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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
3rdSTAGE―プレイヤー心・裏表! ゲーム戦士の試練を超えてゆけ!!―
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【GAME22-1】シャッフル・7つの紋章!!

――幕間と呼ぶには余りにも凄まじく、年末年始のお年玉のつもりが1月下旬まで食い込んだシャッフルと立海の大激突。


もしかしたら、あのチーム達が本気のゲームをするのがこれで最…………あ、いやいや! 気にしない気にしないで私の独り言!!


……さぁ、いよいよ次は新章『3rdSTAGE』。

オフィシャルプレイヤー試練に旅立つ槍一郎を核心とし、WGCにサザンクロス、更には新たな刺客まで現れて三つ巴も四つ巴に、巴が巴を呼んでの巴投げ!!(なんのこっちゃ)


そして、プレイヤーとしての真意が試される……!


ではシリアス必須、でもギャグもキレキレご安心あれの新章へ向かいましょう!

それではご唱和下さい、『オープン・ザ・ゲート』!!



▶▶▶ NOW LORDING...CONNECT!▽

 

 ――時は『超次元ゲーム時代』。

 ゲームを中心として世界が回り、現実世界と電脳異世界が共有し合った、遠からずも近い未来なのかもしれない時代。

 ゲームで財政も経済も動くこの時代にもなると、ゲームの公式大会の結果も新聞に一面載るほどの大事になってしまう。と言うのも……



 《シャッフルオールスターズVS立海遊戯戦団、世紀の大勝負・第ニ陣!! 結果は立海の辛勝、紙一重の戦いに称賛の声多し!》



 といった感じでニュースペーパーよろしくマルチメディアまで余すことなく、『スマッシュ・ブレイカーズ』の試合の様子を取材し掲載していった。



 ……えーところで、この時代のマスコミは今と違ってモラルはあるのかと申しますと、意外にも煽り報道だったりだとか、フェイクニュースは現代と比べてあまり流さなくなりました。

 早い話がこの時代、政治家さんよりも最も秩序を重んじて経済力に優れているのが、ゲームワールドオンラインの管理と、プレイヤー達のルールを立案しております組織機関【WGCワールド・ゲーム・コーポレーション】。


 故にマスメディア等で阿漕にも不安を煽らせるような報道を行った場合には、WGCのお裁き折檻で一気に財政を傾けるような刑罰を下されるんだとか……


 そんなメディアの報道などあって、剣たちシャッフル7人の住む大阪・浪速区では名誉あるプレイヤーとしてまぁ、神輿でも担ぐかの如しにワッショイワッショイとゲームの健闘を讃えられた。

 それに彼らの地元は気の良い人達ばかりですから、タダ飯は奢られるは嬉しいが、剣達を見つけては追っかけが付きまとって、お尋ね者扱いで鬱陶しかったと本人は語っておりました。



 ――そんなお祭り騒ぎな現実世界の情景から、数日後の事でありました……!


 ▶▶▶ NEXT▽


「――槍ちゃん、忘れ物とか無いか?」


「大丈夫だ。剣じゃないんだから、身の回りの整理や準備は怠ってないよ」

「……ったく、その取ってつけた言い方も暫く聞けねぇとなると、やっぱ寂しくなるな」


 軽い身支度とプレイギアと、カードスキャンブレスのセッティングをしながら出発の時を待つのは、天野槍一郎。

 今日はいよいよ、彼にとってはリスタートの日。WGC公認の強者プレイヤー『オフィシャルプレイヤー』認定の試練に出発する日であった。


「しかし出発するのに6()()()()で、しかも『ビッグウェーブ』で待ち合わせなんてちょっと恥ずかしいよ、僕には」

「何言うてんねん! ここはシャッフルオールスターズ全員で槍ちゃんを見送るのは当たり前の事やんか」



 オフィシャルプレイヤーの試練では、WGC自らが槍一郎を出迎えに向かう訳だが、その前にアミューズメントパーク『ギャラクシー』内のゲームジムにて、剣にみのり達メンバー全員で槍一郎を送る粋な計らい。離れていても一蓮托生、チームの絆は硬い。


「……そうだ! 槍くん、も一つ大事な事忘れてるよ」

「え、何をだい?」


  みのりは控室の厚手のリュックサックから、服のようなものを取り出し、それを槍一郎に渡した。


「ジャーン♪」

 みのりが槍一郎に渡したのは、軽型爽快なe-スポーツ用のジャケットであった。


「これは、みのりちゃんが造ったのかい?」

「うん、7人全員分を私が真心込めて縫って編んだの! 良かったら着てみて!!」


 彼のイメージに合わせたブルーのベースカラーに、腕や正面などに直線で描いた銀色の配線をモチーフにしたスポーティなデザイン、着こなした途端に彼のクールなオーラがより際立つ。更に後ろを魅せると金色の刺繍が紋章のように塗られていた。


「うおっ! 槍ちゃんカッコええじゃん槍のマークなんて!!」

「剣くん、背中のマークは“槍と嵐”よ。槍くんのスタイルに合わせて私がデザインしたの」


 黄金刺繍のデザリングで颯爽と煌めく長い槍、そしてその周りを渦巻く強風を表す曲線の輪を描くは大嵐。更にその上にも刺繍で描かれているのは、意味深なゴシック英文。


 その文名は、【STORM(ストーム)PALADIN(パラディン)】。


 槍一郎のPASである槍が、あまりの速さに嵐を呼ぶ事から『嵐の聖騎士』として名付けられた彼のキャッチコピーであった。


「『嵐の聖騎士』か……うん、格好良いよみのりちゃん! 大事に着るね」

「わーい! 槍くん喜んでもらえて良かった☆」

「ちょ、みのり! 俺達のジャケットも見せてくれよ!!」

「わ、分かってるってば押さないで!!」


 槍一郎のジャケットがカッコいいもんだから、剣や皆も見せて見せてとみのりに押し込んでますよ大人気ない!


 ――そして広げられた、7人全員分のシャッフルオールスターズジャケット!


 剣は赤、倭刀は橙、穂香は緑にレミは黄。豪樹は紫で、みのりは桃と7色の虹を描いて各々のエンブレムも背中にしっかり刻み込まれている。

 これぞレインボーなゲーム戦士チーム・シャッフルオールスターズのユニフォームが揃い踏み!



「私がこれを造ろうって思ったのは心機一転の意味もあるんだけど……槍くんだけじゃなくて、もしも剣くんとか他の皆も、何処か遠くへ離れる事があっても……このジャケットの刺繍と、胸の紋章がシャッフルの証だから。誰も独りになんてさせないんだから!」


 槍一郎のジャケットの胸に輝く7色の羽根を広げた不死鳥のエンブレム。

 これがたとえ仲間が離れ離れになろうとも、この証の元で必ず集結する事を意味するシャッフルのシンボルとなった。



「ありがとう、みのりちゃん! 僕は必ずオフィシャルプレイヤーの座を取り戻して、みんなの元へ帰ってくるよ!! 約束する!!!」


 堅く誓い合った仲間との握手、7つの手腕で繋がれた鎖は何物にも引きちぎらせはしないだろう。

 そう思った矢先……



『――――天野槍一郎様ー、WGCよりお迎えに参りましたー!』



 ゲームジムの業務用玄関から響き渡った温和な女性のような呼びかけ。だがしかし声を聞いた途端に、たった一人だけブルブルと震え出した者がいた。


「…………ぅ、あぁ……」


 何とさっきまで嬉々としていたみのりが、急変して恐怖に慄くように怯えだした。


「みのりちゃん? どうしたの急に……」

「い、いや……なんだかさっきの声聞いてたら、急に怖くなっちゃって……」


「……俺もお迎えに付き添うわ。みのりはどっか隠れてた方が良いかも」


 剣もこの状況に冷静になりながらもみのりの気を落ち着かせるためにフォローに入った。

 寸法手前の玄関にて、槍一郎と剣がそのドアを開けた――!



「あら、シャッフルオールスターズのリーダーも揃ってお出迎えですか? 流石切り札騎士はカードも気も回りますねー」

「あ、アンタは……!?」


 その正面にて二人を待ち受けていたのはWGCの重臣ニ名と、スマッシュ・ブレイカーズの乱戦にて剣と銃司にカードスキャンブレスを授けた、和風かつ雅な衣を纏ったピンクのミディアムヘアの少女であった……!!



「……うふふっ、こうして直に会うのは初めてですね?

 ――はじめまして。私はWGCにてゲームワールドオンラインの副管理者を務めております、【鳳凰堂(ほうおうどう)孔雀(くじゃく)】と申します」



 ――遂に3rdSTAGEにて、ベールを脱ぎ明らかになった新ゲーム戦士・鳳凰堂孔雀! その優しそうな笑みの裏は途轍もないオーラが、眠っているのだった……!!


 いよいよ始まるオフィシャルプレイヤー試練に、シャッフルオールスターズの命運は如何に!?

 と言ったところで一旦締めとさせて頂きます。本日のゲーム、これまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

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