表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
3rdSTAGE―プレイヤー心・裏表! ゲーム戦士の試練を超えてゆけ!!―
202/468

【GAME29-3】伝説ユニット招来・戦慄の旋律!!

――TIPS――

【ゲーム戦士・プレイヤーステータス】

☆――――――――――――――――――☆

 ・ネーム:ウィンディ(弥風綾乃) ♀


 ・プレイヤーレベル:39

 ・ジョブ:『召喚師』

 ・PAS:【???】


[プレイヤーステータス]

 ・アクション:210・シューティング:206

 ・ロールプレイ:222・タクティクス:236

 ・スピード:223・ブレイン:231

 ・ハート:211・ミュージック:198

 ・ラック:400


[プレイヤースキル]

 ・【好運の証】【未来予知】【召喚のエキスパート】など


[エンブレム]

 ・なし

☆――――――――――――――――――☆ 

 

 ――狩る側も必死になるならば、狩られる側はやられまいと尚必死に抗う闘いの性。


 残りHP200の儚い命を携えて、悪戦苦闘に戦うは剣率いるゲーム戦士チームの時実桜。執拗にも先に脱落させようと企むジャズトリオ・ムーンリバーバンド。


 長男・末女でタッグを組んで倒そうとするが、そこは誇り高き立海のゲーム戦士。機転と瞬発力を武器に、今まで優勢であったムーンリバーのユニット軍勢はあっという間に朽ち果てた。そして……


「今です! 《リキッドスライム》で《ミュージックソルジャー・BARITONE(バリトン)》を攻撃!」


 激しく繰り広げた接戦の制圧からの隙を突き、綾乃は横からユニットに攻撃コマンドを下してフルムーンの残りのミュージックソルジャーを全滅させた。


 おおっ! これで守り戦って形勢逆転! 剣らゲーム戦士チームはユニットも良し、武器も携えて迎撃も良し。三人共に満足に戦える程の布陣が揃った!!



「むむむぅ……あんなにいたあたし達のユニットが全滅しちゃったじゃないのよ面白くないわね!! HP以外は不利じゃないの」


 上手くいく筈だった奇襲攻撃、長男の助けも借りたにも関わらず仕留められなかった事に苛立つ末女・クレセント。


「バカ、相手はあの立海遊戯戦団のメイドちゃんだ。マジで倒れてくれる程甘くないぜ。それよりこっちは兄貴が盾でガードしてくれっから、俺達は得意の連携で押し返せば良い話だ」


 格好つけたがりな次男・ハーフムーン、ゲームでは意外と主張は控えて、冷静に妹をフォローする。


 現在ユニット持ちは次男のみ、そして《ビッグベースシールド》を装備し手札を温存させながらガードを固めるのは長男、末女は手ぶらの丸腰。

互いに持ちつ持たれつの攻防が続くなか、両者は決め手のカードが来る前に、どうにかアドバンテージを取りたいと願うばかりであった。


「よし、そろそろこっちもやってやりまっか!!」


 優勢と見るや否や、剣が発破を掛けての反撃開始!


「では私から! 《リキッドスライム》の効果発動!」


 先に仕掛けるは綾乃、見た目はDPの防御に長けたユニットだ。だがしかし一つ細工を加えればあら不思議。


「私は手札を1枚捨てて、《リキッドスライム》のAP/DPの数値を入れ替えます!!」


 どーして手札を捨てるとステータスが変わるんだという野暮な質問は御遠慮下さいな。それ見て驚くは次男・ハーフムーン。


「オイオイ待てよ! たった1枚の手札捨てちゃって、何をする気なんだよ!?」

「こうする為です! 先程の《リキッドスライム》で捨てたカードの効果発動!! [グレイブエナジー]!!」


 何と墓地に捨てられた筈の手札のカードがこの場で効果を発動した。この場合召喚器からコールされる召喚エフェクトは特別なものとなる!


特殊召喚(スペシャルサモン)!! 【地より出でしタイタン】!!!』


 墓地の土から這い上がりそそり立つは大地の巨人!

 カードが捨てられた場合に一度だけ通常とは異なるEGコストを払って墓地から特殊召喚する能力、[グレイブエナジー]の恩恵だ!!


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈ユニットカード〉

【地より出でしタイタン】EG:⑥

 AP:400 DP:400 AS:15

 属性:緑 ユニット/ジャイアント


 ・能力:[グレイブエナジー]EG:③

 (このカードを手札から墓地に捨てる場合、

 自分は一度だけ[グレイブエナジー]のコストを

 支払って墓地から特殊召喚する)

 ◎――――――――――――――――――◎


「墓地からの特殊召喚だぁ!? しかもEG③でAP/DP400って正気かよ!!?」


 タイタンのステータスはドラゴン系ユニットに匹敵する高数値、それを墓地へ送るリスクの代わりに軽いコストで召喚するとは。凄いですね〜!!


「そのまま私の三体のユニットで総攻撃します!!」


 綾乃には《ガイアの天空戦士》、攻守交換した《リキッドスライム》、そして攻撃可能となった《地より出でしタイタン》の三体でハーフムーンに突っ込む!

 オープンフィールドで戦う戦場では、ハーフムーンと盾を持つフルムーンでは残念ながら距離が遠くガードが間に合わない。


「チッ……、《ミュージック・パンカー》でタイタンをブロックだ」


 〔ハーフムーン HP1300→800〕


 タイタンはブロックされたが、他のユニットの攻撃は通って500ダメージ。今の所綾乃が攻撃力が圧倒している。


『ツールカード、【未来の報酬】!!』


 その間にも桜は2枚目のドローカード《未来の報酬》を発動し、そのタイミングを見計らってか遂に来る()が刻む!


 ――ボォォォオオオン、ボォォォオオオン!!


「……今、時は満ちました。よって2つの[タイムリミット]カードの効果が発動! 《未来の報酬》はカードを3枚ドロー、そして《タイムライダー》も時空間より満を持して特殊召喚されます!!」


 2つの古時計の鐘が鳴り響き、桜の元に宝札と頼もしきユニットが到着! 諦めずに戦う者に時よりの施しが授けられる。あぁ巡る因果は糸車、廻る時計は針車!


「……よし、大分桜にユニットが揃ったな。ほんじゃ俺も!」


 剣も味方が体制を立て直したと見て、カードを引いてのカードスキャン!


『カスタム・ツールカード、【ナイトシールド】!!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 <カスタムツール・カード>

【ナイトシールド】EG:③

 GP(防御力):500

 属性:赤 装備:プレイヤー


 ≪必殺技≫

『カウンターブレイク』AP:100

 ・10%の確率で敵の攻撃を防いだ後に

 その反動でダメージを与える。

 ◎――――――――――――――――――◎


 左に盾を、右に剣を携えて、切り札騎士のあるべき出で立ちで構えを取る桐山剣。そしてその背後には桜、意地でも彼女を守ろうと奮起する男意気。いつの間にか彼もゲーム戦士としてのカリスマが芽生え始めてきたようだ。


「ユニットは大分集まったが、まだまだ気は抜けねぇ。単身で心許無いかも知れねぇが、俺も桜を全力で守っていくぜ」

「剣さん……、ありがとうございます」


(………………)


 大事な仲間を身を呈して守る騎士道を併せ持つ桐山剣、その微笑ましい友情を他所にそれをぼーっと傍観し気にしているのが弥風綾乃。


(……時実さんは粘り強く、桐山さんは思い切りが良い。私が思っている以上に二人はずっと強いわ。ただ……私、取り残されている感じがする、かな……?)


 ……う~ん、剣と桜は初対面ですし。二人共綾乃さんのデッキも詳細も知らないですから多少は……でも貴方の方は盤面押してますから気にする事は無いですよ。ね、ね?


「そう、よね。Mr.Gさんの言う通りだわ。それに何だかんだ言ってもあの二人相性良さそうだし、よっぽど素敵な出会いでもしたのかな」



 いや、この二人最初の出会いは()()でしたよ色んな意味で。素敵って言うならみのりさんの方が、おっとそこは控えておきましょ。


「……せや、手札は少ないけど一番アド取れてんのは綾乃だもんな。そっちも頼りにしてるぜ!」

「あっ……はい!」


 ほら、剣さんもちゃんと気に掛けてくれるじゃないですか綾乃さん。気にしない気にしない。


 ――さて、徐々にチームワークを魅せつつあるゲーム戦士チームを他所に、一旦劣勢に立たされているムーンリバーバンドは……



「……ねぇお兄ちゃん。メイドちゃんに下手に時間稼がれるのは不味いんじゃない?」

「そうなる前に倒すんだ。――私はもう準備は出来ている」


 準備? 防衛状態のフルムーンは既に突破口を構築してたと言うのだろうか?


「何を仰りますか。演奏においてのBパートは()()を盛り上げていく為の予兆に過ぎません。この程度で苦戦されてはアンコールも持ちませんよ」


「……何が言いたい?」


 またしても演奏常識をゲームに例えられて半ば苛立つ剣を他所に、宣言通りの【サビ】の前兆がフルムーンから告げられた!


「――ハーフムーン、クレセント。サビ部分【双歌龍・ラプソディ】、演奏準備!!!」


「おう!!」

「はーい!!」


 ガードと回避で固めて蓄積された二人のEGがまるでサビパートの演奏を待ち構えたかのように放出、特大のコストを消費してカードスキャン!!


『ユニットカード、【山祇(やまつみ)大歌龍(だいかりゅう)】!!』

『ユニットカード、【海神(わだつみ)大歌龍(だいかりゅう)】!!』


 召喚と共に鳴り響く地響き、その大元は『リロード樹海』の大自然から現れ、遠からん所からは『ブルーウェーブシー』の海原から、天を舞い上がってやってきた“歌”の旋律求めてやってきた伝説の龍ユニット!



 ――山の歌龍、海の歌龍。ここに降臨!!!!



山祇(やまつみ)と……」

海神(わだつみ)の龍、ですって……!?」


(それも俺の《ヴァルキリー・フレアドラゴン》よりも凄まじいプレッシャーを放ってやがる……!!)


 剣・桜・綾乃に襲いかかる双歌龍への不安と戦慄。

 そして剣が気になるのは双歌龍の召喚に対し、何一つ行動を移さなかったフルムーン。



(山と海の神を御霊とする龍、んな大層なもんを兄貴のアイツが持ってないとは到底思えへん! 絶対何かを狙っている、そんなポーカーフェイスだぜ……!!)


 彼らが指揮する【双歌龍・ラプソディ】の威力、更に双歌龍の能力は一旦次回までの持ち越す事にしましょう。


「さぁ……魅せて差し上げましょうか、私達のメインセッションを――!!!」



 ――本日のゲーム、これまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ