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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
1st STAGE ―大冒険!8つの宝玉を求めて!!―
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【GAME2-4】超越・プロモーション!!

――TIPS――

【ゲームにおけるプレイヤースキル・PASの使用制限】

プレイヤー達の能力・プレイヤースキルは、ゲーム内容に応じて1〜3つまで登録する事で1回ずつ使えるが、中にはゲームによって使用できないスキルもあるので注意。


対してプレイヤーの魂の能力・PASは制限無くいつでも使える。

ただし1度きりの使用に加えて、極限に身体を酷使する『最後の切り札』なのでよく考えて使おう。

 

 ――飛び越し飛び越され8×8=64のフィールドに繰り広げるチェッカーゲーム!

 先攻後攻と淡々と繰り広げるチェッカーに、奇想天外驚愕の極致に達する展開が。



「見たか剣! これが俺様のPAS『シーフナイフ』の遊奥義【戦略奪取の術】!! お前のプロモーションしたばかりの駒は確かに俺様が頂いた!!!」


 何とプロモーション(成り)した剣の真っ赤な駒が黒く塗りつぶされ、いつの間にやら服部の駒として奪われた!!


 それにしてもまさか服部のあんちゃんが、プレイヤーの魂能力『PAS』を使うだなんて!

 あのチンピラがですよ!? 剣だって自分の個性を出すべく苦労して覚醒した能力をよくまぁチンピラゴボウが会得したもんですよ全く!!


「じゃっかましいッッ、誰がチンピラゴボウじゃボケェ!! ――俺様はなぁ、お前を倒す為に己を見直して鍛えぬいてよーやくPASを覚醒するまで至ったんじゃ! それが()()()()()()であろうと、これが俺様の純真たる魂なんや!!」


 桐山剣という存在が不良を自己覚知をさせてまでPASを覚醒させるとは。その執念は本物だ!


 ◁――――――――――――――――――▷

 PAS【シーフナイフ】

 ・タイプ:ウェポン(武器)

 ・プレイヤー:服部 詫摩(はっとり たくま)

 ・能力:その名の通り『盗賊ナイフ』の形をした武器型のPAS。

 だがその能力侮ることなかれ、忍ぶ鋭利な刃はアイテムやゲームを操る駒をも奪い取る器用なナイフなのだ!

 ◁――――――――――――――――――▷


 これには剣も悔しがってる事だろう……、と思いきや?


「……それがあんちゃんのPASってか? えぇやんか!! イカサマで装ったセコい強さよりも全然マトモに見えらぁ!!!」


 それどころか戦況を翻した服部の能力にゾクゾクと武者震いをしていた剣、彼の鋭い視線が更に熱を増したようだ!


「……なぁぁぁにが言いたいんや剣?」


「一年前のあんちゃんなら弱さをマグレ当たりや小細工で誤魔化しただろうが、今は自分で得た能力で俺に正々堂々と向かっている。俺はそれがスッゴく嬉しいんだよ! ――盗賊だろうと何だろうと、俺はあんちゃんの個性を否定しねぇ! 寧ろ誇れよ!! そんで俺は更にその上へ越えてやらぁなッッ!!!」


 一年前の敵は現在の戦友、と言うべきか。

 目標を見つけた不良の真っ直ぐな魂に惚れ込んだ剣に、彼に対する嫌悪感などは有りはしなかった。


「……フッ、相変わらずクソ生意気なデケェ口叩きやがって。面白ぇぇぇぇぇ!! だったら俺様のPASを越えてみやがれ剣ィィィィ!!!」


 服部は眼をくわっと見開き、興奮も有頂天、狂乱の域に達した!!


「オラオラ暴れろぉキングッッ!!!!」


 PASで強奪したキング駒を服部は終点から再びバックオーライして内側に後退させる。プロモーションした駒は斜め前進だけでなく後ろ斜めも追加して4ヶ所移動が可能になり、出陣の幅を広げるのだ。


(おおっと、こりゃ無闇に駒を取らせられねぇな……今は逃げて凌ぐか!)


 剣は迫るキングや他の駒から距離を離して奪取を防ぐことに専念している。チェスボードのソーシャルディスタンスだ!!


「どうしたどうしたぁぁぁ逃げ腰のお前なんか見たかねぇんだよ!! 掛かってこいや!!!」


 それでも剣は何とか相手の侵略から逃れようと駒を逃がし続ける。

 しかし現在服部が5、剣が6の駒の数とは言えども完全に奪取阻止することは出来なかった!


「オラァ駒よこせや!!!」


 とうとう剣の駒が取られてしまった。更に強制的に駒を取らねばならないルールで剣はやむ無く回避から奪取に手を進め、そしてまた服部は駒を取っていく!


 完全に盤上が服部のペースに乗せられているようだ……!!


「良いぞーー!! 服部様ーーー!!!」


 服部の部下達もドンドンパフパフ大喝采。みのり達はそれに耳を塞ぎながら劣勢の剣を見守る。


「ちょっとー! さっきの余裕は何処いったのよ剣くん!!」


 レミは心配になってセコンド役に買って出る。対してみのりと槍一郎は冷静に剣の一手を分析していた。


「……剣くん、全然焦っていないね。あの人のPASが来てたのも最初から分かってた感じだったし」


「ゲームをやる前から剣は彼のPASに気付いていたらしいからね。恐らくあと2割で()()()()()()()が完成する……!!」


 何と……?! それは一体どういうわけか、劣勢と見せ掛けての逆転劇は現時点で透けて見えると言うのか!?



(…………よしッ、完成だ!!)


 ――え、言ってる側からもう完成!!?


 その盤面は服部6個、剣が残り1個の絶体絶命!

 だが服部の駒は何と1マスおきにジグザグと渡り石のような配置になっていた。


 しかもどの駒も端や終点等取れない位置に置いていない。そしてそんな服部の駒の列に隣接しているのは、剣の駒1個。


 まさか、服部の駒を()()()!?と誰もが期待を膨らませた。


 ――――ところが。


「成る程なぁ……わざと取らせて俺様の駒を一斉に取ろうという魂胆か。――だが無駄な足掻きだ」


「――?」


 そう、実はチェッカーにはもう一つ重大なルールがあった。


 1つの駒で相手の駒を連続で取れるのは2()()()()。2つ以上斜めにある駒を取ることは出来ないのだ。


「残念だったなぁ剣、あと一歩の所で爪を甘くするとはやっちまったってか!?」

「…………」


 ルールを聞かされて思わず表情が固まる剣、ここまで来て痛恨のミスか……?



「へっへへへへへ……」


 ……いや違う! この剣の笑みは、それも理解している上で勝利を確信した不敵な笑いだ!!



「確かに普段のチェッカーならそのルールで正解だ。だがこのゲームはスキルやPASで常識を凌駕したチェッカーや。お前が覆したルールを、俺も覆せない訳が無い――!!」



 と声を強張らせながら、剣の右手から例の烈火な赤いオーラを迸らせる。いざとなったら魂を込めろ! 桐山剣、一発逆転を掛けてのPAS発動!!



「ロングソード流・遊奥義【エース・プロモーション】ッッ!!!!」



 ◎――――――――――――――――――◎

 ・『エース』のPAS【ロングソード】確認。

 PASスキル【エース・プロモーション】発動!

 自分の駒を1個に超越したプロモーション!!

 ◎――――――――――――――――――◎


 超越したプロモーション……? それを終点まで達する条件をも無視して成るその進化や如何に!?


 唯一の赤い駒に、白い刻印が刻まれる。


 それはキングの王冠ではなく、長身たる()のマーク!! その名も……


「俺の駒はキングを超越した、【エンペラー (皇帝)】にプロモーションしたぜ!!!」


「皇帝ィィィィィィィッッ!!!!?」


 当然、普通のチェッカーではあり得ないプロモーションだ。


 キングの更に上を行くプロモーション『エンペラー』は、キングのように4ヶ所移動できるだけでなく、()()()()()()()()()()()()()()――!!



「はぁぁぁああぁぁああッッッッ!!!!?」



 これぞ剣の唯一無二の切り札、ルールをも飛び越すウイニングチェッカーの一手なり!


「そのまま飛び越したれーーー!!!!」


 皇帝の6段飛び!! リズミカルに飛び越す黒の駒、対し躍動し続けるエンペラー!!

 最後は剣から奪ったキングの駒目掛けて下剋上、ピョンとフィニッシュ!!!


 〔エース(剣)、WIN!!〕


 チェッカー決着ッッ、勝者はハンドルネーム『エース』こと桐山剣!!


「ッッしゃあ!!!!」


 切り札騎士の勝利の雄叫び炸裂。仲間の拍手喝采と、不良達の悔し悲し溜め息が溢れ落ちた。


 ピリリリリ……!


 そして勝利者に贈られる報酬がプレイギアの着信と共に伝達された。


 ◇――――――――――――――――――◇

 ・ゲーム勝利により 経験値100 獲得!

 ・勝利賞金 3000円 獲得!


 ・アメイジングカード

 アクションカード≪インビジブル≫ 獲得!

 ・アメイジングカード

 ユニットカード≪空烈斬≫ 獲得!

 ◇――――――――――――――――――◇


 このように経験値やアメイジングのカードをゲームに勝利する事で、ゲットすることが出来るのだ。ゲームをやり尽くして地道にコツコツと強くなっていこう!


「よしカードもーらいっ!!」


 プレイギアに添付されている報酬カードのデータがしっかりとカードファイルに追加されていった。


「くっそぉぉぉぉ、またしても負けた……」


 剣にしてやられた服部は地を伏せて悔しさが収まりきらない。何とか部下に宥めてもらってようやく落ち着いた所で……


「だが俺様の夢は終わってないぞ! 次こそは必ずお前らを倒してやるからな、覚えてろぉぉぉぉぉぉぉ!!」


 服部は部下共々負け惜しみの捨て台詞を吐きながら礼も交わさずにこの場を去っていった。また厄介な事になりそうだけど大丈夫かな?


「なーに何度来ても俺が相手になってやんよあんちゃん、アバヨ~!!」


 剣にとっては程よい遊び相手が見つかったようで、大分満足した様子で手を振りながら服部達を見送った。

 しかしただ不良グループと相手になっただけでは肝心のオーブの手掛かりは全く掴めない。結局は経験稼ぎで終わったかと思った、その時。



「久しぶりだな! 桐山剣ッッ!!」

「ッ……今度は何や――――!!!?」


 最初はやたらに自分の名前を呼ばれてうんざりしていた剣、しかし振り向いたその刹那、とてつもないPASの波動と面影のある風情に剣の顔が豹変した。


 血のように赤い紅蓮の赤と黄金の刺繍で纏った貴族の服、そして腰には大型のリボルバー銃。

 ガンマンと呼ぶには優雅すぎる、貴族と呼ぶのは禍々しすぎる。


 そんなゲーム時代の上流層、()()()()の異名も高い関東の最強プレイヤーギルド『立海遊戯戦団(たつみゆうぎせんだん)』の団長兼21代城主、その名は……!!



「やっぱりお前も来たか……! 立海銃司(たつみじゅうじ)!!」



 遂に現れた、桐山剣最大の好敵手(ライバル)、立海銃司!

 情熱の赤と執念の赤、二つの(たぎ)るレッドソウルが一年ぶりに邂逅(かいこう)するとき、ストーリーは如何にして変わるのか!?


 この宿命の因果が待ち受ける展開は次回のお楽しみに。本日は【GAME2】、『剣VS服部 チェッカータイマン勝負』を持ちまして、読み終わりで御座いますッッ!!



 ▶▶▶ SEE YOU NEXT GAME...!!▽

▶▶▶▶ NEXT GAME WARRIORS ▽


剣&銃司 再び、1つ目のオーブを巡って交差する情報!!

そして、倭刀・穂香・豪樹も始動!!


この世界観に『気に入った!』『すっげぇ面白い!!』『追っかけますぜ旦那!』と魂が揺れ動いたらば、

是非とも下の「ブックマーク追加」や「☆評価」、感想等を何卒お願い致します!!

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