【GAME25-6】静と動・2つの冬の戦慄!!
◐AMAZING MIDWAY RESULT◑
☆〔ゲイル(槍一郎) HP900 手札4枚 EG〕
装備:《トライデント》
・ユニット《聖なる泉の僧侶》《自然の工芸人》《氷塊》×7
・パーマネント・ツールカード《絆を紡ぐエール》《上昇気流》《異次元誘導ホール》
★〔ブリザードクイーン HP1100 手札3枚 EG⑦〕
・ユニット:なし
※《上昇気流》の効果により、全フィールドに存在するプレイヤー・ユニットは[フライヤー]を得る。
《霧氷輝龍―グレイシャー・ホワイトドラゴン―》は《異次元誘導ホール》によって除外空間へ。
――姿見えぬとも、心は君の側にいる! なんて詩人ぶった始まりになってしまいましたが、ニアミスしていた剣に鼓舞の勇気を貰った槍一郎は遂に吹っ切れた!!
槍一郎の会心カードの《異次元誘導ホール》によって氷河期の災厄・霧氷輝龍の驚異は去った。だがしかし雪女ブリザードクイーンの本気はまだまだ出し切っておらず、魔力は出る出る周りはカチカチ。
終いにはブリザードクイーン本人が凍てつく氷柱を背に宿して翼のように生やす、まるで自分が真冬の堕天使にでもなったかのように覚醒をし始めた雪女! この決闘、決着も近し!!
「今こそ恐れ慄くがいい。霧氷輝龍よりも強大、かつ無限のパワーを誇る氷青ユニットを!!!」
槍一郎と共に時間経過で獲得した手札から、蓄積したEGを全て消費し念を割増で込めての詠唱!
「来たれ第2の冬の災厄! ユニットカード、【スカジの氷天鳥】!!」
――『スカジ』、それは北欧神話における冬の神と呼ばれた女の巨人と言われております。
この北欧神話から長い年月を掛け、ゲームワールドの異世界にて強大な氷の力から神スカジの魂を継いだと語り継がれていた、白銀の羽毛で覆われた巨大な白鳥が《スカジの氷天鳥》なのです!
◎――――――――――――――――――◎
〈ユニットカード〉
【スカジの氷天鳥】EG:⑦
AP:? DP:? AS:15
属性 氷青 ユニット/鳥
・能力:[フライヤー]
① このユニットのAP/DPはフィールド上に
設置している『氷塊』×200の数値となる。
② EG②:フィールドに『氷塊』を1つ置く。
◎――――――――――――――――――◎
「このユニットは[フライヤー]効果に加えて、お前のフィールドに設置した氷塊の数だけステータスが変動する!!」
……って事は、槍一郎のフィールドに浮かんでいる『氷塊』の数がひーふーみ……合計7つであるからして、7×200で合計は―――
「1400――!!」
うわぁ四桁超えちゃったよ!! だとしたらこの白鳥何を食ったらこんなにデカイステータスになるのでしょうか!!?
「《氷塊》じゃないの?」
……ん、まぁ……、理論的に言えばそうですね。良いからゲーム進めなさい槍一郎さん。
「なる程……最初の内に氷塊を散らばせたのは、僕に攻撃を狭めただけじゃなくて、この白鳥ユニットのパワーを最大限まで高めるためだったのか!」
「霧氷輝龍が【静】のパワーなら、氷天鳥は【動】のパワーよ! 積もりに積もった雪と氷で膨れ上がった冬への恐怖を象徴する二大ユニット、貴方は攻略できるのかしら!?」
攻略出来るかと言われたら槍の戦士の名が廃る! 槍一郎はその驚異に怯むどころか、俄然やる気になったようだ!
「僕もだけどユニットもだよ! さぁ皆冬眠の時間はもう終わりだ! もう一度僕に力を貸してくれ!!」
霧氷輝龍が場に消えた事で凍結効果も丁度30秒を超えた。よって行動不能となっていた《聖なる泉の僧侶》《自然の工芸人》は、ようやく解凍から開放された! 二度寝気分で元気ハツラツ、コーヒーも一杯欲しい所!!
「あらあら起きちゃった。それなら私もユニットを出して備えておかないとね……」
増える戦力に危惧した雪女、そういえばこの決闘では中・大型のユニットしか出てませんでしたが、次は何が出るのか詠唱タイム!
「ユニットカード、【氷柱鬼】!!」
◎――――――――――――――――――◎
〈ユニットカード〉
【氷柱鬼】EG:②
AP:100 DP:200 AS:5
属性 氷青 ユニット/ゴブリン
・能力:フィールドに『氷塊』がある場合
相手ユニット1体に300ダメージ。
◎――――――――――――――――――◎
「《聖なる泉の僧侶》に300ダメージ!」
対象を宣言した雪女、それに応じて氷鬼鬼、手に持ってる先の尖った氷柱を投げて僧侶に直撃・破壊していった。
「上手いな……僧侶はツール・アクションの効果は受けないけれど、ユニットのダメージは対象外だ。カード補給を防ぎにいったな?」
「その通りよ、序でに貴方もくたばりなさい!!!」
敵ながらファインプレイに関心する槍一郎に情け無用と《スカジの氷天鳥》に攻撃コマンドが下された。この強大なパワーを前では『氷塊』でブロックなど到底不可能だ!
「ッ……《自然の工芸人》でブロック!!」
しかし幾ら強大な猛撃でも、ユニット同士ならそのパワーを吸収してプレイヤーへの二次被害を防ぐ事が出来る。
氷天鳥の強烈な翼ビンタを己の身を盾にして槍一郎を守った《自然の工芸人》も破壊された。
(すまない……でもありがとう、こんな頼りない僕を守ってくれて。ユニットとて仲間の繋いだバトンは必ず勝利で返すから――!!)
墓地へと果てた2体のユニットに心より感謝を込めて、絶対なる勝利を宣誓する槍一郎。悔いを残さず反撃のカードスキャンを仕掛ける!!
『アクションカード、【超越召喚―エクシード・サモン―】!!』
◎――――――――――――――――――◎
〈アクションカード〉
【超越召喚―エクシード・サモン―】
属性:黄 EG:⑦
・効果:味方プレイヤーはデッキから
ユニットを1体ずつEGを払わずに召喚できる。
◎――――――――――――――――――◎
これは膨大なEGを支払うだけで、デッキに眠るユニットカードを条件無視で召喚出来る特殊召喚カード! 前作『極限遊戯戦記』でもこのカードで戦況を立て直したトリガーとなったが、今回も……!
「僕のデッキから出すユニットは……【ライトクリスタル・ドラゴン】!!」
出ました槍一郎の真の切り札! 雪女が出した霧氷輝龍がアイスブルーで覆われた龍ならば、槍一郎の龍は無色透明ながら、光反射で輝くダイヤモンドで覆う“結晶輝龍”!!
◎――――――――――――――――――◎
〈ユニットカード〉
【ライトクリスタル・ドラゴン】EG:⑦
AP:400 DP:400 AS:10
属性 黄 ユニット/ドラゴン
・能力:[フライヤー]
①このカードは戦闘ダメージ以外では破壊されない。
◎――――――――――――――――――◎
「――――キュォォォオオオオッッ!!!!!!」
煌めくボディにクリアーな咆哮、これぞ槍一郎を守護するエースドラゴンであります!
「《ライトクリスタル・ドラゴン》……戦闘ダメージ以外では破壊されない防御を誇る龍ね。だけどこの状況では余りにも無力すぎるわ」
何しろ3倍以上のステータス、ビッグスケールを誇る《スカジの氷天鳥》を前にしては然しもの結晶輝龍もタジタジだ。
「その龍で私に傷を付けるのも良いけど、氷天鳥の攻撃で盾になるのが落ちよ。それで召喚したのはプレイミスか何かかしら?」
「いや、ミスはしていない。《ライトクリスタル・ドラゴン》は正真正銘の僕の切り札だ、コイツが僕の決定打になる。氷天鳥の攻撃なら……手はもう打ってある――!!」
何!?っと私の方が驚いちゃったその拍子、
「へぇ……それじゃ魅せてもらおうじゃない? 氷天鳥の全身全霊の攻撃、冬の羽ばたきを受けてみなさい!!」
売り喧嘩に買う喧嘩、槍一郎の構えに触発されたか雪女、二発目の氷天鳥の攻撃が彼の元へと接近する!! 危ないっと思ったその刹那――!
「―――お前は言った、全身全霊の攻撃と……ならば僕も同じ全身全霊の魂で受け止めてやるッッ!!!!」
吹雪を遮断する為に発生させた槍一郎のPASの嵐バリア。その風の勢いは更にグレードアップし、防衛から満を持してPASスキル発動へと転換していった!
これぞ正真正銘の、『いざとなったら魂を込めろ!! 力があふれる闘志を秘めたゲーム戦士の魂を!!!!!』
◎――――――――――――――――――◎
PASスキル【グレイテストストーム】発動!!
◎――――――――――――――――――◎
―――本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽




