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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
3rdSTAGE―プレイヤー心・裏表! ゲーム戦士の試練を超えてゆけ!!―
204/468

【GAME29-5】3on3・最初の脱落者!!

◐AMAZING MIDWAY RESULT◑


 ☆ゲーム戦士

①〔桐山剣 HP1000 手札0枚 EG①〕

 ユニット:【ヴァルキリー・フレア・ドラゴン】

 カスタム:【ファイティングブレード】【ナイトシールド】


 ②〔時実桜 HP200 手札4枚 EG②〕

  ユニット:【太陽の騎士】【羽毛生命体・フットン】

 カスタム:【シルバーナイフ】


 ③〔弥風綾乃 HP800 手札1枚 EG⑥〕

 カスタム【ACS・ロッドサモナー】


 ★ムーンリバーバンド

 ①〔フルムーン HP4400 手札2枚 EG⑥〕

カスタム:【ビッグベースシールド】


 ②〔ハーフムーン HP800 手札3枚 EG①〕

 ユニット:【山祇(やまつみ)大歌龍(だいかりゅう)


 ③〔クレセント HP1500 手札2枚 EG①〕

 ユニット:なし


※フィールドカード【英気栄えし酒場】

 ◐――――――――――――――――――――――◑


 

 ――片や海神(わだつみ)、もう片やは山祇(やまつみ)の歌の霊気に誘われて、ユニットに転生した伝説龍の猛威にゲーム戦士チーム悪戦苦闘。

 その驚異にも臆せず果敢にも立ち向かうべく招来したのは、烈火の赤い騎士の鎧を纏いし騎士竜、桐山剣のエースカード・《ヴァルキリー・フレアドラゴン》だ!!


「フン、それが切り札騎士名物『烈火の騎士竜』って奴か。だが今更そんなもん出したって盤上状況からしちゃ遅すぎんだよ!」


 と憎み口たっぷり染み込ませて皮肉るバンド次男・ハーフムーン。


「さぁ……それはどうかな――!?」


 《ヴァルキリー・フレアドラゴン》が出た途端、その召喚効果は発動。それは『自分フィールドに存在するユニットと装備しているカードの攻撃力をAP300上げる』という優れもの。

 チーム戦の場合『自分フィールド』とは剣のみならず、桜、綾乃を含めた()()()()()に効果が及ぶ。


 よって剣は騎士竜と装備している《ファイティングブレード》、桜は装備中の《シルバーナイフ》とユニット《太陽の騎士》、それぞれにAP300アップの恩恵が与えられた!!

 ……ってありゃ、綾乃さんのだけユニットがありませんね?


(えぇ〜!? そんなカードが出るんならユニット温存しとけば良かった〜!!)


 剣が騎士竜を出すとは思わず、残っていた手札はユニット以外のカードであった為対象にされなかった綾乃。ホントに不憫ですね……


「ほんじゃ、誰から斬り刻んでやろうかな……。あ、さっき俺の事散々煽った奴が良いな。確か()()()()吹いてる次男坊の」


(ギクッ!?)


 また剣さんサックスと間違えてる。ともあれ剣が逆襲の念を込め標的にしたのはハーフムーンの方。何故なら彼の場は丸腰だ。


「覚悟しろよ()()()()()()野郎!!」


 ちょっとー、余計にサックスから遠のいてますよー。


 剣がパワーアップした《ファイティングブレード》をかざし振りかぶったその時、活路を遮る者が――!


 ――ガキンッ!!


「――っと?」

「出来の悪い弟を庇う気はありませんが、少し大人気無いじゃありませんか、桐山さん!」


 長男フルムーンが構えた《ビッグベースシールド》、剣のブレードをガードして丸腰のハーフムーンを庇いながらの(つば)も迫り合う大攻防。


 攻撃力を上げた剣のブレードを前に《ビッグベースシールド》が破壊されたその時。


 《CARD DRAW》


 全プレイヤーに時間経過によって追加されるドローカード、手札1枚が渡った所で各々の手の内に変化が起きた。


(あ、良いカード引いちゃった!)


 真っ先に手応えを感じた感覚を味わったのは、末女・クレセント。

 その他のプレイヤーも感情には出さないが各々大事な手の内を加えて次の戦線に備える。……ただし桜はここでやられれば一巻の終わりだ。


(あっちにはまだクレセントの《海神の大歌龍》がいる。ここは私の《羽毛生命体・フットン》でブロックしなければ……!)


 桜の現在のHPは200、次の大歌龍の攻撃を受ければ脱落は確実。手札の隠し玉で凌げる状態ではなく、ここは剣の騎士竜でパワーアップしたガード用のユニットに託すしかないと考えた桜。防衛なるか。


「行くわよー! 《海神の大歌龍》で時実桜にダイレクトアタック!!」

「来た……! 《羽毛生命体・フットン》でブロック!!」


 来る海神の猛威、それをモフモフの毛布で止めようと何ともシュールな展開だが、互いに必死な故に真が迫る展開。

 これでブロックされ、とうとうもう片方の大歌龍もやられるかと思ったその時!!


『アクションカード……』


 ――――スッ


「!!?」


 何と《海神の大歌龍》の攻撃が桜のユニットを()()()()()!?


「攻撃時にアクションカードを仕掛けてやったわ! アクションカード【透明化】!!」


 ◎――――――――――――――――――◎

 <アクション・カード>

【透明化】EG:②

 属性:青


 ・効果:自分フィールドのユニット1体を対象にする。

 そのユニットは1度の攻撃だけブロックされない。

 ◎――――――――――――――――――◎


 クレセントは桜がブロック宣言する前に事前にアクションカードを打って、《海神の大歌龍》の攻撃をブロックを通り抜けるように強化させていたのだ!


(くっ……私の手札に攻撃を凌げるカードはもう無いわ! 口惜しいですが……)


「剣さん!!」

「分かってるぜ桜、俺が守ってやる!!」


 ◎――――――――――――――――――◎

 ・【プロテクトコマンド】発動!


 《海神の大歌龍》の攻撃対象を

 クロノ・チェリー(桜)から

 エース(剣)に変更しました!

 ◎――――――――――――――――――◎


 桜に手打ちが無い事を以心伝心で通じ合った剣、再び繰り出されるは『プロテクトコマンド』! 我が身を盾に敢然と龍に立ちはだかる騎士の立ち振る舞い!!


「まーた騎士気取りなの? アンタこのメイドちゃん好きなのかしら。感じ悪いわね!!」


『カウンター・レスポンス発動』


 だから剣は切り札騎士なんですって!というのも最早野暮か、クレセントは捨て台詞ついでにカウンター・レスポンスも発動し攻撃前にカードをスキャン!


『アクションカード、【生命の糧】!!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 <アクション・カード>

【生命の糧】EG:②

 属性:黄


 ・効果:自分フィールドのユニット1体を対象にする。

 対象ユニットを墓地に送り、そのDP分の数値分

 HPを回復する。

 ◎――――――――――――――――――◎


 〔クレセント HP1500→2000〕


 何と攻撃を仕掛けた筈の大歌龍はハーフムーン同様にクレセント自らが生贄に捧げてHPを回復させた。

 だが忘れる事なかれ、大歌龍には墓地に送られた時の()()()()がある……!


「――――まさか……!?」


「《海神※以下略》の墓地起動能力発動! 対象プレイヤーを桐山剣にして、フィールド・手札から5枚のカードを30秒間使えなくするわ!! イィィィイィイイイヤッホォォォォオオオオオ!!!!!!(巻き舌)」


 ……貴方ホントにピアニスト? マジでパンクロッカーの間違いじゃないすかね。いやいやそんな事よりも!


 生贄に捧げられた大歌龍がいない今、剣のプロテクトコマンドは向かう相手が居ないので対象不適正。

 それに拍車を掛けるように大歌龍の効果でフィールド上の騎士竜とブレードを含めたカードと手札が使えなくなってしまった。


「剣さん……! しかしこれで立ち塞ぐ龍は消えた。かくなる上は……!!」


 桜は残り少ないHPの事を考えて長期戦は不可能と判断し、覚悟を固めて胸の奥から力を溜める。


「桜、まさか……。PASか!?」


 ――いざとなったら魂を込めろ!! ダイヤモンドの無の淡色、輝く桜の古時計の形をした魂が輝く!!


 ◎――――――――――――――――――◎

 クロノ・チェリー(桜)のPASスキル

時間停止(タイムストップ)】発動!!


 10秒間アメイジングの刻を止める!!

 ◎――――――――――――――――――◎


『アクションカード……』


 PASの発動を直前に控えたなか、何やらフルムーンがカードをスキャンしている所が見えたが、それはともかく桜の凄まじき時空の能力が発動される!!


「『時間停止(タイムストップ)』!!!」


 ――――ボォォォオオオン!!


 桜のPASから放つ古時計の鐘の音、それが振動となって鳴り響き気づけば周りはモノクロの世界。

 時間もプレイヤーも空間そのものを停止してしまうのだが、当の彼女のみが動ける桜のPAS。残された10秒の時間で桜は何をするのか。


「一年前の剣さんの決闘ではありませんが……、ここで即死攻撃を決めさせてもらいます!!」


 味方も含め敵全員が硬直した隙に、即死効果のある桜の『シルバーナイフ』を片手にプレイヤーを脱落させようと考えた。そしてハーフムーンに銀の刃が向けられる。


「――『アサシンスティング』!!」


 だが、


 ――――キンッッ!!!


 ()()()()()()()――!!


「ど、どうして……!??」


 ダメージを1ミリも与えられずに啞然とする桜。停止した時間は間もなく開放される。


 ――――ボォォォオオオン!!


 再び鳴り響いた古時計、モノクロからカラーに戻った空間で何が起こったのか確認する桜。

 その時フルムーンの横から、PAS発動前に発動していたカードのウィンドウが映し出されていた。


 ◎――――――――――――――――――◎

 <アクション・カード>

【聖域のカーテン】EG:④

 属性:黄


 ・効果:自分フィールドの全ユニット・

 プレイヤーは10秒間全てのダメージを受けず、

 破壊されない。

 ◎――――――――――――――――――◎


 この時桜のPASの前にフルムーンが味方の前に見えないカーテンを広げて、完全な防御を固めていたのだった……!


「そう来ると思っていましたよ、時実桜さん。時間停止のPASを知らないと思いましたか、軽率です。――ハーフムーン!」

「あいよぉ兄貴!!」


『アクションカード、【業炎の玉】!!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈アクションカード〉

【業炎の玉】

 属性:赤 EG:④

 ・効果:プレイヤーまたはユニット1体を対象にする。

 それに500ダメージを与える。

 ◎――――――――――――――――――◎


 桜に向けられる巨大な火炎玉。ハーフムーンの火力カードで止めを刺そうという企みか。だがその時、


 ――ボォォォオオオン!!


 桜のPASとはハイトーンになる古時計、これは[タイムリミット]で時間経過した《未来の報酬》の発動を意味していた!


「この瞬間、対象のプレイヤー1人にカードを3枚引かせる効果を発動します。対象は……、桐山剣さん!!」


 まるで最後の尽力を使うかのように、桜の願いを込めた宝札3枚が剣に届く!


「頼む、巻き返してくれ……!! トリプルドローッッ!!!」


 果たしてその結果は……!?




「………………済まねぇ、桜――――ッッ!!!!」





 巻き返し、ならず!!! よって3on3最初の脱落者は時実桜に確定した――!!


「……いいえ、お気になさらず。今回は私に運が向かなかっただけの事ですわ。せめて私からの3枚のカードを御役立て下さいな」

「……エエんかな、こんな不甲斐ない俺に大層なもん渡されちゃって。でもありがとうな桜、後は俺たちに任せろ!!」


 果てる前に交わす剣と桜の握手。互いに実力を発揮出来なかった事に多少は悔やみつつも、次へ繋げるべく勝利を誓う。



「剣さん、貴方はこのままで良いのです。剣さんの揺るぎない信念が、私を含め多くの人を守ってみせたから、私はこうして貴方と一緒に戦う事が出来ました。こちらこそありがとう御座います!」


「………………」


 桜が剣に返す恩は足りないかもしれないが、一先ず交わせた感謝への礼。それが剣のみならず、何も出来ずにいた綾乃の心にも何か響くものがあったようだ。


 そして暫しの共戦離脱の時が来る。《業炎の玉》の効果処理に入った――!


「それでは剣さん、綾乃さん。どうかご武運を――!!」



 業炎の如し巨大火炎玉が、桜の身体を包み込む……!!



 〔クロノ・チェリー(時実桜) HP200→0 KNOCKOUT!〕


 アメイジング・3on3モード、時実桜・脱落。

 ゲーム戦士チーム、残すは桐山剣・弥風綾乃の二人……!!



 ――――本日のゲーム、これまでッッ!!




 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

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