【GAME1-8】極運が掴んだ切り札!!
――TIPS――
【『AMAZING』開始時のステータス】
ゲーム開始時のプレイヤーに課せられたステータスは
・HP1000・手札5枚 武器もユニットも無い状態からスタートする。
ただし開始前に起動するプレイヤースキルがあれば武器やユニット、HP・EGが初めから高い数値でスタート出来る
例)・【HP増加A】‥初期HPより300増加する。
・【双機龍 降臨】はゲーム開始時≪レーザードラゴン≫(AP:500 DP:500 AS:15)のユニット2体をフィールドに出す。
――ブラックヘロンの生き残り、鳩山の鋼鉄のボディとレーザーを放つ機龍に翻弄されるシャッフルオールスターズ。
2体のユニットはカードで織り成す能力かユニットで破壊できるが、鳩山のカードの応酬によって中々破壊にまで漕ぎ着けない。
更に鳩山が前回発動したカード≪ハードメタルベール≫の効果によりダメージ半減能力を付加された事から、実質1000ダメージを与えないと攻撃が効かなくなってしまった!
鳩山のHPは1000、つまり一撃必殺を食らわせなければ勝利は見えない。さぁこの試練をどう潜り抜けるか!?
「無駄な足掻きはよせ!! さっさとレーザーを受けて堕ちるがいい!!!」
……全くどんたく、敵さんもいい気になってくれちゃって! しかし威力の高い2体の機龍レーザーに当たったらひとたまりも無い。
それよりも危ないのは槍一郎、一回被弾した彼はあと一発撃たれたら即リタイアだ――!
(いけない、槍くんを助けなきゃ……!)
ここでみのりがレーザーの隙を掻い潜りながら瞬時にカードスキャンした!
『ツールカード、【キュアーボール】!!』
◎――――――――――――――――――◎
<ツール・カード>
【キュアーボール】EG:①
属性:桃
・効果:プレイヤーまたはユニットに
このボールを投げ付ける。
当たるとHPが300回復。
◎――――――――――――――――――◎
「槍くん、受け取って!!」
みのりはキュアーボールを槍一郎に投げ付けた!
――ポンッ!
〔ゲイル HP500→800〕
弾けた瞬間にボールの中に入っていた癒しのパウダーを浴びて、槍一郎のHPが回復した。
「助かったよみのりちゃん!」
ナイスフォローに思わず彼女もVサイン……あっ、みのりちゃん危ない!!!
――ピシュンッ!!
「きゃッ!!!」
〔フルル HP1000→500〕
『フルル』ことみのりまが油断した隙に鳩山のレーザーに着弾した! 強烈な攻撃に彼女もその衝撃と痛みを抑えるのに精一杯だ。
「テメェッッ!!! よくもみのりをやりやがったな!!!!」
これに憤ったのが剣だ。親友を傷付けた事にキレた彼はその矛先をレーザーの機械に向けて、カードを発動させた!
『カスタムツール・カード、【ファイティングブレード】!!』
◎――――――――――――――――――◎
<カスタムツール・カード>
【ファイティングブレード】EG:③
AP(攻撃力):100 PP(使用回数):15
属性:赤 装備:プレイヤー
≪必殺技≫
『ソニックブレード』EG:③ AP:150
・弧状のソニックブームに似た
赤属性の斬撃を撃ち飛ばす。
◎――――――――――――――――――◎
「うぉらぁぁぁあああああ!!!!」
剣はブレード片手に思い切り振りかぶりながらレーザーユニットに斬りかかった!!
〔レーザードラゴン×2 DP500→400→300〕
飛び交うレーザーに警戒しながら機械を交互に2体分ブレードで一振り、二振りと斬りつけていく!
……だが剣に迫る毒牙は、30秒経過で手札を増やしてデッキからカードを引いた鳩山が抜いてきた!!!
『アクションカード……』
「!?」
ブレスから鳴り響くアナウンスに反応する剣、だが気付いた時点では……
『――――【デスサンダー】!!!』
バチィッッ!!
「ぐッッッ……!!!?」
既に、遅かった!!!
「――――剣くんッッ!!!!!」
剣に襲った痛撃に仲間達に戦慄が走る。剣の身体を貫いた黒い稲妻のアクションカードは……
◎――――――――――――――――――◎
<アクション・カード>
【デスサンダー】EG:⑥
属性:黄
・効果:自分の近距離にいる
プレイヤーまたはユニット1体に
1000の電撃ダメージ。
◎――――――――――――――――――◎
近距離でしか打てないデメリットの反面、とてつもない威力を放つ電撃カード。丁度剣のHPも1000、まさか……やられたのか――!?
「やった、仕留めたッ!! 私の手で桐山剣を葬り去」
〔エース HP1000〕
「…………!!!!?」
これは一体どういうことか!? 『エース』こと剣に貫通した筈の≪デスサンダー≫のダメージが全く受けていない!! しかもカード発動による命中率は100%! 避けたと言うには説得力が足りないが……
「貴様……何を仕出かした!!?」
「何にもやっちゃいねぇさ……! 俺、運が良いから!!」
運が良い……? ――あ、分かったぞ!!
剣がステータス割り振りの時に使っていた、運のステータス『ラック』の極振り!!! 『ラック』の数値によってカードや攻撃に対する回避率も影響されるようになる!
それで剣はカードの攻撃を運良く回避することが出来たのだ! なんてラッキーな男なんでしょう!!
「何だと!!? そんな気紛れがゲームで通用するのか!??」
「現に俺が生きてるんだからそーなんだろうぜ。運も実力のうちってな!!」
「おのれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
これには流石の鳩山も怒り狂った。
そして遮二無二レーザーを放つ鳩山に剣達は反撃を許す隙がない。
「ダメだこんなんじゃ一生ケリ付けられねぇぞ!!」
そんな中でもう一人名乗り出た仲間がいた。
「……剣さん! 私の手札で何か決定打になれないでしょうか?」
「え!? 穂香のカード何があるん?」
「ちょっと送りますね……」
アメイジングではブレスのモニターから仲間の現時点の手札のカードデータを味方に転送することが出来るのだ。穂香の5枚の手札を確認した剣は……
(――行ける! これなら……!!)
剣の脳波、右脳から発信される閃きが勝利への糸口を見つけ出した!!
「じゃ皆、暫くレーザーから身を守る事を専念してくれ! 穂香は俺の援護を頼む、カードは草と打ち消し!!」
「分かりました!!」
穂香も他のメンバーもこれに了解し、それぞれの持ち場を構えた。
「この私を討てるとでも? 下らん、どう足掻いても私に傷を付けることなど出来るものか!!」
「いや、なんだって出来るさ!! 俺の【切り札を呼ぶ剣の魂】がある限り!! ――PAS、発動ッ!!!」
――いざとなったら魂を込めろ! ゲーム戦士の魂が、切り札となって盤上に輝く!!
◎――――――――――――――――――◎
・PAS【ロングソード】確認。
PASスキル【エース・ドロー】発動!
◎――――――――――――――――――◎
剣は意を込めて、右手から赤い剣のオーラを放つPAS【ロングソード】を発揮させたと同時に、ブレスが自動的にPASのスキル発動を知らせるウィンドウを出す。
プレイヤーの魂・PASから放つスキルが出せるのはゲーム中で1回のみ。
そして剣が発動する【エース・ドロー】は、デッキから好きなカードをドロー出来る。
――7人の勝利のために、立ちはだかる驚異を斬る!!!
「ロングソード流遊奥義……【エース・ドロー】ッッ!!!!!」
飛び散る闘志は居合い抜きの如く、1枚の切り札を我が手に宿した剣。そしてそのままブレスへ装填した!
『ユニットカード、【サラ・チャンドレイユ】!!!』
突如巻き上がる炎の渦から満を持して現れた、烈火の装甲を身に纏いし戦姫・サラ・チャンドレイユ。彼女こそ剣の切り札なのだ!!
さぁ、飛びっきりの一撃をぶつけることが出来るか!?
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽




