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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
2ndSTAGE―リアル&VR・2つの世界に揺らぐ魂!!―
124/468

【GAME17-4】振り向くな、迷うな、恐れるな!!

[ゲーム戦士・プレイヤーステータス]

☆――――――――――――――――――☆

 ・ネーム:KUROSASUKE(忍野龍牙) ♂


 ・プレイヤーレベル:34

 ・ジョブ:『忍者』

 ・PAS:【手裏剣】


[プレイヤーステータス]

 ・アクション:S・シューティング:A

 ・ロールプレイ:A・タクティクス:S

 ・スピード:S・ブレイン:A

 ・ハート:B・ミュージック:B

 ・ラック:A


[プレイヤースキル]

 確認不能


[エンブレム]

 確認不能

☆――――――――――――――――――☆ 

 

 ――プレイヤーの意志とリンクして、戦う者を惑わし魂を曇らせる魔の異次元空間『4・D』!

 実態なき幻影に踊らされるは剣と龍牙。その戦意の形をも表さぬ惑いの影の正体に知ったのは、相見えた二分後の事、剣が違和を感じた時だった。


(……待てよ、アイツ一片も手ぇ出さねぇってのは引っ掛かるな。一分たりとも我慢できずに血走った眼で俺をぶん殴ろうとする龍牙が……)


 旧友である龍牙の性格を覚えていた剣。二人は自他も認めるほど行動も態度も似ているが、一つだけ個性の異が目立つ点があった。


 剣は苛ついた時は怒鳴って怒るが、龍牙は有無も言わさず手を出す事。どっちにしても宜しくない反応では御座いますが……

 それによって龍牙本人でない事を怪しんだ剣はブレスからカードを1枚引いてスキャンし、発動させた。


『アクションカード、【ビートショット】!!』


 《ビートショット》は相手に100ダメージを与える単純バーンの熱線レーザー。それを氷河の地に灯し、ピシュンッと一発幻影目掛けて撃ち放つ。

 するとその発射の衝撃が追い風を吹き起こし、幻影の胸元の風穴が一気に大きくなって、幻影の身体の維持を失った。


「やっぱニセモンか、騙しやがって!」


 幻影と知って剣は憤慨するも、気持ちを抑えて足元を見れば雪で埋もれた一寸先は谷底の崖。あと一歩気づかなければ真っ逆さま。


「うぉぉぉおぉおお!!?」


 これには剣の心の蔵も停止しかけ、アドレナリンで熱した頭も急激に冷えた。慌てて後退る剣は運良く次の空間へ誘うゲートを見つけ扉を開こうとするが……


(アイツ、俺の面見てキレてた辺りを見ると……やべぇな)


 ▶▶▶ NEXT▽


 剣が心配の矢先を向けたのは、丸みに帯びた空間の龍牙。頭に血が登って殺意に駆られた眼を向けて幻影の剣に忍刀を向ける。


「チョロチョロしてんじゃねぇ、戦えやボケェ!!!」


 剣の時と同様に戦いもせずに苛立つ者を欺く為に回避を続ける悪意ある幻影。頭は切れていようが人一倍()()()()()のが龍牙の特性。

 たちまち怒りのボルテージがピークに達したその時、《シノビブレード》を脇腹に構えて刃を突き出し、壁に阻まれ袋小路になった幻影目掛けてドスッッ……っと突き刺した。


「…………」


 ……致命傷を与えた龍牙は何を思うか、呆気なさ故か虚しさ溢れ青筋も薄れ、苛立ちが引き起こした後悔も諸行無常。


 だがしかし。壁にまで刺さった《シノビブレード》に串刺しになった剣の幻影、衝撃を与えた事により実態が維持出来ずに影となりて消滅した。

 冷めた心に嵌められ、空回りした事に再び沸々と苛立ちの電流が迸り、感情が叫びとなって爆発した。



「――――ゥガアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!!」


 虚構の空間に木霊する飢餓の叫び。その時……


『……牙、オイ龍牙!! 聞こえるか!!?』


 姿は無けれど声は聞こえた。耳にまで幻が聴こえたかと拒否するが、生意気な口調で確かに剣本人である事を確認した龍牙。


「剣、テメェ剣か!? 何処や!!」

『俺らこの空間でハメられたんかもしれへんで!』

「あ゛ぁ!? じゃどうすりゃ良いんだよ!!」


『もしお前が俺をぶっ飛ばしたいんなら……()()()()()は頭に出さんで、俺の元に来ることだけ考えろ!! 迷わずに、恐れずに、(テメー)の正義で道を開け!!!』


(正義……)


 龍牙は憤った頭をクールダウンさせて、見失いかけた本命を思い出し、にわかにせせら笑う。


「……ったく、テメェはいつもそうや。俺の熱くなったオツムを冷やすのは昔からいつもテメェだ。一発殴らなアカンのは……俺の方かもしれへんな」

『それは直で俺に会ったときに決めとけ。今はお前と果たせんかったケリつけなアカン』


 と話の最中に龍牙眼先に見つけたゲート、それを話の掛け合いも終わらずに彼は扉を開いて先に進んだようだ。勝手な奴!


(アイツちゃんと分かったんかな……)


 ▶▶▶ NEXT▽


 戸惑っていた剣と龍牙が意思疎通を経て動き出した。その様子を伺うのはモニターにて概観するシャッフルオールスターズ。


「どうやら、剣も龍牙も4・Dの本質を理解してきたようだね」

 槍一郎は得意そうかつ満足そうに二人の活躍を見守っている。そこへみのりがお馴染みの質問タイム。



「ねぇねぇ槍くん、何で二人ともこの空間の仕組みが分かったのかな?」

「……さぁね、理屈は無くても()が道を印したんじゃないかな。彼等の意志ってものが」


「それ答えになってるのかしら……?」


 素人分からずともゲームを通じて培った経験が攻略の手口を理解するのでありましょうか。剣と龍牙、それぞれの思いを込めて一つ二つとゲートを開き駆け抜ける。


「龍牙が好みそうなフィールドは……」

「剣を潰すに最適な場所は……」


 光の聖地に、邪の獄中。


「龍牙がどんなに強かろうと……」


「剣がどんな切り札携えていようと……」



 密林の迷宮、砂漠の無法地帯。



「この【剣】が……」



「この【手裏剣】が……」



 心の迷い、戸惑い、恐れも諸共せず、進むが我の魂に信ずる道!!



「「――――この俺が一番強いって事をッ! ここで白黒はっきり付けてやらァァァアアアアアッッッ!!!!!」」



 それぞれの正義・信念が連なり重なったとき、ついに決まった決戦の地!

 それは、近未来・メトロポリスの無機質な世界を強調する摩天楼!!!




「「うぉぉぉおぉおおおおおおおおるぁァァああああああああああああああああああああああああッッッッ!!!!!!!!!!」」



 遂に相対、相交える二つの刃! さぁ、さぁ遂に戦いの時が来たぞ切り札騎士と漆黒の忍者!! 全身全霊大激突!!! 本日のゲーム、これまでッッ!!!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

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