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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
3rdSTAGE―プレイヤー心・裏表! ゲーム戦士の試練を超えてゆけ!!―
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【GAME24-5】凍結の罠に死神は笑う!!

――TIPS――

【ブリザードクイーン・アメイジングステータス】

HP1600


ユニットスキルによるステータス変化

【氷河の世界】

フィールド上の『氷塊』の効果は無効化し、通常攻撃では破壊されない。

・【アイスボディ】

『氷』と名のついたカードを受けた時、自分はHPを100回復する。ただし赤属性のカードによる攻撃は2倍のダメージを受ける。

 

 ――恐るべし、ブリザードクイーンの氷河カード!

 フィールドに無数の『氷塊』が、槍一郎の攻撃の刃先を阻む。神速のスピードを彼も動く範囲を狭めれば立ち往生、召喚したユニットも攻撃に乗り出せず、ただアメイジングの時間だけが進むのみ。


「フフフフ……! 私が発動した《氷柱檻》で貴方のユニットちゃんも動けないみたいね。このまま氷点下の寒さに震えながらジワジワといたぶってあげるわ」


 冷たい氷のハートを持つ雪女に垣間見えるドス黒い殺気。このままでは槍一郎とてただではすまない。だがこんな状況でも冷静に突破口を見つけ出すのが、彼の直感あってこその閃きだ。


(確かに地上じゃ『氷塊』の檻でシャットアウトされているが……地上がダメなら、()()! 飛行能力[フライヤー]の持ったユニットかカードなら突破出来る! ……筈なんだけど)


 案を出すのは速い槍一郎であったが、皮肉にも序盤の展開で5枚の手札のカードは、全て使い切ってしまいハンドレス。つまり手札0枚の手持ち無沙汰となっていた。

 槍一郎は次のデッキからカードを1枚引く時間まで待たねばならないが、それでも躊躇はしてられない。


「……仕方が無い。保険を使おう!」


 痺れを切らして槍一郎、何を考えたか立ち往生の2体のユニットに攻撃コマンドを出した。その対象は槍一郎のツールカード《聖なるオブジェ》!


「あらあら、一体何をする気かしら?」


 ユニットの攻撃対象は相手プレイヤー・ユニット・ツールのみならず自分のカードも対象に出来る。槍一郎は血迷って《聖なるオブジェ》を攻撃した訳ではない。

 ちゃんと理由があっての事、そしてそのオブジェは破壊された!


「《聖なるオブジェ》が破壊された時に発動する起動効果! 僕はデッキからカードを1枚引くよ!」


 なるほどそれで()()という訳でしたか! 困った時の緊急報酬、ドローしたカード1枚と同時に、時間経過によるカードドローで2枚のカードが槍一郎に渡った。


「……うん、引きは上出来! ユニット召喚!!」


『ユニットカード、【スカイウェイブ・ファルコン】!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈ユニットカード〉

【スカイウェイブ・ファルコン】EG:②

 AP:200 DP:100 AS:5

 属性 黄 ユニット/バード

 ・能力:[フライヤー]

 ①このカードが破壊された時、デッキから

 《スカイウェイブ・ファルコン》を

 1枚手札に加える。

 その後デッキはシャッフルされる。

 ◎――――――――――――――――――◎


 氷山の漂白空に高く舞い上がる銀の翼の鷹ユニット。そのユニットに持つ[フライヤー]だけでなく、破壊された時にサーチする効果も伊達じゃない。


「これなら氷塊の檻も気にせずに戦える! そのまま《スカイウェイブ・ファルコン》で攻撃だ!!」


 上空からの急降下、雪女目掛けてファルコンの攻撃が


「……カウンター・レスポンス」


 ………阻まれた。


「アクションカード、【雪崩】! フィールド上に氷塊は8つ、《スカイウェイブ・ファルコン》に800ダメージ!」

「2枚目を控えていたか……」


『氷塊』の数だけ火力が上がる除去カード、その勢いの凄まじさやあっという間にファルコンを雪崩に飲み込み、破壊された。


「だが破壊された《スカイウェイブ・ファルコン》の効果で、僕はデッキから同名カードをサーチ。手札に加えてそのまま召喚だ」


 破壊されても立ち上がる不屈の鷹。2枚目の《スカイウェイブ・ファルコン》を召喚するが、攻撃は一旦停止した槍一郎。


「……結構やるのね槍のゲーム戦士さん。だったら私もちょっとだけ本気出しちゃおうかな〜?」


 純白の着物から不穏な魅惑を出しつつ焦らすブリザードクイーン。その直後気のせいか、氷山の気温がまた下がったようで、身体に指すような吹雪の冷風が槍一郎や私をも襲う。寒うぅ〜!!


「あらごめんなさい。この寒さは語り部さんには応えたかしら。ちょっと寒いの微調整するわね」


 あ、ご親切にどうも……エアコンみたいな能力ですね貴方の冷気。いやいやそんな事よりも、本気を出すって一体何をする気ですか!?


「こうするのよ。私もユニットを召喚! ――ユニットカード【吹雪死霊―フリーザー・ファントム―】!!」


 満を持して雪女が初めてユニットを召喚した。そのユニットとは、氷山の遥か彼方の頂上より出でた氷龍に跨りし死神であった!


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈ユニットカード〉

【吹雪死霊―フリーザー・ファントム―】EG:⑤

 AP:300 DP:400 AS:10

 属性 青/黒 ユニット/ファントム

 ・能力:[フライヤー]

 ①このカードがプレイヤーにダメージを与えた時、

 〘相手の手札を1枚を捨てる〙か

 〘相手のフィールド上のカードを1枚手札に戻す〙

 のどちらかを発動出来る。

 ◎――――――――――――――――――◎


「要はこのユニットは、貴方に戦闘ダメージを与えたら『手札捨て』か『カード手札戻り』かどっちかを貴方に受ける事になるの。しかも[フライヤー]だから貴方の鷹さんをブロックしなければ逃れられないわよ」


「その様だね。『スペクター』か『バウンス』か、どっちにしても厄介なカード。ならば貴方が動く前に僕が……」


 と槍一郎が、残り1枚の手札を引き抜きスキャンしようとしたその時。


「待ちなさい。貴方がそのカードを出す前にカウンター・レスポンス。……私の()()()を受けてご覧なさい」

「何……!?」


 何とカード発動前にカウンターを掛けた雪女。代わりに彼女がカードを引き抜きスキャンしたそのカードとは。


「アクションカード、【フレッシュフリージング】!!」


 ――ヒュウゥゥ、ガチッ!!


「ッッ!!!」


 ブリザードクイーンの放ったカードの発動から、コンマ1秒に満たない瞬速起動に槍一郎はおろか私までもが驚いた。

 フィールド上のユニットも、槍一郎自身までもが()()されてしまったのだ!!


 ◎――――――――――――――――――◎

 〈アクションカード〉

【フレッシュフリージング】

 属性:青 EG:⑥

 ・効果:発動から30秒間全ての

 相手プレイヤーとユニットの行動不能となる。


 ※またこのカードはフィールド上の『氷塊』

 1つにつきEGを①減らす。

 ◎――――――――――――――――――◎


(か、身体が動かない……! しかもあのカード、氷塊の数で発動EGを減らして()()()0()で発動するとは――!!)


 全身を凍結されても槍一郎の意識はあるようでホッとしたも束の間。辺りを見渡せば、槍一郎の3体のユニットも凍結されて氷のオブジェ状態だ。


「どう? 雪女の瞬間冷凍。これで貴方は30秒間攻撃もカード発動も出来ない。それに私の《吹雪死霊》を守る鷹さんも地面でカッチコチになってる。丸腰状態ね」


(マズイ……!)


「《吹雪死霊―フリーザー・ファントム―》で攻撃!!」


 槍一郎に迫る氷の窯に引き裂かれる身体、凍結している分その衝撃は降りた霜に裂き跡を残す。


 〔ゲイル(槍一郎) HP1300→1000〕


 だが痛々しい攻撃の後に、悲劇は続いて起こった!


「《吹雪死霊》の効果! 二つの選択効果から私は〘相手の手札を1枚を捨てる〙を選ぶ。その1枚だけの手札を捨てなさい」


 ――バチィ!!


 衝撃で弾いて消し飛ぶブレスの中の手札。そのカードの詳細は、ユニットカード《シルヴィ・テンペスター》! 槍一郎のエースカードだ!!


(しまったぁ……! スペクター効果に先立って出そうとしたが、この僕がスピードに越されたか――!!)


 悔やんでも後先立たぬ後悔。またしても変わりゆく標高高き氷山の天気の如く、雲行きが怪しくなりつつあるアメイジングの状況。

 しかしどんな展開になろうとも私は最後まで語り尽くします! これぞ講談ナビゲーターMr.Gの男道…………ん、何だ?



 私が乗ってる釈台(しゃくだい)型ホバーボードの内蔵モニターから、何やらこのアイスバーンマウンテンの麓に見覚えのあるプレイヤーが2名。これはまさか……!?


 ちょっとアメイジングは一旦置いて、麓のプレイヤーの様子を見に行きましょー! 槍一郎さんのは直ぐに帰って戻りますから!!



「最後まで語るんじゃないんですか、あのいい加減な語り部ナビゲーター。まぁこれでうるさいのは消えましたし、あとは……」


 優佳さん、私が何ですって?


「なんでもないです。良いから早く麓に行ってください鬱陶しい」


 ……ホント、嫌な感じ。


 ▶▶▶ NEXT▽


 ――思春期真っ盛りの優佳さんに憎み口を貰いながらも、それを受け流して麓に目指す大人の私Mr.G。

 山を降りれば過酷な山道とは打って変わって、無数のゲームが立ち並ぶ。


 その中で釈台レーダーが辿った先には、白と青との厚手のエスキモー型コートを全身に着た二人のプレイヤー。思い切って私が素顔を見ようと正面に周って確かめて見るならば、


「あれ、Mr.Gじゃない!」

「何やもう俺らの出番か?」


 何とそこにいたのはシャッフルオールスターズの剣とみのり、The・主人公二人組!!

 これはもしかしたら……ニアミス、なのでしょうか!?


 あぁ〜良い所で読み終わりのお時間、私の語りの好奇をグッと抑えて本日のゲーム、これまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

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