【GAME35-4】電光石火・立海流タクティクス!!
――TIPS――
【ゲーム戦士・プレイヤーステータス】
☆――――――――――――――――――☆
・ネーム:バスター(立海銃司) ♂
・プレイヤーレベル:55
・ジョブ:『ガンナー』
・PAS:【クリムゾンマグナム】
[プレイヤーステータス]
・アクション:S・シューティング:SS
・ロールプレイ:A・タクティクス:S
・スピード:A・ブレイン:A
・ハート:B・ミュージック:C
・ラック:S
[プレイヤースキル]
・【狙撃手の愛銃】【リミットブレイク】など
[エンブレム]
・『APEX legend』50連勝突破
・『ゼビウス』魔の二千機攻撃・完全制覇など
☆――――――――――――――――――☆
――全国の1億7千万人のゲーム好きな読者の皆々様方、お控えなすって!!
手前、生国と発しまするはゲームワールドで御座んす。ゲームワールドと言いましてもえらく広う御座いやす。電脳回路の管を渡って、仮想体感不慣れな旅人を支えていくは私ナビゲーターのお務め。
性は『Mr.』、名は『G』。人呼んで【お節介焼きのGちゃん】と発し
―――BANG!!!!
「語りが仁義切る暇あるならさっさとゲームを始めろ!! また字数増やす気か!!!」
……私ってばどうして威嚇射撃されやすいんでしょう。
▶▶▶ NEXT▽
――さて銃司からの過激なツッコミを受けた所で閑話休題。地底空間・アンダーグラウンドに決して交えてはならない同属同士が激突しようとしております!!
関東の誇り高き遊戯貴族、立海家城主は立海銃司。それに相対するは関西は京の都、仁義の極道大山組の女将さんは大山杏美。
東西の暴れ者の一角が、己の面子を肩身に背負ってタイマン勝負。何分強者には窮屈な世の中故、溜まりに溜まった憂さをここで晴らそうという訳だ!
そして両者のアメイジング初期ステータスはこちら。
〔立海銃司 HP1700〕
〔大山杏美 HP2500〕
これらのHPの差はプレイヤーステータスやゲームワールドで獲得したアバター装備に反映して数値が出る。
故に大山さんのHPはタンクに匹敵するほどの高タフネス、更に覇気から察するに破格のパワーで相手を翻弄していく事だろう。
さぁ立海銃司、この大物とどう対抗していくのか!?
「あわわわ……本当に始まっちゃったですの!!」
「この真剣勝負、我々は傍観するだけなのですか史也様!」
「その通りだ、水を刺したら瞬殺確定。もうどうにでもなっちまえとはこの事だな」
参謀がこの通り匙を投げてしまえば、もう止める手立ては無い。それを待っていたかのように銃司も天敵の極道と暴れられる事を楽しみにしていた。銃司とはそんな傲慢城主なのだ。
道の譲り合い転じて意地の張り合いが、立海にはそれぞれの使命と、大山組には同胞の治安を守る為に背負う事となってしまったこのゲーム。
既に決闘の時は流れ、両者共に新型召喚機の武器を携え相手の出方を待つ。……と、先に手を出したのは。
―――BUSH!!
「おぅッッ?!!」
トリガー引かれて撃ち乱れる弾丸の雨。銃司がゲーム開始から装備されている武器は例のアサルトガン型新型召喚機【ACS・マグナサモナー】。
カードの召喚のみならず、一回のゲームにAP50の弾丸を300発まで連射が可能なカスタム・ツールにもなる召喚機。これには飛び道具が無い大山さんは近距離で立ち向かうのは困難だ。
「……全く、何で拳銃なんて武器を作りはったんやろか? 指一本撃鉄を触れるだけで弾が飛ぶ、手も汚さんで相手を討つなんざ、余程の潔癖症やろかなぁ銃司はん!?」
「それが文明の力というものだ悪弊者。鬼風情が棍棒の召喚機振り回して、飛び道具に勝てると思うな!!」
対する大山さんも新型召喚機、なんと金棒の型をした【ACS・ゴルドサモナー】!
スパイクのトゲも備わった棒の何処にカードを挿入する口があるか疑問に思う所ですが、二つの新型召喚機で銃と金棒では後者の方が分が悪い。
「フン……『鬼に金棒』とは言ったものか。脳筋には持ってこいだな」
「私の金棒はお前さんの弾丸をも弾くさかい、舐めとったらアカンで!!」
鬼の剛腕は理不尽な力をもねじ伏せるのか。銃司の弾を大山さんの金棒が尽く弾かれ、ジリジリと互いの距離間合いが近くなっていく。
二人の武器を交えた序盤の攻防戦と共に時は過ぎ、次第にカードを召喚するエネルギー・EGも蓄積される。
銃司はその隙に、右腕のデッキを収納するブレスレットから浮かぶ自分の手札を確認する為のクリアウィンドウを目視し、次の戦術展開を図る!
「……さて、俺の実戦を見るのはこれが初めてだったなシェイパー兄妹の諸君。今からこの俺が、立海家の頂点としてカード戦術の真髄を魅せてやろう」
「本当ですか!?」
「是非参考にさせて下さーいですの〜♪」
「止めておけ。コイツのプレイは絶対参考にならん」
などと釘を刺す史也様。私もこれには同意見ですねぇ。何故なら、彼も桐山剣と同等に札の巡り合わせがイカれてるから。
「イカれてて大いに結構! ならばそれを証拠にここで宣言させてもらう。―――この極道を俺は、10秒で始末する!!!!」
私の語りに若干イラっときたのでしょうか。無謀とも言えるような宣言を叫んで銃司は、マグナサモナーの弾倉・マガジンの装填部分をトリガーのように引き出す。
そして銃司は右腕のデッキをセットしたブレスレットから1枚カードを引いて、マグナサモナーのマガジン部分にカードを装填しスキャンした!!
『アクションカード、【オーバーチャージ】――』
◎――――――――――――――――――◎
〈アクションカード〉
【オーバーチャージ】
属性:無 EG:①
・効果:自分のEGを5秒間③追加する。
◎――――――――――――――――――◎
これは一瞬のみ自分のEGを増幅させるカード。これで銃司のカード展開を加速させるのだが……まだ召喚アナウンスは終わっていない。
『――――三重発動!!』
……ファッッ!?!?!
「ちょっ???!!」
「「(ポカーーーン)」」
「ほら見ろ」
5枚の初期手札に同じカード、デッキ最限枚数3枚の加速カードが既に銃司の手札に宿っていた!!
これには一同、『積み込みじゃね?!』『ジャッジー!!!』等と抗議や反論、戸惑いの声が隠せない。
「3枚の《オーバーチャージ》によって、俺のEGは一時的に⑨加速する! そして残りの2枚も――!!」
この時点で銃司のEGは13まで膨れ上がっていた。ミサも見まごう不吉な数字から招来する2枚のカードはとんでもないカードであった!!!
『ツールカード、【我、与え蓄えたり】【我、求め訴えたり】!!』
オカルト感満載エロイムエッサイムなカード2枚、効果はこれだ。
◎――――――――――――――――――◎
〈ツールカード〉
【我、与え蓄えたり】
属性:黒 EG:⑥
・効果:発動後、自分はHPを500支払う。
その後自分は手札を5枚ドローする。
◎――――――――――――――――――◎
◎――――――――――――――――――◎
〈ツールカード〉
【我、求め訴えたり】
属性:黒 EG:⑦
・効果:発動後、自分はHPを500支払う。
その後自分は《デーモンユニットトークン》
を一体召喚する。
※そのユニットは[フライヤー]能力を得て、
操作するプレイヤーの受けた
ダメージ分AP/DPに数値化する。
◎――――――――――――――――――◎
「まずは《我、与え蓄えたり》の効果! HP500を発動コストにし、俺はカードを5枚ドローする!!」
〔立海銃司 HP1700→1200〕
「次に《我、求め訴えたり》の効果! 同じくHPを500支払って、俺のフィールドに悪魔のトークンを招来する!! 出でよデーモン!!!」
〔立海銃司 HP1200→700〕
2つのカードのコストにより既に1000ものHPを削った銃司。その凄まじき執念が地獄の閻魔様をも舌を巻き、銃司の手札には再び5枚のカード、そして強き者の眷属として《デーモンユニットトークン》を呼び起こした!!
このトークン、主人の受けた痛みを力に変える。よってステータスはAP/DP共に1000!! 飛行能力[フライヤー]を持ち、更にその数値は変動しない!!
「おいおい……初手から攻守1000とは、ゴツいステータスどすなぁ――!!」
閻魔大王様もシャッポ巻く銃司の狂気に大山さんもたじろぐ。
……だが、これで終わると思ったら大間違いだった!!!
「まだ終わらんぞ! プレイヤースキル発動!!」
◎――――――――――――――――――◎
・銃司のプレイヤースキル
【逆鱗の猛火】発動!
自分のHPが相手より下回るとき、
ユニット1体を対象にAPを2倍にする!!
◎――――――――――――――――――◎
「俺はこのスキルで《デーモンユニットトークン》を対象にする! これで我が眷属のAPは―――2000だ!!!!」
「「「「え゛え゛え゛え゛ええええ!!!!????」」」」
これを平然とやれる銃司さんがホント頭おかしい……あっ、いやいやいや別に卑下じゃ御座んせんよ!!?
「我々も頑張ればあのように出来るのでしょうか……?」
「無理。頭バカになるぞ」
「ですのねー……」
やはりこの戦い方は悪魔に魂を売った銃司にしか出来ない所業でありましょうか?
もしこの鬼畜なユニットの攻撃が当たったのならば大山さんの致命傷は確実!! 下手すれば今週でこのゲームも決着という未聞の暴挙となるが……!?
「《デーモンユニットトークン》でダイレクトアタック!! ―――鬼畜の臓物も内核をもブチ抜かれて死ねッッ、大山ァァァァァァァ!!!!!!」
この理不尽極まりない悪魔の攻撃、大山組女将はどう対処するか!? ――本日のゲーム、これまでッッ!!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽




