【GAME19-2】緊迫の3マッチ!逆転する戦場!!
――TIPS――
【スマッシュ・ブレイカーズ ルール】
フィールドには前衛・後衛サイドが存在し、前衛プレイヤーは後方の後衛サイドのラインを超えて行動は出来ない。踏み越えた時点で審判によってアウトとされる。要注意!!
「ふぇ!? 穂香ちゃんやられた!!?」
「嘘やん!!?」
「ボールは何処だよ?!」
Aブロック第4試合・『シャッフルオールスターズ』VS『ヴォルケーノボールズ』開始から5秒で揺れ動く魂の振動、戦慄が同胞達に迸っております!! 大森穂香に襲った姿無きボールによる暗殺劇!! その正体はクリアーステータスによって明らかになります。
◎――――――――――――――――――◎
・プレイヤースキル【ステルスベール】発動!
触れるボールをステルス化!!
◎――――――――――――――――――◎
これは……『ヴォルケーノボールズ』のエースプレイヤーによって繰り出されるプレイヤースキルだ!
大将が触れるスマッシュボールがステルス、即ち透明化して敵を欺くトリックプレイを繰り出す!! ヴォルケーノと言うよりかは陽炎戦法と言う所でしょうか!?
さぁ一旦アウトからのフィールドを整理するためのインターバル、審判の続行コールを待つのみであります。
『前衛、11時の方向。トロそうな奴から潰せ』
ゲームという名の戦場では、常に冷静冷徹に盤面を見極めるスキルがないといけません。ヴォルケーノのエースとジェスチャー、ツーカーでやりあっております。標的は……ビビリが隠せない畠田レミに迫っております!
「AGAIN!!」
さぁ審判の試合続行コール、このコールは『撃て』の合図とばかりに前衛特攻隊長、池谷倭刀が投げ……あぁっと避けられた、そのボールを拾ってシェルターの隙間目掛けてヴォルケーノ投げる!!
――SMASH!!!
〔『シャッフルオールスターズ』5-7『ヴォルケーノボールズ』〕
立て続けにアウト! 標的は畠田レミだ!! シャッフルガールズ立て続けに玉砕されていった!!
(やっべ、アイツらウィークポイントから攻める気や!!)
大将の桐山剣、弱点を相手に悟られた事に焦りを見せているか。前衛陣2名を失って先制する勇気を失いかけているのか、一旦総員後退って敵の攻撃から引こうという考え……っと!!?
「フラッグだ!!!!」
いきなりの展開神風特攻見せるヴォルケーノ! 直ぐ様持っているスマッシュボールで迎撃!!
〔『シャッフルオールスターズ』5-6『ヴォルケーノボールズ』〕
フラッグは指一本触れておりませんセーフ! これだから気の緩めないこの戦場、フィールド整理での一旦インターバルです。
「ちょっとこれ無闇に突っ込めねぇぞ……」
「フラッグに近づくのもキツイね。ステルスボールが怖い」
インターバルの合間にコンタクトを取っております剣と槍一郎。さっきのである程度相手の戦法を読み取ったエース格の二人、臨機応変に作戦を企てているようであります。
「槍ちゃん、何処から攻めれる?」
「僕はどっちサイドでも良いよ。左でも右でも」
「じゃ、あのステルス出してる奴潰したら俺も動くから、二人でフラッグな」
「挟んで取るかい?」
「いや……俺が囮になるわ」
……さぁ、二人の戦法が吉と出るか凶と出るか、衝動性アクションおみくじ。その結果は見事大吉となるのか? ゲーム続行です!
「AGAIN!!」
さぁエースプレイヤー確保したボールにステルス掛けての透明シュート! おっとここはアウトにはなりません。地面に触れた途端に現れるボール、それを拾って現在シャッフルにダブルボール、豪樹と倭刀の豪腕唸るクロスロードスマッシュだ!!!
――――BASH、SMAAAAAASH!!!
〔『シャッフルオールスターズ』5-4『ヴォルケーノボールズ』〕
「っしゃ、今や!!」
「よし行くぞ!!」
そして人数が逆転したのを機に双竜の流星群が敵陣に向かった!! 左に剣、右に槍一郎。スマッシュボールを確保する間もなく旗に手を掛ける!!!
〔『ヴォルケーノボールズ』KNOCKOUT!!〕
行ったぁぁあああ!!! 劣勢転じて大逆転、先制点はシャッフルオールスターズ1セット獲得であります!!
旗を奪い取ったのは槍一郎、今月を持って一旦チームを離脱する事もあって今回の彼は本気と書いて『マジ』。槍一郎には韋駄天の神様・アキレスの霊幻が取り付いているのか!!?
▶▶▶ NEXT▽
――さぁここで陣地交換・ポジションチェンジの2セット目、ここでまたシャッフルが制すれば第2回戦進出という事になります。ヴォルケーノボールズもここは意地になって、イーブンに持ち込みたい所!!
『READY SET……SMASH! GO!!!!』
スタート致しました!! スマッシュボール投下だフリーフォール、っとここでヴォルケーノがこれでもかと2つのボールを奪い取る! そのまま奪い損ねたシャッフルの前衛に電光石火!!
――BLAP、BAAASH!!!
〔『ヴォルケーノボールズ』7-5『シャッフルオールスターズ』〕
ここで火山弾の逆襲か!? 取りに行こうとした倭刀、更に隙だらけのレミにまたしても不運が、ダブルアウトであります!!
「一旦離れろ離れろ!!!」
さぁ零れ玉が1個、またヴォルケーノに戻ってきてしまったブーメラン。そこでまた――
――SMASH!!!
「うぉッッ?!!」
〔『ヴォルケーノボールズ』7-4『シャッフルオールスターズ』〕
ああっと!? 後衛・桐山剣、不意に撃った玉を取りそこねた!! ここでアウトとなります!!!
「剣くんッッ!!」
これはなんというイージーミスでしょうか、見えないプレッシャー故に手元が狂ったか、ここで同じく後衛・豪樹が応戦豪速球!
〔『ヴォルケーノボールズ』6-4『シャッフルオールスターズ』〕
更にもう一個持っているシャッフル、ここで穂香がカーブを描いたトリックシュート……ダメだ速さが足りていないそのままキャッチされた! そしてプレイヤースキルの構えだ!!
◎――――――――――――――――――◎
・プレイヤースキル【バウンスシューター】発動!
スマッシュボール変化!!
◎――――――――――――――――――◎
さぁ第2のプレイヤースキルを掛けるヴォルケーノ、その変化スマッシュボールをシュート! 矛先はシェルターに当たるかと思いきや……
――BOUND!!!
弾んだ!!! シェルターの角を使って方向変換、不意に突かれた穂香に当たる!!
――SMASH!!!
「あっ!?」
だがスマッシュボールの空中バウンドは止まらない!!!
「ゲッ」
――BAAAAAASH!!!
何ぃぃいい、豪樹にも飛び火だ!!! シェルター・プレイヤーの位置を計算しての一球だったのかバウンドボールスマッシュ!! これは豪樹も不意を突かれた、唖然としております。
〔『ヴォルケーノボールズ』7-2『シャッフルオールスターズ』〕
これはとんでもない自体に陥りましたシャッフル、絶望下の中で生き残りはみのりと槍一郎――
――BEEP! BEEP!(警告音)
あっとどうした? 一旦試合が止まった、審議の警告音です。対象は……シャッフル・天野槍一郎のようですね。
「――え!? 何で!!?」
これは……何と、前衛でのルールで後方の後衛ラインに足が超えたとファールの警告、アウトと宣告されました!!
「触れてないよ、ちゃんと中に入ってたよ!」
これは小説故に私の証言でしか証明できませんが、う〜ん、これは……フィールドの白線に足が片方触れてはいますが超えたと私からは断言出来ません!
このゲームのジャッジは私ナビゲーターと同じくAIが担当しておりますが、それ故に情は用いておりません。しかし審判は絶対。情け無用の反則・失格であります。
「訳わからないよ、クソッ!!」
あまり怒りを顕にしない槍一郎もこのグレーゾーンには不満を漏らしています。ゲームは再びぞっこ―――おぉおおお!?
「いやぁぁぁあああ〜!!!!」
ああっと美女一人に群がる野獣7人!!!! 無防備な牧場に羊一匹、野蛮な狼群れ連れての無慈悲な展開これにはみのりも手が出せない〜!!
〔『シャッフルオールスターズ』KNOCKOUT!!〕
これには諦め知らずのシャッフルも匙を投げたか諦めムード、あえなくヴォルケーノにも1セット奪取されました、イーブンであります。
「クソッ……オイ気持ち切り替えろ、次取ろ次取ろ!」
リーダーらしく、桐山剣が落ち込む仲間に発破を掛ける8×8=64。3セット目で再びフィールドチェンジ、最初の元鞘に戻ってまいりました。
「……もう感覚は覚えてきたかい剣?」
「もうバッチシだ槍ちゃん。――――絶対勝ち取ったる」
後が無くなったシャッフルオールスターズ、それでもなお余裕を見せるエース格・剣に槍一郎のその会話は一体何を意味するのでしょうか?
運命の3セット目は、残念ながら次回に持ち越しとなってしまいました。では今一度……『本日のゲーム、これまでッッ!!!』
…………今日私の出番、ほとんど無いじゃん(泣) by Mr.G
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽




