【GAME33-2】嫉妬VS負けず嫌い! 廻る心理の大攻防!!
◐AMAZING MIDWAY RESULT◑
☆〔倭刀 HP1000 手札0枚 EG:⑥〕
・ユニット:《オニキスブレイド・ガーディアン》
★〔エンヴィー HP1550 手札6枚 EG:⑤〕
・ユニット:《怨根トークン》
・パーマネント・ツールカード《執念栽培促進機》
――倭刀の気合は十分、エンヴィーの嫉妬のしつこさも十二分!
とかく決闘に蔓延る意地の張り合いはこれより後半戦に持ち込もうとした所、倭刀のレベルアップユニット《オニキスブレイド・ガーディアン》の登場にエンヴィーの嫉妬のパワーもタジタジ。
そこで彼女、パワーはあってもタフネスに溝があっては太刀打ち出来ないと悟り、新たなユニットを召喚した!
『ユニットカード、【暴食のジェラシウス】!!』
◎――――――――――――――――――◎
<ユニットカード>
【暴食のジェラシウス】EG:④
AP:500 DP:300 AS:15
属性:緑 ユニット/ビースト
・能力:このユニットが墓地に置かれた時、
フィールドに黒属性の《シャドー・トークン
(AP/DP300)》を1体召喚する。
◎――――――――――――――――――◎
ゲームワールドの密林の深部に潜み、プレイヤー達の妬みの念を食らうと言われる怪獣・ジェラシウス。フィクションらしいユニットだが倒れてもその幻影が実体化して襲い掛かるものだから侮れない。
『カスタム・ツールカード、【嫉妬の底力】!!』
〔《暴食のジェラシウス》AP500→700・[貫通]付与〕
あと残ったEG①は例の嫉妬カスタム、《嫉妬の底力》をジェラシウスに装備させて倭刀のガーディアンに迎撃しようという考えだ。
(強化したは良いけれどたかが1/2の確率とはいえ[カウンター]が途轍もなく邪魔だわ……。致死ダメージ値まで来てるのに無闇に攻撃出来ない。黒騎士の癖して何て妬ましいの……!)
またしてもエンヴィーに怨恨の表情、勿論倭刀が気づかない筈もなくポーカーフェイスでゲームは続く。
(……さーてどうしたものか、そろそろデケェユニットが来るとは思ってたが、これ以上オニキスに任せっぱなしじゃ真っ先に身を滅ぼす。手札はからっきしだし、PASは裏ゲーム潰すのに使っちまったし、ここからどう動くか……?)
手札はゼロ、PASは使用不可。そしてプレイヤースキルも殆ど使った状態で用心棒は付いていながらも、倭刀には未だ緊張感が付き纏う状況。
その時倭刀の思考回路、左脳のオーロラビジョンにはまたしても目標である桐山剣の面影が。己自身に訴えかける、『剣さんならどう乗り越えてきたのか?』と――!
(落ち着け、冷静に考え抜いて勝利を導き出すんだ俺。こういう土壇場こそ、切り札騎士を超える“ドラゴン侍”たる者の本領の発揮どころだぜ――!!)
常に一寸先の光に切り札を信じて戦ってきたゲーム戦士達。倭刀はこの窮地こそチャンスと信じて逆境を乗り越える信念を顕にする。
未だエンヴィーの手札は半分は謎、その中で二枚目の《嫉妬の底力》が眠る中で、倭刀が今時分最も警戒するべきものは何か。その答えは見つけられたか……!?
「――――攻撃コマンド! 《オニキスブレイド・ガーディアン》でアタック!!」
仁王立ちに構えるガーディアンがオニキスの大剣引っ提げての攻撃コマンドが下った!
「《暴食のジェラシウス》でブロック!!」
当然それを通す訳にはいかないエンヴィー、中堅ユニットでのブロック。この状況でガーディアンの[カウンター]が起動しなければ相打ち。その確率は50%!!
(来たわね単細胞、所詮1/2の確率で当てにする時点で戦略ミスなのよ。せいぜいレベルアップとかで過信した頭で現実を思い知るが良いわ!)
間もなくユニット同士のバトルが火蓋を切られようとした、その時!!
◎――――――――――――――――――◎
・倭刀のプレイヤースキル
【刀は己の魂】発動!
デッキから《轟竜刀》を呼び出し、
そのまま装備します!!
◎――――――――――――――――――◎
「なっ――!? プレイヤースキル!!?」
何と倭刀がバトル直前で発動したのは、倭刀がエンヴィーと対峙するかなり前に、裏プレイヤー雑兵達相手に発動したカスタム・ツールカードの武器を呼び起こすカードでは無いか!! と我々が動揺してる内に、
――――三連斬ッッ!!!
龍をも黄泉に返す名刀《轟竜刀》、デッキには2枚セットされていた倭刀の代名詞によって《暴食のジェラシウス》は三枚卸。ユニットバトルになる前に掻っ捌いた!
「どうしたよ、お前さんの怪獣ちゃんが刺身になっちまったぜ? その切身で寿司でも作ったろか?」
貴方がお料理した所なんて一度も見た事が無いんですがそれは。
「そんな事より……アンタまだプレイヤースキルを隠し持ってたの!?」
「正確にゃ前に使ってたんや。
そんで対策案模索してる内に気づいちゃったんよ、【一度使ったプレイヤースキルは3分後には再使用出来る】ってルールに。お前とバトルする前に一回使ってたからもう一度使えてたって訳!」
先程のプレイヤースキルを使っていたのは約7分前、互いに決闘で頭に血が登っていた為に再利用の事を忘れてたのが功を奏したようだ。
「くっ……、でも《暴食のジェラシウス》が破壊された事で《嫉妬の底力》は再び手札に戻る! 更にパーマネントカードの《執念栽培促進機》の効果! 怨根トークンを一体生成す――」
―――斬ッッ!!
……生成、するまでも無かった! 《轟竜刀》が真っ先に唸り、生成も含めた2体の怨根トークンを一刀両断。またつまらぬものを斬っちゃった。
「く……ッ! 妬ましすぎるわ……よくも――!!」
「……悪いな、ニンニクトークンも収穫や。火ぃ貸してくれるなら怪獣の炒めニンニク作ったるで!」
アンタ調理したシーン無かったでしょ倭刀さん! と、油断したのが若干甘かった!!
――グァァァアアアアッッ
「うぉっと!?」
突如倭刀に飛びかかったのは巨大な黒い影、その正体は先程破壊された《暴食のジェラシウス》の墓地起動効果によって召喚された【シャドー・トークン(黒属性・AP/DP300)】!
倭刀に三枚卸にされて、ましてや怨根トークンも添えで料理しようなんて言ったものだから物凄い殺気に満ちている。
「何や、炒めもんにされるのがそんなに癪なんか? グルメじゃねぇな〜」
「喧しいわ!! 口を開けば調子付いて、あぁもう妬ましい!!!」
妬み通り越してイライラのボルテージも上がるエンヴィー、蓄積されたEGを全て消費してカードスキャン!!
『ユニットカード、【ビッグツリータイタン】!!』
◎――――――――――――――――――◎
<ユニットカード>
【ビッグツリータイタン】EG:⑤
AP:500 DP:300 AS:15
属性:緑 ユニット/ジャイアント
・能力:このユニットが墓地に置かれた時、
持ち主の手札に戻る。
◎――――――――――――――――――◎
どうもエンヴィーの緑属性のユニットは破壊されても墓地に行きたがらないようで……、召喚したユニットも《嫉妬の底力》同様に手札へ戻るリターン効果持ち。
これでフィールド上のユニットは2VS1。倭刀も武器が戻ってきた分ユニット等のカバーは出来るが、若干ながら劣勢に立たされた。
(だいぶエンヴィーの手札も明るみが出てきやがったが……、丁度俺にもドロータイムのお恵みが来た所だぜ――! このチャンス、絶対モノにしたる!!)
30秒毎に訪れるプレイヤー達の宝札の恩恵・ドロータイム。
それとは別のオプションで倭刀の墓地に眠る《先達サムライ》が墓地から手札に戻り、エンヴィーはプレイヤースキル《チャージドロー》から1分半ぶりにドローが出来る。
たかが1枚、されど1枚。札の引き次第で展開が逆転される可能性もゼロとは限らない。
各々の説明したサブオプションを終えて、いよいよ運命のドロータイムへ――!!
(さぁ頼むぜ俺のデッキ……! 何か来い来い切り札ちゃんッッ!!)
《CARD DRAW》
ブレスのデッキデータからカードが1枚追加された! 果たして……
「……………………ッッしゃぁ、来たァァ!!!!!」
池谷倭刀、ドローカードに手応えあり!!
果たしてこの宝札が戦況を分かつ切り札となるのでしょうか!? この真実は次回までのお楽しみに! 本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽




