【GAME20-3】120秒のタイムリミット!!
――TIPS――
【スマッシュ・ブレイカーズ ルール】
登録したプレイヤースキルは1度使うと1ラウンド終了するまで使えない。永続的な効果スキルも同様である。
またバフや封印といった付属効果はラウンド終了時には全て初期の状態にリセットされる。
――凄まじき敵の鉄壁を打ち破った所に、本核の戦術を見たり!!
立海遊戯戦団のプレイヤースキル、【ミラージュプロテクション】なる鏡壁を瑠璃の討伐によって消滅。このまま大将格をも倒そうと躍起になるシャッフルオールスターズに戦慄が走った!!
◎――――――――――――――――――◎
・プレイヤースキル【テレポーテーション】発動!
フィールドの至る所に瞬間移動!!
◎――――――――――――――――――◎
時空を自由に行き来する超能力を持った桜が繰り出したプレイヤースキル、【テレポーテーション】によって音もなく敵陣に忍んで、倭刀の背後に迫って討伐したのだった!
「剣さ……いや、桐山剣。貴方達の背後に狙われないと思ったら大間違いですわ。倭刀のように不意打ちを喰らわれたくなければ、フラッグと銃司様の討伐など考えぬ事です――!」
「……へっ、相変わらずフェイントが上手いことで桜メイドちゃんよ!」
「お世辞は結構です。また貴方と戦える事になれて光栄ですわ」
強がりか苦し紛れか、桜に捨て台詞を吐く剣。
えーただ今入った情報によりますと、桜と剣は一年前の『アメイジングウォーズ』にて一度闘った事があるそうで。※『極限遊戯戦記』第47〜48話参照
ゲーム・ウォーリアーの歴史に残る長期激戦を通じて桜と剣、心なしか二人の表情は憎々しい感じには全く感じず、寧ろ両者嬉しそうな表情であります。
「でも、でも! それならフラッグを取れば早かったんじゃない?」
とみのりが敵に余計な忠告をする所で剣、
「立海は俺らの投げたスマッシュボールを確保してる。ボール持ってる間はフラッグは取れないルールだぜみのり」
「あ、そっか忘れてたわ」
決勝まで登りつめといて今更ルール忘却は純粋かつ能天気なみのり。
「まだ我が立海にはボールを一個所持してますわ。時過ぎる前に、早いうちに対策の程を……」
何かと取ってつけたように挑発を仕掛ける桜メイド。何を企んでいるのやら見えない戦法に動くに動けぬシャッフルオールスターズ。
剣たちの発破掛けの頼りは、討伐されたレミが残した【プレイヤーステータス】にある……!!
☆――――――――――――――――――☆
・ネーム:バスター(立海銃司) ♂
[プレイヤースキル]
・【波動の超球】
☆――――――――――――――――――☆
☆――――――――――――――――――☆
・ネーム:シュヴァルツ(大門史也) ♂
[プレイヤースキル]
・【アイテム生成】
☆――――――――――――――――――☆
☆――――――――――――――――――☆
・ネーム:ななちゃん(倉内奈々子) ♀
[プレイヤースキル]
・【悪魔の強奪】
☆――――――――――――――――――☆
(ちっくしょう……どいつもこいつもヤバそうなスキル持ってんじゃんかよぉ! それなのに何で勿体ぶって使おうとしない!? 何を焦らしてやがんだ!!)
内心焦燥の表情で何も仕掛けてこない立海に目で訴えております剣。ボールを一個所持したまま動こうとしない立海、その真相は探る前に明らかになる。
「剣、早く動かないと!! 時間が無くなるぞ!!!」
「時間……!?」
槍一郎の呼び掛けにハッとなった剣。思いがけずフィールド外部のスコアボードに書かれたタイムに気づいた。
[ROUND1 TIME 1:00]
さぁ気づけばラウンド1の残り時間は1分だ!!
〔『シャッフルオールスターズ』5-6『立海遊戯戦団』〕
もしタイムアップになった時、生き残ったチームの人数が多い方が先制点を獲得出来る。つまりシャッフルが立海を一人以上仕留めないとドロー、もしくはリード出来ない!!
「野郎、時間稼ぎで何もしてこなかったのか!」
「剣、どないすんねんな攻めるか!?」
「フラッグは取るのは厳しいぞ剣」
「私がサポート掛けますか?」
「剣くん……」
もう悠長に作戦を練る暇は無い。豪樹達の応答待ち、迫るタイムリミットに決断を迫られる剣。ゴーサインは出るのか!?
「…………やるっきゃねぇッッッ!!!!」
出ました剣の不屈の闘志、1秒たりとも諦めない意志が奇跡を引き起こすか!?
「穂香、プレイヤースキル!!」
「了解です!!」
◎――――――――――――――――――◎
・プレイヤースキル【身交わしの極意】発動!
メンバー全員の回避率アップ!!
◎――――――――――――――――――◎
おっとここでオールマイティの魔導師・穂香、生き残り5名の回避率を上げていった!!
「豪樹さん、30秒で……ゴー!」
「あいよぉ……!」
そして光陰矢の如し、その時はスコアボードで刻まれた!!
[ROUND1 TIME 0:30]
「ウォラアアアアア―――――」
ゴリラ格闘家豪樹の唸り声が木霊し、ボールを投げようとしたその時!!
「……奈々子」
「は〜い♪」
◎――――――――――――――――――◎
・プレイヤースキル【悪魔の強奪】発動!
相手のスマッシュボールを自分のものに!!
◎――――――――――――――――――◎
おおっとここでゴスロリ秘書・奈々子のプレイヤースキル発動、豪樹の投げようとしたスマッシュボールを転送強奪! 振り空振った動作で横転した豪樹、しかし!
(……ヘッ、ワイは只の囮。本丸は……)
「行けぇ槍ちゃああああああああん!!!!」
風切る音で敵陣を駆け込むは槍一郎!! ヘッドダウン無しのビーチフラッグス状態だ!!!
そこで阻むは2つのスマッシュボール……
――――ゴォォオオオオオッッッ
コンマ1秒、槍一郎の横につんざいた弾丸と化したスマッシュボール……
(は、早い――――!?)
穂香のサポートがあっても緊急回避に精一杯のハイスピードボール、更に時間差攻撃!!
――SMAAAAAAAAASH!!!!!!
3人目討伐、マグナムの如し豪速球を放ったのは……銃司だ!!!
〔『シャッフルオールスターズ』4-6『立海遊戯戦団』〕
「半端者が……我らの旗を奪えるものか!!!!!」
威厳ある城主・銃司から降り注ぐ怒号。槍一郎は何も言わず唇噛み締め退場。そして……
[ROUND1 TIME 0:10]
「剣くん!! もう10秒しかないよ!!!」
「んな事言ったってよぉ……!!」
攻撃役の槍一郎と倭刀はもう居ない、後衛がフラッグを取るにしても距離的にリスクが高い。諦め悪い剣に残された決断は……?
「ド畜生ォオオオオオ!!!!」
桐山剣、独壇場での特攻を決断したか、やけっぱち根性か!?
(見るに耐えんな。冷静を欠いた決断は……)
多分桐山剣にもこの状況が多勢に無勢なのを知っての狼藉でしょうか、決死の根性で敵陣に向かいフラッグに向かう!!!
「無駄無駄ぁ!! ですの♪」
―――SMAAAASH!!!
「うあああああああああああああ!!!!!」
フィールドに響き渡る苦痛と屈辱の断末魔!!! そして……
『TIME UP!!』
〔『シャッフルオールスターズ』3-6『立海遊戯戦団』〕
ここでラウンド1終了!! まだ剣の悔し叫びがエコーとなって鳴り響いております!! これにはシャッフルオールスターズ、皆唖然!!!
……おっとここで、地面に果てた剣に迫る銃司が一言申します。
「……焦ったな剣。幾ら特攻精神があろうとも、冷静さを失っては鉄砲玉に過ぎん。――――ここで我らを落とせなかった事を後悔するがいい……!!!」
鬼神に迫る銃司の勝ち誇ったオーラを前に、剣は言い返す言葉が見つかりません。
強者同士の戦い、この時点で危機に晒した事は即ち本当に後が無い事を無意識に悟った事になるのでしょうか!?
さぁ次回はラウンド2、またしても立海の完封で優勝を飾ってしまうのか、或いはシャッフルの逆襲なるか!!?
いや………まだ先がありそうな予感――??
――それでは今回はここまで!! 次のゲームまで両者の命運に幸あれッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽




