、
30%の確率でそのダメージを無効にし、
相手に200ダメージを与える。
◎――――――――――――――――――◎
ほほぅ中々強いカードではありませんか! あのダンジョンの激戦でもカウンターを持つ騎士は強大な力を持っていた。それ故に今後の決闘で倭刀にどんな成果をもたらすか、期待が持てそうだ。
話戻して、ダンジョンは見事踏破した三人が向かったのはGWクエストの依頼者『イワン』さんの元へのご報告。
「おぉ~!! これこそワシが探し求めた封印されしゲームのパーツじゃ!! いやはやまたこの電脳世界に拝める時が来ようとは……」
あららイワンさん感極まって涙ちょちょ切れじゃないですか。
ちょっとオーバーじゃない?と思おうにも、同じくゲーム好きな我々の立場から見れば、『無くしたゲームが奇跡的に見つかった』『パクられたゲームが戻ってきた』という感情にも似てるとすれば、同情せざるを得ないだろう。
「でもさおじちゃん、こんなバラバラのパーツ集めてどうやってゲームを復活させるんだよ?」
「それなら容易い話じゃ、身を呈してパーツを持ってきた礼じゃけぇ君達に良いものを魅せてあげよう!」
▶▶▶ NEXT▽
――と言ってまたまたイワンさんに連れられたのは今度は街路の広場。その中央には何やら大きな窪みがある台座がポツンと置いてあるだけ。
「ここが元々この封印ゲームの設置してあった場所、データの台座となる広場なんじゃ。この台座に先程君達が手にいれたパーツを順々にはめ込む事で、このゲームの封印が解かれる――!」
手にいれたパーツは計22個。4分割に別れた石盤の欠片と、黄緑・ピンクの綺麗な珠が9つずつ。
それらを台座に決められた場所へとイワンさんが着々とはめていく……!
「――よし、出来たぞよ!! 今こそ蘇りたまえ、古のゲームよ!!!」
見事全てのパーツを台座にはめ込み、イワンさんは古風なお祈りをしたその刹那。
ピカーーーーー!!!!
「うぉおお!!?」
台座から眩い光が迸り、その光が円を描いたかと思いきや、台座を中心に溢れんばかりの閃光が街を突き抜け天高く放出していった!!
電脳世界の空、いや更に遥かな上の天界へと昇っていったありったけのデータ粒子を含む光。
まるで光が送信データを運んだかのように、今度は天界から返信が送られてきた。
◇――――――――――――――――――◇
・NEWGAME UPDATE.
NOW LORDING………OK!▽
GAME REINCARNATION!!
◇――――――――――――――――――◇
意味深な英語表記のウィンドウと同時に天から現れたのは――――巨大なゲーム盤。
かつて人類が文明を築き上げたと同時に、慣れ親しんで遊んだ太古の記憶を呼び起こすボードゲームが……!!
「これぞ太古の文明が作り上げた『古代ゲーム』の一つ、その名も【ナイン・メイズ・モリス】じゃ!!!」
――――――――PLAY GAME――――――――
☆テーブルトップシティ ゲーム②☆
【ナイン・メイズ・モリス―Nine Men's Morris―】
・ジャンル:エンシェントゲーム
・プレイヤーレベル:30
概要
今から2000年程前のローマ帝国時代に生まれた2人用抽象戦略ゲームのボードゲーム。日本では明治初年に売り出された『石並取』、別名『十六むさし』に相当する。
ルール
ゲーム盤は24の点を持つ格子から成る。
それぞれのプレイヤーは9つの「人」というコマを持ち、普通これは白と黒に塗り分けられている。
プレイヤーが縦または横にコマを3人並べると「ミル (mills)」が成立し、相手のコマを1人取り除くことができる。
相手のコマを2人まで減らすか、手を指せなくなるまで追い込めば勝利となる。
――――――――――――――――――――――――
まるでクモの巣のような網目と箇所に配置されてある丸い窪み。この窪みから駒を配置して動かす戦略ゲーム、実際にやってみるとその奥深さが病み付きになるんだとか。
――かくして、ゲームワールドに新たなゲームが復活した訳で。自らの手で甦らせたこと、そして一番乗りでプレイしたいという気持ちが倭刀達の心を燻っていく。
「スゲェーーー!!!! こんなゲーム初めて見たぜ! なぁおじちゃん、早くやらせてくれよぉ!!」
「まぁまぁそう慌てるでない!! いくら復活したとはいえ今は寝起き状態じゃ。データが不完全で直ぐには出来ん、ここはワシが完璧に修復させるまで少し待っとくれ!!」
「えぇ~そんなぁ……」
あからさまに倭刀ガックリ。それに穂香姉ちゃんがよしよしと宥める。
「しかしこうしてゲームが復活出来たのも君達三人のお陰じゃ! 大したものでは無いが、ワシから報酬を受け取ってくれい!!」
◇――――――――――――――――――◇
・クサナギは報酬 30000円 獲得!!
アメイジングカード≪シラハドリ・ストライク≫
≪原初の種≫≪デュアルコマンド≫獲得!!
◇――――――――――――――――――◇
「よっしゃーー!! 賞金ゲット、カードもゲッ…………」
この時一旦倭刀は穂香と豪樹の方を向いた途端に喜ぶのを躊躇した。
思えばこのダンジョン踏破は穂香や豪樹の助け無しでは出来なかったこと。それに自分を叱咤、包容してくれた二人を想い、先走る欲を抑えて報酬を渡す。
「……これは三人で成し遂げた報酬です。金とカードじゃ礼には足りないすけど……どうか貰って下さい!」
欲に駆られそうになった倭刀から二人に贈る精一杯の礼であった……!
「ありがとう。倭刀から貰ったお金とカード、お姉ちゃん大事にするね!」
「何やケチんぼが分けあうたぁ、粋な事してくれやないか! 雨降るんちゃうかな~こりゃ?」
何て冗談言いながらも二人は快く報酬を分けあった。30000円は3等分、カードは穂香に≪原初の種≫、豪樹には≪デュアルコマンド≫を貰うことになった。
「……素晴らしいまでに仲の良いチームじゃな! これなら他の封印ゲームも解放出来るかも知れんのぅ!!」
「……え? まだ封印されたゲームがあるんすか!?」
「当たり前じゃがな!! ゲームワールドは広い、故にまだ人類が触れていないゲームや風化されつつあるゲームがこの世界に眠っておる!! それを開拓するのも、君達プレイヤーの務めなのじゃよ」
ゲームワールドの壮大な世界観に隠された未知なる謎、それは我々プレイヤー達がゲームを知り、ゲームを越え、自らの道を切り開くことで明らかになる。
――倭刀や、剣達の行く先に待つゲームは分からないが、彼らにとってやるべきことはもう決まっているのだ。
「……じゃあおじちゃん、俺達『幻の決闘場』に行くために8つのオーブを探してるんだ。そのオーブを探す手がかりがあれば、教えて欲しい!!」
思いきって倭刀は本来の目的をズバッと打ち明けた。そして帰って来た答えが……これだ。
「それなら簡単じゃよ。このゲームワールドに住んでいる【スピリットプレイヤー】を探して、彼らのゲームに勝利するのじゃ!! さすれば道は開かれん!!!」
「「「スピリットプレイヤー……!!」」」
――遂に明らかになった8つのオーブの道標!!
スピリットプレイヤーとは何者なのか、そして彼等は何処にいるのか!?
新たな光が指し示す時、シャッフルオールスターズ7人の新たなゲームへの道が開く!
いざいかん8つのオーブに向かって、ゲーム戦士【ゲーム・ウォーリアー】に幸あれッッ!!!!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽
【挑戦ゲーム 募集中!】
ゲーム・ウォーリアーでは、作中剣達が遊び、挑戦するゲームを読者の皆様に募集してます!
レトロも最新も懐かしのあのゲームも出来る範囲で劇中に登場させてやらせますので、
ブックマーク・評価等を含めて、感想欄にてゲームのリクエストもお待ちしております!!




