【GAME24-6】剣とみのりのアイスクライム!!
――TIPS――
【アイスバーンマウンテン・解放条件】
①プレイヤーレベル40達成
②アバターカード《エスキモーの服》を獲得している時
③GWクエスト【エスキモー民との雪合戦】をクリア
以上の条件が達成次第アイスバーンマウンテンは開放される。
――アイスバーンマウンテン、ゲームワールドの氷山エリアにて二つのゲームの動きあり!
一つは中腹、オフィシャルプレイヤー試練の前に立ちはだかる雪女・ブリザードクイーンに悪戦苦闘と戦う槍一郎の決闘。
そしてもう一つは麓、山の下の山麓にて今にも氷山の氷地帯を登山しようとエスキモーの暖かそうな服着て完全防寒抜かり無しで挑むのは、なんと剣とみのりではないですか!
「……そんなに驚くことか?」
「ねぇ? 私達二人でゲームワールドに行って裏プレイヤーの探索とか鍛錬を積もうって来ただけだよ」
いやいやだって……この『アイスバーンマウンテン』は他のエリアのゲームをクリアしたり、GWクエストをやってノルマを達成しないと開放されない特別なエリアなんですよ? 幾ら二人が強くても短期間で達成は……
「オーブは、そんなメンドイ事はしたくないんだとさ!」
「ジャ~ン♪」
ややっ! 剣とみのりが取り出したるは桃と赤の二つのオーブ!!
そういえばオーブはゲームワールドの次元をも司る鍵の役割も果たすと聞きましたが、二人は過去の激戦で二つもオーブを手に入れた事によって、本来力量を認められないと通れないこのエリアでさえも、オーブの力でパスされるのだから大したものですよ!
「これもスピリットプレイヤーの御加護があっての事だろうな。――ところでGのオッサン、さっき語りで槍ちゃんの名前出てたけどまさかこの山に……」
ギクッ!! あ、いやー、その……
「きっと槍くんも試練頑張ってるから、二人も頑張れって言ってくれてるのよMr.Gも!」
「……そっか、俺の聞き間違いか」
そ、そうそう! 穂香も倭刀も前回物凄く頑張ってましたからね〜ハハハ……
……はぁ危ないとこだった。槍一郎さんと剣さんとでニアミスしてる事を知ったら色々話がややこしくなりますから。内緒で通そう、口は災いの元!
「ま、こっちはこっちでこの氷山のお宝とかどんどん見つけてやろうぜ」
剣とみのりは互いに木槌を出し、上を眺めれば階層型になっている氷山の内部を見ながら攻略の意思を固める。
青とピンクのエスキモー防寒服に、木槌に、階層形氷山。これに連想するゲームと言えば、そうです! 【アイスクライマー】!!
――――――――PLAY GAME――――――――
☆アイスバーンマウンテン ゲーム①☆
【アイスクライマー―ICE CRIMBER―】
・ジャンル:レトロアクションゲーム
・プレイヤーレベル:38
概要・ルール
プレイヤーはエスキモーとなって、階層全8階+ボーナスステージの氷山を階層間にあるブロックをハンマーで砕きながらジャンプで上に進んで頂上を目指す。山は全部で32種類あり、33面以降は2周目となる。
※ボーナスステージ
8階層目より上へと登るとそのステージは暫定的にクリアとなり、山岳上層部の40秒間の時間制限付きボーナスステージへと突入する。頂上付近にて飛び回るコンドルにジャンプで捕まれば、スペシャルボーナスの点数が獲得出来る。
報酬
・獲得スコア÷100=賞金
・ボーナスステージにて獲得したアメイジングカード
―――――――――――――――――――――――――
独特なジャンプに翻弄されたアイスクライマーが、このゲームワールドでは自身が動いて氷山を登るという仮想登山アタック。それと剣が言っていた『お宝』とは、これ如何に?
「いやそれがな、こないだ銃司が俺らとの勝負で新型の召喚機をゲットしたやんかアサルトライフルみたいなヤツ。俺も銃司みたいな武器と一体となったのを見つけようと思って、この氷山を睨んだんよ」
剣が言ってるのは『スマッシュ・ブレイカーズ』に優勝した立海のチームが優勝報酬として手に入れた銃、武器でも召喚機としても両立して使えるWGC印の新型カード召喚機【ACS・マグナサモナー】の事。
なる程負けず嫌いの剣は、銃司に遅れるものかと自力で探す事にしたんですね。
「目的は裏プレイヤーよりもそっちになっちゃうが……悪いなみのり、俺のワガママに付き合っちゃって」
「へーきへーき! 私一度アイスクライマーやりたかったもん!」
そう言えば、みのりが戦ったスピリットプレイヤーのジン君との戦いでも、アイスクライマーが出てましたものね。意外と彼女もやりたがりっ子さんかも。
「前置きはこれくらいにして、登っか!」
「ゲーム、スタート!!」
かくして剣とみのりのアイスクライマー登山は始まった。最初のステージは平面なブロックが上を阻むだけのシンプルな面。
――ピョン、ガンッ、パリッ!
半ば背の低いみのりでもちゃんと届く高さで張り巡らした階層間のアイスブロック。
それを跳ねて上目掛けて木槌を振り下ろして、ブロックを壊した隙間からみのりは2段目へと登っていく。剣も同様に次の層へ。
上を見上げるとブロックに若干の溝がある。そこで剣たちはその溝から次の階への穴を開けて進む。だが勿論それを邪魔するキャラもいる。
「みのり、アザラシだぞ」
アイスクライマーのアザラシキャラ『トッピー』。自分のいるブロック層に穴を空いてたら氷を持ってきてフロアを埋める厄介なヤツ。しかし彼らの邪魔立ては御用心!
「あっち行ってなさーい!!」
――ガツンッ!
みのりの木槌一撃、トッピー涙目で端へと逃げる。みのりとて怒らせると誰よりも怖い。剣にとっては重々承知の上だ。
(またタマ蹴られたくねぇし……)
――そんなこんなで8階の層をも突破し、1面クリア。そこで待ち受けるはボーナスステージ、制限時間は40秒。
「よーし行、あ゛あ゛あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「みのりぃーーーー!!!」
おおっとみのり、初手からジャンプしそこねてボーナスステージ層の奈落へと落ちた!!
「えぇい、みのりの弔い制覇だ!!」
剣さん、みのりさん死んでないから。ボーナスステージは残機減らないから。
「いてて……剣くんひどーい!」
などと自滅ボケを整理した所で、剣は慎重にジャンプしながら、足場に落ちているお野菜やゲームワールド特有設定のアメイジングカードをも拾って頂上を目指す。
だが40秒間のトライは長いようで短い。中間の左右に動く雲の足場に焦らされタイムロスした剣は、頂上のコンドルを目にせぬままタイムアップ。
「ちっくしょう!」
スペシャルボーナスはGET出来なかったが、剣とみのりは手に入れたお野菜とカード、倒した敵と砕いたブロックのスコア精算を自動でされながら次の面へと進んでいく。
「でもこれ全部で32面だろ? 上手いヤツはどんくらいいってんだ?」
「えっとね……ここのトッププレイヤーは81面まで行ってるね」
「登山2周半!? はぇ〜世の中にゃ凄いプレイヤーも居たもんや!」
アイスクライマーの1ゲームとはいえ、深くやり込んでいくプレイヤー達も数知れず、奥深さを思い知らされる剣たちであった。
――ピリリリリ……
ん、またまた私の釈台からセンサーの知らせが。あっちの方だ! ほんじゃ剣さんみのりさん、私はこの辺で!!
「……何やねんな、Gのオッサン」
「さぁ……?」
▶▶▶ NEXT▽
――剣とみのりに名残惜しまれながら、私は勇んで先程の槍一郎の決闘へと一目散に戻ったのでした!!
(また来た……)
一部、帰還を良しとしない優佳さんも居ますが。さて盤上の方は……おっと、ちょっと圧されていますね。
〔ゲイル(槍一郎) HP400〕
〔ブリザードクイーン HP1100〕
行動停止カード《フレッシュフリージング》で凍結した槍一郎。
その間にスペクター&バウンス効果を持つユニット《吹雪死霊―フリーザー・ファントム―》によって、二度も攻撃を受けた槍一郎。この上ない痛手を被った。
(だけどその間に《スカイウェイブ・ファルコン》が僕のデッキを回転させてくれた。それに僕のユニットはまだ2体、展開力じゃ僕のが上だ)
冷静に盤上を見極め、次の対策にどう討とうか考える槍一郎に、ブリザードクイーンは……
「うーん……ねぇ貴方。もしかして自分はまだ勝てるとでも思ってるのかしら?」
「――――どういう意味だい?」
極寒の地より更に寒気を催す雪女の恐ろしい囁き、ブリザードクイーンがこう豪語した真の意味とは……!?
丁度読み終わりとなりまして本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽




